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エッジウェア卿の死
エッジウェア卿の死
アガサ・クリスティー、福島正美/早川書房
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総合評価

68件)
3.6
8
24
27
2
0
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ポアロシリーズやはり面白くて一気読み。 登場人物もそれなりに多いし犯人はこの人か?いやこの人か?とわくわくしながら読みすすめてたら、まさかの最初の容疑者のジェーンがほんまに犯人やったんかーい!ってある意味びっくりした。こういうパターンもあるんだ。ジェーンの自己肯定感というかゴーイングマイウェイなところはかっこいいしちょっと見習いたい。 ポアロがヘイスティングスに「わたしは本当にあなたが好きですよ」っていうシーンにやにやしちゃった。ふたりの関係良すぎる〜。

    0
    投稿日: 2025.10.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ⚠️ネタバレ注意⚠️ ※ポアロシリーズ過去作のネタバレもあり 著者の得意とするこの手のテクニックにまた騙されちまった。むしろお前が見抜ける作品あるのかよと思われそうだが。もう流石に"この技"はないだろうと油断していた。悪く言えば過去作の使い回しであるが、それが連続すると見事に決まる。 今作はわざわざモノマネ女優までフェアに登場させているのだから、このトリックにも実現可能性が保証されているし、成功したかを電話で確認までしているのだからリスクが極めて低い。実際に○○○○○に気付いて殺された奴もいるわけだし。 トリックは見事◎で動機も前例なし◎(自分の読んだ中で)。ミスリードは本サイトのレビューを見ると引っかかってる人は少なめなので微妙か△ 最後の獄中からの手紙、自信に満ちた狡猾な犯人の造形もよし◯

    0
    投稿日: 2025.09.27
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    過日読んだ本にタイトルがあって、妙に気になって手にとった。 エンタテインメントだなーとつくづく思う。 被害者も加害者も、すごく無理なく配置されていて、無理がないというかなんというか……面白かった。 犯人が確定するまで、何回も足をすくわれる感じがあった。 まだ20代の頃、ポアロには良い印象がなかったのに、今はとてもチャーミングに見えてくる。とても不思議だけれど、多分それは彼が徹頭徹尾紳士でおかしなスケベ心を見せていないからなんだろうと思う。まだまだ未読の作品があるので、これからが楽しみ。

    4
    投稿日: 2025.08.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    数冊読んだもののクリスティ小説はどうにも世界観に入りこめず、今回は事前にドラマ版を少し視聴してから読んだら各登場人物像がイメージとして頭に入ったせいか面白かった。今後は同シリーズ抵抗なく読めそう。 離婚して別の男と結婚したい妻・ジェーンに対し、夫・エッジウェア卿は断固拒否する。ものまねタレント・カーロッタのショーを見に来ていたポアロに、口添え願えないかと夫人から依頼される。 いざ、ポアロが卿を伺ってみると、最初は拒否していたがあんな女仕方ないと思い直して承諾する旨の手紙を夫人宛に出して既に受け取っているはずだと卿。 呆気にとられながら夫人に報告しに行くと、そんな手紙は受け取っていないが、承諾してくれたのなら良かった!ポアロさんありがとうと、話は解決したがどこか引っかかるポアロ。 翌朝、卿は首を刺されて死亡。 卿の執事や秘書は、昨夜ジェーンが訪ねてきたというものの、ジェーンには確かなアリバイがあった。(パーティへの出席) カーロッタを訪ねに行くと、ベロナール薬の過剰摂取により既に死亡していた。 〆が手紙で、自己顕示欲・自己愛の強さが強いのが面白く、すっきりした終わり方だった。 ポアロの仕返しも面白い。該当者じゃなくても気が気ではないだろう笑 「殺人狂でなければ、とおっしゃるのかな?ところがそうでない、実際にあることなのです。最初の殺人はーー犯人も、非常な、良心の呵責に苦しみます。発見される危険も、ある。だが、二度目の殺人は、精神的にはずっと楽になる。さて、それで嫌疑がかからないとすれば、犯人は今度は気軽に第三の殺人にとりかかるのです。そして、しだいしだいに、芸術家的な誇りが芽生えてくるーー殺人の方法に凝りだすーー最後には、ただ楽しみのためにさえ、人を殺すのです」p199

    20
    投稿日: 2025.07.15
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    文章に慣れず、読むの疲れました 呼び方が変わるので 誰が誰だかわかんなくなっては  戻ったり、、とほほ

    0
    投稿日: 2025.04.25
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    美人女優のジェーン.ウイルキンスンは夫であるエッジウエア卿との離婚を望んでいた。エッジウエア卿は自宅で殺され、事件当夜ジェーンはその屋敷で目撃されていた容疑者となった。しかし、彼女には、同時刻に他の晩餐会に出席していたと言うアリバイがあった。真相を探るべくポアロとヘイスティングは捜査に乗り出す。しかし、第2、第3の殺人が起きる。 犯人は予想外でした。最後のポアロの真相解明の説明はさすがですが、登場人物がどれも怪しく惑わされてしまいます。 2025年4月2日読了

    0
    投稿日: 2025.04.02
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    読んでみて何となく犯人はこの人ではないかと思いましたが、途中であからさまに疑わしい発言をする公爵が出てきてから、少し混乱してしまいました。読んでいる部外者がこれなのでポアロも随分悩んだと推察できたのは気付いた点でした。

    0
    投稿日: 2025.01.13
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    オープンニングで、ネタばらしをするのかと、思いながら読み進んでいくうちに、次第に、主たる登場人物が皆怪しくなり、裏があるのではと、勘ぐりを入れ次第に引き込まれて行くのが、楽しいミステリーです。 主人公のポアロの疑問が解けるまで、慎重に行動し、何度も面会する手法や相棒の一言から、解決にたどり着く推理も見所です。

