
総合評価
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powered by ブクログ芸術学専門の若き秀才教授「黒猫」と、同い年だけど地味に博士課程1年目の私。日常にふとのぞく謎たちを、「黒猫」は遊歩するように解いてゆく――。六篇からなるミステリー。第一回アガサ・クリスティー賞受賞作。 日常系謎解き+美学講義+ほんのり恋愛という感じ。黒猫の美学講義はやや難解ながら、目からウロコなものも多く、読み応えがありました。六篇ともにポオの著作が鍵となっていますが、未読でも面白かったです!
0投稿日: 2012.03.20
powered by ブクログ言い回しが難解だったり、理論の部分が結構あったからか、短編なのに重厚な読みごたえでした。 ポウ読んだことないのよね…読んでみたいと思わせたし、著者のポウへの愛というか、情熱を感じました。 主人公が魅力的。 結構好きでした。
1投稿日: 2012.03.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ポオの話についてところどころネタばれがあってびっくりしたけど面白かった。 ミステリの要である謎は一つ一つは小さなことだけど少しの真実と黒猫独特の美学をあてはめて解決するのは意外性があってよかった。 特に「秘すれば花」の雨の中の寺と不思議な猫によりここが現実か幻想なのか分からなくなる感じが読んでる方も伝わってきてくらくらした。 個人的にはミステリー部分よりも黒猫と私の関係のほうが興味がある。 私のたまにみえる黒猫への好意が可愛い
0投稿日: 2012.03.08
powered by ブクログエドガー・アラン・ポオの作品をほとんど読んだことがないので、 読んでからだとまた解釈が違いそうな一冊。 小難しい気がするけれど、ポオの作品を読んでからだと、 黒猫達の会話に頷けるのだろうか。
0投稿日: 2012.02.26
powered by ブクログ知らない単語や哲学的な部分も出てきて読みづらい。 ストーリーとキャラを重視して見ると中々面白い。黒猫と助手の関係も面白い。 続編が出るのなら読んでみたい。 単行本ではなく文庫としてなら買うかな…。
0投稿日: 2012.02.22
powered by ブクログ美術学 「黒猫」教授 「(人を)試すという行為は相手の人間性を著しく軽視していることの現れだよ。実験と何ら変わらない虐殺的行為だ。」 いやぁ、しかし、読みにくかった…というか難しかった。 知らない単語がいっぱい出てきて、だいぶ飛ばしちゃった(^^;) 黒猫というキャラクターは◎。しっかりつくられていました。
0投稿日: 2012.02.20
powered by ブクログ6作の短編集で、それぞれエドガー・アラン・ポーの著作が重要なキーとなっています。 作中でネタバレがあります。 主人公と探偵役が学者ということで、 回りくどい、くどい、小難しい、長い語りが多いけど、 波長が合えば割と楽しめるのでは。 『日常の謎』とカテゴライズされていますが、 「普段の生活の中で出会う謎」といえないこともないけれど、 どちらかといえば人間の不可思議さの解読といった風に感じました。 文章は流れるように綺麗ですが、 テーマが難解なためちょっと教科書とかふるーい小説を読んでいるような気が。 それにちょっと私の趣味より飾りすぎかな、と感じました。 もう少しシンプルなほうが好き。 もちょっと盛り上がりが欲しい部分もありましたが、 独自性という面でもなかなかに面白かったです。 ちなみに第1回アガサ・クリスティー賞受賞作だそうです。
1投稿日: 2012.02.16
powered by ブクログキャラ設定は、最近のライトミステリーの流行りですね。 主役のふたりのキャラも、立っていました。 付き人のト書も、キュートでいぃ感じ…。 ただ…、如何せん読みにくぃ…。 キャラを立たせる意味でも、作品に色を出す意味でも、 ポーの作品と美学の高説は、これはこれでいぃのでしょうが…、 一番大事な「読者」を、置いてきぼりにしてしまった感じ…。 ぶっちゃけ、読後に、「っで、なんだったんだろぅ?」って感じでした…。 作中の事件もミステリーも、大した内容ではなぃので、 特徴的な黒猫の高説がなければ、薄っぺらな作品だったんでそぅが…、 だとすると、ミステリー小説のジャンルに入れるのって、どぅなんだ…? 評価は、よい部分と悪い部分で±0、★3つとしました…。
0投稿日: 2012.02.05
