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総合評価

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    安倍 晴明の好敵手・蘆屋 道満が大活躍する3編を含めた全9編の短編集で、シリーズ第14弾❗️ いつもよりも短い話しばかりのせいか、全体的には少し物足りなさを感じた作品でした。 そうした中でも、『仰ぎ中納言』と『花の下に立つ女』、『屏風道士』の3編が個人的には気に入っています❗️

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    投稿日: 2025.11.08
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    双子針(地震以来帝が目を覚まさない)/仰ぎ中納言(藤原忠輔が語ったことが実現してしまう)/山神の贄(死んだ夫に会いに来た女)/筏往生(阿弥陀の筏に誰が乗る?)/度南国往来(膳広国は死んで五日して生き返った)/むばら目中納言(柏木季正が不調になるたびに四徳法師が治してくれた)/花の下に立つ女(博雅が桜の下で葉二を吹くと女が立って聴き入っていた)/屏風道士(黙想堂という堂が描かれた絵に修理を頼んだ単先生が入ってしまった)/産養の磐(生贄にされた女を救った道満)。 ■安倍晴明と源博雅についての簡単な単語集 【青物主/あおものぬし】猪の化け物、神? 紀声足(きのこわたり)を配下に加えた。 【青音】藤原長実の娘。ちょっと変わってる女性のようだ? 藤原為成と橘景清が恋の鞘当て。 【蘆屋道満/あしやどうまん】法師陰陽師。安倍晴明のライバル的存在ではある。敵対することはあるが当人たちは特に敵視してないと思われる。酒好き。 【安倍晴明】日本史上最高の魔法使い。実在したそうだ。残ってる絵などを見るとなんだか冴えないおっさんやけど、このお話のようにさっそうとしている美形と考えておく方が楽しいでしょう。天皇にも遠慮せず、孤高で博雅など一部の人間以外には打ち解けず、山野の一角をそのまま切り取ってきたようなぼうぼうとした庭を愛でながら暮らしている。《事象の中に、つい、原理を捜してしまう。》醍醐ノ巻p.122 【綾子】賀茂忠輔の娘。 【綾女】晴明が使う式神。晴明んちによく似た女の描かれた絵がある。 【一条の六角堂】観音菩薩を安置する予定だったが仏師が途中で死んでしまったので空のまま放置され寂れてしまっている小さなお堂。夜ともなるとかなりもの凄く寂しい。 【犬麻呂】赤髪の犬麻呂と呼ばれる五十くらいのもと僧侶だった盗賊で皆殺しにしてからゆっくり金品を物色する残虐なタイプ。 【恵増上人/えぞうしょうにん】醍醐寺の僧。秀才で経などすぐに覚えられるがなぜか法華経の二文字だけが覚えられなかった。 【猿叫の病/えんきょうのやまい】痛さのあまり猿のような声で叫ぶ病。 【応天門】どこも悪いところがないのになぜか雨漏りがする。 【陰陽師】魔法使いのようなもの。理を利用して理に外れたものを修繕するような役目かと。《晴明よ、我らに必要な才は、かなしいかな、信の才ではなく、疑の才じゃ。》醍醐ノ巻p.194。三態あり、晴明や賀茂保憲など宮廷に仕える陰陽師。民間で民のために働いた陰陽師。播磨を拠点とした僧侶としての法師陰陽師。上田早夕里さんの作品で法師陰陽師が主役の話を読んだことがあります。 【勘解由小路流/かげゆのこうじりゅう】賀茂家の流れを汲む陰陽道の流派。 【柏木季正/かしわぎのすえまさ】たびたび不調になるがその都度四徳法師という播磨の法師陰陽師が治してくれた。 【膳広国/かしわでのひろくに】死んだ後五日後に生き返った。 【梶原資之/かじわらのすけゆき】図書寮の役人だったが坊主になり般若経の写経を一日十回千日続けることにしたが色っぽいあやかしに悩まされている。僧名は寿水。 