
毒入りチョコレート事件
アンソニー・バークレー、加島祥造/グーテンベルク21
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総合評価
(2件)4.5
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チョコレートボンボンのように1つ1つの推理を味わう
毒入りチョコレート事件。そのタイトルから想起されるのは、バレンタインデーに絡む毒殺事件か、それともお菓子のパッケージに「毒入り危険」などと書かれて世間を騒がす事件でも起きるのか―? 読んでみるとそのいずれでもない、複雑怪奇なミステリーでした。 まず、ある男のもとにりチョコレートの試供品が届くのですが、彼はそのチョコレートを口にすることなく、その場に居合わせた別の男が持ち帰ります。そして実際にチョコレートを食べて死んだのは、持ち帰った家の奥さんなのでした。 毒入りチョコレートは誰を殺そうとして作られたのか、そして犯人は誰なのか? 迷宮入りとなった事件に、われこそはと「犯罪研究会」の面々が挑みます。 各人の独創的な推理が繰り広げられるなか、浮かび上がってきた真相とは――? 特に大きな仕掛けがあるわけではありませんが、ミステリ好きなら楽しめる一冊。無駄のない、すっきりとしたラストも私好みでした。
9投稿日: 2015.11.26アシモフ「黒後家」の好きな人は是非。
一所に集まった複数の、知性ある人物たちによるリレー形式の推理合戦。 はじめに問題が提示された後は、もうほぼ全編が推理・推理・推理。 「黒後家」の原点はここにあったのか! 文句なく楽しめます。 (もうひとつ、別の出版社からの電子版もあるけど、両方サンプルダウンロードして読み比べた結果、訳文のこなれ具合からこちらのグーテンベルク21の方に軍配を上げたい)
7投稿日: 2014.01.08
