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劔岳〈点の記〉
劔岳〈点の記〉
新田次郎/文藝春秋
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総合評価

137件)
3.8
28
50
41
4
2
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    山の測量について、先人への感謝の気持ちが湧く興味深い本でした。 しかし読み進めるのはなかなか苦行でした。説明的で、測量方法も地形も人物についても全く頭に入ってこない。。。時代小説を読む習慣が無いからだろうか。はっきり言って私には苦手なタイプの小説でした。

    0
    投稿日: 2025.10.25
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    やっと読む機会がありました。 そして、もうすぐ、剱岳、カニのたてばいい、横ばい、詣らせて頂きます。 晴れたらいいなぁ。 映画が受賞した時、命懸けのキャスト、スタッフの一丸っぷりに、圧倒されてました。

    0
    投稿日: 2025.08.15
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    20250727040 剱岳登頂を目指した測量官、柴崎芳太郎とその一行の苦難に取り組む姿を描く。大切なものは何なのか、それを知るのは純粋に山を目指す人たちだけだった。初登頂かと思われた山頂で見つけたものにも衝撃を受ける。

    0
    投稿日: 2025.07.27
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    写真を見ると針の山、という形容が正に当てはまる剱岳の初登頂に成功した測量官の話。 同じ著者の八甲田山死の彷徨や孤高の人と違い、成功して終わる話なのは後味が良い。 今でこそTJAR選手が馬場島から一晩で山頂まで登り切るけど、道も装備も無い100年前に登った人たちの叡智、体力、精神力に感服するしかない…

    12
    投稿日: 2025.06.18
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    初めての山岳小説でした。史実に基づいていることもあると思いますが、必要以上のドラマチック演出もなく、リアリティ重視で、小説だけど登場人物の横に一緒にいるような親近感を持たせてくれる本でした。その分測量の作業のイメージはつきづらいので、少し時間はかかりました。

    10
    投稿日: 2025.05.13
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    軍上層部からの実質的には強制で剣岳への人類初の登頂を命じられた柴崎芳太郎。 宇治長次郎など優秀な仲間を得、過酷な自然に勇敢に立ち向かう。 想像を絶する苦難を乗り越えて、剣岳を征服するが、頂上には奈良時代の修験者が残した刀剣と錫杖があった。 軍部は「初登頂」でないことが世間に知れるのことを恐れて、柴崎らの業績を大々的には報じない。むしろその業績に対して関心が薄れたような反応さえ見せる。 現代でも組織のマネージメント層が自分たちの都合や無理解で現場で苦労をしながらも結果を出した人を正当に評価しないがままあると思う。残念なことだ。 「命をかけろ」との命令を遂行したが、満足な評価を得られなかった柴崎達。 しかし自分自身の生き様として剣岳登頂に大いなる達成感を得、爽やかに山を下る彼らに本当のプロの仕事人の姿、気高さを見た。

    0
    投稿日: 2025.05.05
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    『劒岳 点の記』は、自然への畏怖、人間の挑戦心、歴史の重みを感じられる一冊であり、静かに心を揺さぶられる作品でした。

    1
    投稿日: 2025.04.29
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    山で何気なく見かける三角点だが、これからは違う見え方をしてくるだろう。 測量という仕事は存在を知るだけで詳しくは知らなかった。 地図をつくるために危険を冒して山へ登っていた人たちの苦労を知ることができて、読んで良かったと思う。 山には色々な楽しみ方がある。 日常から離れて癒しを求める人もいれば、辛くても山頂を目指す人もいる。 そんな中、こうした本からその山や、それにまつわるものの歴史、背景を知ることで、より山そのものを楽しめるようになると私は思う。

    0
    投稿日: 2025.04.14
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    P16・17の、部長が命令しないところが、すごくズルくて笑ってしまった。 命をかけて行け、という実質命令なのに、死んだ際の責任はとらない、という態度なのではないのか、と思った。 プライド・誇りを持つということは、その人の姿勢を正し、良き判断や行動をとる原動力になることも多い。 反面、負けたくないとか、知らぬ間に人を見下してしまいそうになったりと、マイナスに働くことも、多々ある。 測量隊と山岳会、どちらが先に剱岳に登るか、といった競争は、見ている分には面白い。 しかし、本質はただの見栄にすぎない。 先に山岳会が登頂したとしても、別にいいはずなのだ。 逆にそっちのほうが有難いはずなのに。 三角点を設置して正確な測量をすることが、一番大切なことなのだから。 こういったところに、人間の欲をバンバン感じる。 最終的には、お役所仕事の「見栄」によって、剱岳登頂の苦労を正当に理解してもらえなかった。 なんだか皮肉というか、「見栄」というものの浅はかさを山につきつけられ戒められてしまったかのような、読後感を得た。 測量官の仕事の過酷さは、想像を絶する。 少しでも山に登ったことのある人ならば、その苦労がいかなるものかを想像し、青ざめるだろう。 今では当たり前のように存在している「地図」の貴重さを感じた思いがした。 これから先、三角点の元に立った時、かつてその場に建てられたであろう覘標を想像することになるのかもしれない。 そして、ここの覘標は、どこの三角点から観測されたのだろう、なんて、あたりを見渡して推測してみるのも面白いかもしれない。 実際の柴崎さんは、小説とはだいぶちがった方だったようだ。 長次郎との関係も、とても悪かったらしい。 山岳会との競争もなかったという推測もあり、やはり、小説は小説で、別の世界。 現実も、それはそれで、人間臭くてドライで、面白い。

    0
    投稿日: 2025.04.10
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    「剱岳 点の記」#読了 前人未到と言われ、決して登ってはいけない山と恐れられていた剱岳。その山に挑む測量隊と山岳会隊の姿を描いた物語。登頂ルートすら見出せず、謎めいた伝説に慄いた末、山頂に辿り着いて見たものは。自然の偉大さと神秘を感じる実直な一冊。 #剱岳 #山岳小説

    6
    投稿日: 2025.01.29
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    ☆何気なく入ったBookOff→先週読んだ問題解決大全に新田次郎の記述あり YouTubeホリエモンの講演で「明治時代にやっとの思いで登頂…平安時代の修験僧の銅錫杖頭附鉄剣(どうしゃくじょうとうつけたりてっけん)、日本人の凄さ」 ☆2007年秋に立山黒部アルペンルート・絶景だったハズだが全く覚えていない→基礎知識がなければ注意が向かない ☆本を読むようになって名所、地形、特徴的な建築物、鉄道…に興味を持つようになった→単なる雑学王にならないためには? 人生を豊かにする知識でなければ意味がない!

    0
    投稿日: 2025.01.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    唐松岳→白馬岳を縦走した際に読み始めた。 山岳小説自体初めてだったが、自分も共に登山しているような気持ちになり、とても良い読書体験だった。 仕事として男として劒岳登頂を完遂させようとする芳太郎さん始めとするメンバーの熱さに、自分の気持ちも熱くなるような思いがした。 いつかは劒岳の三角点をこの目で観るために登頂したい。

    0
    投稿日: 2024.09.25
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    立山の地図と照らし合わせながら、むさぼるように読みました。自分は登山をするのですが、まるで自分が登っているような興奮を与えてくれました。いつか長次郎谷ルートを登ってみたい。

    0
    投稿日: 2024.09.24
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    映画にもなり、山好きとしては読んでおこうかと手に取る。浅田次郎氏は私の中で当たり外れが大きいのだが、本作は楽しく読めた。 山岳信仰対象で足を踏み入れてはならない山となっている劔岳頂点に測量のため三角点を設置すべく、未踏の山を目指す話。事実ベースの小説。 ロシア戦争直後の時代背景とともに、前人未到とされている山を目指す苦労、意気込み、チーム連携が読んでいて楽しい。 劔岳登ってみたいな、というか調べたら百名山のひとつか、いつか登らねばな。山の装備の進歩のありがたさも感じる。

