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バルバラ異界(1)
バルバラ異界(1)
萩尾望都/小学館
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総合評価

25件)
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    〔引用〕きみはいずれキリヤくんに殺されるよ(p.103)〔内容〕バルバラ人はふわふわ浮ける。青羽は「よそもの」なのて浮くのがヘタ/夢先案内人の度会は七年間眠り続けている女性、十条青羽の夢に入る/青羽と十条青羽は同一人物なのか?/度会の息子、キリヤはバルバラは自分の想像の産物だと言う。島は夢なのか?/火星と赤い月〔感想〕関係するキャラクタが増え続け、あれやこれやの情報がバルバラという語を中心につながりはじめ、謎は際限なく膨れ上がり続け、集束できるのか? ■簡単な単語集 【青羽/あおば】バルバラで暮らしている。よそもの? だからか、浮くのがヘタ。マーちゃんが育ててる。《あたしは バルバラのものだ》第一巻p.25。外部の世界で七年間眠り続けている女性、十条青羽と同じ名前。 【秋葉原コスモス】三十年子役をしているベテラン。 【明美】キリヤの母。伊勢にいる。度会とは離婚しているようだ。 【エズラ・ストラディ】十条奈々実の最初の夫。茶菜はその娘。薬学者だったが後に惑星生物学に研究対象をシフトした。近い未来、人類は火星人と出会うという説を披露した。 【キリヤ】北方キリヤ。明美と度会の息子。「お茶の水山ノ上」の生徒で東京にいる。甲殻類アレルギー。神楽を舞っていた。かつて大黒を殺そうとした。火星の夢を見ている。 【ジジ】千里の祖父。青羽を嫌っている。千里の母である娘を失ったせいかヘンクツ。 【十条青羽/じゅうじょう・あおば】九歳から七年間眠り続けている。母親と父親の心臓を食べたというウワサもある。アレルギー体質だった。 【十条静音/じゅうじょう・しずね】十条奈々実の七歳年上の叔母。エズラ・ストラディの不倫相手。 【十条茶菜/じゅうじょう・ちゃな】十条青羽の母、奈々実の娘。 【十条菜々実/じゅうじょう・ななみ】十条青羽の祖母。 【植物人間】? 光合成してる。 【世羅ヨハネ】明美が前世では恋人だったと信じている、教会のオルガン弾きで明美より二十歳年上。 【千里】夢占いする。《夢はね 遠い未来か遠い過去からのメッセージなんだ》第一巻p.10。どんどん髪が伸びる。 【大黒先生】パーキンソン病の世界的権威。前世療法とやらをやっている。明美を治療したとか。キリヤに殺されかけた。強いキリヤよりも強かった。ともあれ、今はキリヤは大黒の言うことは聞く。度会に対し《きみはいずれキリヤくんに殺されるよ》と予言した。 【ダイヤ】タカとパインを育てている。女優? 【タカ】バルバラ人の少年。青羽の友人。 【ディジー】ヤギ。 【ドクター】バルバラ人。 【脳内イメージングスキャナー】人の脳内を覗き見ることがてきるらしい。 【パイン】バルバラ人。青羽の友人。 【バルバラ】どこかにある島。瀬戸内海にときおり出没する。住民がふわふわ浮ける。死体は浮けない。子どもが育ちにくい。キリヤは自分の右手をスキャンして作った架空の島だと言った。 【ヒナコ】養子を取るがまた死んでしまった。 【風仁/ふうじん】ライカの従兄。 【マーちゃん】パンケーキを焼いてくれる。ダイヤの姉? 【まだらゾウ】バルバラの守り神らしい。人間嫌い。 【目白】目白サイコクリニック院長。 【目白マシロ】目白の息子。 【百田太郎/ももだ・たろう】なんかの研究員らしい。 【夢先案内人/ガイド】他者の夢に入って夢を分析するみたいな仕事らしい。主に犯罪捜査。レオノール・フィニーの『夢先案内猫』を思い出すネーミング。 【美川/よしかわ】パラサイコの研究をしているらしい。 【ライカ】花園蕾香。キリヤに執着。十二歳からずっと山ノ上にいて不登校中。お局と呼ばれている。 【度会時夫/わたらい・ときお】三年ぶりに日本に帰ってきた青年。甲殻類アレルギー。他者の夢に入れる夢先案内人。スプラッタは苦手。

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    投稿日: 2025.04.05
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    失った若さや時間、かけがえないもの、をこういう形で表せるなら、クリエーターとしてなんて幸せなんだろう。萩尾さん、天才です。 眠り続ける青羽の火星の夢に、ひととき、浸れました。

