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総合評価

387件)
3.6
56
154
128
26
3
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    松本清張の本を初めて読みました。推理小説だったとは! すごくスムーズに話が進んでテンポ良く読めて良かったです。 推理小説は伏線が回収される所が面白い! 他の作品も見てみたいと思いました。

    0
    投稿日: 2021.03.30
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    古典ではあるが改めてよくできている、ハウダニットの面もそうだが、フーダニットやホワイダニットの面でも読み応えがある 官僚の汚職との関係は今も昔も…

    0
    投稿日: 2021.03.19
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    トリックには批判も多い。ただ九州に住んだことがある人間としては、風景の描写とか、方言の感じとかがよい。出てくる刑事も好きだな。東京の人はちょっと鈍いけれど苦笑。

    0
    投稿日: 2021.03.14
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    一般に,社会性のある題材を扱い,作品世界のリアリティを重んじた作風の推理小説を指す。事件そのものに加え,事件の背景を丁寧に描くのが特徴。(Wikipedia「社会派推理小説」より引用) 「点と線」は1958年の作品。これをはじめとしたミステリー小説により,松本清張は現在では社会派を代表する作家に位置づけられている。作者の言葉によればこの時期で既に「社会派」という用語は定着していたようだ。 推理小説の犯罪解明法を「アリバイくずし」に軸をおいたり,リアリズムを重視する姿勢は,イギリスの作家F・W・クロフツの影響が少なからず指摘される。平野謙の解説によると,クロフツは犯人の動機付けに個人悪に限定していたところを,松本清張は個人悪と組織悪をミックスさせた,そこが新しいという。 リアリティという点で見ると,終盤数ページに全てが凝縮されているように思う。とにかく後味が悪いのである。アリバイが崩れてさも気持ち良かろうところに,畳み込むようにして真実を突きつけてくる。あんまりにも詰めすぎてリアリティが薄れた感もあるが,断定はできない,そこが苦いところだ。もともと人情の描写に定評のある作者だからこそ出来た挑戦だと思う。

    0
    投稿日: 2021.03.02
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    逆説的に謎を解いていく、みたいなアプローチ、珍しい気がして面白かった、 テンポもよくて中だるみもない。 ※話の都合上「なぜこの可能性に気が付かなかったのか」っていう言い訳が多かったけど…笑

    0
    投稿日: 2021.02.15
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    ホンスキー人生50年にして、松本清張初読みです。 50年も放っておいたので、下手をすれば今後もこのまま読まないかなぁと思わないでもなかったのですが、S県のYさんが蔵書を手放されるタイミングで頂戴するという僥倖を得て読むことができました。Yさん、ありがとうございます。 ちなみに、このイニシャルトークも、さっそく本作の影響を受けております。 清張の推理小説としての処女長編とありますが、テレビで上質のサスペンスドラマを観ているように、引き込まれてのめり込みました。さすがは元新聞記者、やるな清張! 本格ミステリースキーの観点から見ると、「マジですか?ギャグですか?」と突っ込みたくなるほど、誰でもすぐ思いつきそうなことに刑事がなかなか気づかなかったり、読み終えて冷静に振り返ると、ストーリーが論理的に詰めきれていない点があったりということはありましたが、そういったことも含めていい意味で「上質のサスペンスドラマ」でした。

    1
    投稿日: 2021.02.04
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    都電や食堂車など時代を感じる描写があるが松本清張さんの出世作だけあり一気に読めてしまう。ただラストが急ぎ足なのが残念。

    0
    投稿日: 2021.01.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    いわゆる時刻表トリックもの。 追い詰めたと思いきやその先にまた罠がしかけられ、簡単には真相にたどり着けない構造は鮮やか。 ただ、ちょっと思いつくのが遅すぎないか?となる場面が幾つかあり、そこが気になって盛り上がりきれず。

    0
    投稿日: 2020.12.27
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    恩田陸のドミノに今回の肝になるところが載っており気になっていたので読んでみた。 途中までどうやって?という気で読んでいたが、トリックは意外に単純? 最後はなんかあっさりしてたな。

    0
    投稿日: 2020.12.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    今から60年以上の前の作品ですが、松本清張の筆致の持つ引力は、現代人にもまだまだ通用するものと感じます。 コンパクトに、テンポよくまとまっていると思います。 ☆4つとしたのは、佐山とお時が「四分間」の間にホームを歩き、更に列車にともに乗り合わせたという理由がどうしても弱いと感じてしまうからです。 ここはキモというべき部分だと思うので、もう少し納得できるものが欲しかったです。

    0
    投稿日: 2020.12.08
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    社会派推理小説ブームの火付け作品。捜査官によるアリバイ崩しがメインとなっているが、飛行機の利用がアリバイ作りにされているなど昭和中期の郷愁を感じさせてくれるが、今読んでも面白い。

    9
    投稿日: 2020.12.06
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    アリバイ破りの走りとされている松本清張さんのこの作品はじめて読ませて頂きました。何より昭和30年代の作品だけあって、昭和の雰囲気、理屈や根拠が曖昧な信用、時間の流れの違い(新幹線はまだ開通してない)を楽しめました。トリックの中で一点だけふに落ちない部分があり、解説でもそれに触れられていて、自分的には少し嬉しいものでした。

    0
    投稿日: 2020.08.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    松本清張3冊目。アリバイ崩しを中心に据えた、男女の情死体の謎に迫る。内容的には劇的に面白かった訳ではないが、昭和33年の作品ということを考えれば、素晴らしいの一言!全然色褪せないですね~。読み進めるにつれ、飛行機って何時出来たんだっけ?電報の依頼者は特定できない時代だったんだっけ?など、詰将棋にしても時代背景が分からず、少し悪戦苦闘しました。でも、これがノスタルジックの香りが満載で、いいスパイスになりました。最後のエンディングの後味はあまりよくなかった。やはり偉い者が得をする時代は変わらないのね~