    0
    投稿日: 2025.01.11
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    銀幕のスター、ジェーン・ウィルキンスンが、ポアロに、離婚調停を依頼してくる、という何だかちぐはぐなオープニングで、程なくその夫エッジウェア卿が刺殺されます。その夜、ジェーンは屋敷で姿を執事と秘書に見られているが、とある晩餐会に出席していて…。さあポアロ、トリックを見破るのか、アリバイを崩すのか?  ラストは、犯人からポアロへの手紙で締めくくられています。自分の計画の巧みさを自賛するその欲望と身勝手さにゾッとしますね。ギリシャ神話もろくに知らないのにね。

    16
    投稿日: 2024.12.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    アガサクリスティー作品によくありがちだけれど、今回はポアロにいつも以上に真相に辿り着くのを焦らされた感じがあった。モヤモヤしながらも続きが気になって読み進めて、最後の最後で全て片付いて一気にスッキリした感じ。ここで一気にアガサクリスティー作品の中でもとりわけ印象に残る一作となった。 最後の犯人による独白で語られていた、「罰しないといけない」という言葉が記憶に残った。こういった独善的な処罰感情(そもそも「罰する」という言葉そのものが独善的な気がする)で犯人が凶行を重ねていくのは、『誰もいなくなった』に通ずるものがあると思う。 今回の犯人はまさしく現代で言うところのサイコパス犯人。「チープでない」(奇行に走り殺人に快楽を求めるようなステレオタイプのサイコパス像はなんか薄っぺらくて個人的にあまり好きではない)本物のサイコパス像をこの年代で描けるアガサクリスティー、やっぱりすごい。

    5
    投稿日: 2024.07.20
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    【ポアロ】 今回は登場人物にあまり魅力を感じないと思っていたら、犯人の手記で一気に忘れられない犯人になった。 こういう終わり方は今までにはなくて、最後にグッと面白みが増してさすがクリスティだった。 犯罪がバレたきっかけが犯人の生き様を見事に表していて本当に上手い。クリスティのこういう人間の描き方が好きで、また次の作品を読みたくなってしまう。 ★3.5 Audibleにて。 あらすじ ポアロはある女優から貴族の夫との離婚を手助けしてほしいと頼まれるが、その夫はまもなく殺されてしまう…

    72
    投稿日: 2024.06.29
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    そんなことってありー?!って思わず言いたくなるような衝撃的な展開だった。アガサクリスティーらしい。人物関係が複雑で、ポアロも頭を悩ませていて私も混乱した。今回も面白かった◎

    3
    投稿日: 2024.06.16
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    大どんでん返し〜 久しぶりの〈ポアロ物〉です。 相変わらずの読みやすさで、ノンストレス。 しかも珍しくポアロの推理に迷いが……。 そして、大どんでん返し〜。 アー面白がった。 疲れたときにはコレですね。

    10
    投稿日: 2024.04.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    "入れ替わり"はどのように行われたのか?が事件の肝。犯人・トリックを何となく予想していたら、当たったのでニンマリした。ヘイスティングズの地の文がまあ惑わせてくる。クリスティの術中にまんまとハマっている…。

    2
    投稿日: 2024.02.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ヘイスティングスとジャップ警部が出ている、ということで手に取ったのですが、ちょっとこの翻訳は私には合わなかったですね……。新訳版ばかり読んでいたからか、いわゆる「海外モノ」っぽい訳に翻弄されてしまいました。ヘイスティングスがポワロのことを「ゴキブリ同然」と評するなんて! それでも、やっとたどり着いた手記にはすっかり震え上がってしまいました。うーむ、なんとも恐ろしい。 ジェーン・ウィルキンソン。彼女は、ポワロシリーズのみならず、これまでに読んだあらゆるミステリーの中で5本の指に入るほど、強烈な魅力を放つ犯人です。

    5
    投稿日: 2023.09.18
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    エルキュール•ポアロが自身に対して失敗を認めることは、ポアロシリーズの後半にはよくある事で、「私はなんて間抜けだったんだ!!」と反省しては真実に辿り着く事がある程度お約束の部分ではあるが、今作「エッジウェア卿の死」においては真相究明までに何度も誤った道筋を辿り、ようやく終盤にて真犯人を導き出すという状態である。冒頭、ヘイスティングスにより、ポアロはこの事件への関与を公表したくなかったと述べているが、珍しく名探偵が犯人に丸め込まれる一歩手前まで来ていた様な事件で、今作の犯人の秀逸さがみてとれる。  舞台女優とそれを取り巻く人達。大女優は夫と離婚したいが認められず、彼女は殺してしまいたいと周囲に吹聴しているが、食事の席でポアロを見つけ、うまいこと夫の考えを翻す協力を依頼する。ポアロ自身エッジウェア卿に興味もあり依頼を受け彼を訪ねるが、エッジウェア卿は既に離婚を認めており、書面を数ヶ月前に送ったという。  全く予想だにしない結末から、その後、エッジウェア卿が何者かに殺害されたとポアロの元に連絡が入り、捜査がスタートする。  クリスティ得意のトリック、人の入れ替えや手紙の謎が主な構成になっているが、いずれも趣向を凝らしており、一本調子では無く一つ、二つと撚りが聞いている。そもそもエッジウェア夫人が逮捕され、アリバイがあり容疑者から外れる一連から既に読者は欺かれており、相変わらずクリスティ作品は凄まじいと驚嘆してしまう。被害者については不幸な結果になっているが、真犯人については処刑に至るまでらしさを備えている。最後、犯人からの手紙があった事、自身の能力を過信している事(ここは職業柄、納得のいく部分ではある)等見事に描写している。  今回、ポアロは中々苦戦を強いられたが、探偵小説では事件か連続しなければ犯人を突き止められないのではと思う事がしばしばある。今作でも容疑者が逮捕されている状態から第三の殺人が起きてしまえば、明らかに犯人は別だという事になってしまい、綻びが出てしまうのだが、その方が作品としては面白いのだろう。いずれにしろ、やはりトリックは秀逸で思いもよらない犯人と結末だった。