powered by ブクログオトナファミで紹介されていて読みたくなった本。 6つの短編からなるミステリー。 エドガー・アラン・ポオの解説を含みながら、 黒猫と語り手との周りに起こる事件が読み解かれていく展開。 学術的というか高度な論の展開がなかなか難しくもあり、 それが魅力的でもあるような印象を受けました。 あと、伏線が上手に張られているなぁという感じも。 ドラマとかになりそうだけど、 精神的な内容だったり、基本解説部分がメインだったりするから、 映像化するのはなかなか難しいのかなといらぬ心配をしてみたり。
0投稿日: 2012.02.05
powered by ブクログ連作短編6作。 語られる内容のわりには残るものがないし、読み流すには面倒くさい。 3話の終わり頃からなんだか読み易くなったけど、慣れただけか。 雰囲気は好きなんだけどなー。
0投稿日: 2012.02.04
powered by ブクログ久しぶりに、一文字も見落としたくないと思わせる1冊。 ここ最近は、ミステリーの場合、結果が知りたいあまり後半は斜め読みになりがちだった。 この本は、言葉や表現が美しく、難しい内容でも読んでいていやにならない、不思議な魅力がある。 図書館の本を借りて読んだが、購入して、わからないところなどを調べながら読み返してみたい。作品が短編というのも斜め読みしなかった理由かもしれない。 ポーの作品は小学生のころ読んだが、ほとんど理解していなかったのか覚えていなかった。この機会にもう一度読んでみたい。
0投稿日: 2012.01.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
第一回アガサ・クリスティー賞受賞作。 「黒猫」と呼ばれる二十四歳で教授になった天才と、その「付き人」になった同じく二十四歳博士課程一年の「私」が、日常のこまごました謎に向き合う。 後味も悪くなく、さらりとした印象。謎も割と想定範囲内に収まるもので、強烈なインパクトを残すことはありません。どちらかというと推理よりも、登場人物の醸し出す雰囲気を楽しんだ方がよいでしょう。 主人公はポオを専門に研究している。「黒猫」は美学教授。そんなわけで、決して絵を描いているわけではない美学教授という仕事の実態が、少し明かされているようないないような。院生ってこんなに優雅な生活を送っていたかしら(黒い笑い)。推理のお供に(逆だろうか)美学談義がついています。 印象は、坂木司の<引きこもり探偵>シリーズと、有栖川有栖の<作家アリス>シリーズを足して2で割ったような感じ。要は、おいしそうなご飯と、線の細い美形青年探偵(たいていの人に対してフラットに接するが、主人公には少し優しい)と、古典的名作ミステリ談義。あ、でもやっぱり北村薫の<円紫さんと私>シリーズかもしれない。ちょっと主人公と探偵役の距離感が違うけど。 なんとなく、作者は女性なんじゃないかという印象。探偵の描写とか。でも、男性のような気もしなくもない。出てくる女性がみんな似た感じの美女(雰囲気)だし。主人公がなんとなく北村薫<円紫さんと私>シリーズの「私」にかぶる。ただ、<円紫さんと私>シリーズの主人公ほど、「ないわ!」って感じはなしない……まあ、都合いいなとは思いますが。 →男性でした。 全体的に、ポオを読んでいることが前提になっている気がします。選評にもありましたが、他の推理小説の犯人を明かすのはルール違反。これは出版にあたって改訂されていますが、真相に踏み込んでいる作品があるので、気になる人は読んでおいた方がよいかと。 でも、古典的名作を下敷きにしたミステリってある意味定番なので、そこまで神経質になることもないかな。ポオはもうミステリファンなら基本中の基本であることだし。
0投稿日: 2012.01.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
気に入ったような気に入らないような微妙な読後感。表紙の雰囲気そのままのような二人の淡い関係が好きです。上品で知的な会話や性格もよいと思います。自分も頭がよくなったような気分になれる。目撃者の「この間」という曖昧な日時証言など、小さなトリックが光っていて、なるほどと感心しました。ただ、黒猫の美学講義が難しすぎて、実を言うと後半、蘊蓄はすっ飛ばして読んでしまいました。導入と謎解きだけ読んだわけですが、犯人は精神病患者なのですか?何がどうなるとそういう行動をとるのか全く理解できません。
0投稿日: 2012.01.29
powered by ブクログ実に面白い。と、福山ガリレオのように言いたくなる。あのドラマが浮かぶけれど、小説という形から取り出すことはできない雰囲気がある。狙っているようなキャラクターにも品がある。思考を放棄したような企画者の手で安易にドラマ化などされないでほしい作品。