    0
    投稿日: 2024.07.30
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    山を降りた柴﨑はどうなったのだろう? 陸地測量部での処遇は? 葉津よとの夫婦仲は? 読後、書かれていないそんなことが気になった。

    0
    投稿日: 2024.07.21
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    未踏であると思われていた剱岳に、登山の為でなく、測量の為に、挑む 黙々とした積み重ねと直感の日々が、面白かった。ドラマチックな事が起こるわけでもないのだが、 自然の中で、自然と駆け引きしながら黙々と仕事を進めてく技術者と地元の長次郎さん達の静かなパワフルさにひかれました。

    0
    投稿日: 2024.03.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    今年は剱岳に登るぞ!って友人に誘われ、そして勧められた本書。 新田次郎は初めて読んだが、丹念な取材に基づく測量や登頂の描写、様々な確執や柴崎が感じたであろう心の動きが、丁寧に描かれる。 彼を支えるはずの組織が体面を気にして功績をうっすら無視していく様は怒りを覚えた。 一方競争相手だと思っていた山岳会が実は一番の理解者だったというラストは、じーんとくるものがあった。 山岳小説、結構いいかもって思った。 映画も見てみたい。

    0
    投稿日: 2024.02.07
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    私は登山に興味はない。むしろ、なぜ好き好んで山に登る人がいるのかと思う方だ。なので、この本を読み始めたのは、単なる偶然である。でも、読み終わってみると、とても面白かった。 1番良かったのは柴崎測量官たちの剣岳初登頂の際に、ライバルだった山岳会から送られた電報。山の厳しさの中に、温かいものが急に流れ込んだような気がして、とても好きなエピソードだ。 文体がとても好みだった。登頂の瞬間でさえ、変に盛り上げようとせず、淡々と事実を述べていく。その潔さがあっけないほどで、でも、ひたひたと心の中に入り込んでくるような感覚があった。 柴崎測量官たちは好きで山に登っているわけではなく、仕事で登っていたわけだ。その意味では、山の本と言うよりは、仕事の本である。人にとって仕事とは、単に食べるためだけのものではないのだと思った。 あと、三角測量についていろいろなことがわかって、それもとても面白かった。私はこういうニッチな専門技術を知るのが、割と好きな方なのだと思う。

    0
    投稿日: 2024.01.09
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    地学に関する本を読んでいて気になって読んだ。 何気なくみている地図、1箇所ずつ測量していた時代があったんだなと、改めて実感した。今みたいにヒートテックがあるじゃなし、装備も揃わなかった頃に切り立った山に測量の為に入る。 なかなか見つからなかった登頂路の謎を解いて?初めて山頂にアタックするシーンは息が詰まるほどの緊張。 今だと人工衛星とかから測定したデータで地図を作れるんだよね。Google マップをその当時の人達が見たらさぞ驚く事だろう。 先日読んでいた宗教本につながる部分もあった。さいきん読書量が増えたので思わぬところでつながる。 山岳信仰に絡んで曼荼羅や大日如来の話も。

    14
    投稿日: 2023.09.26
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    映画版で。 なぜ陸軍に測量部があったのかと疑問を抱きつつ、剱岳という自然の広大なスケールが画面に映し出される。 小説ではなく、映画で見てしまったからか、「過酷なロケだったんだろうな」という思いが先行してしまい、物語そのものをあまり味わうことができなかった。 いつか小説を読まねば。それまでは積読。

    0
    投稿日: 2023.09.04
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    明治時代、日本国土唯一の地形図空白地帯 奥州山地の地形図作成のために奮闘する男たちの物語 ひたすらに山の描写が美しく、険しい ひたすらに地形図作成のために山を巡る描写がハード 読んでいるだけで疲れる 登山描写も疲れるが、テントで休んでいても疲れる 雨にやられて、風にやられて、雪のうえで僅かな装備で体を休める ・・・とても休まらない。(^^ゞ 地形図作成(仕事)のためにここまで情熱をもてるのか 読んでいて羨ましく思えた 黒部ダム建設当時の古い映像に断崖絶壁を機材を担いで歩いている人たちがいて戦慄したのを覚えている。 まさに命を賭して国土事業が成してある今の生活 あって当たり前の物も先人たちのおかげだと改めて思い知らされた

    0
    投稿日: 2023.07.18
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    登山好きにはとても興味深くて面白いお話でした。 明治の終わり頃の登山の装備は、今と比べると性能も劣り、重く嵩張る物ばかりで、それらを使いながら山に籠り、未踏の地を目指すことはどんなに大変だったことか。そんなことを想像しながら、当時の観測官ら偉業を興味深く読み進めることができました。

    0
    投稿日: 2023.07.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    R5.5.23~6.18 (きっかけ) ・作者好き ・古本屋で100円で発見 (感想) 新田次郎の山岳小説、安心の面白さですね。 明治の終わり頃、剣岳の測量に挑んだ軍人測量官の物語です。最後に簡単な取材記があって、どのようにこの物語を作り上げていったかが分かってなかなか良かったです。資料が少ないようなので、細かな描写はかなりがフィクションなんでしょうね。

    0
    投稿日: 2023.06.18
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    自分は山登りについて、自然に触れるとか非日常の体験をしたいという動機で興味があるのだが、あまりというかほとんど取り組めていない。そんな中でこの本を読んで、現代の山登りは柴崎測量官が剱岳に登った明治の当時と比べると、自然と言ってもそれなりに整備されているし非日常の度合いも断然易しいのだなと思った。現代の生活は先人の勇気と努力のおかげで安泰なものとなっているとも言えるし、開拓とか初挑戦の余地が乏しくなっているとも言えると感じた。柴崎さんらの測量活動における都度の判断事項はまさに命懸けのリスクを負っている。現代の生活とかビジネスとか社会活動においても大きなリスクを負う場面はもちろんあるけど、生死を賭けるような判断を迫られる場面がどれだけあるだろうかと考えさせられる。自分にとっても子育てにおいても、いろいろなシーンでよく考えてリスクもとって生き抜く力を養える経験を多く積んでいきたいと思った。

    0
    投稿日: 2023.03.25
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    映画で見ていたが初めて新田次郎の山岳物を読んだ。小説というよりはドキュメンタリーか伝記といった感じ。添付の地図をたびたび睨みながら丁寧に読み進める。子供の頃に読んだ探検家の伝記小説を思い出す。長次郎の人物描写が優れている。飛ばして読んでも味はわからない作品である。

    0
    投稿日: 2023.02.03
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    明治時代の剱岳登頂と測量の過酷さが、リアルに、わかりやすく伝わってくる小説でした。勉強になる内容も多いです。