【ガネーシャ】シヴァ神(大黒天)とパールヴァティー(烏摩妃:うまひ)の間に生まれた。 【賀茂忠輔】腕のいい鵜匠で一度に二十羽の鵜を使うことができる。「千手の忠輔」と呼ばれることもあるとか。博雅の母方の遠縁。 【賀茂忠行/かものただゆき】陰陽師。安倍晴明の師。 【賀茂保憲】陰陽師。賀茂忠行の長男。晴明の兄弟弟子だったとか師匠だったとか言われる。岡野玲子さんの漫画では晴明の才能に嫉妬する兄弟弟子という感じ。こちらのお話では大らかでのんびりした大物の風情。 【漢多太】インド―中国―日本と渡った楽師。琵琶の名器である玄象の作者でもある。 【寛朝】遍照寺の僧。法力も強く剛力でもある。 【吉備真備】陰陽道の祖と言われているらしい。 【首塚】藤原純友の乱が鎮圧された後も暴れ回っていた残党の首領たちを捕らえその首をさらしものにした塚。 【黒川主】賀茂忠輔の娘、綾子のもとに通ってくる、尋常な風情ではない怪しい男。 【恵雲/けいうん】謎の僧。叡山の祥寿院にボロボロの僧衣で現れた。 【玄象/げんじょう】琵琶の名器。羅城門の鬼に盗まれたのを晴明と博雅が取り戻したことがある。事件が終わった後、ふしぎな琵琶になってしまった。 【金剛】白い犬。 【式神】晴明など陰陽師が使役する精霊のようなもの。 【実恵/じちえ】長楽寺の僧。物覚えが悪くとろいが、品性のようなものがあり皆から愛されている。 【四徳法師】播磨の法師陰陽師。孔雀明王を拝しているという。智徳法師の知人。 【沙門/しゃもん】賀茂保憲が使役している猫又。黒猫。 【呪(しゅ)】このお話ではなんでも呪ということになる。こだわり、ことば、名前、勘違い、脅迫観念…。人はただの木の棒に「箸」という呪をかけ箸として使っている。ことほどさように呪とな日常生活の中で誰もが普通に使っている。要するに言葉というものそのものが、それによる概念の定義が呪ということだろう。 【朱天童子】朱雀門にて博雅と笛を取りかえた鬼。白い水干を身にまとった少年の姿をしている。 【性空上人/しょうくうしょうにん】播磨国書写山円教寺の僧。播磨国なら蘆屋道満のご近所さんかもね。 【祥寿院/しょうじゅいん】叡山の施設のひとつでその昔最澄が読経三昧に過ごすために建てた。 【正祐法師/しょうゆう】僧侶。病気関係に強く帝の腹痛を一発で治した。 【白比丘尼/しらびくに】有名人。死ねない女で、30年ごとに陰陽師のところにやってくる。 【心覚上人/しんかくしょうにん】元の名を加茂保胤(かものやすたね)、賀茂忠行の息子。世間では賀茂保憲の弟ということになっているが実は兄。一念発起して僧になった。真面目すぎて融通がきかず極端なことをしでかして物議を醸す。 【蝉丸】盲目の老法師。琵琶の名手。百人一首でもおなじみ。博雅が三年間通ってようやく琵琶の秘曲である流泉、啄木を聴かせてもらつた。 【千手の忠輔】→賀茂忠輔 【善智内供/ぜんちないぐ】妙法寺の鼻の長い上人。前は神護寺(じんごじ)にいた。芥川龍之介の「鼻」の主人公と同一人物かな。 【善膩師童子/ぜんにしどうじ】東寺(教王護国寺)の毘沙門天の脇に控えている護法童子のひとり。 【平大成/たいらのおおなり】70歳過ぎた双子の薬師。右頬に瘤がある。紅瓜茸が大好き。 【平実盛/たいらのさねもり】行方不明になった。 【平中成/たいらのなかなり】70歳過ぎた双子の薬師。左頬に瘤がある。 【橘景清】青音をはさんで藤原為成と三角関係に。 【単/たん】絵師であり表装も得意とする超高齢の先生。 【智徳法師】晴明を試しに来た坊さんです。ほんのちょっとだけかわいそうな目にあった。 【智羅永寿/ちらようじゅ】中国の力の強い天狗。 【月駆道人】天帝から月とともに歩むことを命じられている。 【土御門流】晴明を始祖とする陰陽道の流派。 【露子姫】虫めづる姫君。橘実之(たちばなのさねゆき)の娘。いつも男のなりをしていて少年のように見える。式神の黒丸と、虫集めの子ども、けら男を連れている。