1投稿日: 2012.01.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
おもしろかったー! 最初は黒猫のひねくれから八雲を連想してしまったけれど、最終的に両者は全く別人という結論に(当たり前だ) 論述的というのか、なかなか文学の知識がないものとしては解釈に難解な部分もあったけど、それを含めて文学的に展開される推理に痺れました。 この2人の距離感もなかなか好きです。つかず離れず、恋愛色が強すぎることも無く…たまにやるせない気持ちになりましたが! 個人的に水のレトリックがお気に入りです。主人公と柚木君のエピソードが素敵!とか思ってたらいろはさんと…?!と一人で切なく感傷に浸ってました(笑) まあ、主人公がどうとも思っていなければそれでいいんですけど。 私は切なかったんです!!! 文学系の博士課程に進むとこんな感じなんですね。 未知の世界なので緩やかな時間の流れに少し憧れたりもします。
0投稿日: 2012.01.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
若き大学教授「黒猫」と大学院生でエドガー・アラン・ポーの研究をしている「付き人」の私。二人が遭遇する日常の謎を解く短編連作作品。 優雅で独特の雰囲気が美しい。表紙もキレイで好みです。さらさらとそれでいて個性的な薀蓄を聞かせてくれる「黒猫」は魅力的です。 ミステリ内容・恋愛内容、どちらも小粒と評されることもあるかもしれませんが、私は好きです。独自の世界をもちつつ、押しつけがましいところがないのが好ましい。今後の作品が楽しみです!
0投稿日: 2012.01.23
powered by ブクログ若き天才教授とその付人でポオ研究者の女学生コンビが出くわす、日常の謎系なミステリ短編集。 どれもポオの作品をモチーフにしているのですが、タイトルどおりに美学的な蘊蓄を語り、そしてそれが謎解きに結びついていく。 ミステリとしてどうとかよりも、その蘊蓄と美学講義が非常に素敵でした。面白いよ。
0投稿日: 2012.01.22
powered by ブクログ第1回アガサ・クリスティー賞受賞作。 ”黒猫”と呼ばれる若き教授が、美学理論の講義を通して日常の謎を解き明かす短編集。 全体的にタイトルや表紙に象徴されるような美しくペダンティックな雰囲気に溢れており、登場する謎が恋愛がらみのものが多いためか、個人的にはいまいち苦手。 しかし作中で黒猫が語るエドガー・アラン・ポー作品の解釈は大変面白く、ポーを読み返したくなった。
0投稿日: 2012.01.19
powered by ブクログ美とは何か? ミステリなのか恋愛なのか? ただの日常なのか、それともただのうんちく講義? 楽しめました。
1投稿日: 2012.01.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「黒猫」と呼ばれて返事しちゃう男……ちょっとなぁ? 蘊蓄満載のトリックは面白かったけど、 正直、タイトルで期待したほどではなかったです。 「謎解きはディナーのあとで」とか好きな人なら、 結構楽しめるのかも。
0投稿日: 2012.01.13
powered by ブクログミステリというには推理部分が弱いかなぁ。というわけで、エンタメに分類。 内容は日常の謎系?とはいえそこに愛憎が介在するので。割と人間関係の謎が多かったかな? 美学講義ということでうんちくはいろいろ。 短編集です。全編通して一応本歌どりあり。 主人公がポゥの研究者ということなのでポゥが多め。 キャラがかわいかった。 特に黒猫君。 憎まれ口全開ながら、主人公大好きなところとか。 でも、実際いたらかわいくないんだろうけど。 この系のお話好きです。
0投稿日: 2012.01.13
powered by ブクログアガサ・クリスティー賞受賞作と聞いて、アガサ・クリスティーのような本格ミステリーを想像してはいけない。 よって、本格ミステリーが好きな方にとっては面白くないのではないだろうか。 題名に「黒猫の…」と書いてある通り、ポーの作品をモチーフにしている(ただしここで言う「黒猫」は作中に出てくる教授の渾名)。作者独自のポーの解釈が作品に所々に出ているので、本格ミステリー好きの私は作品そのものよりも作者のポーの解釈を読んだ感じとなった。 ポーを読んだのは何年も前の事。改めてポーを読んでみたくなった。
0投稿日: 2012.01.09
powered by ブクログ美学! 難しくて分からないことが多かったけれどポオの解釈にしても、日常の中での謎についても美しい学問って意味で。 キャラが際立って私好みでした。冷たくもあり、ひねた優しさもあり。