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    投稿日: 2016.08.15
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    会社の先輩から借りたもの。 萩尾望都作品初めて読んだ。 設定が複雑で、考えながら読み進めてたので?マークが。 続きが気になる。

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    投稿日: 2015.10.04
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    読みたいものは自分の本棚の中に眠っている…と言う、ずっと持ち続けている本にはなんらかの予兆が隠されているのかもしれない、数年後に読んだ時に心が揺さぶられるよ、と言う…萩尾望都先生は私にとっては私の様な趣味嗜好の人間は読んでなければ、と言う人でもあって、偉大すぎてその良さが解らないままに読んでいた時期が多いんだよ!SFも、萩尾作品だから一応読んでた、と言うくらいで、SFはよく解らないんだよなー、難しくて、とか思って読んでたんだよ。架空のモノはその事象の理屈が解らなければならない、と言う意識が働いて(面倒臭い)ってなるんだよ、人間ドラマの部分だけ読みたいのに、とか…即物的な頭だから(笑)読まねばならない」と言う気持ちが大きかったんだよね、当時。だから『メッシュ』とか『感謝知らずの男』とかが凄く解り易くて、その時の自分が解り易い方を面白いと感じてしまう短絡的な所があったんだよ。色んな面で、私は木原作品に鍛えられて、今まで自分は苦手だと思ってたとこの見方変わった。ファンタジーとか、もう10代の時の擦り込みで苦手だったんだよね、架空の世界のなんでもあり感がずるいと感じていたり、現実離れと現実逃避と考えたりしてたんだよなぁ。SFとファンタジーの区別さえついてなかったんだよね。 今、SF的なサスペンス要素も含まれる人間ドラマが読みたい、と思っていた矢先、自分の本棚の中にあるじゃないか、と引っ張り出して来て今更面白がって読んでいる。夢の中の世界と、その夢の中の自分を生きている眠り続ける少女、他人の夢の中に入り込める夢先案内人の男と、その男の離れ離れだった息子、その息子が現実逃避する自分の世界としてこしらえた島・バルバラ、それが夢見る少女の夢の中の世界の名前、と言う、ミステリ、サイコサスペンス、親子愛などが錯綜し、現実離れした世界も描かれているのに引きこまれる。

    0
    投稿日: 2014.03.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    夢の幻想と、少女を取り巻く謎がいい雰囲気を出している。 少女が大量に空から降ってきて水風船のように地面に落ちて割れる表現がぞっとした。 菜々実さんの人生を振り返って嘆くところがリアリティがあって感情移入した。

    0
    投稿日: 2013.12.15
  • 期待と謎が膨らみ続ける!

    他人の夢に入り込む力を持つ主人公、渡会時夫。ある日、7年間眠り続ける少女の夢に入ると、彼女は夢の中で「バルバラ」という世界に住んでいました。そこでは人が自由に空を飛び、不老不死を謳歌する。そんな世界も所詮は一人の少女の夢。そのはずなのに、時夫の息子がバルバラは自分が創った、と語り始めます。物語が進んでも、謎は明かされるどころか増えるばかり。その増えきった多くの謎が、終盤にスッと1本に繋がります。思わず快感を覚えるほどの伏線回収に頭が痺れます。読み終わり一息ついたあと、必ずもう一度読み返したくなる傑作です!(スタッフI)

    1
    投稿日: 2013.09.20
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    「最初さらっと読んでしまったが、再読したら全然解釈が違っていた」と家族が言っていたので自分も再読。 2003年7月20日初版第1刷発行 2007年2月25日第5刷発行 6年前に買ったものだろうか。 家族が別途保管してくれていたので概ね良好な保存状態。

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    投稿日: 2013.03.23
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    一読した時は謎が多すぎて???でしたが、 複雑に絡み合うスリリングなお話しでした。 絵が好みでなかったので★3つ。

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    投稿日: 2012.05.14
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    まだ1回読んだだけだから、全体をつかみかねてるけれど、どうしてこんな話を思いついてしまうのか、それが不思議。

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    投稿日: 2011.11.03
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    読み始めた時は、それぞれ別の話がどう繋がっているのかわからなくて「?」ってなったけど、読み進めていくうちに「!」にかわっていった。そうなるととても読みやすくなって後半はもう一気に読んだ。 読むのにとても集中力がいるので、疲れるけど、かなり読み応えのある話でした。

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    投稿日: 2011.09.04
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    終盤でちょっと混乱したけど、うまくまとまっている作品だと思う。キリヤが不憫だった。明美さんみたいな人が近くにいたらとても嫌だ。

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    投稿日: 2011.06.04
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    未来は今と繋がっているから、未来が今に干渉することだってある。 萩尾望都のムック本を読んだら、萩尾望都の漫画が読みたくなって 図書館で借りてきたのです。 未来が今に干渉するなら、未来の私も萩尾望都を読んでいるのね。