    16
    投稿日: 2020.08.22
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    「ゼロの焦点」で初めて松本清張作品に触れ、それと並ぶ代表作と聞いて今回本作品を読んだが、また楽しませてもらった。 ゼロの焦点は、事件解決に禎子という素人が動いていき、そこまで出来てしまうのか?と少し上手くいきすぎている感があった。 本作品は、プロである刑事が事件解決していく点でよりリアルに感じられたし、最後のアリバイ崩し、そして私は思いもよらなかった犯人(共犯者)の登場に感心させられた。 敢えて疑問というか、おかしいなと思った点は二つ。 一つは三原がアリバイ崩しの調査の中で、犯人の移動手段として列車に拘り、飛行機という選択肢がなかなか思いつかなかった点。この時代に飛行機がまだ存在していなかったのかと思ってしまうほど、単純ミスに思えた。 もう一つは犯人の目星がかなり早い段階で分かってしまった点。ただ、こちらは解説で、この推理小説は「アリバイ破り」という作風なので、真犯人は読者には誰という前提で、あくまでもアリバイをどう崩すかが読みどころというで納得した。 また、別の松本清張作品にも手を出してみたいと思う。

    6
    投稿日: 2020.08.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ※※※ネタバレ有り※※※ ◆2020年7月22日読了 ・『点と線』は何度も名前を聞いたことがあるくらい有名な作品で、どれだけクオリティが高いか楽しみにしていたが、推理小説としては凡作以下。 ・飛行機や名簿の件は誰でも思いつくトリック。トリックとすら言えない代物。 ・推理小説としては凡作以下だが、当時の汚職事件と絡めてスピーディに語る松本清張の筆致により楽しく読了できた。

    0
    投稿日: 2020.07.22
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    中学生の時に先生に勉強も大事だけど本も沢山読みなさいと言われ薦められた本です。初めて読む推理小説で貪るように読んだ記憶があります。小説の中に出てくる西鉄香椎駅と国鉄香椎駅の間も実際歩いてみました(笑)

    6
    投稿日: 2020.07.14
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    久しぶりに松本清張さん読んでみる。 読み始めから物語に引き込まれます。 電報を打つ時代、昭和なところがまた良いです。 アリバイ破りの社会派ミステリー。 さらっと読めて楽しめました!

    0
    投稿日: 2020.05.04
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    とても、とても、私ごときがレビューを載せることはできません。 作品に追いつく時は来るのだろうか? 推理小説「といっていいのか」の最高峰! これを超える作者は平成、令和に生まれるのだろうか?

    24
    投稿日: 2020.05.04
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    連絡の取り方や移動時間など時代の差は感じるが、かえってそれも面白かった。確信に至る過程や登場人物の表現や機微などは流石名作と言われる所以だと思いました。

    0
    投稿日: 2020.03.29
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    福岡市香椎の海岸で発見された男女の情死体に疑問を持った2人の刑事の事件捜査を活写し、F・W・クロフツらによって確立されたアリバイ崩しのスタイルを継承したミステリー長編。 長編推理小説ではあるものの、文庫本1冊で終わるので旅のお供にも持ってこいの作品。 安田辰郎の綺麗すぎる完璧なアリバイを、東京の三原刑事と博多の鳥飼刑事が共に推理し、崩して行くストーリー。 電車の時刻表を巧みに使い、アリバイを構築していった松本清張のアイディアと予想を裏切ってくるカラクリが本当に心地よかった。 1957年(昭和32年)に書かれた作品というバックボーンを把握しておくと、理解できる部分も広がるかと思う。(移動の中心が鉄道だった、ことなど。) 登場人物も少ないので、松本清張入門には持ってこいの作品かもしれません。

    0
    投稿日: 2020.01.18
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     著者の代表作とでも言うべき作品で、恐らく何度か映像化もされているのではないだろうか。  昭和33年に出版された小説なので、電車や飛行機にかかる所要時間などは現代と比べるとかなり遅い。またデジタル化や警備が進んだ現代では本作のトリックはまずもって通用しない。しかしながら、構成も巧妙で推理小説としては現代でも存分に楽しむことができる。絶海の孤島のように社会とは隔絶された状況で進行するのではなく、実際に起こり得そうな状況(汚職やアリバイ工作など)で進んでいくので、非常に楽しみながら読むことができる。今では一般的になった「社会派ミステリー」の火付け役的作品として当時を熱狂させたことも存分に伺うことができる。  人間には先入観が働いて、そんなことは分かり切ったことだと素通りすることがある。しかしこの常識が盲点を作るから怖いといった記述が出てくるが、これは現代でも十分に通ずることではないかと思う。

    3
    投稿日: 2020.01.08
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    久しぶりに松本清張作品を読んだが… 私の生まれるずっと前の作品であることを感じさせないものだった。 それでそれで!?なんで!?えっ、名前あるんかーい!みたいな所もあり、三原刑事と一緒に頭を抱えたい気持ちになったり。 犬飼刑事は、この道何十年の大ベテランだが、あの時こうしていればよかった、ああしていればよかったと言うのを、三原刑事に手紙で書き…… そして、結末が三原刑事の手紙で明かされて… 思わず「えっ…まさかの??」と 私としては、もう少し犬飼刑事と三原刑事のやりとりを見てみたかった気もありますが、時代背景もあるんだろうな(新幹線がない等) 松本清張作品は、自分も前のめりになって読めるのが、私はとても良いと思うし、とても好きです。 そして、やはり女は怖いな、と思う私なのであった。

    1
    投稿日: 2019.12.01
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    刑事の執念の推理と捜査。読んでいて息苦しくなったのを憶えています。わたくし本格推理が苦手なのに謎を未だに憶えている位なので相当印象的だったんだと思います。

    1
    投稿日: 2019.10.23
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    新幹線つかえばと思ったけど、昭和33年とは。ないのが納得。おもしろかったです。初松本清張でした。読みやすかった。

    0
    投稿日: 2019.10.10
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    昭和33年刊行ということなので、自分が生まれるずっと前の作品。電報が使われていたり、ツールは確かに古いが物語自体は普遍的。ロジカルでシンプルな推理小説。感情的なことすらひたすらロジカルな感じ。とても納得できる内容にすっきり。

    1
    投稿日: 2019.09.22
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    めっさ緻密。少しずつ山を砕いて行く感じがたまらんし、基本推理小説だけど人間の機微が繊細に描かれてるのも好みだった。ただ肝心の所が、「え、やっぱりそりゃそうでしょ」みたいなのがあって、まあそれも捜査にはまり込んだ刑事が固定観念に縛られてしまうっていうストーリーと合わなくはないんだけど、肩透かしをくらう感じではあった。でも読みやすいし面白かった。あと解説も良い感じだった。

    0
    投稿日: 2019.08.27
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    例によって、なんで「点と線」を読もうと思ったのか忘れてしまったが、なんと明日「点と線」がテレビドラマとして放映されるとのこと。絶妙なタイミングだった!昭和32年に書かれた小説で、鉄道と飛行機のアリバイトリックも時代掛っているが、推理小説の王道の面白さがある!