5投稿日: 2012.01.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
24歳にして教授職に就いた天才「黒猫」と、同じく24歳の院生である女の子が、周囲で起こる謎をエドガー・アラン・ポオの作品になぞらえて美しく解決していきます。 タイトルにある「遊歩」の通り、「黒猫」が謎と論理をこねくり回して遊んでいるようで、不可解な謎とスッキリした論理的な解決、というよりは、もはや妄想の域のような気がします。 苦手なタイプの小説だと読み始めは思ったのですが、「黒猫」と主人公の女の子の近づきすぎず離れすぎずの関係が甘酸っぱくて、徐々に独特の雰囲気が心地よくなってきました。 わたしにとってはミステリーというより恋愛小説です。 ネタバレ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 【月まで】主人公の女の子が偶然見つけた、でたらめに書かれた地図。なぜは母こんなでたらめな地図を大切に保管していたのか?という謎で、推理はかなり強引でした。 ユートピアについてはとてもおもしろかったです。 切ない愛の物語、といった雰囲気がでていますが、たんすの中って大切に保管していたといえるのかな? こんなまわりくどくて分かりにくくてもったいぶったラブレターはわたしなら引きますが、「特定の人物にだけ伝わればいい」ということなのでしょう。 【壁と模倣】謎の自殺を遂げた友人の死の真相とは? この真相はおもしろかったです。暗い雰囲気もとても好きでした。 関俣くんの壊れっぷりが良いです。 西洋と東洋の壁の違いとか、ポオの作品の黒猫の解釈なども楽しく読めましたが、やっぱりこれを事件と繋げちゃうのは強引な気がします。 ナチュラルにパフェのあ~んをする二人ににやにや。 【水のレトリック】謎の男性と謎の香水。 失恋の思い出をこんな形で川に投影したり、香水に想いを託したりする気持ちがわたしにはよく分かりません。 なのでこんな推理をした黒猫の思考もよく分かりませんでした。 【秘すれば花】出席するといっていた学会に現れなかった研究者。逆に来るはずがないのになぜか出席していた元研究者。 この人たちの思いや考え方がわたしにはまったく分かりませんでした。なぜ恋をしてその行動!? そして主人公の女の子に何があったのか…秘すれば花とはいえ、どうもスッキリしない話でした。 【頭蓋骨のなかで】ふと耳にした言葉からの推理は「九マイルは遠すぎる」みたいな展開です。 このネタは「壁と模倣」と似ていると思います。一風変わった精神の持ち主が多くてちょっと現実離れしてきました。黒猫や主人公の女の子、黒猫の姉の冷花などのキャラクターも超人化してきて漫画みたいです。 【月と王様】月を絡めた大人達の恋愛模様と、黒猫と女の子の関係を、最初の短編「月まで」と繋げて最初と最期できれいにまとまっています。 突然流れた不思議な音楽はどこから奏でられたのか? 真相は切なく甘く素敵ですが、来客中に、しかもそこから音楽!?とも思いました。 黒猫と女の子の非常に微妙な関係がくすぐったく、気恥ずかしくも甘い気持ちになれる良いラストだったと思います。
0投稿日: 2012.01.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
これも表紙に惹かれて読みました。最近イラストレーターが一般文芸の表紙を描くの増えてますね! ポーやらホームズやら竹取物語やらの古典文学?をそれぞれの章でテーマにして展開するお話。テーマとして扱われている作品、恥ずかしながらほとんど読んだことがないのですが特に問題ありませんでした。 黒猫さんが細かく解説してくれるのでわかりやすいとは思うのですが、ちょっと合わないかなーと感じた。竹取物語に関する解説が、特にわかりやすくって好きです。 こういう天才キャラを書くのって、書く側が頭悪くちゃダメだから大変だろうなと思います。専門分野の方が読んだらどんな感想を持つのか聞いてみたい。 主人公が最終的に黒猫に恋愛感情を抱いてる、黒猫にもそれを期待しているという終わり方の部分が気持ち悪く感じてしまった。「魅力的な人物」だから惹かれないほうがおかしいのかもしれないけど、この主人公にはもっとドライでいてほしかった。男女の組み合わせだったら、自分は「早くくっつけ!」みたいに思うことのほうが多いので、なんでこの本だけそんな風に感じたのか自分でも不思議。 ミステリあんまり読まないですけど、これは大賞取れるほどかな?とちょっと思いました。表紙の雰囲気良すぎて期待度が高すぎたのかも。