他人がいるとき晴明は博雅に対し丁寧な口調になるが露子姫だけのときは普段通りのタメ口。 【天狗の羽団扇】ある事件の後晴明のものとなった。 【呑天/どんてん】寛朝僧正のとこの池にいた亀を晴明が譲り受け式として使っている。 【猫又】長生きした猫が妖怪となり、尾が二つに分かれたもの。賀茂保憲はチャーミングな黒い猫又を飼っている。 【葉双/はふたつ】博雅が鬼からもらった笛。 【秘曲】琵琶の秘曲に「流泉」「啄木」「楊真操」などがある。 【藤原兼家/ふじわらのかねいえ】摂政。何かとトラブルに巻き込まれるがけっこうそれを楽しんでいるフシもある。 【藤原貞敏/ふじわらのさだとし】遣唐使。琵琶の玄象、青山(せいざん)とともに幾つもの秘曲を持ち帰った。 【藤原実貞/ふじわらのさねさだ】目が覚めたら虫(むかで)になっていた。 【藤原忠輔/ふじわらのただすけ】空を見上げるのが好きで仰ぎ中納言と呼ばれる。六十間近。 【藤原為成】首に憑かれた男。青音をはさんで橘景清と三角関係に。 【藤原妙瑞/ふじわらのみょうずい】雅楽寮のトップ雅楽頭(うたのかみ)。楽器の名手。 【瓶子(へいし)】このお話ではよく出てくるアイテム。たいがいお酒が入っている。これをかたわらに片膝立てて杯を傾けながら庭を眺めているのが晴明のお気に入り。 【牧場/ぼくば】玄象と並ぶ琵琶の名器。牧場が描かれているのでこの名がついた。 【帝】この国のトップ。安倍晴明と賀茂忠行と蘆屋道満の三人は「あの男」呼ばわりして他者を慌てさせることがある。 【右姫/みぎひめ】蘆屋道満が連れていた女童。人間ではなさそうだ…平将門の右手で今は道満が式として使っているらしい。 【密虫/みつむし】晴明が藤につけた名前。のちに使役する女性の姿をした式にもこの名前がついているので藤の精かも。 【蜜夜/みつよ】晴明の式。 【蜜魚/みつを】晴明の式。 【源博雅/みなもとのひろまさ】もう一人の主人公。真の主人公というべきか。平安時代の貴族。地位は三位(さんみ)ということなのでかなり上流? 実在の人物らしく、ほんとうは晴明とは時代が少しずれているようやけどまあ気にすることもないでしょう。このお話では30代の後半の年齢で、晴明の友人。無骨だけど愛敬のあるタイプ。まじめで、純粋で、正直で、つねに驚きをもって人生を歩んでいるいい男。かなりのロマンチストでふしぎなものは不思議として味わいたいが晴明に分析されて興がさめがっかりさせられることがある。善人で懐の深い大人物だと思う。笛その他の楽器の名手でそのせきで時折この世ならざる存在とかかわるが霊能力は皆無。それでも晴明にすらできないこともしてしまうことがある。このお話の魅力は晴明よりも、むしろこの博雅が醸し出していると思われる。《酒をよばれに来たのではないが、出てくる酒を拒みはせぬ》陰陽師P.27。《よい漢だなあ、博雅》太極ノ巻p.66 【壬生忠見(みぶのただみ)】死んだ男。歌合わせで平兼盛に敗れて化けて出る。特に悪さもしないので、みんなほっておいている。 【明徳/みょうとく】遍照寺の僧。寛朝の弟子。 【無子訶/むしか】妖魔。鼠の姿。琵琶の牧場に憑いていた。ガネーシャ(象鼻天:ぞうびてん)の乗り物。 【狢】ある人物を利用して家族の仇を討とうとしたが晴明に止められ逃してもらえたのでなにかあれば呼んでくれと言い残して去っていった。 【明鏡/めいきょう】西光寺の僧。 【戻橋】晴明が式神を置いているというウワサがある。 【夜光杯】黒い肌に星が透けて見える杯。藤原成俊の持ち物。唐から持ち帰られた阿倍仲麻呂の遺品。 【楊玉環/ようぎょくかん】楊貴妃のこと。玄宗皇帝に寵愛された美姫。 【楊真操/ようしんそう】藤原貞敏が唐から持ち帰った琵琶の秘曲。今弾けるのは博雅か蝉丸法師くらい。 【余慶律師/よきょうりつし】叡山の僧侶。 【羅生門】朱雀門をさらに南へ進み京のはずれまで来ると荒れ果てた羅生門がある。いろいろ不思議なことが起こる観光スポットに。当時日本最大の門でもあったそうです。