    0
    投稿日: 2019.08.03
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    30年ぶりくらいの再読。 昭和32年のダイヤを基にしているとのことで、新幹線もまだの時代、かなり古い設定の話ではあるが、面白さは今も変わらない。 日本のミステリーの古典的名作と言っていい。 昔読んだときは、この表紙ではなかった。ちょっとこの表紙は違和感あり。

    0
    投稿日: 2019.07.18
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    九州博多付近の海岸で発生した、一見完璧に近い動機づけを持つ心中事件、その裏にひそむ恐るべき奸計! 汚職事件にからんだ複雑な背景と、殺害時刻に容疑者は北海道にいたという鉄壁のアリバイの前に立ちすくむ捜査陣……。列車時刻表を駆使したリアリスティックな状況設定で推理小説界に“社会派の新風を吹きこみ、空前の推理小説ブームを呼んだ秀作。 "

    0
    投稿日: 2019.06.18
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    社会派ミステリー元祖かつ巨匠の作品に触れるのには、かなりの時を要してしまった。当時、とても面白く感じた内容は、さすがにちょっと色褪せていた。それだけ、後進の作家たちの作品が進化と遂げていたということか..。

    1
    投稿日: 2019.05.09
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    これまでなぜか読んでなかった松本清張を初読み。東京から福岡まで電車で20時間かかった時代の鉄道ミステリー。旅情感もある。簡潔な文章の積み重ねで、汚職、情念、犯罪を描く。読みやすい中にも、しっかりとした読後感が得られた。

    1
    投稿日: 2019.05.06
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    列車時刻表を駆使した、“社会派ミステリー”の秀作です。 汚職事件が進行中の××省××課課長補佐の佐山と、割烹料亭「小雪」の女中お時が、博多湾を見わたす海岸で、死体で発見されました。刑事たちは、姿態から無理心中だと考えます。 しかし、福岡署の鳥飼刑事は、佐山の情死に疑問を持っていました。きっかけは、佐山とお時は二人で東京から博多へ向かったはずなのに、列車食堂の伝票が「御一人様」となっていたことでした。 その後、警視庁の警部補三原も、捜査を始めます。そして、機械工具商の安田という男が、東京駅で「佐山とお時が仲むつまじく特急≪あさかぜ≫に乗った」という目撃者をつくったことがわかりました。この作為により、安田は“第三者ではなかった”と疑われます。 しかし、安田は二人の死亡時刻、北海道に向かっており博多にはいなかったというアリバイがありました。絶対に怪しいのに、壁に阻まれてしまいます。 安田がどのようにして博多にいたのかは、想像していた範疇で、あまり驚きはしませんでした。それでも、どうして二人の死亡時刻に安田は博多にいなければならなかったのか、現場で何をしていたのか気になり、一気に読んでしまいました。

    0
    投稿日: 2019.02.03
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    不審な点から、少しづつ解き明かしていく。 何とも言えない。 展開が読めない中~ 最後は夫婦で自殺! 読みやすく、理系向きかも!

    0
    投稿日: 2019.01.28
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    いわゆる『犯人捜し』ではなく『アリバイ崩し』がメインのミステリー。明らかな心中事件にもかかわらず、鳥飼刑事はちょっとした疑問を持った、という所から始まる。ボンクラな私でも、アリバイ3つは崩せたし、解説にも矛盾点が指摘されたりで、ミステリーとしては??という印象。しかし、探偵役の鳥飼刑事と、三原刑事の実直さが心地いい。さらに『4分間の隙間』というキーワードも魅力的である。後、清張作品は、『点と線』『ゼロの焦点』『わるいやつら』等タイトルがカッコいいので点数甘目になってしまう。文体も凛としていて好みだし。

    0
    投稿日: 2019.01.04
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    日本で時刻表を使った最初の「アリバイ破り」のミステリーらしい。 古い時代のものなので、不備はたくさん感じるが、捜査をするたびに相手のアリバイを証明してしまう虚しさは印象的だった。最後の、やっぱり本当に悪いやつは捕まらないっていう示唆も好きだ。

    0
    投稿日: 2018.12.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    博多付近で発見された情死体。心中ではなく殺人を警察が疑ったとき、犯人と思われる男は北海道にいたという鉄壁のアリバイを持っていた。 松本清張は昔の作家さんなのに、思ったほど文章が古くなかったのが新鮮だった。地理に詳しくないので時刻表トリックのすごさがいまいちわからなかったけど、それでもぐいぐい読めた。

    0
    投稿日: 2018.09.26
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    犯罪というのは、一度ほころび始めると、あっという間に論理破綻してしてしまうのかも知れないけれど、東京駅ての4分間に掛かるエネルギーに比べると、随分と簡単に終わりを迎えてしまう感がある。加えて、殺人犯の詰めの甘さや、プロットの単純さも気になる… 男女の心中の必然性も十分と思えないし、その手段も稚拙にすら感じてしまう。犯行時の犯人所在のトリックが全て。犯人が殺人に至ったの記述がないのも不満。 とは言え、小さいサプライズを散りばめる手法を用いて読者を飽きさせない手腕はさすが!

