
ヴィヨンの妻
太宰治/青空文庫
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総合評価
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何故かこのロクデナシを笑って赦してしまう
著名な詩人らしい大谷とその内縁の妻の物語。 酒浸りで、例によってどこかの文豪によく似た感じのダメ人間、大谷という男の姿を、妻や行きつけの酒屋の主人の視点から描かれる所から話が始まります。 この大谷、中々のロクデナシなのですが、真面目でどこか憎めない部分が有り、大谷から相当酷いめに遭っている筈の奥さんと一緒に何となく笑い飛ばしてしまう、というのが本書の愉しみ方でしょうか。 「生きていさえすればいいのよ」と妻に赦された大谷の様に、作者も許されてきたのか、それともそう願ったのか。 穿った見方ですがやっぱり気になります。
1投稿日: 2014.09.02
