Reader Store
初恋温泉
初恋温泉
吉田修一/集英社
作品詳細ページへ戻る

総合評価

148件)
3.3
9
37
70
17
2
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    温泉を訪れる5組の男女のお話 風景情景の表現が好きで、心がしんとする ああ、男と女はここですれ違うのか・・・と思い 普段見ないようにしたり、忘れていたちょっとしたことが そうだったなと思い出して切なくなる それぞれのお話が印象深く、温かく、ほろ苦い よかった

    0
    投稿日: 2011.09.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    温泉とは、日常から離れて様々なことに気付く場所なのでしょうか。 大人の美学、みたいなものばかりかと思っていたのですが、最後の「純情温泉」を読んで、その純粋さに、なぜかほっとしました。

    6
    投稿日: 2011.09.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    古臭いうえに、面白みがない。リアリティもなく、不恰好。評価しない。設定が温泉に統一されている利点が生かされていない。

    0
    投稿日: 2011.08.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    実在する温泉宿が舞台。 自分が行ったことのある宿が2軒採用されており、リアルに想像できた。 その2編が両方ともハッピーエンドじゃないのが残念。

    0
    投稿日: 2011.08.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    温泉や旅館を訪れる男女を描いた短編集。世代やシチュエーションはそれぞれバラバラ。うーむ。人生イロイロなのだなぁ。年齢は関係ないのだ。

    0
    投稿日: 2011.07.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    またまた、吉田さん! 短編集! 各地の温泉地での旅行客(男女)のお話で、それぞれに味があった。 なかでも、良かったのは 純情温泉かなぁ~!! 親に内緒で行く高校生同士のカップルのお話!! 男の子も女の子も純情だった。 一生を簡単に口に出してしまうのは、この年くらいの男の子の癖かな? 女の子の方は、まだまだ人生長いのにとか、思ってる。 でも、自分がもっと他の恋愛をしたいというより、彼にもっといろんな事を経験させてあげたいっていう気持ちに感じた。 男の子の言葉は、決して軽い気持ちでは言って無いと思うし、彼女もそれを解ってるつもりだろうけど・・・。 女の子の方が、やっぱり現実的に物事を考えてしまうんだろうなぁ~と思った。ここでは兄夫婦のイザコザもあったからかもしれないけど。

    0
    投稿日: 2011.06.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    可もなく不可もなくという感じでした。 様々な人たちがどんな気持ちで温泉に来るのか、そして過ごすのか。 実際ありそうなお話でした。 「悪人」を書かれた吉田修一さんの作品を他にも読んでみたいと思い、 今回この初恋温泉を読んだけれど・・ ちょっぴり期待外れかな。 懲りずに違うのを読んでみようと思います。

    0
    投稿日: 2011.05.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    短編集は滅多に読まないんだけど、なぜか手にとっていました。 それぞれの作品の登場人物の心情が、とっても細やかに描かれていて楽しく読めました。

    0
    投稿日: 2011.04.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    恋愛短編集になるのかな? いろんな人たちがいろんな思いで温泉宿で過ごすワケです。 各章とも、終わり方が読者に委ねられすぎていて ちょっとイライラする。 高校生の話が一番面白かったかな。

    0
    投稿日: 2011.03.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    分かれようとしている夫婦が温泉に行く話しから始まって、初めて恋人同士で温泉旅行に来た高校生まで、いくつかのカップルが温泉に行く話しがつむがれている。 二番目の白雪温泉という話がよいなとおもう。 それはそれとしても、最初と最後の比較がいい気がする。

    0
    投稿日: 2011.03.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    こういう作品を書いてる時って楽しいだろうなって思わせる作品。 温泉行って、温泉に来てる人達の背景を思い浮かべて筆を走らせる。 ためらい温泉の終わらせ方がすごい。え、ここで?みたいな でも、それがすごくもどかしくていい感じ。 温泉ってなんで男女関係を連想させるんだろう・・・ 読んでたら雪深い温泉にすごく行きたくなったけど、そういうとこって、一人で行ってもおもしろくないよなぁ・・・