    5
    投稿日: 2023.09.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    入れ替わり、手紙破ってshe→he ナイフ、ヴェロナール エッジウェア卿→マートン公爵と結婚するのに邪魔(不倫ダメ、未亡人ならギリOK)なので殺害 カーロッタ・アダムズ→夫殺しに利用しただけなので用が済んだら殺害 ドナルド・ロス→夫人本人と夫人になりすましたカーロッタ両方に会ってたので入れ替わりトリックばらされないように殺害(とばっちり)

    0
    投稿日: 2023.06.10
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    ポアロシリーズ7作目。1933年の作品。 クリスティー文庫の表紙がビッグ・ベン。作中にビッグ・ベンは出てこないものの、劇場やサヴォイ・ホテルなどロンドンが舞台。 リージェント・ゲート、セント・ジェームズ・パーク、テムズ河畔チズィック、ピカデリー・パレス、ユーストン、コヴェント・ガーデンと地名がいっぱいでてくるのですが、距離感がまったくわからず。タクシーで行って帰ってこれる距離なのか、事件に関わってくるのでマップがほしいところ。 今回は容疑者多すぎ、ミスリードの連続なので犯人がまったくわかりませんでした。ポアロのヘイスティングズいじりとか、当時の流行とされている「スープ皿をひっくり返したような形」の帽子とか、人気女優、映画俳優、公爵が登場する派手な恋愛模様などを楽しみました。 ポアロとヘイスティングズはサヴォイ・ホテルに住んでるのかしら。ロンドンの劇場で観劇して、ホテルでご飯食べて、夜の街を散歩する生活。優雅だなあ。 訳がちょっと読みにくいところがありましたが、福島正実さんは『夏への扉』、『幼年期の終り』なども訳してるんですね。 以下、引用。 177 「こういう帽子は普通右側にかぶるものじゃないですか?」ポアロがすぐ訊ねた。 帽子店のマダムは頷いた。 「でも、反対用も多少はストックしておくのです。というのは、世間には、左より右の横顔に自信のある方もありますし、髪を片側だけに分ける習慣の方もありますからね。」 223 「あなたはいつも優しき心根の持ち主ですよ、ヘイスティングズ。苦難の美女は毎度あなたの気持ちをかき乱すらしいですな」 230 「わたしはあなたが第二の、もしくは二流の〝ポアロ〟たることを望みません。あなたが最良の〝ヘイスティングズ〟たることをこそ望みます。そうしてあなたはまさに最良最上のヘイスティングズです。あなたの内部には、ほとんど完璧に近い正常(ノーマル)なる人間精神があります。」 271 「ジャップのことですよ。犬を飼っていながら、なぜ自分でほえるのか、っていうじゃないですか。」 274 「それから流行の帽子をかぶっていたそうです。女ってものがもう少し帽子よりは顔のほうに注意してくれると助かるんですがねえ」 375 「いま一時間ばかりはある美容院にいたのですが、そこにあなたが見たらいっぺんにあなたのその感じやすい魂を奪われそうなとび色の髪の娘がいましたよ」 398 「息子というものは、決して、母の望むような娘たちとは結婚したがらないものですわ」

    2
    投稿日: 2023.04.02
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    途中人物が誰が誰だか分からなくなってこんがらがった(海外ミステリーにありがち?)。ポアロの謎解きはやはり圧巻であった。これを味わうためにそれまでの長文を読んでいると言っていい。アガサ・クリスティーには有名な作品がいくつもあるが、ポアロ作品は読破したい。

    4
    投稿日: 2023.02.21
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    2004年発行、早川書房のクリスティー文庫。内容は正統派かな。どんどん分からなくなってくる感じの話である。それにしても解説の文章はどうなんだろう。作品を映像化すればだれが演じるのがよいか、というのは解説やあとがきではよくあるネタだろうが、全体に軽すぎると思ってしまう。もう少しなんとかならなかったものだろうか。 解説:「『エッジウェア卿の死』配役」、高橋葉介(漫画家)、

    4
    投稿日: 2022.12.10
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    ポワロはなぜいつもヘイスティングスを連れているのか不思議だったが、わかった気がした。ワトソンとは違った存在で、ポワロにとって欠かせないんだな。

    0
    投稿日: 2022.12.07
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    ほほう、今回はそうきましたか。 こちらの裏をかくのが上手い。 まんまとミスリードされてしまったけれど、だからこそミステリーは面白い。 毎回異なる驚きをもたらしてくれるクリスティ作品。 ホント飽きないわ。 相変わらず個性的で面倒臭いポアロだけど、どこか憎めないんだよね。 それに、夫の殺害計画を吹聴する美貌の女優ジェーンもなかなか強烈で良かったな。