    0
    投稿日: 2018.07.24
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    60年前に書かれた、松本清張氏初の推理小説です。 九州の外れの香椎海岸で発生した情死事件。 誰もが「心中だろう」と信じて疑わない中、主人公だけは違いました。 容疑者と思われる人物のアリバイを破るため、微かな糸口を手繰り寄せ、様々な困難を乗り越えながら、徐々に事件の真相へと近づいていきます。 自分を最後まで信じ抜き、行動していく主人公の姿はとてもかっこいいですね。私も自分を信じ、可能性を信じて行動していこうと思いました。

    0
    投稿日: 2018.06.09
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    松本清張氏は、敗戦の混沌から高度経済成長の混沌へと変遷する時代背景を巧みに捉えた作家であるが、ゆえに本作が時の審判に堪えうるほどの名作かと問われると、難しい。詳しくは割愛するが「なぜxxを調べないのだろう?」という疑問を抱えたまま読み進めると、結局「xxだった!」と誇らしげにトリックが暴かれる。2018年から「1971年の現代小説」を評価するのはフェアではないが、作品名が独り歩きしてしまっている感は強い。 一方で「点と線」という題名の俊逸さ、動機ではなくトリックにフォーカスしたアガサ・クリスティー的な潔さ、固定概念から来る”有””無”の不自然さを疑い切り崩すトリックは、松本氏の作家としての才能の凄みを感じた。

    0
    投稿日: 2018.06.01
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    Eテレ「100分 de 名著」で取り上げられていたので再読。番組ではかなり面白そうに紹介されていたけれど、評価は以前から変わらず。昔過ぎて、その当時に思いを馳せることが難しいためか。アリバイ作りのための手段にも時代を感じてしまったし、名刺に自宅の住所って書いてあったのか、昔は?などという点も疑問。中途半端に最近すぎるのかもしれない。発表当時の世間の空気感の中で読んでいたら違っていたかもしれない。

    0
    投稿日: 2018.05.24
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    何と中学時代に読んで以来、四十二年ぶりの再読。技術家庭の先生が、授業中に、「四分間の空白」について熱く語っていたのが手に取ったきっかけだった。

    0
    投稿日: 2018.03.24
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    とても有名だけれど初松本清張。 ぐいっと読ませます。 時代の差は甚だしく、東京〜博多間が20時間とか、飛行機に偽名で搭乗出来るとか、びっくりポンであります。 作者が嬉々として時刻表を睨みつつ書いている様子が想像できて顔がにやける。

    0
    投稿日: 2018.03.08
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    It was mystery novel. His mystery is fresh to me although it is very previous one. Unfortunately, the tricks were a bit easy to find in this title. I think because this was his first long mystery novel.

    0
    投稿日: 2018.02.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

     1月21日未明、某省の佐山課長補佐と料理屋「小雪」の女中であるお時(桑原秀子)の情死体が博多付近の海岸で発見された。状態からして心中を図ったものと思われたが、福岡署のベテラン刑事の鳥飼がその心中に違和を感じ、警視庁から捜査でやってきた三原警部補に報告する(警視庁としては、佐山を某省の汚職事件の重要参考人として取り調べたかったこともあって、その死に不信感を抱いており、福岡まで三原を派遣したのであった)。その報告のうち、三原は、お時が14日の夕方に特急「あさかぜ」に男と乗車したところを13番ホームから見たという「小雪」の女中たちの証言について、列車の出入りの激しい東京駅で、13番ホームから15番ホームの「あさかぜ」が見えるのかと疑念を抱く。調査の結果、4分間だけ13番ホームから15番ホームが見える時間帯があることが分かったが、三原には、その4分の間隙にお時の同僚である目撃者が東京駅にいたことが偶然には思えず、女中たちをその時間に東京駅へ誘った安田辰郎が仕組んだ必然のものであると推察する。  三原は、死亡時刻周辺の安田の行動を調査するが、調査すればするほど、安田には不可能であるという裏付けばかりがなされる。つまり、事件当時、安田は北海道に向かうため、急行「十和田」の中にいて、青函連絡船に乗り、北海道に渡ったため、被害者殺害は物理的に不可能であるという事実である。しかし、三原は、様々な証言者に話を聞いては熟考する行為を繰り返し、安田の行動の不自然な点(出迎え人を改札ではなく、待合室に指定したこと)をみつけ、そこから、安田の北海道出張というアリバイを崩すことに成功する。  結論としては、以下の通りである。被害者らは14日に「あさかぜ」に乗車したが、お時は熱海で下車し、安田の妻である亮子の下で数日過ごし、佐山はその間博多の旅館に泊まっていた(お時は安田の2番目の妻として、亮子は公認していたため、顔見知りであった)。亮子とお時は20日に電車で、安田は飛行機で博多に入り、亮子は佐山と、安田はお時と合流して、海岸に向かい、それぞれ殺害した。安田は翌日の朝すぐに飛行機で東京へ戻り、さらに飛行機で千歳に向かった。飛行機は偽名、青函連絡船にある安田の記名は某省事務官のトリックであったことからも分かるが、この犯罪には、某省の管理職とその部下、安田の妻や知人など多くの人と背景が複雑に絡んでおり、二人はその犠牲となったのである。 〇批評  約250頁に内容が凝縮され、読みやすいが、ラストがあまりにも急展開で残念ではある。  本書の大きな意義は、「それが作為であるなら、……事実の内容は逆を指向することになる」(163頁)や「人間には先入主観が気づかぬうちに働いて、そんなのはわかりきったことだと素通りすることがある。……この慢性となった常識が盲点を作る」(238頁)のように、ミステリーやサスペンスに登場するトリックの基本を教えてくれる点であろう。

    0
    投稿日: 2018.01.03
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    時代が古く半世紀前が舞台。いろんなことが違っていてそのへんも面白かった。今見ると割にオーソドックスなものだけれどそれでもそのこういう作品の初期っぽい素朴さなんかと相まって独特の感じを出している。とてもおもしろかった。

    0
    投稿日: 2017.12.18
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    有名な一冊。クロフツの樽を読み終えたので実家の本棚をあさり発掘したので手に取った。 昭和32年(1957年)発表。その当時の交通網を前提とした時刻表トリックのアリバイ破りミステリーである。 正直時間をちまちまいじって隙間を見つけるアリバイ破りは直感的でないし数字をいじるばかりで、そこに面白みは感じなかった。解けない数学の問題をずっと考えているようだ。 もっとも興味を持ったのは時刻表に関する随筆を引用した2ページ。小説よりも時刻表に旅情へ人々の行き来を空想して楽しめる、ということ。この時刻表を読んで楽しいという感覚はなんとなく理解できる。ただ自分は数字だけを見てそこに想像のはねを伸ばして遊ぶほどの能力がなくやったことがない。 そんな想像力豊かな人々には本書はとても楽しめると思う。 少々ネタバレになるが飛行機でいけると気づいたところと、どうしても犯人を香椎にいなければならないと仮定して捜査をすすめるところにかなり違和感を覚えた。当時では飛行機は珍しいのかもしれないが、現代人が読むとそりゃ最も時間が短縮できるのは飛行機だよなと突っ込まざるをえない。 香椎に犯人を置くのも下手人説をあまりにも放棄していて、どうなんだ? と疑問に思ってしまった。ただ、今考えてみば、これは犯人のアリバイがあまりにも出来すぎているからこそ、そのアリバイは嘘であるという逆説的な証明があるのかもしれない。