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    投稿日: 2011.01.22
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     2052年、両親が殺されるという惨殺事件のあと、9年にわたって眠り続ける少女と、彼女の夢のなかにはいっていく男、そしてその息子の物語。  「残酷な神が支配する」の後に描かれた作品で、「ああ、あれはやっぱり萩尾望都にとってターニングポイントになった作品だったんだな」と感じる。もっとも、それを具体的に説明しろといわれると困るんだがww  ただ、きっと今までの萩尾望都なら、夢に入っていく男、トキオの息子、キリヤを主人公にしただろう。そして、ずっと彼の視点で描いていただろう。「スター・レッド」のように。  が、これは絶対的に、トキオの物語なのだ。  眠り続ける少女、青羽の物語だけれど(彼女の夢の中の世界、バルバラは彼女を中心に世界はなりたっている)やはり、夫として、父親として、不完全なトキオが、その不完全さをそのままに世界を愛する物語であるように感じた。  うん、そうだ。  キーワードは、親であり、不完全な世界、なのだ。  それにしても、説明不足で訳わかりません、っていうギリギリのラインで保持されている世界の美しさよ。  萩尾望都の世界が美しいのは、このあやうい中で美しいバランスを保っているからなんだと思う。  萩尾望都が読める、今に生きてて、本当に幸せ。

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    投稿日: 2010.06.16
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    全4巻。夢と現実と過去と未来と心と繋がりとアイデンティティ。 これだけ重ーいテーマを詰め込んで展開していく力がとんでもないです。 さすがにちょっと難解だけど興味を引かれたらぜひぜひ!

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    投稿日: 2009.11.08
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    ストーリー的には腑に落ちない、なぞがたくさん残った。 でもこういうのもいいな。 わけがわからないまま、でも有無を言わせない説得力がある。

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    投稿日: 2009.10.07
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    全四巻読了 2052年、人の夢に潜れる時夫は両親の心臓を食べ7年間眠り続ける青羽という少女の夢を探る。 そこにあったのはバルバラと呼ばれる島で幸せに暮らす青羽の姿だった。 そして、青羽の夢で作られたはずのバルバラが、なぜか時夫の息子キリヤの考え出したものでもあった。 次々出てくる不思議な接点に振り回されそうになる、じっくり集中できるときに読んだ方がよさそう。 第27回日本SF大賞

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    投稿日: 2009.07.06
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    もー様の世界は、いろんな点が存在してどんどんつながって頭のなかで紐解かれていくような、そういう感じをずっとずっと受け続ける世界です。

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    投稿日: 2008.11.07
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    幸せな夢に浸っている人を起こすことは、果たして援助的かどうか。起こすことは壊すことにもつながることに気付かされる。

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    投稿日: 2007.09.30
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    えーと、「残酷な神が支配する」から後、この「バルバラ異界」は、購入はしていたけれど、ずっと未読のままでした。 まあ、1番の理由は、萩尾望都は、読むのに体力と根性がいるからなのでした。 そのくせ、泥沼のように(?)一気に読ませようとするからねぇ。そして、一気に読みたいたぐいのお話だし。 ということで、夏で仕事も一段落した今の体力のある時期に、読んで置こうということで読み始めました。 えーと、凄い。 これは、あんまりにも陳腐な表現ですねぇ。 前作の「残酷な神が支配する」は、リアルな理解しやすい物語だったと思います。まあ、劇的なドラマの連続が、リアルといっていいのかどうかという問題はありますが。 エンターテイメントと人物の心の動きを両方バランス良くかいた物語でした。 それ以前の物語は、どっちかというとSF以外は、心理面にウェイトがおかれていたと思います*1。 それが、変化してきたのが、多分わたしは、「あぶない丘の家」あたりだった気がします。 この作品は、日本舞台で、エンターテイメントで、登場人物がどう見たって日本人に見えなくて、でも面白くて、いろんな意味で「凄い」作品でした。 萩尾望都のターニングポイントだったかも。 でも、ウケたかどうかはわからないので、 それから、一連のバレエシリーズがあったのかな。バレエシリーズあたりは、そのまま「残酷な神が支配する」の流れに続いている気がします。 短編なので、あれほどドラマチックではないけれど。 で、今回の「バルバラ異界」なのですが、近未来設定のSFです。そして、舞台は、日本です。 そうなんか、「あぶない丘の家」の流れを感じる。 というよりも、萩尾望都の今までの作品の総決算な感じがします。 全4巻。 どんな話になっていくんでしょう?