    5
    投稿日: 2022.09.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「アガサ・クリスティ」の『エッジウェア卿の死』を読みました。 『親指のうずき』に続き「アガサ・クリスティ」作品です。 -----story------------- 自宅で殺された「エッジウェア卿」の妻は、美貌の舞台女優「ジェーン・ウィルキンスン」だった。 彼女は夫との離婚を望んでおり、事件当夜屋敷で姿を目撃された有力な容疑者だった。 しかし、その時刻に彼女はある晩餐会に出席し、鉄壁のアリバイがあった… 数多の事件の中でももっとも手ごわい敵に立ち向かう名探偵「ポアロ」。 ----------------------- 久しぶりに読む名探偵「ポアロ」モノです。 1933年に発表された作品。 「ポアロ」の冴えた推理(本作では失敗もありますが… )や「ヘイスティングズ」のイライラするような言動は健在で、ある意味、安心感のある作品でしたね。 さてさて、物語の方ですが、、、 夫との離婚を望んでいた女優の「ジェーン・ウィルキンスン」は、離婚に応じない夫「エッジウェア卿」を説得してくれと「ポアロ」に依頼。 「ポアロ」は「ヘイスティングズ」とともに「エッジウェア卿」を訪ねるが、「エッジウェア卿」は離婚を承諾する手紙を6ヵ月前に発送したと言う… その後、「エッジウェア卿」が自宅で殺害されます。 離婚を望んでいた妻「ジェーン・ウィルキンスン」に容疑がかかりますが、彼女は殺害があった時間は晩餐会に出席しておりアリバイがはっきりしていたことから、容疑を免れます。 また、「エッジウェア卿」が離婚を承諾した手紙を発送していたが、「ジェーン・ウィルキンスン」が、その手紙を受け取っていないことが謎を深めて行きます。 その後、第二、第三の殺人が起こり、益々謎は深まるばかり… 怪しい人物ばかりで、読んでいると誰も彼も犯人なような気になってきますが、真犯人は意外かつ動機がはっきりした人物でしたね。 なかなか読み応えのある450ページでした。 作品中、「ポアロ」が「ヘイスティングズ」の稚拙な推理に対し、 「だめ、だめ、それじゃだめですよ。  あなたのやり方は、探偵小説を読むのに、登場する人物を、韻も拍子もなしに、片っ端から疑ってかかる読者の考え方です」 と窘めるシーンがあります。 読んでいると、まさに「ヘイスティングズ」と同じような状況に陥っていたので、耳が(目が?)痛い発言でしたね。 ≪ちょっとネタバレ≫ 最も疑わしい人物が真犯人だった… ってパターンでしたねぇ。 でも、鉄壁なアリバイや、本人の言動等から、その人は犯人じゃないとミスリードさせられちゃいました。 人物模写を得意とする女優「カーロッタ・アダムズ」が事件の鍵を握るのですが、、、 殺害があった夜、「カーロッタ・アダムズ」が「ジェーン・ウィルキンスン」に変装して「エッジウェア卿」を訪ねたものとばかり思っていましたが、 「エッジウェア卿」を訪ねたのは「ジェーン・ウィルキンスン」本人で、晩餐会に出席した「ジェーン・ウィルキンスン」が「カーロッタ・アダムズ」の変装だったとは… 本当に騙されましたね。 「カーロッタ・アダムズ」が妹に送った最後の手紙(一部が破り捨てられていた)や、「カーロッタ・アダムズ」が持っていた何者かの鼻眼鏡、「カーロッタ・アダムズ」が持っていた金の小箱等、小物が効果的に使われていたことも印象に残りました。

    0
    投稿日: 2022.04.14
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    比べるものではないけど、前回読んだ『アクロイド殺し』が印象に残りすぎて今回があまり驚きとかがなく自分的に期待外れ。

    0
    投稿日: 2022.03.16
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    クリスティのよくあるパターンの1つ。このパターンほんとクリスティ好きなんだな、と改めて感じたが、最終的にそこに至るまでの展開は今までと違ったものであり、今回もそのパターンだと見抜くことができなかった。流石です。

    2
    投稿日: 2022.02.03
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    アガサクリスティー。資産家のオトコが殺され、その妻が容疑者となった。その妻には動機があり、犯人はあきらかに思えたが、アリバイがあり捜査は難航するという話。 犯人の狡智にポアロが翻弄される様が多く、シリーズでも手強い犯人でした。

    0
    投稿日: 2021.12.13
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    ポアロもの。 エッジウェア卿の妻で舞台女優のジェーン・ウィルキンスンから夫との離婚交渉を強引に頼まれたポアロ。 渋々、ポアロ&ヘイスティングズがエッジウェア卿を訪ねた日の夜に、エッジウェア卿が殺害されてしまいます。 事件当夜、邸で姿を目撃されているジェーンは、同時刻に別の場所での晩餐会に出席していたという、鉄壁のアリバイがあって・・。 いやぁ、読み応えありました。そしてものの見事にミスリードされてしまいました。 今回はポアロの推理も迷走したせいか、すべてが後手にまわってしまい、第二、第三の犠牲者が出てしまいます。 犯人の“狡猾さ”に煮え湯を飲まされたような気分になりますが、この犯人に対する“なんて狡猾なんだろう”という印象がポイントといいますか、人のキャラに対する思い込みが目くらましになっていた気がします。 終盤近くに“え?この人が犯人だったらあまり意外性はないかも・・”と思わせておいての、さらなるどんでん返しには、“そうくるか!”とまたしても降参の私です。 そして、ラストの犯人の手記は、なんというか人間としての大事な部分が欠如している人の心理が表れていて、ちょっとゾッとしました。

    10
    投稿日: 2021.10.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最初にわかりやすく入れ替わり設定が提示され、ひねりで気持ちよく騙されたのが楽しかった。秘書や晩餐会の主人が真実を述べているのにポワロやヘイスティングスを使って全力否定し、読み手をミスリードする小技にも痺れた。「邪悪の家」「バートラムホテルにて」の犯人には無い可愛げで、鮮やかな手口の切れ者感と愚かで愛嬌ある軽薄さが一体化した犯人像も良かった。ただ配役云々の巻末コメントは、増版があれば全削除していただきたい。クリスティ財団はチェックしてないよね?してたら公認取消レベルでしょう。

    2
    投稿日: 2021.09.18
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    烏兎の庭 第六部 8.22.21 http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto06/diary/d2108.html#0822

    0
    投稿日: 2021.08.18
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    テレビで見たことがあるはずなのに、もうすっかり犯人は忘れてました… 以外と言えば以外な犯人。 この犯人、賢いよ。

    2
    投稿日: 2021.07.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    月1でポアロ。今回も人物が激しく入り乱れる。エッジウェア卿が殺害される。容疑者は複数。卿の妻ジェーン、卿の甥マーシュ、女優カーロッタ。怪しい登場人物が次々現れ、推理を邪魔する。次に女優のカーロッタも殺される。さらに第三の殺人も。今回もポアロとヘイスティングズが後手に回る。卿・カーロッタを殺害したのは誰か?怪しい奴のアリバイは崩せるのか?共犯は誰か?カーロッタが死の直前に妹に送った手紙のトリック。今回も高級感を感じながらミスリードにまんまと引っかかった。このスピード感とポアロの潔さに乾杯!いえいえ完敗。