0投稿日: 2011.12.25
powered by ブクログ京都市図書館から。 ポーの話をもとに身近な(?)事柄について、黒猫と私が推理を進めていくという形態。男女の組み合わせという点で心霊探偵八雲が頭に浮かんだ。 著者の博識さには敬服するが、さらりとした読後感で、続きを読みたいという気が起きない。
0投稿日: 2011.12.23
powered by ブクログ【収録作品】第一話 月まで/第二話 壁と模倣/第三話 水のレトリック/第四話 秘すれば花/第五話 頭蓋骨のなかで/第六話 月と王様 美学・芸術学を専門とする若き大学教授の「黒猫」が、学生時代からの友人で今は付き人扱いの博士課程一年目の「私」に、ポーの作品をモチーフにした、さまざまな謎を解き明かす連作。蘊蓄がどの程度すごいものなのかはわからないが、面白くはある。好みの傾向の話のはずなのだが、今ひとつ入り込めなかった。「黒猫」も「私」もキャラ的には好きなタイプのはずなのに、どちらもあまり魅力的に見えないのはなぜだろう。
0投稿日: 2011.12.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
第1回アガサ・クリスティー賞 受賞作品。 謎解きに関しては登場人物たちの行動・思考にはサッパリついていけなかったが、若き大学教授『黒猫』の講義(推理)には惹きこまれました。
0投稿日: 2011.12.15
powered by ブクログ選評で北上さんも仰っていますが、私にとっても非常に苦手なタイプの作品でした。とても読みづらく、楽しむことができませんでした。
0投稿日: 2011.12.11
powered by ブクログでたらめな地図に隠された意味・・・「月まで」 しゃべる壁に隔てられた青年・・・「壁と模倣」 川に振りかけられた香水・・・「水のレトリック」 現れた住職と失踪した研究者・・・「秘すれば花」 頭蓋骨を探す映画監督・・・「頭蓋骨のなかで」 楽器なしで奏でられる音楽・・・「月と王様」 若き大学教授「黒猫」が解き明かす、人の心に秘められた想いたち。 第1回アガサ・クリスティー賞受賞作とのこと。 有栖川さんが好きそうな話だなぁと思ってましたが、次回から選考委員やるみたいですね。やっぱり。 「黒猫」氏による美学理論の部分はやや小難しく感じたのですが、ポオの解釈なんかは面白いですね。 謎解きもスマートだし、ほのかなラブの部分もあって、私にとってはバランスの良い良作。 舞台が西武沿線だというのも好評価(所無市ってモデル所沢市ですよね。照明デザインのお店ってあそこかなーとか、色々思い浮かべるのが楽しかったです)。 丹地陽子さんのイラストと、黒尽くめの大学教授という描写から、有栖川氏の某H准教授を思い浮かべてしまうのですが、他の方はどうなんでしょうね。 気になるところです。
0投稿日: 2011.12.04
powered by ブクログ※辛口。 アガサ・クリスティー賞受賞作って帯付いてたらそりゃ本格好きは買うに決まってるじゃないか・・・。うーん、一発目がこれっていうのは正直まずいというか不発なのでは・・・。 これは装丁といいキャラクタといい、どちらかというと女子向けですね。しかもミステリ好きの女子向けじゃなくて、そんなにミステリに拘りのない女子向け。ミステリとしてはライトなのに、ポーの講釈がまあ衒学してて、読み応えを加味してくれてます。が、肝心のミステリが!全然物足りない・・・!! 「黒猫」のキャラ設定も狙いすぎな印象を受けます。読み終わって大分経ってて話の内容は全然覚えてないのに、あのキャラばっかり思い出せるからなあ。うーん・・・。 でたらめな地図の意味、しゃべる壁に隔てられた青年、川から漂う恋人に捧げられた香水、現れた住職と失踪した研究者、頭蓋骨を探す映画監督、楽器なしで奏でられる音楽……。 美学を専門とする若き大学教授、通称「黒猫」が、美学理論を用いて謎を解き明かす。
0投稿日: 2011.12.02
powered by ブクログアガサ・クリスティー賞受賞作。大学教授とポオ研究者の二人が繰り広げる、日常の謎ミステリ短編集。謎自体はわりと地味だったりもするのだけれど、考察が一風変わっていて面白いです。特にポオの作品についても議論される面が多いので、ポオファンにもお薦め。ただし、ポオの作品についてかなりネタばらしがされているので、未読の人は要注意です。 お気に入りは「壁と模倣」。ポオの「黒猫」がモチーフとされているのも、好きな要因かな。でも思いっきり、ネタ割っちゃってます……。
0投稿日: 2011.11.30
