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決闘の辻
決闘の辻
藤沢周平/講談社
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総合評価

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    剣豪小説。決闘の場面、自然の表現がリアル。宮本武蔵の永雄らしからぬ人物像が固定観念を破る。 2024.1.6

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    投稿日: 2024.01.06
  • 武蔵敗れたり?!

    藤沢周平の斬り合いの描写が好きで購入しました。 5つの短編で構成され、その道では有名どころをそろえているようです。 一貫して流れているテーマは「老い」のように感じます。その対象になる人物は主人公であったり、師匠、仇、など様々です。1980年代にそれぞれの話が書かれているようで、著者が50代の頃と考えられます。1997年に他界、ということなので藤沢自身、その死の足音を、意図してか、無意識か、どこかに聞こえてきていたのかもしれません。少なくとも体力の衰えは日々感じていたことでしょう。それが物語の中に反映されているように思います。 【↓↓ここからネタバレです。ストーリーが気になる方は読まないでください】 やっぱり初っ端、宮本武蔵の話が一番印象に残ってます。 その著書『五輪書』では冒頭に、六十余度まで勝負したが一度も負けたことはない!と書かれてます。武蔵不敗伝説とでもいいましょうか。とりあえず武蔵はずっと勝ち続けていたと見られていました。そこに一石を投じたのがこの「二天の窟(あなぐら)」です。 鉢谷助九郎という無作法の若者が現れ、武蔵の生涯の最後に汚点を残すかと危ぶまれました。 「鉢谷助九郎!」と岩から飛び降りさま、剣を振り下ろす場面は迫力満点です!この本のなかで一番(私にとっては)心に刻み込まれたところでした。まぁ言ってみれば不意打ちです。でも・・・なぜか読後はさわやかなものでした。 吉川英治の武蔵は、自己鍛錬に終始した誰が読んでもカッコイイというイメージです。他方、司馬遼太郎などが描く武蔵は、勝つためなら何でもする、手段を選ばない戦略をめぐらす合理主義的なところがあります。どちらが真実、虚構だということはなく両者とも宮本武蔵、その人だと思います。それらをひっくるめ、私は武蔵が好きです。ただ、この短編は後者の司馬遼太郎の武蔵像に近いですね。しかし、あの一瞬の勝負にはしびれました!「勝利への執念」です。兵法者宮本武蔵ここにあり、って感じです。  『五輪書』執筆の経緯など合わせて書かれており、「晩年の武蔵」という変わった切り口で描かれております。若い頃の武蔵作品もいいですが、また違った面白さがありました。  

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    投稿日: 2018.03.31
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    小衣は二十半ばにさしかかっているが、子供を産んだことのない身体は、まだ娘のように若い皮膚を隠し持っていた。 (中略) 皮膚は枯れ、その下を流れる血の通いも、あるのかないのか心ともなくなって来ている一刀斎は、小衣の体に触れる時だけ、体に人なみのぬくもりが戻るのを感じるのである。 収蔵されている短編「死闘」からの一部。 年を取るというのは、こういうことか??

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    投稿日: 2017.09.16
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    藤沢周平作品として霜の朝、はしり雨に続いて決闘の辻を読んだ。 江戸を懸命に生きる町民の姿を泥臭く描いた短編が多く収められていた前二作とは少し毛色が違う。 伝説の剣豪、宮本武蔵が老いに悩む姿など斬新な切り口もあるけど、話の中心に据えられているのは剣を交えた命のやり取り。 これはこれでいいけれど、町民話の方が好きかなぁ。

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    投稿日: 2012.07.04
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    剣豪たちの決闘や生きざまを描いた5編からなる短編集。お勧めは愛洲移香斎の短編。たぶん架空の人物・住吉波四郎が、父のかたき移香斎を求めて旅に出る話。兵法者の住む苛烈で荒涼とした世界を見た波四郎の決断がなんとも言えず良かった。

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    投稿日: 2006.04.07