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    投稿日: 2024.07.22
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    今までに増して芦屋道満がよく登場する。 怪しい存在で阿倍野生命の邪魔をしたり、からかったり、そういった存在で描かれていたものが、困っている人を助けてあげる(酒の報酬があれば!)。そんなキャラクターで描かれている。 秩父や青梅のほうに狛犬を狼にする神社やオオカミを神とするオオカミ信仰があるが、それに関する情報が載っていて興味深い。 p238、狼に子供が生まれると捧げ物をする。岩や大きな木の下にお餅やお酒を捧げる。 物語はそれを食べちゃった旅の女の人がどうなってしまうか?!というお話…。

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    投稿日: 2024.05.28
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    夢枕獏の「陰陽師」が映画化されると聞いて原作を探しに書店へ! 無事原作を発見し、他の読んでない巻はあるかなとみていたところ、帯に書かれた「蘆屋道満大活躍!」の文字に目がとまりこちらも購入! やはりやはり、道満が出て来るお話しは味があって面白いですね!今回も期待を裏切らない感じが良きでした!

    6
    投稿日: 2024.04.25
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    陰陽師シリーズは蒼猴ノ巻以来で久しぶりに読んだ 蘆屋道満がメインの話が今作は数多くあるのがいつもとはまた違った面白さがあった 心温まる物語もあるが、読んだ後に物悲しくなったり、世の無情さを感じたりする物語があるのが魅力の1つだと思っている

    0
    投稿日: 2023.07.25
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    陰陽師の十四巻『蛍火ノ巻』。 「筏往生」が好き。望んでいるものを手に入れること。それを見つめ続けてしまったが故に、手放すことになってしまうという結末が無常感があって好きです。 陰陽師を積読にしていた間に、装画を担当されていた村上豊さんがお亡くなりになられました。ひょうげた感じの装画が好きでした。陰陽師世界の奇妙な雰囲気。そこには怖さもあるのだけど、恐怖だけでなく陽だまりを感じさせる温もりがある世界。それを描いてくれていたと思います。 ご冥福をお祈りいたします。

    0
    投稿日: 2022.11.19
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    大好きな陰陽師シリーズ。 このシリーズは、作中の時代に合わせるように、少しゆっくりと、より空気感を感じながら読み進める。 道満、救いのヒトですね。