    0
    投稿日: 2022.11.18
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    「新田次郎」の長篇山岳小説『劒岳 〈点の記〉』を読みました。 『アイガー北壁・気象遭難』、『強力伝・孤島』、『孤高の人』に続き「新田次郎」作品です。 -----story------------- 山岳小説の頂点といわれる名作! 日露戦争直後、北アルプス立山連峰の劒岳山頂に三角点埋設の命を受けた測量官「柴崎芳太郎」たちの困難を極めた記録を描く山岳小説。 日露戦争直後、前人未踏といわれ、また、決して登ってはいけない山と恐れられた北アルプス、劒岳山頂に三角点埋設の至上命令を受けた測量官「柴崎芳太郎」。 器材の運搬、悪天候、地元の反感など様々な困難と闘いながら「柴崎」の一行は山頂を目ざして進んでゆく。 そして、設立間もない日本山岳会隊の影が。 山岳小説の白眉といえる。 ----------------------- 明治時代末期、陸軍参謀本部陸地測量部(現在の国土地理院)によって実際に飛騨山脈(北アルプス)の立山連峰で行われた山岳測量プロジェクトを扱った物語、、、 日本地図を完成させるために信念と勇気をもって困難な山岳測量に取り組んだ男たちが描かれています。  ■第一章 未踏の霊峰  ■第二章 地形偵察  ■第三章 測量旗  ■第四章 日暈  ■越中劔岳を見詰めながら  ■参考文献 1906年(明治39年)、参謀本部陸地測量部の測量官「柴崎芳太郎」に未踏峰とされてきた剱岳への登頂と測量の命令が下った… それは日本地図最後の空白地帯を埋めるという重要かつ困難を極める任務であった、、、 山麓の山案内人「宇治長次郎」等とともに測量に挑んだ男たちは山岳信仰から剱岳を畏怖する地元住民の反発、ガレ場だらけの切り立った尾根と悪天候・雪崩などの厳しい自然環境、日本山岳会との登頂争い、未発達な測量技術と登山装備など様々な困難と戦いながら測量を行う… そして、「行者」から与えられた「雪を背負って登り、雪を背負って降りよ」という謎めいた言葉からヒントを得て、東側の雪渓から劔岳のピークへ挑む。 苦難の末、剱岳にピークに到達するが… そこには奈良時代のものと思われる錫杖と剣が残されていた、、、 陸軍の威信にかけて測量部による剱岳初登頂という至上命令を下したにも関わらず、その結果を知った軍上層部は初登頂で無ければ意味が無いと公表を渋り、「柴崎」等の成果を正当に評価しない… 彼等を評価したのは、現場のことを知る「柴崎」の上官で三角科班長の「玉井工兵大尉」や、初登頂を競った日本山岳会の「小島烏水」等だった。 面子にこだわる軍上層部の古き体質が描かれていました… これって、現代のビジネスマンの仕事にも通じるところがある感じがしますね、、、 今でこそルートが開かれ、登山者であれば登ることのできる劔岳ですが、当時の貧弱な装備やウェアで、登るだけではなく測量をするという目的を持った登山は大変だったでしょうね… 登攀するのが精一杯で、四等三角点という公的な記録に残らない結果だったようですが、その苦難が伝わってきて、思いっ切り感情移入しながら読める作品でした。 そして、劔岳の美しさや自然の情景が巧く描かれており、劔岳に行ってみたい!という気持ちになるような… そんな素敵な描写が愉しめる作品でもありましたね、、、 若き測量官「柴崎芳太郎」をはじめ、測量の補助を担う測夫である「木山竹吉」と「生田信」、案内人の「宇治長次郎」と「岩木鶴次郎」、そして彼らを支えた荷揚げ人夫たち… 彼らの命懸けの挑戦に胸を打たれました。 本作品は平成21年(2009年)に映画化されているんですよね、、、 ヒューマンドラマとしての評価も高いようですが、劔岳の素晴らしい眺望を愉しめる作品に仕上がっているらしい… 今度、観てみたいですね。 以下、主な登場人物です。 《測量隊》 「柴崎芳太郎(しばざき よしたろう)」  参謀本部陸地測量部測量手。  山形県大石田町出身で、日本山岳会に勝ちたいと焦りを見せる生田をたしなめる際に山形弁を披露している。  測量士として厳しい教育を受け、剱岳測量を命じられる。 「宇治長次郎(うじ ちょうじろう)」  近代登山の黎明期に活躍した山案内人。  現在も「長次郎谷」として剱岳にその名を残す。  小さい時から山仕事に励み、山に通じている。 「生田信(いくた のぶ)」  測夫。静岡県千頭(現在の榛原郡川根本町)出身。  最初は若気の至りで剱岳の初登頂を日本山岳会に奪われまいと柴崎や長次郎をせかしていたが、  様々な苦難に出合う中で自然の厳しさや仲間の大切さ・謙虚さの必要性を学んでいく。 「木山竹吉(きやま たけきち)」  測夫。鳥取県東伯郡市勢村浦安出身。  経験豊かなベテランの測夫で、測量隊の精神的な支えとなる。 「宮本金作(みやもと きんさく)」  人夫。山登りの名人。現在も薬師岳東面の金作谷カールにその名が残る。 「岩本鶴次郎(いわもと つるじろう)」  人夫。剱沢一帯の地理に詳しく、長次郎の懇願で測量隊に加わる。 「山口久右衛門(やまぐち きゅううえもん)」  人夫。最初は剱岳登頂に乗り気ではないが、  測量隊と苦難を共にするうちに誰も欠けてはならないという意識を持つようになる。 《日本山岳会》 「小島烏水(こじま うすい)」  日本山岳会を率いてヨーロッパ製の登山装備と合理的な姿勢で剱岳登頂を目指す。  当初は柴崎たちに対して挑発的な態度を取っていたが、純粋に任務を全うしようとする測量隊の姿に触れ、  最後は測量隊の功績を誰よりも理解し、最大級の敬意と賛辞を表する。 《陸地測量部》 「大久保徳明(おおくぼ のりあき)」  陸地測量部長(陸軍少将)。  陸軍の威信にかけて測量部による剱岳初登頂という至上命令を下す。 「樋口誠三郎(ひぐち せいさぶろう)」  三角科長(工兵大佐)。 「玉井要人(たまい かねと)」  三角科班長(工兵大尉)。柴崎直属の上官。 「水本輝(みずもと あきら)」  古参の測量手。経験豊富で上官からの信頼も厚い。剱岳登頂に柴崎を推薦した。 《その他》 「柴崎葉津よ(しばざき はつよ)」  柴崎の妻。測量という過酷な任務に向かう夫を尊敬し、穏やかに見守る。 「岡田佐吉(おかだ さきち)」  立山温泉の宿の主人。 「牛山明(うしやま あきら)」  富山日報記者。 「佐伯永丸(さえき ながまる)」  立山山麓に位置する集落・芦峅寺の総代。曼荼羅図を使って巡礼者に立山修験道を説く。 「行者」  過酷な修行を続け山と共に生きており、地元の人々の尊敬を集める。  剱岳山頂への登り口を探す柴崎たちに「雪を背負って登り、雪を背負って降りよ」と謎めいた言葉を与え、  柴崎ら測量隊の剱岳登頂を心待ちにしながらこの世を去る。 「古田盛作(ふるた せいさく)」  元陸地測量部測量手。  柴崎の先輩で、かつて剱岳の登頂を試みたが断念した経験を持つ。柴崎に助言し、山案内に長次郎を推薦する。

    0
    投稿日: 2022.10.05
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    点の記:三角点の設置記録を記した資料。劔岳は一般登山ルートとしては最難関として知られる岩稜険しい山であり、測量官、柴崎芳太郎によるこの山への初登頂、三角点設置の記録が描かれている。基本は史実に則した内容だが、ドキュメンタリーに留まらない苦難や緊迫感が伝わってきた。これを読むのと読まないのでは剱岳を登る際の解像度が遥かに違ってくるだろう。

    1
    投稿日: 2022.09.11
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    崇高で清々しい気持ちとなる話。立山の歴史に触れて、5月の黒部名水マラソンへのモチベーションがさらに増加した。立山連峰と剱岳を目にするのが本当に楽しみ。

    0
    投稿日: 2022.03.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    未踏の地、劒岳山頂。今でも覚悟や経験値を持っていないと登れない山に、当時の技術と三角点設置のための機材を持って登る物語。登ったか登ってないか、1番か1番ではないかで全くの価値が変わることを知りつつも挑む山物語。人柄や熱意で人を巻き込んでいき、達成するプロフェッショナル。

    0
    投稿日: 2022.02.19
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    今は当たり前に存在する地図を作る為、自らの栄誉ではなく職業として未踏の地へ赴く測量官等の熱い思いに引き込まれる。白い地図を埋める為に命懸けで任務をこなす男達に頭が下がると同時にどこか羨ましくも感じる。

    0
    投稿日: 2021.10.23
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    測量方法、山の名前がなかなか頭に入ってこず読了するのに時間がかかったけど、ようやく読み終わりました。劔岳をどう踏破するかという面白さもあるけど、測量するまでの過程を知ることができて、過去の人々の努力によって自分が今地図を見ながら登山することができてるんだなと実感でき良かった。映画も見てみようと思う。

    1
    投稿日: 2021.10.23
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    この本を読んでから三角点への見方が変わった。山へ行って三角点を見た時にこの本の物語が思い浮かぶし、これを設置した方への敬意を忘れない。

    0
    投稿日: 2021.09.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    明治40年に剱岳に有史以来の初登頂を達成した柴崎隊の記録.柴崎隊,といっても登山隊ではない.参謀本部直属の測量部が,三角点設置のために登頂するのである.日本における登山はまだ黎明期で,山岳会がようやく数年前に結成されたばかりであった.測量のためなので,登山は手段でしかなく,測量機器を背負って登るのである.しかも山岳会に先を越されては軍隊の沽券に関わる.柴崎氏自身は文官であるが,軍の体面にも振り回されながら,前代未聞の難題を成し遂げた,その記録である.