    0
    投稿日: 2017.10.30
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    時間と空間をのトリック。主にアリバイ崩しに翻弄する警察側の話です。昭和なので30年代なので、今のような科学的ツールなく。情死からつながる汚職事件への広がりを残しつつ容疑者の鉄壁のアリバイを聞き込みにて潰して行く仮説と文体に宿るスピードに引き込まれる一冊。

    2
    投稿日: 2017.10.29
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    この小説が発表された昭和32年からすでに60年。もはや古典の領域だ。交通機関の速度は当時の3-4倍だし、捜査技術は質も量も10倍以上だろう。目撃者探しに写真を使わず、遠隔地とのやり取りは電報という状況では犯人逮捕に至らないのは無理もない。とはいえ、50年前の社会状況の中で読めば、強固なアリバイを崩していく謎解きは相当ドキドキしたろうし、底流に流れている高級官僚の汚職はいかにもリアルタイムで起きていそうな事件だったに違いない。清張ブームのきっかけとなった、まさに時代を反映した推理小説だ。

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    投稿日: 2017.09.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    翻訳というフィルターを通していない分、古さが目につく。複雑なトリックも空白の4分間もあまり心に残らない。

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    投稿日: 2017.07.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    導入部の人物描写や状況設定がとても読みやすく、お話に入りやすかったです。また、殺人が起きて刑事たちが小さな矛盾や疑問を手掛かりに真相を追っていくくだりも大変面白かったです。 しかし、トリックが弱いというか、古めかしいというか。 列車では間に合わないアリバイを飛行機を使って作るとか、別々の場所で殺して心中に見せかけるとか、読んですぐ思いつくようなことがトリックになっているので、やはり古臭さは否めません。しかも、アリバイ作りにかかわっている人が結構多いことが最終的には判明して、そりゃいつかばれるだろうという違和感もありました。 いちばん残念だったのは最終的な解決のくだりがリアルタイムで描写されずに、事後の手紙での報告という形になっていたことです。なぜ、そのような形にしたのかは疑問ですが、犯人を追い詰める一番面白そうなところが描かれておらず、食い足らない思いが残りました。 よかったのは殺人の動機が金と情の2重構造になっていたことで、単純な経済事件とは違った少し複雑な読後感がありました。 名作ということで期待しすぎたかもしれません。気負わずに読めばそれなりに楽しめる作品だと思います。

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    投稿日: 2017.06.03
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    だいぶ以前に出版された本だったが、レビューで評価が高いようだったので読んでみた。ざっくり言えば、刑事さんが情死事件(と思われていた)を推理してく物語。冒頭で怪しい匂いしかしないやつが出てきてこいつが犯人だろーなってのがすぐ分かっちゃったし、あとは謎解きで、特に盛り上がりもなかったので、私とは相性はそんなに良くないかなと感じた。

    0
    投稿日: 2017.06.03
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    クラシカルな雰囲気が味わい深かった。今はない電車、当時だからこそできたしかけ、その時代の雰囲気が味わえたのも良かった。犯人が意外や意外。

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    投稿日: 2017.05.31
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    アリバイ崩しに途轍もない時間と労力を費やし、容疑者と被害者達の関連とか犯行の動機は後回し、捜査としてど〜よ〜! と思うものの、これは面白かった。

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    投稿日: 2017.05.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    *2017.1.16 読了 - おもしろかった。 ずっと前にビートたけし主演で単発ドラマが放送されたのを見た時も、時刻表トリックが面白いなとおもった記憶はあるけど、テレビだと展開が早くて数字の部分がふんわりとしかわからなかった。また改めて見てみたいな。 - 飛行機…の部分は少し内心突っ込んだけど、汽車が走り、特急でも九州まで一日かかり、電報が走る時代、飛行機はメジャーではないのかなと想像。 - お時になんと言って九州行きの電車に乗せたのかは気になるところだけど、あとは大体伏線も回収できていた。 -

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    投稿日: 2017.01.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

     中学生の頃に読んだ記憶はあるが、お話は忘却の彼方。古書店で見つけたので再読してみたが、流石に、中学生の頃に西村京太郎のトラベルミステリーを読み倒した(何冊読んだか、どれを読んだかは忘れたが)目でみると、本書のアリバイ・トリックはいかがなものかと思う。  寝台特急あさかぜが出た段階で多分……。そして「北海道」が出て確信した。なり○○○もそれほど突飛ではないのだ。  とはいえ、時刻どおりに運行される鉄道・航空機が前提となる日本でしか生まれ得ないトラベル・ミステリーであることを考えると、その中でも、この分野の先駆者(初出が1957~58年)である本作は、刊行当時は相当吃驚したんだろうなということは容易に想像がつく。  青函連絡船・ブルートレイン。こういう懐古趣味は幾許かは満足させられるし、贈収賄や公務員の職権の悪用という社会風刺感もある程度は満足できそうだ。

    0
    投稿日: 2016.12.18
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    解説無用の不朽の名作。 トリックそのものはその後西村京太郎等々で使い尽くされ、今やトリックと認識すらされないでしょうが、全ては本作が始まりだったと思って読めば感無量です。 新幹線開通前の話、という程度の認識はありましたが、電話が広く普及していないとは恐れ入りました。電報が普通に使われているんですから、いやはや恐るべし昭和30年代。これはもう、ちょっとした時代劇で逆に新鮮です。 それにしても、トリックの欠陥を堂々と指摘してのける文庫版解説は凄いなあ。

    2
    投稿日: 2016.10.16
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    超有名な作家なのに、読んだという実感がない作家さんで、ずっと気になっていました。難しそう…というイメージがあるからなかなか手が伸びなかったのです。頑張って読んでみようと、まず一冊。  昭和の香りを強く感じました。特急電車、汽車、電報、時刻表。今なら移動は新幹線もあるし、携帯電話ですぐ連絡とれるので、この作中の刑事のように、手紙や電報でやりとりしなくても良いですものね。東京から博多の移動だって時間がかかったことでしょう。時刻表を片手にアリバイ崩し、面白かったです。丁寧でわかりやすい文章でした。