    20
    投稿日: 2021.06.13
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    ポアロ  かなりのボリュームであったが面白く読んだ。ただし色々と腑に落ちない点もある。手紙とか。 本筋に関係ないが印象に残った一文をメモ。「食べるときは、頭脳はすべからく胃のしもべたるべし」(p.228)[すべからく〜すべし]の例文として覚えておきたい。 そういえはクリスティの作品では何回も、食事の間は事件のはなしをやめてコーヒーの時に話しましょうというフレーズがでてくる。

    3
    投稿日: 2021.05.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    夫を殺してでも離婚したいと言った女優は、果たして犯人なのか? ポアロはエッジウェア卿との離婚を望む女優のジェーンと関わり合う。ポアロが訪ねた日の夜にエッジウェア卿は何者かに殺された。犯人はジェーンか、秘書か、娘か、甥か、それともそのほかの人物か。ジェーンの人物模写をしていた駆け出しの女優カーロッタも不審な死を遂げ、ポアロの推理も迷宮行き——? 何も考えなければジェーンが犯人だけど、そんなことはなかろうと思って疑っていき、結局ジェーンが犯人。ポアロが警察に何も言わなかったら第三の殺人は起きなかったのでは、とか言ったらポアロに厳しすぎるか。何も考えていなさそうな女優が、実は用意周到に演技して周囲を欺いていた、というのは『火曜クラブ』の中にもあったパターン。クリスティーの好きなパターンなのかも。 人物模写のできるカーロッタの存在が曲者。そんな人が出てきたら当然アリバイ作りの片棒を担いでいるのだと思ってしまう。実際そうだけど。しかし、最初に誘導される「屋敷に現れた」のが偽物ではなくて、「アリバイを証明するパーティに出席していた方」が偽物なのである。なるほど。あまり描写がないのでわからないがカーロッタの方は、自分が何の片棒を担いでいたのか知っていたのだろうか。知っていて、大金に目が眩んだのかもしれない。 一番強い存在感を見せる舞台女優ジェーン。最後の手紙までまったく悪びれない。得体の知れないものを感じる。解説で、この物語を日本で実写化するならジェーン役は大竹しのぶと書いているが、納得である。大竹しのぶではなくても、とにかく得体の知れない、突き抜けた明るさを感じさせる闇を演じきれる女優でないと。

    3
    投稿日: 2021.05.10
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    もちろんストーリーはまったく異なるものの、ヘイスティングズの語り、ポアロの最後の謎解きというスタイルと、最後に明かされた犯人に対する印象など、前作とちょっと似た印象を受ける。 関係者はみんな嘘をついているが、ほんの少しの綻びをポアロが見逃さず、最終的にすべてが筋道立って、アリバイがガラガラと崩れていくのには舌を巻く。犯人が逮捕されてなお、自分の計画は見事だったと自負しているところに、この計画の最大の失敗が隠れているのだろう。

    1
    投稿日: 2021.04.30
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    ポアロは好ましくない相手でもきちんと仕事するんだよってことを言いたくてジェーンさんみたいなキャラクターを出したのかなと思った 犯人が意外すぎてびっくり(毎回言ってる)

    1
    投稿日: 2021.03.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    今回は、ポアロシリーズで数回見たことのある、最初から怪しい人間がやっぱり犯人だった、のパターンでした。 3人も亡くなった事件でしたが、ジェーンの身勝手な性格や動機は、むしろ清々しいほどでした。

    7
    投稿日: 2020.12.29
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    自宅で殺されたエッジウェア卿の妻は、美貌の舞台女優ジェーン・ウィルキンスンだった。彼女は夫との離婚を望んでおり、事件当夜屋敷で姿を目撃された有力な容疑者だった。しかし、その時刻に彼女はある晩餐会に出席し、鉄壁のアリバイがあった・・・数多の事件の中でももっとも手ごわい敵に立ち向かう名探偵ポアロ。 入れ替わりを利用したミステリはよくあるけど、クリスティの作品における素晴らしさはトリックそのものよりも、深い人物描写だと思います。犯人が自分のことしか見えていなくて、犯罪に対して全く罪悪感を感じていないところは序盤の描写が伏線になっていて上手いなあと思う。ポアロとヘイスティングスの目線で描かれるストーリーの巧みさに飲み込まれてあっという間に読み終えていました。離婚だけじゃなくて寡婦にならないと再婚できないってマジか・・・知らなかった。急所を的確に刺せた理由はえーーそんな理由なのって感じでしたが、全体的にはまとまりのよい作品で好きだな。

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    投稿日: 2020.12.14
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    これまでのポアロシリーズ同様、全ての人の証言に疑いを持たなければならない。犯人もそうでない人も、色々な嘘をついているから誰の発言を信じていいのか分からなくて推理を難しくする。 慎重に読み進めているつもりでもついミスリードに引っかかってしまって、ヘイスティングスを馬鹿にできない自分がいる… 犯人の大胆さと頭の回転の速さにはビックリした。アリバイは完璧だと思ってたし、ポアロも最後の方まですっかり騙されてた。 ポアロが得意の心理戦で後手に回ったため、裏表紙に“もっとも手ごわい敵”って書いてるのかな? いつもは途中で犯人に目星を付けて証拠集めしているイメージなんだけど、今回は最後の最後でようやくしっぽを掴んだ感じだった。 すごいトリックという訳ではなかったけど、読者を騙す心理テクニックが面白い一冊。

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    投稿日: 2020.10.25
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    著者:アガサ・クリスティ(Christie, Agatha, 1890-1976、イングランド、小説家)