    1
    投稿日: 2021.07.11
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    点の記:三角点設定の記録 明治40年に測量隊柴崎芳太郎らによって成し遂げられた剱岳初登頂の小説。 長い間本棚に積読になっていたのを、この春は剱岳を目前に滑ったのをきっかけに色んなところで剱岳のことを目にすることがあって読んでみた。 当時まだ日本では山岳会という民間の会は発足しておらず、ほとんどの山は役所の測量部によって登頂されていたそう。しかも道なき道を行っていたのだからすごい。先人は偉大です。立山は何度か行ったことのある山域で山の名前や地名も知っていたから、割にするする読み進められた。物語としてもとても面白い。 三角点ってほとんど興味なかったんだけど、今度見かけたらタッチしたくなりそう。 2021.5.24

    3
    投稿日: 2021.05.25
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    登山の楽しみと大変な部分を多少なりとも知ってるため、とても楽しめた。 過酷な部分は想像するしかないけれど、道なき道を拓いていくことや自然を相手にすることの苦労を擬似体験でき、響いてくるものがあった。 それにしても、現場を知らない背広組は身勝手でひどいものだ。上官といい、富山の土木課の職員といい。 それらを反面教師にしつつ、柴崎測量官の偉業と山を知るものへの尊敬を持って本を閉じた。 また、完全に無知であった山岳信仰についてなんとなく知るとこができたのも良かった点。

    0
    投稿日: 2021.05.02
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    前人未踏の針の山といわれ、立山信仰でも決して登ってはいけない山と恐れられた劒岳。 そこに三角点設置を命じられた測量官の話。 時代からしても、測量が軍隊だったことからも、大変な苦労だったんだろう。

    0
    投稿日: 2021.04.11
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    前人未踏といわれ、地元でも長らく登ってはならない霊山とされてきた劔岳。それまで、越中奥山の地図には立山以外の山は等高線すら入っていなかったが、日露戦争後、その空白地域の地図を完成させるため、測量官の柴崎芳太郎が三等三角網完成の仕事の命を受ける。 陸軍の陸地測量部に属する柴崎は、国の年度予算に縛られるなか、優秀な案内役、宇治長次郎らとともに、1年のうちごく限られた時期にしか登れない劔岳に挑み、多くの苦労の末、初登頂に成功する。 当時は今のような山登りの装備があるわけでもなく、時に命がけとも言える挑戦をしなければならない、測量官の仕事のハードさに驚き、改めて尊敬の念を抱いた。 当然のように目にする地図も、最初にそれを完成させるときには並々ならぬ苦労があったことを思いながら眺めると、もっと細部まで見なければいけないような気持ちになってくる。

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    投稿日: 2021.03.07
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    山岳小説の白眉といわれる本書をついに手を取りました。柴崎芳太郎らの測量班により明治40年7月に登頂に成功した剣岳と立山連峰周辺の測量記録に基づく小説であり、山の厳しさと地図の奥深さに一層の興味を抱かせてくれる一冊でした。 明治時代には測量の基本であった三角測量についての知識(選点・造標作業)やその過酷さを理解することができました。常に危険と隣り合わせで山の中で天幕を張って数週間過ごさないといけないのは、想像を絶します。 さらに物語を楽しむためには剣岳周辺の詳細な地図や何より実際に上ってみることが一番だと感じました。

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    投稿日: 2021.02.21
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    地形図がどのようにして作られているのか、その過程と苦労がつぶさに分かる、読み応えのある一冊でした。 柴崎測量官の遺族や関係者から聞いた実話がもとになっていますが、淡々とした記録ではなく、この先どうなるのか気になる展開があって面白かったです。 同じ新田次郎の『孤高の人』と違って、剱岳初登頂の主要メンバーが全員実名で出ていて驚きました。 古来からの立山信仰によって山麓の村が栄えていたことも興味深かったです。 立山連峰の山々に登りに行く際の見どころが増えました。

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    投稿日: 2021.02.11
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    測量の仕事はすごい。テント一つ取っても進化してるから快適さが違うだろうなとか。立山信教についてや地元の人の劒岳の関わりなども興味深い。

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    投稿日: 2020.12.04
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    測量という仕事を知ったうえで読むと、さらに面白く読めたのかもしれない。登山と測量のことを少しかじった上で再読してみたい。

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    投稿日: 2020.10.31
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    日露戦争直後の明治晩年、劔岳に三角点埋設の至上命令を受けた測量官・柴崎芳太郎の偉業を記した小説。当時の劔岳は前人未踏、決して登ってはいけない山と恐れられていた。 陸地測量部は30年間にわたり測量を続け、ほぼ日本の地図を作り上げていた。最後の空白地帯だった越中劔岳。初登頂を目指す山岳会に負けぬよう、という背景が、柴崎の挑戦をいっそう過酷なものにしていた。 作者のあとがきが興味深い。どうやって作品が生まれたか、自身で取材のために劔岳に登り、柴崎芳太郎の足跡を辿り。測量作業を文章にすることに苦労したというが、素人でもイメージができるような表現だったと思う。

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    投稿日: 2020.06.06
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    剱岳山頂に三角点設置の使命を受けた測量官柴崎芳太郎の歩み。さまざまな困難の中で、雪渓を進む道で頂上にたどり着く。ただ、数百年も前に修験者によって登られていた。測量官のチームとしての動きを描く。剱岳に登りたくなる。

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    投稿日: 2020.05.12
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    淡々とその足跡を追わせてもらいましたという感じかな。自分の想像力が足りないというのもあると思います。

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    投稿日: 2020.01.19
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    点の記とは、山の頂によく設置されている「三角点」の設定記録のこと。1888年以降の点の記が国土地理院に保管されているそうですが、「点」を追い求めて道なき道を開いた測量官たちの、まさに命懸けの仕事の証なんです。 「地図に載っているのに今は廃道になっている」からって軽々に文句を言ったらバチが当たりますね(^^;)。 (もっとも、今の2万5千図の登山道などは航空写真を参考に描かれているようですが) ところでこの小説は、明治40年、柴崎芳太郎という測量官(実在)が、険峻であり、また宗教上の理由で登ってはならないとされていた劔岳に苦難の末に登頂を果たし(この時、山頂で遠く奈良時代のものと思われる錫杖と剣が発見され、「初登」ではないことがわかった)、立山一帯の地図作製に目途をつけた物語です。 さて登頂は果たしたものの、三等三角点設置のための資材を担ぎ上げることができず、四等三角点を設置するにとどまりました。ところが四等…は、「点の記」としては残らないのです。そこで新田氏が勇躍登場し、かれの功績を現代によみがえらせた、というわけなんですね。 やはり、綿密なファクトの積み重ねによる物語の密度と迫力は魅力的です。最後まで一気に読みました。