    0
    投稿日: 2016.08.09
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    時刻表など携帯が無い時代で アリバイを崩す大変さを感じ、人物の描写も繊細で 重く、悲しくなる、さすが

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    投稿日: 2016.06.07
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    これが当たって、地道な刑事モノが流行りだしたというけど、どうなんでしょうね。 今からすると非常に呑気なトリック。 えええ、それ気づかないの?みたいな。 これが時刻表モノの嚆矢なのかな、

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    投稿日: 2016.05.11
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    普段横溝一辺倒な私ではあるが、社会派の巨匠・松本清張にちょっとだけ「浮気」。 「砂の器」や「ゼロの焦点」と比べると本の厚さはないものの、内容は読み応え十分。 また、横溝の同程度の長編に比べると登場人物が少ない分、登場人物ごとに詳細な記述がなされており、そのぶん主人公と一緒の立場になってトリックを追いかけていく楽しさがあるように思える。

    0
    投稿日: 2016.03.26
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    時代を感じる。飛行機の可能性に気づくのが遅いとか、電報とか、情死とか、時刻表とか。社会派で汚職とか絡むとはいえ、ネタもほぼアリバイ崩しだけなので物足りない。最後の最後は意外な人が絡んできて驚かされたし、読む価値はある。

    0
    投稿日: 2016.02.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    清張作品は初めてだったけど、最後まで一気に読んでしまった。 ただ、アリバイ崩しの名作というけれど、解説で平野謙氏が指摘している不確定要素や三原警部補がなかなか飛行機に気付かないあたりなど、いくつかの違和感を拭えないまま読了。読む前に勝手にハードル上げ過ぎたかなぁ……。

    0
    投稿日: 2016.02.14
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    昔に読んだことがあるかも? あっという間に読了。 ドラマでも見た事のある話。 アリバイ破りの推理小説は面白い。

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    投稿日: 2016.01.06
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    初清張。東西ミステリーベスト100、第六位。半世紀以上前の作品ということで、全く期待せず読んでいたら・・意外なんてもんじゃなくとっても面白くてビックリ!清張さん、馬鹿にしてゴメンナサイ...(>< 完璧なアリバイが崩され行く過程を多いに楽しめました(^^ 鳥飼、三原両刑事コンビが良かったから『時間の習俗』も読みたい。

    0
    投稿日: 2016.01.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    当時としては画期的にも映ったかもしれないが、当時でもよくよく考えれば御都合主義な展開に気づくはず、ただトリックの斬新性などでは瞠目したりもする。 優秀な刑事、そうと言えるかというと正直そうではない。重要な事実をあっさり忘れたりもするし、当然考慮されてるはずのことが、思いついて(作品で初めて書かれるの意味)その後に「なんで思いつかなかったんだ!」と刑事の内省として描かれるが、そこに今日が醒めたりもする。 小説的リアリティを欠いている、小説と割り切るならばそれまでだが…

    0
    投稿日: 2015.11.23
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    今の時代では成立しないトリックだなぁ。時刻表の隙間から見える世界。松本清張は綺麗な文体で正統派の推理小説だ。昔『砂の器』を途中まで読んだけどほかのも読んでみよう。

    0
    投稿日: 2015.11.20
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    当時の人にとって、犯人のトリックは斬新だったと思う。しかし現代の人が期待して読むと拍子抜けするかもしれない。松本清張が現代に生きていたらどんな小説を書くのか非常に興味がある。きっと最新機器や誰もが気付きもしない盲点をついてくるに違いない。 それにしても犯人の奥さんは恐ろしい人だと感じた。生身の人間ほど恐ろしいものはないとはこのことですかね?

    0
    投稿日: 2015.11.10
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    高校生の頃、親しくしてくださった理科助手さんがこの本を勧めてくださった。 それからずいぶん月日が経って、やっと読むことができた。 たしかに、すごいトリックだなあ、と思う。 歴史的価値というのか、そういったことを感じる。 ただ、例えば、佐山の背後にある省庁の組織犯罪にあまり踏み込まれないのが、ちょっと物足りなく感じてしまう。 真犯人に絡んで、女は怖いという落ちがつくのも…何だかねえ。

    0
    投稿日: 2015.09.23
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    ミステリー短編。小説を読みたい、特にミステリーがいい、とふと思い立ったときに選んだ一冊。厚さはそこまでなくミステリー初心者の自分には丁度いいと思い選んだことを覚えている。古くも軽い文体が読んでいて心地よく、登場人物の描写も良くスッとイメージが入ってくる。内容は時刻表を使ったアリバイを崩すといったもので、読みながら共に推理していく類の推理小説ではない。全体として淡白な感は否めないが、何か小説を読もうと思う人、人間に興味がある人には丁度良い作品。

    1
    投稿日: 2015.09.18
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    かなり昔に読みましたが、図書館で久しぶりに見つけて 通勤時に読んでいました。読み応えのある作品でした。これでもか…刑事が日常の場面でヒントを得て、真相にたどり着く過程が面白い。

    0
    投稿日: 2015.09.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ミステリーだが、バタバタ死ぬ類ではなく、二人の登場人物の死を静かに追う感じが良い。名作とまでは思わなかった。刑事がお互いを「君」なんて呼んで違和感あった。

    0
    投稿日: 2015.09.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    再読。アリバイ崩しの名作といわれている作品。今読み直すとさすがに時代を感じるし、トリックも物足りない印象になってしまう。福岡から北海道の移動に飛行機を思いつかなかったり、青函連絡船の乗船票をあらかじめ記入することに気がつかなかったり。また、佐山とお時の関係も愛人ではない事は、明らかなのに作中の刑事さんはまったく気がつかないとか何かとじれったい。ただし、ひとつひとつの物事の検証には無理がなく、こつこつと物証を積み上げていく手法は非常にリアリティがあって間違いなく秀作。

    0
    投稿日: 2015.08.25
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    2015.8.2 推理小説としては、アリバイ崩しは凡庸だったと思った。むしろ、官僚の汚さに焦点を当てた社会派小説。そして、肺病で苦しんでいる人もまだいたんだろう。