    1
    投稿日: 2020.07.28
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    帝と都が繋がっているという話「双子針」 空を見上げるのが好きな星を飲んでしまった中納言の話「仰ぎ中納言」 道満が山の主(青物主)に引き裂かれてしまった夫婦を救う話「山神の贄」 他。 蘆屋道満の登場が多かった。道満の回は切ない話が多く、なかなか良い。

    1
    投稿日: 2020.05.28
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    今回は道満大活躍。 悪い人じゃないんだよね。ただ退屈なだけ? 酒が飲みたいだけ? 誰かと飲みたくなったら、都に行って悪さすれば晴明が相手してくれるしね。 博雅の、晴明の話に混乱する下りが少なくなって淋しいな。 二人が褒め合って照れる下りは増えたけど。ツンデレの晴明も、博雅相手じゃひとたまりもない。

    1
    投稿日: 2019.10.31
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    「双子針」主上と帝都が一心同体的なあのネタ。 「仰ぎ中納言」星を飲んだ男。 「山神の贄」道満殿がいいことしてるとちょっと動揺してしまう・・・。 「筏往生」直接でも間接でも、人を手に掛けちゃおしまいなんだよなあ・・・。 「度南国往来」やっぱりしんだ人にも徳を積まなきゃあかんのだなあ・・・。 「むばら目中納言」たしかに永久機関で儲けられるな・・・と思ってしまった・・・。 「花の下に立つ女」今巻の博雅爆モテノルマ。 「屏風道士」仙人にも後悔はある。 「産養の磐」結局お前が悪いんかーい、という海外ホラーオチ。

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    投稿日: 2019.06.12
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    陰陽師シリーズの風雲児・蘆屋道満の、言うなれば本書は外伝のような物語。 道満が森の中で人助け。闇に堕ちても、堕ちたからこそ、たった一人でも人間味を失わない。そこが、一人では、博雅なしでは人間らしく在れない晴明と違うところなのかも。 山深い森に入るときは、お酒を持って行こう。

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    投稿日: 2018.02.13
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    シリーズ通して読んでいるけど久々に読みました。 晴明が博雅を誘う時に二人だけだと「ゆこう」になるのが他の人がいると「ゆきましょう」になっていることを今作で初めて意識した。 あとなんか、もう、やりとりが最高だった。 道満さまが丸くなった印象がある。

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    投稿日: 2017.11.05
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     陰陽師・安倍晴明と源博雅が活躍する14弾。今回は芦屋道満が活躍する3本も収録。  今回も二人の息の合った掛け合いは健在、都の闇を二人の活躍で解決していく展開を楽しみました。  しかも今回は、あの道満が中心となって話が進む作品もあり、物語に深みが出てきた感じでした。  道満が中心の物語では、道満の意外な人間性も垣間見え、魅力を感じました。  今後も二人だけでなく、この三人目も活躍していく展開を楽しんでいきたいと思います。

    2
    投稿日: 2017.08.31
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    夢枕獏の描く平安京の雅と闇が素晴らしいと毎回感嘆する。なかでも陰陽師シリーズは晴明と博雅の掛け合いがだんだんと深まっていきさらに芳しく匂い立つよう。わたしは道満が好きなのだが、これをよんで道満に惹かれない人はいないだろう。

    0
    投稿日: 2017.08.15
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    今回は道満が主役の話がある、その理由は後書きに。それにしても、晴明と博雅のはどこまでも透明で心地いい。博雅が年を重ねるのも悪くない・・・というようなことを言うのもわかる気がする年齢に自分もなってしまった。鬼退治のようだった初期の頃よりずっとずっと自由な話になっていて、本当に一緒に居るような感覚。

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    投稿日: 2017.07.24
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    自分にとっては、このシリーズを読むのは少し大げさですが至福の時です。 久々の文庫でしたが、やっぱりよかったです。 自分も少しほろ酔いで読むと、なんとなく晴明と、博雅の席に入ったような感じで(笑) 今回は道満さんの登場も多くてよかったです。 今度、文庫が出るのはいつなのかな~ 楽しみです。