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    投稿日: 2019.06.13
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    三等三角点埋設とともに剣岳初登頂の至上命令を受けた柴崎芳太郎の物語。剣岳初登頂だけに争点を置かず、山岳会との競争、県庁や軍幹部との確執、立山信仰といった土着文化など、複合的な要素を交えることで本作を重厚な物語に仕上げている。主人公を測量官という特殊な職業にすることで、所々「測量」という観点で描写され、ほかの山岳小説とは一線を画す作品となっている。仕事に誇りを持ち寡黙に職務を果たし部下を労る姿は勇ましい。 著者あとがきにあたる登山記「越中劔岳を見詰めながら」も著者の着想の一端に触れながら物語当時の剣岳が偲ばれ興味深いものであった。

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    投稿日: 2019.01.14
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    詳細は、あとりえ「パ・そ・ぼ」の本棚とノートをご覧ください。 → http://pasobo2010.blog.fc2.com/blog-entry-1691.html 本より先に、2009/7/15 映画を見てきました。 こちらを見てね ⇒ URLは https://blog.goo.ne.jp/pasobo-arekore2005/e/c98e27bdfb4402c97072baf615249847 『映画:劔岳 点の記を見る』2009/7/16 ~ パそぼのあれこれフリーク:Part2

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    投稿日: 2019.01.12
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    岩壁に阻まれ明治40(1907)年7月まで三角測量が出来なかった北アルプスの剱岳(2999m、富山県)。そこに登頂と測量を命令された陸軍参謀本部陸地測量部の柴崎芳太郎の物語だ。幾度ものルート探しと挑戦の末に攻略。上司が心配していた山岳会との登頂競争には勝ったが、1000年昔の修験者が使う錫杖(しゃくじよう)の頭と剣が残され初登頂とは言えなくなった。それでもその偉業は大きい。測量資材を担いであの山を登ったかと思うと驚きだ。もっとも祝福してくれたのがライバルの山岳会だったというのが心地よい。剱岳に登ってみたくなった。

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    投稿日: 2018.08.16
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    山岳の測量方法など、全く知識になく、どんなものか読んでいても想像できなかった。 そのために、なかなか感情移入できず。 少し、読み進めづらかった。

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    投稿日: 2018.06.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    劔岳登頂を果たした測量官の柴崎芳太郎と仲間たちの記録。 今でこそ一般登山道で最も困難であるが、鎖やはしごがない状態で登頂した彼らは凄いと思う。 ゼロ→1。何事もはじめてをなす事の難しさを思いました。自分達は過去の偉大なひとの実績があるからこそこうして山に立っていられる。

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    投稿日: 2017.06.17
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    当時、唯一と言っていい程の日本地図の空白部分を単に埋めるだけの行為ではなく、山岳部との競争要素もあった剱岳初登頂。作者執筆の、八甲田山雪中行軍の悲惨さよりはマシではあるが、それでも半年にも及ぶ測量の過酷さ、立ち向かう主人公をはじめとしたスタッフの仕事への情熱、真摯さに心を打たれる。 山岳部との競争は心理的なもので、実際のライバルはカラリとしていて拍子抜けしてしまう。 地図と見比べながら読むが、行動の説明や位置関係がわかりにくく途中面倒になることも。 とは言え、山岳物の面白さはふんだんに味わえる。 過去の文献を引用する場面で、少ない文面から作者が想像を膨らませて書いた部分がかなり多い印象です。

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    投稿日: 2017.04.23
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    劔岳に三等三角点を設置するために初登頂を成し遂げた柴崎芳太郎さんについての小説である。 劔岳登頂についての公式記録はどこにもない。というのも、三等三角点であれば、点の記を記す義務があったが、結局、柴崎らは四等三角点の設置までしか出来なかったためである。たとえ、柴崎測量官らが劔岳だけは特別な場合として点の記を残そうとしたとしても、規則に縛られて難しかったであろう。このため、柴崎らが劔岳に明治40年の何月何日に登ったかという公式記録は何一つなく、あるのは、当時、柴崎測量官らの業績を報じた富山日報「越中劔岳先登記」の記事だけである。この中には、7月13日に柴崎測量官自らが指揮して生田信、山口久右衛門、宮本金作、南川吉次郎が動向したように書かれているが、2年後に劔岳に登頂した吉田孫四郎氏によって、第一回目の明治44年に柴崎芳太郎自身が「山岳」第6年第一号において「即ち測夫、生田に命じて、これが査察を為さしめしを登山の第一回と為す」と明記し、また、「第2回に測夫木山を率いて、自ら登山し、しめしを登山の第一回とす」と書いているが、登山月日や人夫の名は書かれていない。この論文の中で柴崎は、富山日報の記事の中に事実と相違する点が多いことを指摘している。 実際に登山した日が、本書の日付けと合っているかは些細なことであり、特に突き詰めて議論することでもないのではないかと思うが、梅雨の時期の晴れ間を狙って柴崎らがアタックしたのだろうかと、当時の天気図をみると想定がつくらしい。それよりも、当時の測量官と軍部との関係、山岳会との関係などの方が興味をひく。いつの世も、外部(山岳会)との抗争よりは、内部(測量室・官庁)との抗争の方が熾烈であり、逆に、外部との争いの方が尾を引かず、小気味よく感じる。

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    投稿日: 2017.01.10
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    山のことを知っていたり、劔岳周辺を知っていたら、もっとリアルに楽しめたと思う。 部活がついてくるリーダーとは、思い遣りの大切さを考えた。

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    投稿日: 2016.10.14
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    測量隊か山岳隊か、どちらが先に登頂するかのあたりはハラハラした。けど、淡々と進む話。測量の仕事っていうとこですでに熱いものなんだけど。なんだか分面からはあまり感じられなかったのが、こちらの想像力のなさなのか。文章の特徴なのか。実在の人物だったというところも歴史を知る上で読まないと、と思いがんばって読んだ。山のお告げのところは面白かった。 映画化もされたようで。そちらも気になる。

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    投稿日: 2016.08.28
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    登山家は 今まで誰も登ったことがない山を 制覇したい欲求と 自分を含めたメンバー全員の命を守ることの 葛藤があるのだろうなーと思いながら読んだ それにしても 割に合わない仕事である

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    投稿日: 2016.08.02
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     藤原雅彦先生の父、新田次郎を初読みしてみた。日露戦争直後、前人未踏と恐れられた北アルプス剱岳山登頂に成功する測量官のお話し。多少緊迫感は伝わるが・・・ノンフィクションなのだがら、もすこし迫力が欲しかった。

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    投稿日: 2016.04.13
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    読むのに時間がかかってしまったけれど、ようやく読み終えました。 読みながら終始、良いプロジェクトマネージャー、良いプロジェクトリーダーとは?と考えていました。

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    投稿日: 2015.12.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    10月初旬の燕岳山行のお供にしようと図書館借りで。時間がかかったけど貸出期間中に読めました。  時代は日露戦争後の明治末、まだ国土地理院が陸軍参謀本部所属で陸地測量部なんて呼ばれた時代。剱岳の初登頂を発足間もない民間団体の日本山岳会に先を越されるなと、地味な地図作りという国家公務員的な山岳測量作業を行う測量官に、対露戦勝で鼻息の荒い軍部の意向が働く構図が面白い。その剣幕をかわし静かに闘志を燃やしながらも淡々と任務を遂行する主人公の測量官柴崎に明治の男の気概を見る。  日露戦争といえば『坂の上の雲』なんだけど、困難な状況にあっても冷静に事態を見極め目的に向かって直向きに努力する美しき日本人像がここにもあったか、という感じ。あまりにも地味で淡々とした筆致なだけに、昨今の映画のシナリオのような小説ばかりを読んでいると肩透かしな印象を受けるかもしれない。そこはこちらも意識を切り替えて、感情表現の少ない登場人物たちの一挙手一投足や、その瞬間瞬間に彼らを包んでいる自然や気象条件の描写からその心情を汲み取って読めばよい。良い小説には、そうした表現が散りばめられている。  組織内の武官文官の温度差、山岳会との競争という構図に、なぜそれまで未踏峰だった(とされていた)かという謎に立山信仰と修験道という宗教対立の問題も絡めている点も見事。恰も目指す頂が分かっている登山のように、話の大筋、大枠がはっきり見えていて読みやすい話だった。 そして、修験道者の神憑り的な”お告げ”が登頂の鍵となる仕掛けはエンターテイメント性があって良いのだ。悠久の浪漫を感じる。  明治の日本人の気概に加え、長次郎に代表される地元の人間の肌感覚の感性にも舌をまく。文明の利器に馴らされた今の時代から思えば予知能力、超能力とも思える力も昔の人たちは普通に備えていたんだろうなぁ。極限の状態で発揮される人間の底力のなんと逞しいことか。素晴らしい人間賛歌の作品でもある。