    0
    投稿日: 2015.08.02
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    昭和33年に刊行された小説。1958年だ。 60年近くも昔。 今読むと携帯電話はもちろんないし、 電車で九州まで行くのに夜行で1日以上かかっていたのか! 飛行機をすぐに思いつかなかったところも 時代なのだな。 電車のダイヤが重要なモチーフになっているのも ちょうど電車が台頭してくる時代を感じる。 刑事同士の会話もほのぼのとしている。

    0
    投稿日: 2015.06.28
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    古典的名作を、多分30年ぶり位に読み返す。 初出は昭和32年らしいので、舞台は約60年前ということになる。 トリックには古さを感じなような気もするし、やはり時代を感じるような気もする。 東京から北海道へ行くのに、現在は当然飛行機が思い浮かぶが、ここで国鉄で行くのが当時の常識という点が、重要なトリックになっていたりする。

    0
    投稿日: 2015.06.13
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    『ゼロの焦点』を読んだ直後のため、ものたりなさを感じてしまったのはいたしかたない。それくらいに『ゼロの焦点』は名作です。 数字の無限の組み合わせである列車の時刻表とにらめっこの机上の殺害計画が実際のものとして展開されていく。なかばトリックの物足りなさもあったものの(なぜお時と佐山が同じ時刻に東京駅にいたのかとか、なぜ飛行機の存在に気づかないとか、、、)最終的な風呂敷のしまいかたはさすが見事にまとめてきた! その、非現実的で空想的なまでのダイヤグラムへの一種恍惚的な傾倒がすばらしく、一方、犯罪を引き起こす温床としての社会悪や男女の妬みや憎悪といった現実的な状況設定がまたすばらしい。 寺山修司に「なぜ東京都の電話帳はロートレアモンの詩よりも詩なのか」という詩があるが、そのタイトルが思い出されたのは作中の「数字にある風景」という随筆である。まさに「なぜ国鉄の時刻表はロートレアモンの詩よりも詩なのか」という詩があるならば、それを地でいくような一節である。 時刻表は下手な小説よりもずっと面白いと語る人間の時刻表への文学的賛辞と空想世界が、『点と線』のアリバイ破りと犯人捜しの重要なポイントとなるためか、ここでの筆力は中々繊細にして力強い。松本清張が娯楽性と文学性を兼ね備えたことを証明するくだりであります。 ミステリーは読めば読むほど、読者も鍛えられ、ハードルは上がっていくばかりだろうから、いやはや、ミステリー作家は本当に大変だなあと感じ入った。それでもこの『点と線』は、かつてのミステリーの最前線であったのだろうし、何よりも社会派ミステリーの先駆けであったのだから、そんな時代の中での松本清張の勢いみたいなものを本文の隙間から感じ取りながら読み進めると、トリックや展開の浅さも全然許せてしまう。★3.5なのだが、それらを勘案した上で、まあ★4つです。

    0
    投稿日: 2015.05.02
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    推理小説の名作。 松本清張の代表作。 時代を感じさせてくれる設定で、 初めてのジャンル「アリバイ崩し」でした。 結末はあれれ・・・こんなもの!?ってところでしたが、 物語の舞台の近くに住んでいたいので楽かった

    0
    投稿日: 2015.03.16
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    なんかはっきりとしないというかスッキリしないというか。 殺した時のことが当人側から書かれてないので全て憶測で終わってしまった印象。 汽車に20時間とか時代を感じた。

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    投稿日: 2015.03.13
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    『ゼロの焦点』が面白かったので期待しすぎました。『ゼロの焦点』『砂の器』と並んで清張の代表作なのに、首をかしげたくなるぐらい普通のトリックでガッカリ。当時は飛行機に乗るのが斬新だったんですかね?あと犯人の不在の証明はできたけれど、人を殺したことは証明できてないのでは?

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    投稿日: 2015.02.28
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    旅行の行程の一部で小倉の松本清張記念館へ立ち寄った。 その帰り博多駅で時間つぶしにと購入。 新幹線の中で読んでいると予備知識なく買ったのに鉄道トリックの話だった。 到着駅に着くと同時に読了。 ちょっと出来すぎだな。いや小説の内容じゃなく。

    0
    投稿日: 2015.02.27
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    もっとガチガチかと思っていたら意外と読みやすかった。時刻表のトリックは肝心なところのネタだけどこかで聞いてたことを思い出してしまい、ちょっと残念な読書に...。

    0
    投稿日: 2015.02.15
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    ラジオで紹介していたので図書館で借りてきました。以前、ビートだけし主演でドラマもやってましたよね。列車時刻を駆使したトリックをやぶるアリバイ崩しは以外と新鮮でした。最後は安田の妻・亮子の執念も感じましたが、いつの時代も女の情念は怖いですね〜。

    1
    投稿日: 2015.01.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    九州の香椎にて二人の男女が情死した。怪しい点は少なく、自殺として扱われていた。その事件に疑問を持った鳥飼老警部と三原警部補。時刻表を利用した容疑者安田のアリバイは完璧で立件は不可能に思えた。真実に迫っていく過程を考え読み進めることができた。ミステリの醍醐味を楽しむには秀作だと思う。

    0
    投稿日: 2014.12.27
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    点と線。まさにタイトル通り、後半一気に散らばった謎の点が繋がって線になっていく?様は読んでいて気持ちのいいものでした(*´∀`*)こちらは松本清張作品として有名すぎる物語…なのですが実は私、松本清張作品を読んだことがなく、ドラマでチラリと見たことがあるだけだったのです。なので今回こちらを手にとりました。松本清張と言えば重々しいイメージがあったのですが、こちらはそこまで重々しい事もなく1冊すぐに読む事ができました(๑′ᴗ‵๑)終わりは少しばかりモヤっとしたものではありましたが(;・∀・)うむ。闇が渦巻く世界。恐ろしい!

