
殺意
フランシス・アイルズ、宮西豊逸/グーテンベルク21
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総合評価
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他人には言えない心の闇を描いた感じの暗さ
再読。この作品は犯行に至る心理や追い詰められる過程を犯人側から叙述する倒叙といわれる手法で書かれている。主人公ビグリー博士は田舎の開業医で地域の人々に愛されているが強い劣等感から妻に憎しみを募らせる。次第に殺意に変わり裁判へと場面は移っていく。はっきり言ってこのビグリー博士は非常に嫌な性格であるが妻も気位の高い冷たい性格である。普通は他人には言えない心の闇を描いた感じの暗さであり、ついにパンドラの箱を開けてしまいましたねと著者が嘲笑っているようだ。怖い、でも何故か繰返し読みたくなる。きっとまた読むだろう。
0投稿日: 2017.01.22