    0
    投稿日: 2011.03.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    恋愛系は苦手と思っていましたが、めんどくさいドロドロ系ではなく、さくっと読めて、しかし心に残るものがある作品でとてもよかったです。2つ目の「白雪温泉」が特によかったです。おしゃべりな若いカップルは一見うざそうですが、読み進めるうちにとても純粋でかわいらしいカップルに思えてきて、2人の母親のような気持ちになりました。

    0
    投稿日: 2011.02.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    内容(「BOOK」データベースより) 初恋の女性と結婚した男。がむしゃらに働いて成功するが、夫婦で温泉に出かける前日、妻から離婚を切り出される。幸せにするために頑張ってきたのに、なぜ―表題作ほか、不倫を重ねる元同級生や、親に内緒で初めて外泊する高校生カップルなど、温泉を訪れる五組の男女の心情を細やかにすくいあげる。日常を離れた場所で気づく、本当の気持ち。切なく、あたたかく、ほろ苦い恋愛小説集。 温泉で見つめなおすか・・・ 走りすぎているというか普段気づかないことを気づかせてくれるというのはやはり心にゆとりがないと難しいものなんでしょうね。。。 僕は大丈夫だね!??

    0
    投稿日: 2010.12.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    またね~、バジーちゃん欲しさに買ってしまったナツイチですよ。 ナツイチならなんでもいい、というわけではなく、吉田修一さんだからと買ったわけですが。 浮気だの不倫だの、「あ~、ヤダヤダ」と思いながら読んだ物語が一番多かったのですが、それもまたおもしろく読めた要素だったわけで。 でも、二度読み返す本かと言われればそうでもないような。

    0
    投稿日: 2010.12.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「阪急電車」に続けて読んだ、土地めぐり小説。 温泉好きなことも手伝って、楽しく読めました。 温泉って物語があるなあ、ぬくもりがあるなあと思いながら どこかへ浸かりに行きたくなりました。 お風呂のほわっとした暖かさは、いつだって心と身体を解きほぐして、ゆるゆると寛がせてくれるのです。

    0
    投稿日: 2010.12.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     吉田修一作品ということで。  温泉を舞台にした5組のカップルの話。  現代によくあるような、各編の登場人物がどこかですれ違っていたりとか関係があったり、というのは一切なし。絡みがあるのを想像していたのだが、特に残念な感じもなく、各編の話がまとまっているので良いだろう。  各編が、結婚しているカップルの話なのだが、離婚話中であったり、不倫中であったりと、どうも単純に幸せではないような話。温泉というと楽しい旅行で日常を抜け出して癒される場所というイメージなのだが、本作品の中では、そんな温泉が何だが重苦しい空気を醸し出している。ただ、最後の一編、「純情温泉」が1つだけ若い年代で、高校生カップルの話であり、これがその名の通り純情感たっぷりなのである。高校生という年代ならでは思いや不安が非常に良く描かれていて、読者に昔を思い出させて微笑ましい気分にさせる。この一編を最後に持ってきたのは意図的であろう。  最後の一編を読んで光を見出すか、他の四編を読んで、簡単に幸せな日常とはならない未来や現在を憂うか。読者の心情を揺り動かす演出である。

    0
    投稿日: 2010.11.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    最後の純情温泉が一番よかったです。 風来温泉は奥さんはどうなってしまったのかと思わせる一文があってちょっと怖い。

    0
    投稿日: 2010.11.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    温泉を訪れる5組の男女の短編集 離婚直前の夫婦だったり ダブル不倫のカップルだったり はじめての恋人とのはじめての旅行だったり 湯けむりの向こうにみえる、 さまざまな恋愛のかたち。 辛辣だったり、きゅんきゅんだったり 痛かったりほっとしたりいろいろだけど 高校生がいく「純情温泉」、かわいかった! おかしい程のまっすぐさに せつなさを感じてしまうのはすこし寂しいけれど 吉田修一の文章はきれいで 会話のテンポがよくてすき