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    投稿日: 2015.10.13
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    日露戦争直後、軍事力強化を目指す日本では地図の作成が重視されていた。国内侵略されたときの防衛のためにも、国内地図は軍事上の国家機密であった。そのため、軍自ら地図作成のセクションを持ち、国内の未踏地の存在は許されないことだった。 明治39年、日本軍は日本アルプスの剱岳周辺の地図作成のため、柴崎芳太郎へ頂上へ三角点を設置することを命ずる。 柴崎は軍からのプレッシャー、民間団体である日本山岳会との競争、地方役人の横柄さ、そして過酷な山岳自然に苦しみながらも、冷静な分析を怠ることなく、仲間たちの協力の下、少しずつ山頂へ近づいていく。気まぐれな自然と組織に逆らうことなく、自分の能力範囲内で実直にゴールへ向かう彼の姿勢に心打たれる。 ところで、この作品では、宗教的な「お告げ」が柴崎の山頂到達成功に大きな役割を占めている。これは作者の創作なんだろうか。

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    投稿日: 2015.04.29
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    最近、点の記としての基準点が設置されたとか、今から振り返れるくらいの歴史の記録だけど、その文章の中に文字から読み取れる以上の苦労が想像できる。仕事としても素晴らしい記録。読書後に関連事項を調べるとさらに興味深い。

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    投稿日: 2015.04.28
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    当時の装備や食料を考えると 想像を超える困難に 明治の人々の忍耐強さに 非常に興味を持った 天気を肌の感覚で予想した長次郎 誠実に仕事をやり遂げた柴崎 便利なツールに頼って生活しているうちに 失われてしまったものは大きいと思う

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    投稿日: 2015.04.28
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    著者の登山に対する愛着がよくわかる一冊。 ただ、私のような素人には劔岳の地名や専門用語がイメージできず消化不良。 どこの国でも、このようにして地図を完成させてきたのだろうか? 明治時代の、先進国仲間入りへの執念と日本人の勤勉さのようなものを強く感じる。

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    投稿日: 2015.04.11
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    前人未踏といわれる剣岳山山頂に三角点埋設命令。 確かに過酷な環境下。 でも、調査は順調、登頂はコースさえ見極めればあっさりといった印象。

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    投稿日: 2015.03.01
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    20150131 ノンフィクションのように読めた。読んでいて感情移入できたのは物語としてストーリーが良くできているからだと思う。一度剣岳に立って見たくなった。

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    投稿日: 2015.01.31
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    初めて新田次郎の小説を読んだけど、淡々と進んでいって感動が薄れた。劔岳登頂の高揚感があんまり伝わってこなんだな〜。

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    投稿日: 2015.01.19
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    山を歩く時当たり前のように手にする山地図。登頂記念にタッチする三角点。これらがここにあることのありがたみを噛みしめました。

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    投稿日: 2014.10.15
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    数日前に読んだ井上靖の氷壁と比べると、とても淡々としている。氷壁の解説を読んで、恋愛小説と紹介されているのをみて…恋愛小説ぅ?と思ったものだけど、比べてみれば確かに氷壁は恋愛小説だと思う。一方で劒岳点の記では、人間関係に対してはシンプルだった。妻に関して一点の曇りもなく愛情を注いでいるところが心地よい。基地では嫁のことを思い出すことも多いけれど、いざ登山がはじまると心の中の葉津よにしばしの別れを告げるところなどはとても潔い。 社会的葛藤もちろんあって、競争相手だと思っていた山岳会が唯一純粋に柴崎の功績を称える手紙をよこしたところなどは涙が出た。 山の描写はいちいち素晴らしく、劒の不思議な魅力に惹かれっぱなしになった。かつて見た別山からガスの合間に一瞬だけ姿を表した剱岳が記憶の中から蘇った。 文中ではないけど、巻末の山行記のみどりのモルゲンロートという表現も心に残った。 それにしても私のやってる夏山登山なんてまじでお遊びなんだなぁと思い知らされる。劒岳を通して測量の努力と苦心、地元山村の素朴さと頑固さ、はるか昔の信仰登山まで想いを馳せることができて、日本の登山文化に対してちょっとだけ理解が深まったと感じる。これから山に行くにあたってさらに山を楽しめると思う。

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    投稿日: 2014.01.03
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    現在と気象環境は変わらず、それでいて生活環境、衣類、装備、機器などはるかに”劣っている”状況で、このような仕事が行なわれてきた事に驚くばかりだ。 化繊衣類もなく、レトルト食品もなく、電子機器にも頼れずにひたすら人力だけで自然に立ち向かい三角点を埋設していく様を”実感”するのは現在では無理だろう。 ただこれはドキュメンタリーではなく、小説であることを忘れると、事実と想像との齟齬が生まれてしまうので注意が必要だ。 小説は小説らしく想像を巡らせて読むから面白いという面もある。

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    投稿日: 2013.10.13
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    日本人が“洋服”を着るようになった時代になっても地図には空白があった、といわれても正直、生まれた時から地図が完成されている我々にはぴんとこない。まして個人がGPSの恩恵にあずかる現代、「ない」ものがあったとは考えにくい。 当時の最先端の測量技術は、静かなプライドを湛えた男たちの実直な営みによって生かされていく。人と人との関わりが活路を開いていく。「一番乗り」争いにこだわる人々の声などはるか遠くに感じながら。かっこいいなあ。 なんだかんだいって、新田次郎、好きだなあ、私。

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    投稿日: 2013.09.02
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    至上命令剱岳登頂。 柴崎測量官の後半からのプロジェクトマネジメント術は学ぶべきところがある。 則夫などとの信頼関係を築けたのが成功の要因だったのではとも思える。 この作品は膨大な資料を基に新田先生が書いたもので、どんだけ資料読み漁ったんだというくらい詳細に書かれている。 小説的な伝記に感じた。

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    投稿日: 2013.06.22
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    お世話になった方にいただいた本。 本そのものをいただけたこともそうですが、その方のメッセージが付いていることにたまらなく感動しました。 陸地測量部の仕事は日本中の正確な土地測量を行うことだった。 どんなに険しい山も、危険な谷も歩を進めてきた有能な測量手、柴崎芳太郎は、前人未到の霊峰、剱岳の測量を命じられる。 山岳会という山登りのアマチュア集団もこの天険に挑もうとしている情報を得て、柴崎はなんとしても彼らより先に剱岳の登頂を果たす使命を胸にかの土地に向かう。 果たして柴崎は剱岳に見事登頂することはできるのか?山岳会との静かなる闘争の行方は? 普段読まない種類の本だったのと、大分昔の話だったこともあり、新鮮な気持ちで読み進めることができました。 柴崎と、彼を支える人々の強かな剱岳登頂にかける思いが淡々とした文からにじみ出ているように感じました。 じーんと心に染みいるようなラストが印象的でした。