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    投稿日: 2019.12.23
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    ポアロシリーズ七作目。 実は、最初旧訳(ではないか、昔のハヤカワ文庫)を古本屋で買って読み始めたんだけど、文字が小さくて如何にもこうにも読みづらく。 図書館でクリスティ文庫を借りてきて読み直しするという……(笑) 文字の大きさやレイアウトって大事だよな……と思いました。 内容的には第二の殺人あたりがらグイグイ引き込まれた。 今回はポアロがなんかびっくりするほど悩みまくってて意外。 結構最後までポアロ自身が謎が解けないっていうの……珍しいよねぇ。 さ、次はあの「オリエント急行」だ!(ポアロシリーズは発行順に読む主義)

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    投稿日: 2019.08.21
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    やっぱり当初の見込みどおりだったか。途中いろいろもしや?と思わせる人がいれかわり立ち替わり。 ポワロがヘイスティングと食事をしていると、美貌の女優から、夫と離婚したいが夫が応じてくれない、力を貸してと請われる。次の日その夫と逢うと、いや離婚は承諾したと言う。そうこうするうち夫エッジウェア卿は何者かに殺された。妻はだれかれかまわず殺してやりたいわ、と言っていたが完全なアリバイがあった。 この女優の描写が辛辣。美貌を武器に男を渡り歩くが教養の無い女、というのがクリスティは嫌いなのか。 ロンドンとパリを何度も行ったり来たり。船で行ってるようだが、当時近い存在だったのか。 1933発表 2004.7.15発行 2008.8.31第3刷 図書館

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    投稿日: 2019.08.02
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    邪悪の家とは逆のミスリード?とも言える内容で怪しいとは思いつつも最後まで真相分からず、というのはいつも通り。また今回は殺人が3度行われるのもここまでのポアロ作品では多い方なので派手の部類になる。 が、今回は登場人物にあまり魅力を感じずポアロの推理も後追いっぽく何かスッキリしない。翻訳が新訳でなく(ハヤカワミステリ文庫時代のもの?)言葉遣いなどが少し読みにくいことも一因かも。

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    投稿日: 2018.12.23
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    物まね女優が登場した時点で必ず何か関わってくるだろうと、誰もが想像するでしょうけど、最後まで誰が犯人かとか細かなトリックの事情とかは分からず楽しめました。自分の望みの為ならば何の良心の呵責も無いのね~。そしておバカな振りは天職だったのね~。

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    投稿日: 2017.04.14
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    ポアロは、エッジウェア卿夫人ジェーン・ウィルキンスンから、夫と離婚したいが同意してくれないと相談を受けます。しかし、エッジウェア卿を訪ねたところ、離婚に反対はしていないと言われます。“じつに奇怪なお話(p72)”です。 その翌日、「昨夜、エッジウェア卿がリージェント・ゲートの自邸で殺されました。(p87)」とジャップ警部から知らされます。 ジェーンがポアロにお願いを聞き入れなければ「わたしの手で彼(エッジウェア卿)をあの世へ送ってやりますわ(p36)」と言っていたこと、事件の夜エッジウェア卿に面会を求めたことから、彼女が夫を殺したとジャップ警部は考えます。けれど、ジェーンにはアリバイがありました。エッジウェア卿が離婚を承知していたことで、殺人の動機の価値も少し損なわれていました。 その後、事件はポアロの“想像したとおり(p310)”になったのに、“どこかがまちがっている(p310)”とポアロは言います。 実際ポアロは“大失敗の原因(p328)”をつくってしまっていました。最終的にポアロによって語られた真相は、予想外でした。私は完全に犯人に騙され、最初の間違った推理をしていました。 最後に、犯人からポアロに送られた手記が載っているのですが、犯人は三つの殺人を犯しながら“わたしは幸福(p452)”だったと書いており、その良心を持たない心理を恐ろしく感じました。

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    投稿日: 2017.03.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ポワロもの、1933年初版。アリバイくずしが焦点になるのであるが、話しはすこし錯綜している。犯罪よりもサイコパスに焦点があたっている感じがする。こういうのは30年代のクリスティからだろうか。20年代にはないような気がする。

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    投稿日: 2016.05.20
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    なんてことのないトリックですが、被害者が殺されるに足る理由を盛り込みそれぞれの思惑を構築してミスリードを誘うという、クリスティらしい巧妙なプロットです。 ただ、本作は『邪悪の家』の次にあたるので、オチの検討がつき易いです。 また、ポアロが真相に気づくきっかけが呆気なくて物足りません。「五つの謎」や「手紙」など、手掛かりの扱いは少々弄ったドラマ版の方が優れていると思います。

    1
    投稿日: 2015.06.11
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    面白かったし、犯人も意外だったけど、なんだかグイグイのめり込む感じではなかったなぁ。 なんだかまどろっこしい感じがしたなぁ。 サイコロ色々転がって最後に振り出しに戻って解決!って感じです。 でもポアロシリーズ、安定感ありました。

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    投稿日: 2015.05.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ポアロシリーズ。被疑者が二転三転し、最後に最初に戻った、という感じ。意外でした…。でも、ヘイスティングスが彼女について意味深なことを言ってたね、そういえば。

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    投稿日: 2015.05.05
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    再読。ドラマの方を最近観たのでだいたいの流れや犯人も分かっていた。なんの根拠もなく1番犯人じゃなさそうな人に目星をつけると当たる作品のひとつ。

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    投稿日: 2015.02.02
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    もっともらしい人がそこまで辿り着けないようにうまく誘導された感。いいですね。 クリスティーはトリックだけでなく読み物としても面白い。

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    投稿日: 2014.11.20
  • トリックのヒントが実にうまく隠されている!