    0
    投稿日: 2010.09.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ゆった~りとした雰囲気を味わいたくて読んだけど、中身は以外にどろどろしててびっくり。 それぞれのカップルが抱えた問題や思いが、温泉旅館という舞台装置をうまく使って語られていく。 何のために高い金を出して旅館に行くのか? それがこの作品のテーマだ。

    0
    投稿日: 2010.09.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    短編なので、非常にあっさりしており、ちょっと物足りない感じも。 それでも温泉に行きたくなること請け合いです。

    0
    投稿日: 2010.08.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    寝る前に一読。 終わりの無い終わり方は好きだけれど気になるので苦手です。 でもそれも含めてよかった。 ためらいの湯、の裏切り者同士がお互いを裏切ることを怖くて、っていう表現はとても印象的。 それから、最後の純情温泉がかわいらしかったです。 表題作は、とある夫婦の今と昔の姿がとても対照的に描かれていて生き生きとしていて、目の前に蘇ってくるようでした。

    0
    投稿日: 2010.08.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    4話とも終わり方が中途半端で消化不良だったけど、今度から温泉宿に行くときに他の客をこっそり盗み見て背景を想像してみるのも楽しそうだなと思ったりして。最後の高校生カップルの「純情温泉」がほのぼのしていて青春だなぁと思った。初恋温泉-熱海「蓬萊」、白雪温泉-青森「青荷温泉」、ためらいの湯-京都「祇園 畑中」、風来温泉-「那須 二期倶楽部」、純情温泉-黒川「南城苑」

    0
    投稿日: 2010.08.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    温泉っていう非日常を軸とした5組のカップルのお話 自分の理解力がないのか、「・・・・で?」と思ってしまった。 最後の話はなんだかほのぼのしていたけど。 自分の大学の現代文学の授業で取り上げられそうな本

    0
    投稿日: 2010.07.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    いちばん最後の話が一番面白い。青春っていいなと思う。 ほかの話はちょっと消化不良な感じが否めない。

    0
    投稿日: 2010.07.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    <初恋の女性と結婚した男。がむしゃらに働いて成功するが、夫婦で温泉に出かける前日、妻から離婚を切り出される。幸せにするために頑張ってきたのに、なぜ―表題作ほか、不倫を重ねる元同級生や、親に内緒で初めて外泊する高校生カップルなど、温泉を訪れる五組の男女の心情を細やかにすくいあげる。日常を離れた場所で気づく、本当の気持ち。切なく、あたたかく、ほろ苦い恋愛小説集。>吉田修一の描く人々は本当に生きていて本当に喋っているようなので引き込まれる。明るい話と暗い話半々くらいの構成だった。お気に入りは高校生カップルの「純情温泉」。大人でも子供でもないかんじがいいなぁと思った。吉田修一もっと読みたいなあ。

    0
    投稿日: 2010.05.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    温泉をテーマにした連作集。 温泉を訪れる5組の男女の話。 それぞれに雰囲気が異なるので、吉田修一の色んな面が楽しめるという意味では初心者向けかも。 吉田修一の会話が好き。 温泉にカップルで何しに行くって、それはもう会話をしに行くような部分もあると思う。 とそう考えれば、温泉、というテーマは吉田修一の真骨頂かもしれない。 良作です。