powered by ブクログともすると現実離れした鼻につくタイプの主人公になりそうだけれど、薀蓄が多い割に爽やかで、適度な生活感がとても親しみを感じる。もう一人の主人公であり、語り手である付き人もとてもチャーミングで、この二人の距離感も絶妙。扱っている謎は全て日常の小さなものだけれど、どの話も大変面白い。シリーズ化を希望。
0投稿日: 2011.11.27
powered by ブクログ大学の日文ゼミの講義を受けているようで、ポオを研究していたこともあったので、とても懐かしかったです。ポオの小説と同時進行で読んでいたので、感情を主人公と共有しながら読むことができてうれしかったです。黒猫の美学へのこだわりが好きです。
0投稿日: 2011.11.27
powered by ブクログ黒猫のそれとない優しさや「私」との関係など、面白かったです。 推理も「なるほど~」と思う様なもので黒猫は頭がいいなぁと切実に思いました。 ただ、内容は私にとっては結構難しかったので、もう少し頭が良くなってからもう一度読みたいと思いました。 それと、ポオの作品も読んで見たくなりました。
0投稿日: 2011.11.26
powered by ブクログとにかく黒猫がかっこいい。主人公も可愛くて好き。 ポオのネタバレが確かに残念ですが、前もって書くことでセーフってことなんかな? また読みたい。シリーズ化して欲しいな。
0投稿日: 2011.11.23
powered by ブクログ表紙に惹かれて購入。 オムニバスでさくさく読めて、ミステリーといえばおばあちゃんの家にある西村京太郎というわたしの概念を壊してくれました。 美学、という観点を絡ませている点が非常に気に入りました。どれも机上でこねくりまわしているような気がするんだけど、人間の精神など、そういうものかと。 ぜひシリーズ化してほしい。
0投稿日: 2011.11.20
powered by ブクログ美学・芸術学を専門とし24歳で教授職に就いた天才『黒猫』と、本作の語り手であり、同じ24歳にして大学院生の『自分』。 日常生活のなかに生じた様々な謎を、2人は黒猫による美学講義を通して解き明かしてゆきます。 本作は六篇からなり、六つの事件・謎はどれも一風変わったものばかりです。 でたらめに描かれた地図の秘密に始まり、川に振りかけられた香水、頭蓋骨を探す映画監督や、楽器なしで奏でられる音楽の意味など。全てが、一筋縄ではいかない不思議な香りのする謎なのです。 各話で黒猫により明らかにされる真相と、そこに行き着く推理には、多少強引な論理があるものの、見事な着想だと感心せずにはいられないものばかりでした。 加えて、これら全ての事件や謎にエドガー・アラン・ポーの作品が関係している点には、斬新さを感じます。 ポーの作品に新たな解釈を持たせる黒猫の推察力は、本作の随一の見所でしょう。 読了後に残ったのは、黒猫という美学のスペシャリストが発する上質の知識・蘊蓄の数々。 ここまで灰汁の強い蘊蓄を披露しておきながら、決して嫌味にとられないのは、作者の卓越した文章力の持てる業ではないでしょうか。
0投稿日: 2011.11.11
powered by ブクログ精神論ベースのミステリーだと感じました。 恥ずかしながら、ポー作品未読の私には難しかったです。 推理の展開は精神論、哲学論を読んでいるようです。 さて、推理はさておき。 癖ありのキャラクターだらけで、いい味を出しています。 キャラクターありきのあの事件、と言ってもいいでしょう。 ただ、どれも決定的な描写がなく、少し惜しいです。 関係、出来事をもう少し描写していれば、 万人が楽しめるのではないかと思います。
0投稿日: 2011.11.10
powered by ブクログ人によって好き嫌いあるかもだけど、私はかなり好き。 全く知識が無いことが多かったけど、あんまり抵抗なかった。色々な解釈の転換が面白かったし。 二人の関係がとても好き。
0投稿日: 2011.11.07
powered by ブクログポー作品を新しい視点で語られています。 ミステリーですが、さわやかな文章なのですぐに読み終われます。 【鹿児島大学】ペンネーム:蒼 ------------------------------------------------------------ 鹿大図書館に所蔵がある本です。 〔所蔵情報〕⇒ http://kusv2.lib.kagoshima-u.ac.jp/cgi-bin/opc/opaclinki.cgi?fword=11111051490 -----------------------------------------------------------
0投稿日: 2011.11.02