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    投稿日: 2013.04.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    映画の原作にもなりましたが、恐ろしく地味なな内容。明治後半に未踏峰だった剣岳に測量隊が三角点を設置するために登頂。当然登頂までの苦労、日本山岳会との競争的な要素ありながら、印象に残るのは、決して英雄的ではなく、役人としての任務をこなす生真面目さ。「坂の上の雲」とほぼ同時代の話で、共通する印象あり。明治期の日本人像が垣間見える気がします。

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    投稿日: 2013.03.03
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    ・映画とは大分筋が違うのな。しかしよくここまで掘り起こして話として仕立てたなー新田次郎。頂上に錫杖の輪と剣があったってのに物凄くロマンを感じますね。剣岳周辺の地理がわかってればもっと楽しいだろうなー。地図何度も確認して読んだ。

    0
    投稿日: 2013.02.20
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    今では剣沢からの南稜ルートでアプローチは楽になっているが、それでも前剣、やっと剣とピークを乗り越えて、剣岳山頂に至る真夏の道は厳しかった記憶が残る。頂上から北は日本海側に開け、眼下には急峻な尾根が連なる。 映画が放映された後新田次郎の原作を読んで、初期の登攀ルート開拓の困難さを思い知るにいたった。

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    投稿日: 2013.02.10
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    危険な山だと恐れられている剱岳頂上に三角点設置に向かった柴崎。常に目の前にある厳しい自然環境と向き合い、与えられた仕事を着々とこなす姿に測量官としての誇りを感じる。

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    投稿日: 2013.01.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    新田次郎氏の作品は何冊か読んだが、本格的な山をテーマにしたものは、初めてだ。頭に山の風景を浮かべながら読んだ。 描写力は素晴らしいし、人物もよく描けている。 私は、剱岳という山自体知らず、徳島の剣山と勘違いしていたぐらいだ。 山登りの魅力に引き込まれそうだ。

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    投稿日: 2012.12.15
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    新田次郎作品は初めて読んだ。柴崎測量官を始め、長次郎等の魅力的な人物をふんだんに配し、淡々とした描写の中に鬼気迫る男達の気迫・情熱といったものが感じられる。

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    投稿日: 2012.11.29
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    山の本を読みたくて手にとった一冊。内容は興味深くておもしろかったけど、文章は少し疑問かな。地図を作る人の努力に触れて山に対する思いも少し変化した。

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    投稿日: 2012.11.25
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    日露戦争が終結した頃、測量官柴崎芳太郎が上司よりある特命を受ける。当時信仰的背景のため古来より登ってはいけない山。かつ登る事が困難な劔岳を測量せよ。陸地測量部、現在の国土地理院は当時陸軍の配下。上位下達必須の組織にて無理難題危険な任務を負う。筆者は本作品を書き上げる際主人公の細君と測量官の後輩に実際に話を聞いたという。作品中に紹介される逸話はほぼ実話。筆者は敢えて過剰な言葉は使わず淡々と事実及び登場人物の心情を紡ぐ事で事実の重みを読者に真っ直ぐに伝えている気がする。 当時の山岳装備と測量技術についてふかーく学べる秀逸作品です。

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    投稿日: 2012.11.23
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    映画に合わせて読んだ。劔岳を含む立山信仰の話は今回初めて知った。しばらく、ネットで立山曼荼羅を検索するなど、はまった。(笑) 明治時代、粗末な装備で黙々と山に登り、地図のための測量をした人々がいた。どんなに厳しい環境であろうと、それが仕事だというだけで、続けたのである。かたや、仕事とは関係なく、ただ「そこに山があるから」という理由で山を目指した山岳会のメンバーたち。当初はまったく異なる考え方だと思われていた両者だったが、『山に登る』という行為を通じて理解し合っていく。これに、『劔岳初登頂』がからみ、物語は進んでいく。 新田次郎の作品を読むのは本当に久しぶりのことだ。私は彼の淡々とした簡潔な文章が好きである。これを皮切りに、久しぶりに彼の作品を読み返してみたいと思った。

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    投稿日: 2012.11.02
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    気象庁に長年勤めた筆者の山岳小説。点の記とは基準点の設置・測量の記録。 「劔岳」は前人未踏、弘法大師が草鞋3千足を使っても登れず登ってはならない信仰の山。明治39年陸軍参謀本部陸地測量部(国土地理院)によって未踏峰とされてきた剱岳への登頂と測量の命令が下った。劔岳の踏破を狙う草創期の山岳会に対し、陸地測量部のトップ層が初登頂は譲れないと。不可能に見える登頂に「雪を背負って登り雪を背負って帰れ」と行者の言葉とは。 登山は知らないが、明治の装備でこれほどの山々を毎日歩き続ける気力と使命感がすごい。 2009年映画化、浅野忠信・香川照之・仲村トオル。

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    投稿日: 2012.10.22
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    面白かった。淡々と話は進んでいきますが、山の厳しさ、チームの信頼に加えて、組織内のゴタゴタをちょこっと加えてあり、最後まで一気読みしました。 山に登りたくなっちゃう。 全員無事に戻れてよかった。

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    投稿日: 2012.08.02
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    新田次郎は好きで何冊か読んでいるけど、この作品は初めてでした。 測量に関する技術や手順の説明がたいへん細かく、理解しづらい記述もあったけど、一方でこれらの記述が測量という仕事の困難さや危険さ、重要さをより際立たせていて、読む側にいっそうの臨場感を与えていたように思う。 剣岳登頂で物語がハッピーエンド的に終わってしまうのではなく、登頂後も続く主人公たちの仕事ぶりや剣岳に対する思いが淡々と描かれ、登頂という偉業そのものよりも、測量という仕事を通じて形成される、男たちの信頼関係や絆といったものに焦点が当てられているような作風になっていたのは、個人的にとても共感できた。 剣岳を登るのは難しいにしても、せめて室堂から自分の目で見てみたいと思った。

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    投稿日: 2012.06.18
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    感情を文章にして表現する系統の小説を続けて読んでいたので かように感情表現の少ない、事実と時間を追った小説を読むと いかにも男性的な思考・嗜好の上に成り立ったものなのだなと 妙なところに感心した。 司馬遼太郎などもそうだけれども、歴史や事実をある程度の正確さをもって描こうとすると、どうしてもこのようになるのだな。 これは全く好きずきであって、感情表現の少ない本書のようなものばかり続けて読む人たちには、例えばムージルのごとく感情だけで出来上がっているような小説は、気持ちが悪くて読めないかもしれない。 昔は国語の授業なんてものを受けていたせいだろう 新田次郎の「孤高の人」などの山岳小説を続けて読んだときには その骨太な表現にはほとんど気付かなかった。 (そういえば国語の教科書には複雑な感情表現のある小説は少ないな) で、本書の感想だけれども・・・・・・ 山に登る人には、さぞや心を打つものなのであろう・・・・というところにしか行きつかなかった。 あるいは任務を遂行しようとする男性陣のひたむきさ、 家庭でただ夫を待ち続ける妻の存在のかけがえの無さとか。 これはやっぱり男性向きだわなぁ、いい本だけれども。

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    投稿日: 2012.05.16
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    前人未到の劔岳に挑む、実在の測量官の話。 山をかじった程度の自分で 果たして山岳小説なるものが楽しめるのかどうか、 疑問もあったのですが、 何だか最後まで楽しく読めてしまいました。 去年登った立山の風景が鮮明に浮かんでくるというのもあるけど、 とにかく案内人、宇治長次郎の人柄にあてられてしまうのです。 いい人なんだよなあ。 当時の様子も本当に良く調べられていて、 実際に起こった出来事と相違ないんじゃないかと思えます。 前人未到のはずの劔岳山頂で測量官達が見たものとは!? あれが事実だってんだから凄まじいことだなあ。 いつか劔岳登ってやるんだ。