    0
    投稿日: 2010.02.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    表題のイメージとは違った、「温泉」という非日常の中で浮き上がる、それぞれの「本音」や「想い」。ほろ苦い感想を持った作品でした。 どの短編も「それから・・」が気になったなぁ~~~ 別れようとしている夫婦(初恋温泉)不倫カップル(ためらいの湯)妻を殴って家をでてきてしまった男(風来温泉)しゃべりな結婚を控えた恋人(白雪温泉)そして生まれて初めて恋人と温泉にやってきた高校生カップル(純情温泉)・・・そのどれも、男と女の永遠のすれ違いを上手く描きだしていました。 個人的には最終話の「純情温泉」がせつなくってキュンとなっちゃいましたね。 高校生カップルが露天風呂で言い合うシーンはちょっといいな・・・と思ったよ。

    0
    投稿日: 2010.02.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    旅館の空気とか。 雪の感触とか。 ふって思い出すと ここではない記憶に飛ばされる。 いいcueをくれる。 凄く心に残る2行があった。 あー。温泉行きたい。

    0
    投稿日: 2010.01.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    冬は温泉かなあと、タイトルで選択。 温泉にまつわる短編集。 それぞれが短いので電車で読んだり、長編苦手な人にはいいかも。

    0
    投稿日: 2010.01.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    5篇とも含みを持たせた終わり方をするので、 起承転結のしっかりした話を好む私にはちょっとスッキリしない作品だった。 1篇1篇に面白味を感じるわけではないけれど、最後に「純情温泉」を持ってきたことで、 気持ちの変化の残酷さを感じさせられたと思う。

    0
    投稿日: 2010.01.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    【あらすじ】 初恋の女性と結婚した男。がむしゃらに働いて成功するが、夫婦で温泉に出かける前日、妻から離婚を切り出される。幸せにするために頑張ってきたのに、なぜ―表題作ほか、不倫を重ねる元同級生や、親に内緒で初めて外泊する高校生カップルなど、温泉を訪れる五組の男女の心情を細やかにすくいあげる。日常を離れた場所で気づく、本当の気持ち。切なく、あたたかく、ほろ苦い恋愛小説集。 【感想】

    0
    投稿日: 2010.01.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ******引用****** 「いや、だから……なんていうか、二人で始めたことなのに、自分だけそこから抜け出すのが悪いような気がして。こうやって会ってくれてるんじゃないのか?」  勇次は運転手に聞こえないように少し声を落として訊いた。じっと勇次の口の動きを見ていた和美が、「二人で始めた悪いこと。でしょ?」と、どこか悲しい表情で微笑む。 「俺らのこの関係ってさ、どちかが先に『やめよう』って言った人間が、言われた人間を責めることになるんだよな?」 ―― 『ためらいの湯』 p.109,111-112

    0
    投稿日: 2009.12.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    初・吉田修一。 各地の温泉を舞台にしたサラリとした短編集。 いろいろな男女が出てくるけれど、 吉田作品の男女は、どこか哀しいなぁ。

    0
    投稿日: 2009.11.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    いろいろな恋愛の形があるものだな、と思った。立場の違いによる考え方の違いが、ものすごくうまく描かれている。「体の芯というものを感じられる」ほどあたたまりに、温泉に行きたくなった。

    0
    投稿日: 2009.11.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    題名は若干恥ずかしいよね、うん。 でも中身は甘酸っぱくないんだよ。 一番最後の「純情温泉」が、高校時代に付き合っていた男の子を思い出して若干ほろっとしたなぁ。 あー温泉入りたいですー。

    0
    投稿日: 2009.11.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    初恋の女性と結婚した男。がむしゃらに働いて成功するが、夫婦で温泉に出かける前日、妻から離婚を切り出される。幸せにするために頑張ってきたのに、なぜ―表題作ほか、不倫を重ねる元同級生や、親に内緒で初めて外泊する高校生カップルなど、温泉を訪れる五組の男女の心情を細やかにすくいあげる。日常を離れた場所で気づく、本当の気持ち。切なく、あたたかく、ほろ苦い恋愛小説集。 《ブックデータベース より》 どれも今ひとつ・・・ ストーリーの終わりに未消化感を感じます。 文章はキレイだし、読みやすいけれど、 「ひと捻り」ほしいかな。 《2009年10月9日 読了》