    あらすじ エッジウェア卿は殺害され、その直前に彼の妻のジェーン・ウィンキンスらしき人物がエッジウェア卿の部屋に入っていくところが見られていた。しかし、彼女は同時に別の晩餐会にも出席しており、多くの人によりそれは証明さらていた。ポワロは彼女そっくりに化けられるカーロッタ・アダムズが何らかの形で利用されたのではないかとないかと推測されたが彼女もまた眠ったまま目をさまさず死んでいた。捜査中に浮上してくる謎を解き明かし、ポワロは犯人を見つけられるのか? 犯人自体は個人的にはそこまで意外なものではありませんでしたが、それを推理できるヒントが非常にうまく隠されていた作品のように感じました。言われてみるとすごいなるほどって感じでした。また、所々に出てくる謎も非常に意外な回答があり、読んでいて途中途中も非常に驚かされ楽しめました。事件の主要な部分だけを見るとそこまで難しいことも行われていないのですが、それがうまく他の謎に隠されている印象でした。 面白いのでぜひ読んでみて下さい。

    0
    投稿日: 2014.09.28
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    序盤容易なトリックと見せかけてから二転三転。 こんな女性が本当にいたら怖い。一種のサイコパスのよう。 物語自体はそれほど引き込まれる感じはしないのだが…。 展開を地味に感じてしまったせいかもしれない。 そして最後の解説で脱力。 出版社もよくこれを載せたなと。

    1
    投稿日: 2014.09.14
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    「夫を説得してくださいな。離婚に応じるように、と。」 あるパーティ会場でポアロに破天荒な依頼をしてきたのは美貌の舞台女優ジェーン・ウィルキンスンだった。 まるで子供のようなわが道を行く彼女の押しの強さにポアロは依頼を受けることになった。 そして難事件の幕が上がる・・・。 物語の終盤ギリギリまでポアロが苦戦を強いられる難事件でした。 そして今回は犯人が全く判りませんでした(^_^;) いや、まさか、ねぇ~・・・(^^ゞ ただ、難事件の特性上、ポアロやヘイスティングス、ジャップ警部と事件に挑む側は七転八倒している感があり、物語の終盤まで遅々として進まない感覚を受けていました。 だから読むスピードも全く上がらず、グイグイと引きこまれていく感覚が非常に少なかった作品でした。 そういう意味で★は3つに留めています。

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    投稿日: 2014.05.21
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    トリックは単純ながらも犯人の狡猾さに翻弄された。 犯人は意外な人。 意外な犯人だっただけに、解決後のポアロとヘイスティングズとの会話がもう少し見たかったかな。 今作のポアロは苦戦してたけど、最終的にいくつかの謎を一つの真相に当てはめていく様はおみごと。 ヘイスティングズとの掛け合いも相変わらず面白い。 やっぱりポアロシリーズは面白い。1日で読み終えてしまった。 新訳のあとがきは正直いらないと思う。 本編にもクリスティーにもまったく触れてないし。

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    投稿日: 2013.01.04
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    なんだかあるいみでとても人間らしい犯人さんだったなぁと読了後しみじみしてしまいました。それにしても作者の心理解説は綺麗で分かりやすい。

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    投稿日: 2012.10.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    一番の幹となっているトリックに、「んなこたねーだろー」と疑問を呈される方がいるかもしれないが、オイラはなんとなくわかる気がする。 イギリスって、暗いんだ。それでいいんだ。 あ、これ結構、てかかなりのヒントになちゃてるな。 ちゃんと解けるタイプのお話ですよ、ご安心あれ。 ちなみにオイラは解けませんでした・・・。 ポワロと同じ失敗しちゃいました。

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    投稿日: 2011.10.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ポアロは映像作品を先に見ていたので、自信満々のポアロしか想像できませんでした。 ポアロの悩みや自信の揺らぎは、次の問題解決の段階でしかないように感じていました。 推理の材料が足りないのか、複雑な人間関係が曇らせるのか、過去の人間関係に引っ張られているのか、ポアロの推理の鈍りの原因はよくわかっていません。 アガサクリスティもたまには、もっと違うポアロも書いてもらえると嬉しいかもしれない。

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    投稿日: 2011.08.14
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    金歯の話で以前読んだことがあったと気づき、なんだか興醒めしてしまった。失敗失敗… 読んだことがないと思って読むのと読んだことがあると思って読むのはそれぞれ違う楽しみがあるんだけど、読んだことないと思ってて読んだことあるって気づくとなんだかガッカリ…。 ストーリーはそれなりに面白いのだが。 でも、最後に犯人の独白があるってパターンはあまり好きじゃい。 言い訳めいていて。

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    投稿日: 2011.04.18
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    久しぶりのポアロシリーズ。友人ヘイスティングズが過去の事件を振り返るという形で話が進む。それによると、この事件は「ポアロにとって失敗」だという。通りすがりの人の会話から、解決のヒントを得たから。確かに事実を丹念に拾い集めて真実の糸口を見つけてきたポアロからすると、解決の糸口を自分で見つけられなかった残念な事件だったのだろう。 ということで、これはそれほどに複雑な事件だ。別居中の妻が離婚を切望していたが、夫であるエッジウェア卿はつっぱねていた。行き詰まった妻がポアロに夫を説き伏せるように頼む。民事事件は専門外のポアロだが、心理学的な興味からエッジウェア卿と面会するも「とっくに離婚を承諾している」という卿の言葉。 なぜ別居中の妻にこの事実が伝わっていなかったのかという謎はあるものの、これで万事解決!のはずだったが、後日エッジウェア卿が殺害された。別居中の妻を目撃したという証言があったものの、別居中の妻にはアリバイがあった。しかも離婚問題に決着がついている妻には殺害する動機もない。 それでは誰か? ポアロが真実を追究している間に第二、第三の殺人まで起こってしまう。。。 読んでいる私まで、すっかり混乱してしまった。ポアロの謎解きを読んで「なるほど! そういう結末しかないよな」と思う一方で、何が手がかりとなったのか、今ひとつ納得しきれなかったのが残念。結末を知ってからもう一度読んでもどれが手がかりかわかるかどうか。何度読んでも新しい発見がありそうな話だ。 個人的には最後の「手記」が何とも不気味だった。妙にリアルで、自分の周囲にも存在しそうで。。。