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    投稿日: 2007.08.09
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    「残酷な神が支配する」全17巻、1993.4-2001.9でついていけなくなって、萩尾離れを起こして人が多数いるのではないだろうか。僕は最後まで付き合ったけど、うちのカミさんやカミさんのお友達は、テーマの気持ち悪さについていけず脱落してしまった。 「バルバラ異界」でどれぐらいの望都ファンが戻ってくるだろうか? この本の主人公はいったい誰なのだろうか?眠り続ける十条青羽、他人の夢に入り込むことの出来る渡会時夫、渡会時夫の息子のキリヤ。物語の時代は、2052年。 瀬戸内海に浮かぶ幻の島バルバラ。右手の形をしている。この島は、キリヤがパソコンの中に作った架空の島だという。 2045年に何者かにより十条勝一、茶菜夫妻が殺害され、その娘青羽9歳は地下のピアノ室で意識不明の状態で見つかった。その事件以来今日まで7年間眠り続けているという。その青羽の眠りの原因を探るため、渡会時夫は、青羽の夢に入り込むことを依頼された。 脳内イメージングスキャナーという機械があって、パソコンに夢を取り込んでみることができるようになっているのだが、青羽の夢は、ノイズが多くてうまく取り込めないのだという。渡会時夫が青羽の夢に入り込むと、青羽は幻の島バルバラで、幼いまま暮らしている。パインとタカちゃんというお兄さんがいる?バルバラでは、養子をもらって育てるというのが一般的らしい。母親は、ダイヤさん。女優さんで、テレビのコマーシャルの出演とかしている。家には、ダイヤの姉さんのマーちゃんがいて子どもたちの面倒を見ている。 この世界では、普通の人は身軽で、空中に浮いてしまう。でも、青羽は浮かばない。浮かないのは死人だけというのだが・・・。 青羽の祖母の十条菜々実に話を聞くと、青羽は父と母を殺害し、心臓を取り出して食べてしまった。それで満足して眠り込んでいるのだという。 十条家は、十条製薬という会社を経営しており、若返りの薬の名前がバルバラシリーズだという。 渡会時夫は、学生結婚し、キリヤが生まれたのだが、妻の明美さんは、夢の中を覗かれるのはいやだといって、離婚してしまったという。ところが明美さんは、衰弱して死にそうになってしまう。前世治療によって判明した、前世の恋人ヨハネの励ましで、元気を取り戻す。キリヤは、「世界は僕を捨てた。世界は僕を愛していない。なのにそんな世界で僕は成長し学校に行き勉強し成人しやがて社会に出て働かねばならない」と悩んでいる。 キリヤの夢に青羽が現れ、父親に私の夢に入ってこないでといってくれ、又は、彼を殺してくれ、そしたら、あなたを捨てた世界をあなたお手に取り戻してあげる、という。 「残酷な神が支配する」を書くことによって、SFも一段とパワーアップしてしまったようだ。恐怖の予感がいっぱいちりばめられている。 (2004年6月17日・記)

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    投稿日: 2007.07.08
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    萩尾さんはきっと、私たちには入り込めないできないパラレルワールドを自在に行き来して、実際にその目で見てきている人だと思います。これを読んで、確信しました。

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    投稿日: 2007.05.25
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    バルバラ世界の青羽がかわいい。こうなってほしいなっていう自分で作った世界にいる。それって幸せ…なはずだよね?萩尾望都ってなんでいつまでも絵がうまくて勉強家で自分の世界を統率し続けられるのか不思議。どうやるのかしらん。

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    投稿日: 2007.02.18
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    萩尾望都の漫画読むの、本当にひさしぶり。まだ、面白いかつまらないかも判らない。SF大賞受賞でないと、2巻目は買わないと思うくらい。

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    投稿日: 2007.01.22
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    親子関係を子供の側から描き続けた萩尾望都が、ついに親の視点からの親子関係を描いた作品。それぞれの親たち、そして未来への不気味な予感の中で、子を思うトキオの祈りが切ない。また、SFは常に未来への不気味な警告である、と感じさせてくれる作品でもある。

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    投稿日: 2006.07.18
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    萩尾作品では、折りに触れて取り上げられている気がする「精神の感応」を、また新たな知識から、違った角度で描いた作品。 全4巻で完結してしまった時には驚いたけれども、時間がたって通して読み直してみると、全4巻で充分まとまっていたと思う。 でも、一読だけではかなり混乱する気がする。少々言葉で説明的な部分も多い気がするけれども、流石の手腕で心理深層描写がとても美しい。 日本には、多くの素晴らしいSFがあるんだぞ!!と、声を大にして言いたい時に思い出すのはまず萩尾望都。

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    投稿日: 2003.06.26