    0
    投稿日: 2009.10.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    温泉に絡む話で 色々な男女の話だった。 心に残っているのは 静かなカップルとよく喋るカップルの話。 (お互い知らない者、泊まりに行った温泉の部屋が襖1枚で隣同士に) その中でも印象強いのが、 朝の風呂場での彼氏同士2人の会話。(初対面) 静かなほうの彼の 切なげで優しい雰囲気がずっと心に残っています。 全体的に短編みたいな感じで 終わり方が気になるやつもあったけど でも不思議な気持ちになれて 読んでよかったです。

    0
    投稿日: 2009.08.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    吉田修一が書いたものなら苦手な恋愛モノもスラスラ読める。 しかも楽しめる。なんでだろ? きっと文学にも合う合わないがあるんだろうね。 ただ、吉田修一=面白い っていう意識が無意識のうちに出来上がってるん じゃないかって少し心配。

    0
    投稿日: 2009.07.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「哀しみの女」を読んだ際に感想で芸術が破壊であるならば、日々の暮らしは安定だと書いたが、この小説はまさに日々の暮らしに密着している。 温泉宿という非日常な場所に来て改めて、日常を想う。そんな作品だ。 短編集だが、私は特に最後の「純愛温泉」という物語が好きだった。若い決心とは瑞々しく力強い。その時にはまるでどんな強風にも嵐にも揺るがないのではないかと思わせるような力がある。肉体も精神も成長を終えていないのに、未完成のままで誓う頼りない約束がなぜあんなに折れそうにない強さを見せるのか。 それはきっとたくさんの世界を見ていないからだ、と言ってしまえばそれまでで、そんな寂しい答えを出すのはきっと大人に決まってる。 私はどんなに成長をしても、こういう力強い決心を相手に言えるような人間になりたい。だけどそう出来ないのは努力が足りないのと、心への刻み方が甘いからだと反省する。 歳を重ねることが劣化だと私は思いたくない。すり減っているのだと思いたくない。厚みを増しているものだと信じたい。大人になるにつれて容積が増えてたくさんの水を入れることが出来るようになるのだと思いたい。

    0
    投稿日: 2009.06.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    どうもね、題名が。。。何とも照れくさい。 内容はといえば、さすが吉田修一、しっかりしています。 色んなパターンの愛が描かれます。連れ添ってきたのにすれ違いが生まれた夫婦。希望に満ちた高校生のカップル。バタバタしているようで、どこか通じ合った夫婦。 切ない話は淡々と切なく、暖かな話は微笑ましく、何れにせよどこか柔らかな作品でした。

    0
    投稿日: 2009.06.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    うーん。別に普通におもしろいけども(褒めているわけではない)。前も書いたけど、私はもっと泥臭い吉田修一作品が好きなのだ。今回のだって、吉田修一じゃなかったら、もっと手放しで面白いって言えるのになあ。いや、嫌いじゃないし、どちらかといえば好きな作品ではあるのですが。それに、この手の作品が好きな吉田修一ファンの方もおられる(というかそういう人の方が多い?)ようなので、いいんですけどね。実在の温泉が舞台なので、温泉に行きたくなった。特に温泉好きでもなく、人と風呂はいるの苦手なんですけどね(笑)でもなんだか、旅館の雰囲気とかが恋しくなったんです。単に旅行に行きたいだけか?ラストの純情温泉が一番好きでした。17歳の頃の男の子って、あんな感じだよなあ。でも、17歳だからこそでもあるよなあ。あと、風が見える瞬間を描いたシーンが妙に印象に残ってます。私も風を、できれば、一番好きな人と見たいものです。

    0
    投稿日: 2009.06.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    空港で見つけ、 さらりと読めそうだったので購入。 短篇集で大半が読み手にその後の展開を想像を任せる、 そんな終わり方です。 最後の「純情温泉」は分かり易くて、 しかもとってもカワイイ!