    0
    投稿日: 2014.12.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    思っていたより読みやすくてびっくり。 ただの時刻表トリックだけじゃないところがおもしろかったが時代が変わってしまったからかところどころ理解のできないところがある。電報ってそうやって打つのか、なんて思うことなく楽しみたかったので生まれが遅い自分にがっかり。ラストはさすが名作で引き込まれた。 防犯カメラも携帯電話もないこの時代だからこそできるトリックが輝いていて少しだけさみしい気持ちになった。

    0
    投稿日: 2014.11.14
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    現代の西村京太郎サスペンスに通ずる時刻表を巧みに扱ったアリバイ崩しものですが、昭和三十二三年当時の作品なので、鉄道もかなり古い時代背景の小説ですね。でも、その当時もう寝台列車はあったんですね。飛行機もあったとは驚きです。(常識知らずでスミマセン) 賄賂や汚職などの社会的事件も絡めながら、当時としては結構、斬新な内容であったと推測されます。 この本がきっと後にいろいろなミステリー作家に影響を与えたのだろうなぁと思いながら読むと深い作品であると思います。

    0
    投稿日: 2014.10.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    福岡〜北海道を結ぶトリック、 「ああ、この時代飛行機なかったんだな」と思い込んで読み進めていたら、なんと!! 現代じゃ「ちょっとちょっと」と突っ込みどころばかりだが(駅の監視カメラのおかげで成りすましも難しいだろうし)、東京駅の4分間のトリックは、当時かなり斬新だったのだろう。 田舎の老刑事と、東京の熱血刑事が書簡で友情のようなものを育みながらトリック破りに挑んでゆく過程がよかった。

    0
    投稿日: 2014.10.15
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    アリバイ崩しの話で、次々と明らかにされる 鉄壁のアリバイとそれを崩すための発想が面白いが、 キャラクター描写(背景とか)がそれほど深くなく、 チョッと不満。 現代の高速移動、多様な移動方法、複雑なダイア からすると選択肢が限られていてシンプル あっけなく感じるかもしれないが、 限られた条件のなかで、どうできるのかが 現代では過去のものになった当時の見せ所なのだろう。

    0
    投稿日: 2014.09.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    これが名作と呼ばれるのが何故なのか。 当時の時節では斬新だったのだろうと想像するしかないのだが、かなり大規模なアリバイ崩しであることは確かである。 だけどなー、先が読めちゃった… ドキドキは少なかったです。

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    投稿日: 2014.08.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「点と線が繋がった」という言葉を生み出した、昭和30年代の松本清張の名作鉄道ミステリ。20年以上前に読んだのだが、銀座から東京駅に見送りして目撃など、意外にちゃんと覚えているものである。 その後の西村京太郎などのもっと込み入ったダイヤを利用した鉄道ミステリに比べると、非常にシンプルなトリックなのだけれども、「ホームが空く時間」というのを利用したのは斬新だったのだろう。オチを手紙による告白で済ませるというのは、今読むとクラシックな手法という気もする。元ネタはドイルなどではないかと思うのだけど。 今読むと、動機が弱かったり、結末があっけなさ過ぎたりするのだけれども、ダイヤを見破るのが一番の山場なので、そういうものなのだろうと割りきらないと物足りないかも。 最近、独特のスタイルの新しい作家や、読みにくい本を読んでいたので、箸休めとしてちょうどよいボリュームであった。

    0
    投稿日: 2014.06.16
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    時代背景が分からなくて電車しかなかったのかなーと思っていたら飛行機があることに気づかなかっただけとは……。「姑獲鳥の夏」の死体が見えてないっていうのを思い出した。

    0
    投稿日: 2014.06.14
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    『名前が踊る』 期待しすぎてた。ミステリ好きには逸品でも、僕の口に合わなかった。ただ、思っていたよりかは読みやすくて、ただの読み物としては大変楽しめた。

    0
    投稿日: 2014.06.11
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    刑事の地道で我慢強い推理でじわじわとアリバイを崩していく過程が面白い。特に天才的な探偵もいるわけではなく、地味な雰囲気の漂う感じがかえって印象に残った。

    0
    投稿日: 2014.05.16
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    著作年は昭和32年であり、時代を感じさせるフォーマットを背景にアリバイ崩しミステリーが展開する。 あまりにも有名な小説なので虚をついたどんでん返しを期待したが、何だそんなことか、と言ったところ。ただ、動機やアリバイがすごく練られており、取材や検証よための下調べごかなり入念であったことが伺える。 書簡形式での事件の全貌披露は、簡潔でわかりやすく、叙情的でもあり好きです。武者小路実篤の友情もこの手法でしたね。

    0
    投稿日: 2014.05.13
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    巧妙なアリバイ...これ、タイトルかっこいいな、点と線ねーーー!! 情死って、時代が出てるわ。電車で何時間かかるんだって感じだし。どうしようね。

    0
    投稿日: 2014.04.23
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    九州で起こった奇妙な情死。不信感を抱いた九州と東京それぞれの刑事が動き出す。完璧すぎるアリバイに汚職事件と絡み合う糸。刑事たちは事件の真相にたどり着くことができるのか。東京九州間の所要時間や電報といったところに時代を感じさせるが、じりじりとアリバイを崩していく過程はスリル満点。最後は謎も残しつつ、社会の不合理さも描きつつ、いい意味でもやもやとした余韻が残る。社会派推理小説と称される理由がよくわかる。非常に面白かった。

    0
    投稿日: 2014.04.03
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    いつも推理小説は誰が犯人なのか予想しながら読んでいるけど、最後まで予想してなかった人が犯人でした。 昔の言葉や漢字も多々ありましたが、古さを感じさせないおもしろさでした。

    0
    投稿日: 2014.03.29
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    展開はまあまあ面白いけど、解説を読んで☆二個。確かに一緒に歩いていた理由を解いていない点が残念。 あと、時代背景を知らずに読みはじめてしまったので、最初から この時代は飛行機がなかったのか?と思いながら読んでいた。途中で刑事が飛行機という手段に気づくくだりで、「………。」となった。

    0
    投稿日: 2014.02.15
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    久しぶりに読んでみたが、やっぱり名作だと再確認。 よく考えられたアリバイだし、アリバイ崩しの順番も綺麗にほどけていく様で美しい。 昭和30年代に書かれた作品だがいいものはいつ読んでも変わりないんだな。

    0
    投稿日: 2014.02.15
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    有名だったので、一度は…と手にした作品。やはり、面白い作品でした。4分間の間隙の描写があまりにも有名だったので、その部分にもう一捻りを期待してしまったのはよくばりか?多分、なにも知らずに読んだら凄く感心させられたと思う。

    0
    投稿日: 2014.02.14