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    投稿日: 2010.08.12
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    夫と離婚したいとポアロに相談を持ちかけたエッジウェア卿夫人。すでに離婚に同意していたエッジウェア卿。 殺害されたエッジウェア卿。更に続く連続殺人。目撃されるエッジウェア卿夫人。夫人のアリバイの謎。  2009年7月17日初読

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    投稿日: 2009.07.17
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    長編ポワロも、7作目。 そろそろ、ちょっと飽きてきたかも(笑) まあ、トリックとか、犯人とか、そういうのではなくて、ポワロならこんなことを言うよねとか、こんな行動するよねというとこいらへんに。

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    投稿日: 2009.06.14
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    ポアロ本人の口から言わせても、「失敗」となった事件。 それだけ犯人は実に手ごわい強敵だった。 ある魅力的な女優の願いを聞き入れ、偏屈な大富豪の夫に 離婚の交渉へ向かうポアロ。しかし、その夫は殺され、 疑わしい人間達には完璧なアリバイがあり、 調査が難航する内に再び悲劇は起こり・・・。 今回の作品では、いつもの作品以上に、 ポアロの大いなる混乱、苦悶ぶりが伝わってくる。 私も初めの方で、犯人が誰なのかわかった気になったにも 関わらず、読み進めている内に更なる疑惑や様々な疑問が 自分の中にむくむくと持ち上がり、最初疑っていた人間が 本当に犯人なのか、別にもっと怪しい人物がいるのではないか、 といった気持ちになって頭の中が混乱してきた。 最後まで、ポアロと同様、真実が見えず、 敵の狡猾な罠、様々な人間の実に身勝手な思惑に 大いに惑わされた。 タイプは違うが、大変魅力的でエキセントリックな二人の女、 そんな女達から比べるとやや情けなさを感じさせられる二人の男、 事件の重要な鍵を握るクールな秘書とメイド(こちらもやはり 二人の女)、多くの謎に包まれた二通の手紙・・・。 その他色々な小道具や関係者の登場に、 大いにポアロと私達読者は振り回される。 ポアロの灰色の脳細胞をもってでも 事件の解決にはまだまだ時間がかかりそうであったが、 ある日本当に偶然の出来事によってその答えは導き出される。 そんな運命の悪戯によって導かれていった物語の終盤が、 若干私には不本意に思え、すっきりと納得はできなかった。 偶然の手助けによって、ポアロの脳細胞に閃きが 与えられるのではなく、たとえもう少し時間がかかっても、 ポアロが自分が集めた一つ一つの手がかりを パズルのようにはめ合わせて、 そこから浮かび上がる一つの事実に辿りつき、 自身の「灰色の脳細胞」を駆使して、 事件の真相を導き出してもらいたかった気がする。 そのような理由により、事件としては、結末が 少々自分的には不完全燃焼の感はあるものの、 ポアロが事件解決の目的を遂げるための過程(プロセス)、 個性豊かな多くの被疑者や関係者達との会話、 相棒のヘイスティングスをからかいつつ 相談している場面などは、いつも通り大変楽しめたと思う。

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    投稿日: 2009.03.04
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    自宅で殺されたエッジウェア卿の妻は美貌の舞台女優ジェーン・ウィルキンスンだった。彼女は夫との離婚を望んでおり、事件当夜屋敷で姿を目撃された有力な容疑者だった。しかし、その時刻に彼女はある晩餐会に出席し、鉄壁のアリバイがあった…多数の事件の中で最も手ごわい敵に立ち向かう名探偵ポアロ。おもしろかったです。ポアロに翻弄されて、誰が真犯人なのかわからなくなっちゃいます。

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    投稿日: 2007.06.04
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    自宅で殺されたエッジウェア卿の妻は、美貌の舞台女優ジェーン・ウィルキンスンだった。彼女は夫との離婚を望んでおり、事件当夜屋敷で姿を目撃された有力な容疑者だった。しかし、その時刻に彼女はある晩餐会に出席し、鉄壁のアリバイがあった…数多の事件の中でももっとも手ごわい敵に立ち向かう名探偵ポアロ。

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    投稿日: 2007.05.21
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    自宅で殺されたエッジウェア卿の妻は、美貌の舞台女優ジェーン・ウィルキンスンだった。 彼女は夫との離婚を望んでおり、事件当夜屋敷で姿を目撃された有力な容疑者だった。 しかし、その時刻に彼女はある晩餐会に出席し、鉄壁のアリバイがあった… 数多の事件の中でももっとも手ごわい敵に立ち向かう名探偵ポアロ

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    投稿日: 2006.12.09
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    大どんでん返し!!ポアロにとっては苦い経験となった事件。ヘイスティングス君とポアロの名コンビでも、最後の最後まで犯人に踊らされました。もちろん読者も。やられた〜!

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    投稿日: 2006.08.11
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    自宅で殺されたエッジウェア卿の妻は、美貌の舞台女優ジェーン・ウィルキンスンだった。彼女は夫との離婚を望んでおり、事件当夜屋敷で姿を目撃された有力な容疑者だった。しかし、その時刻に彼女はある晩餐会に出席し、鉄壁のアリバイがあった…数多の事件の中でももっとも手ごわい敵に立ち向かう名探偵ポアロ。 【感想】 http://blog.livedoor.jp/nahomaru/archives/50454346.html

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    投稿日: 2006.03.19
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    ポアロ作品。ポアロが犯人に危うく出し抜かれそうになったとも言える、冴えていない、ポアロらしからぬ作品。単純がゆえに、頭のいい人には見落としてしまうことがあるのだろう。ある人物が犯人が誰であるか気づいた、そのきっかけがうまいなあと思った。

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    投稿日: 2005.07.28