    0
    投稿日: 2009.06.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    吉田修一さんの小説は、リアルすぎる独特な世界がありますが、これは好きな部類に入る作品でした。高校生カップルの“純情温泉”がほんわかしていて良い感じでした。ただ他の作品にもありますが、衝撃的な場面で終わり、あとは想像に任せますみたいな展開もあり、また色々考えました。それに不倫の話しは、やはり苦手です。あの人を思い出して悲しくなります。

    0
    投稿日: 2009.06.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    吉田修一らしい読んだ後の後味の悪さみたいなものがあまりない短編集。 「幸せなときだけをいくらつないでも、幸せとは限らない。」 もっともだと思う。

    0
    投稿日: 2009.06.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    うーん、なんとも… ただ、純情温泉の真希ちゃんのこの言葉はすごいなあ 「浮気する男も馬鹿だけど、浮気される女も嫌。 浮気されてこんなに苦しむくらい好きなんだったら、 もっと相手のこと、いとおしく思っていられると思うし、 もしそうしてるのに、それでも浮気するような男なら、 きっと浮気されても、こんなに苦しむことないんだと思う」 高校生ですよ、真希ちゃん…

    0
    投稿日: 2009.06.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ◆あらすじ◆ 初恋の女性と結婚した男。 がむしゃらに働いて成功するが、夫婦で温泉に出かける前日、妻から離婚を切り出される。 幸せにするために頑張ってきたのに、なぜ─── 表題作ほか、不倫を重ねる元同級生や、親に内緒で初めて外泊する高校生カップルなど、温泉を訪れる五組の男女の心情を細やかにすくいあげる。 日常を離れた場所で気づく、本当の気持ち。 切なく、あたたかく、ほろ苦い恋愛小説集。

    0
    投稿日: 2009.06.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    いい年して、題名に惹かれ・・フラフラっと購入(笑) まあ、感動というにはほど遠いが、なかなか面白い作品だった。 人は「温泉」に行くときって、何を求めていくのだろうか。 ほぼそれは「非日常」であり「癒し」であることは間違いない。 ゆっくりと熱い湯に浸かり、頭をぼーっとさせる。 何を考えるわけではなく、単に熱い湯の中でじっとするわけだ。 単純に言えばそれだけのことなのに、そこにはわざわざ遠くの湯に浸かりに行く理由があるのだ。 自分が温泉に行き、そこで出会った人たち・・。 これまで旅行に行ったときにも、湯船の中でほんの一瞬だけでもすれ違う人はたくさんいた。 そのときは他人のことなんて全く興味は無いが、本当は色々な隠された事情がそこにはあるのだろう。 何故温泉に来たのか・・誰と来たのか・・ そんな様々な事情が「温泉」を舞台に展開していく小説。 温泉かぁ・・この小説を読むと、なにやら漂泊の温泉の旅に出るのもいいなんて思った。 しかし元来、貧乏性のオレには無理だろうな。 ゆっくり温泉巡りの旅なんてするのは・・会社をリタイヤしてからかもしれないなあ・・^_^;

    0
    投稿日: 2009.05.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    2009年5月21日購入。読書期間2009年5月26日〜27日。 ページをめくるたびになにかが胸に刺さった。 温泉をテーマにした短編集。どの話もなんだか自分のことのように感じられた。似たような状況、心境で共感を感じるものもあるが、自分がこれまで経験したことないような事もあった。 それでも自分のように感じられるのは文章の巧さなんだろうと思う。とるに足らないような些細な動きや周囲の様子が描写されており、訪れたことのない旅館や周りの景色がありありと浮かび、「書く」より「描く」が適しているのではないか。 「幸せなときだけをいくらつないでも、幸せとは限らない。」 衝撃を受けた。

    0
    投稿日: 2009.05.21