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    投稿日: 2017.07.07
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    最新刊?なのかな。 相変わらずの晴明・博雅コンビの安定感と芦屋道満大活躍の回。確かに晴明たちを京都から連れ出すのはページ数使いそう。 それにしても晴明さんの鍼は大分雑だな、とか思いました。が、結果オーライなのか。星を呑んだ、というお話が好きでした。

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    投稿日: 2017.06.26
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    感想はブログでどうぞ http://takotakora.at.webry.info/201706/article_4.html

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    投稿日: 2017.06.26
  • 蘆屋道満って、いいヤツ?

    晴明の良き?ライバル、道満老が大?活躍。通りがかり・偶然・気分次第というあたりはいつも通り。 晴明のクールでしたたかなイメージとは違って、老いて剽げてチョイ悪な道満がとっても魅力たっぷりに描かれています。 夢枕先生の作品には、こういう笑うとチョッと怖い人がよく登場しますよね。 でも、こういうキャラクターのおかげで主人公が更に素晴らしく見えてくる。切磋琢磨して更に成長していく。 単純に善と悪、と割り切らないのがいいんですよ。 それを全て包み込んで浄化してしまうような博雅の笛があってこその陰陽師の世界。 静かで、チョッと不気味で、安心して楽しめ、これからも楽しみな作品です。 熱くて汗臭い 東天の獅子 地の巻も楽しみだなあ。

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    投稿日: 2017.06.25
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    【闇は我が褥、地獄の獄卒は我が同胞よ】今回は、晴明の好敵手にして、酒をこよなく愛する法師陰陽師・蘆屋道満の人間味溢れる意外な活躍にも注目のシリーズなんと第14弾。

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    投稿日: 2017.06.21
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    今回は9編が収められていまして、そのうち3編は蘆屋道満がメインとなり、晴明や博雅が出てこないエピソードになっております。それら3編、「うまい酒にありつくため」と嘯きつつも、道満結構ええことしてるやん!?というストーリーになっておりまして、これはこれでなかなかいい感じです。 もちろん、我らが晴明&博雅メインの6編のエピソードも、安定の心地よさと面白さを届けてくれます。 晴明の屋敷の縁側の簀子の上で、蜜虫あるいは蜜夜を傍らに侍らせつつ、晴明と博雅が瓶子の酒を口に運びつつ交わす会話の他愛なさと思いもよらぬ深さ。そこから巷で起こっている不可思議な出来事へと話題が展開し、その謎を解くべく「ゆこう」「ゆこう」ということになる流れ。 このお決まりのパターンが、読んでいて本当にウットリするほど心地よく飽きを感じさせません。 そして、不可思議な出来事や謎も、晴明の手で解き明かされてみると、その因果-そこに絡む人の様々な思い-がとてもシンプルで、なんか安心させられて、いいも悪いもひっくるめて人というものを愛おしく思わせてくれます。 本書のあとがきが書かれた2014年時点で、もう三十年書き続けているシリーズと作者は述べておられますが、延々と続いてほしいシリーズです。

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    投稿日: 2017.06.19
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    相変わらず、あの二人は仲がいいねぇ。 それこそなんかあったら酒を飲んで話をしている。 そりゃ道満先生も妬けるわね。 今回は道満先生も、お出ましが多くて、酒を報酬に働いてます。晴明様の代わりに。 色々と面白かったよ。

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    投稿日: 2017.06.18
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    晴明と雅博が年齢の話をする。作者の心情を反映したものか? そろそろ、陰陽師シリーズも最終盤なのかもしれない。

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    投稿日: 2017.06.18
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    面白いけれど・・・ 老成したというか、無難になったというか。 悪く言えば焼きが回った・・・? どろどろした良さ、不気味さ、生臭さが全く無くなった。 全てを受け入れる悟りの境地が作品全体に漂っている。 面白いんだけど・・・

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    投稿日: 2017.06.13