    0
    投稿日: 2012.04.20
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    真面目に黙々と測量をすすめる柴崎芳太郎と、それをサポートする宇治長次郎の優しさがじわりと伝わるこの作品。 ただ、どうも淡々と物語が進み、読み手の感情の高揚が少ないままに終わった印象を受けた。作者の特徴なのだろうか。

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    投稿日: 2012.04.19
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    剣岳に登ったのはもう20年前‼ あの山の魅力と厳しさと怖さが蘇った。 映画は見逃した、内容はともかく映像は観てみたい

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    投稿日: 2012.04.02
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    過去にテレビで見たけど、やっぱり小説がいいですね。 測量官として未踏峰の剱岳に山登りとしても、また信仰との軋轢などからも苦戦しながらも登山するも、そこには奈良時代の行者が登ったあとがあるあたりのところは最高でした。 人類初登頂でないことを知り急速に熱が冷める軍部とは対照的に、競争相手の山岳会が実はもっとも柴崎測量官の功績を理解するというところも腹立ちを覚えるとともに清々しさを感じました。

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    投稿日: 2012.03.29
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    宇治長次郎がものすごくいい! 梅雨の晴れ間のタイミングを確かめるために蓑を着て肌で感じ取る場面が特に。 すごいなあ、昔のひとと知恵。 今では便利な道具や情報に頼りきりになっているから、アナログ時代の様子が随所に描かれていて、ワクワクした。 映画では、「測量隊vs山岳会」が前面に出てきたけど、原作はそんなにガッツリな対決感はなかった。 『逆に』な感じ。 去年の秋に立山で登った山々や、目に焼きついた剱岳。 そんな思い出を引き出しつつ読み進めた。 いつか剱岳登ってみたい!

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    投稿日: 2012.03.23
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    剱岳に登る前に読まねば、と手にとったが、 登ってる時、内容全く記憶に無し!(それどこじゃない) 映画も良かった

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    投稿日: 2012.03.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    点の記…三角点設定の記録である。 --------------- 山と測量のお話。。 こんなに自分の趣味と学歴がマッチする本もなく この夏の映画化に先駆けて気になってたので、衝動読みしました。 登山をする人に限らず、なじみのある地図。 その地図を作るための測量をする測量官。 日露戦争直後、前人未踏といわれ、けして登ってはいけない山と言われ、死の山と恐れられた北アルプス、劒岳。 日頃手にする地図、その裏側にある<測量>。 その大切さと、その困難さを、測量官柴崎の行動を通じて語られて行く。。 そこにはリアルしかないけれど、日常に感じられないほどの苦労がある。 手にした地図に、そんなことに思いを馳せたくなる。。そんな物語。 劒に向かう柴崎に、先輩、上官の言う 「無謀な登山はしないほうがいい」 「遭難することは計画が甘く、準備不足だったことになる」 などは大切な心構え。 測量隊の目を通じて伝わる、劒の厳しさとその裏腹の魅力に、山好きの人ならには、この初登頂の興奮は思わず、 「のぼりてえ~」 となってしまいます。 土木を志す人には、ぜひじっくり読んでもらいたい、熱い一冊です。

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    投稿日: 2012.03.17
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    浅野忠信・香川照之主演で映画になっています。 地図を作るためには測量という作業がかかせません。明治時代後半、その地図上の空白を埋めるため、伝説で弘法大師が草鞋三千足を使っても登れなかったという劒岳登頂に挑む測量隊の物語。隊長の柴崎芳太郎は実在の人物です。 新田次郎は山岳小説を多く書いています。この小説を書き上げるためにご自分でも64歳で登頂したようです。それだけにいきさつや登頂に至るまでの困難が人間ドラマとなって真に迫ります。 先日(09年)、北海道の大雪山系で中高年のツアー客が遭難、多くの死亡者を出した事故が記憶に新しいところです。 遭難された方の冥福を祈るばかりですが、20名近い俄かパーティーで果たして気象条件の厳しい山岳地帯で命を守る行動が出来るのでしょうか‥?極限の状況では、リーダーの指示の下に統制の取れた行動が生死を分けるのだという事をこの小説を読み改めて思い起こしました。その意味では主人公の柴崎芳太郎を中心とする測量隊のチームワークが断然光ります。

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    投稿日: 2012.03.17
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    かなり地味なので読みすすまなかったため、 映画を何度も見て、見比べたりしながら読みました。 映画は1回目に見た時は寝てしまいましたが、 物語をたどりながら観ると景観の美しさに目を見張る。 なんというか、映像は本当にきれいなんだけど 音楽が耳につきすぎてしまう。 映画って難しいですねえ。 今では剣岳は一般の登山者が普通に登ることができるようにはなっていますが、 足場の悪い場所には鎖が這わせてあるそうです。 鎖を握りしめて狭い岩場を移動するのはとても怖そう! でもちょっと興味あるなあ。 山に登ることを気持ちいいことだと初めて教えてもらったのは 大学の時、ネパールに行く直前だった。 それまでは何で登山する人っているんだろうと思ってた。 ネパールではアンナプルナに1泊2日だけしかトレッキングできなかったけど 眼下に見下ろす雲の海から日の出を観たのは今も忘れられない思い出だ。 でも体力ないのであんましハードなのはやっぱ無理ですが…

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    投稿日: 2011.10.29
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    危険度がぜんぜん違うのだとは思うが 陸地測量部×山岳会がスコット×アムンゼンと思わず重なった 気圧を日に3度よみグラフにつける 蓑の中に湿気がこもるようなら雨が続く、湿気がこもらないようなら雨はやむ 台風の接近;高い空に巻雲(刷毛で掃いたような白い線状の巻雲の先端が鉤型に曲がっている場合は台風が近づきつつある証拠)

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    投稿日: 2011.10.24
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     映画を見てから,しばらくして(恐らく2年くらい)小説を読んでみた。  測量というなかなかスポットの当たらないジャンルの話。  剣岳初登頂という重責を背負っての業務。しかし,あくまでも目的は,剣岳初登頂ではなく,剣岳頂上に三等三角点を設置し,測量を行い地図を作成すること。  その本質を常に意識しつつ,山岳会との登頂競争をしなければならない。  柴崎測量官の苦労をビシビシ感じながら読むことができた。    東日本大震災では地震・津波の影響により,地形が変わってしまい,国土地理院が基準点測量を実施していた。その成果を使い,多くの構造物の設計がなされると思うと,点の記という言葉の重みを感じざるを得ない。    測量と関係のある仕事についている方には読んで損することはない良本だと思います。

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    投稿日: 2011.10.22
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     明治の時代地図を作るために剣岳登頂を命ぜられた男たちのお話。地図を作るための三角点作成のためにこれほど苦労しないといけないとは・・・  雪の山にわらじで分け入って、しかも1,2ヶ月も山にこもってテント生活して。こんなすさむ生活をするにもかかわらず、その男たちが本当にいい男ばかり!!柴崎芳太郎さんはきちんと周りの人を思いやる人。官僚や役人があんなにへりくだれるものなのか・・・私も役人だけど、柴崎さんの器の広さは本当に尊敬するしかない・・・私は、あんな風に人に頭が下げられるだろうか。  人夫頭の長次郎さんは、自分よりもまず人に忠義を尽くす人。なんていい男なんだろう。  「そうだよ。弾丸こそ跳んでこないが測量官の仕事は戦争よりもつらい」生田信さんの言葉が印象的。何気ない仕事一つ一つが重なり合って、大業をなしているんだなあ。  ラストが官僚的な日本を表していて、より印象に残った。もっと、ものごとは多面的な視点から見なければならないと思ったし、そして何より、山に登らなきゃなあ、と思った作品でした。

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    投稿日: 2011.10.11
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    登ってはいけない死の山、剱岳を測量するべく挑む測量官の物語。史実に沿って淡々と進むのがちょっと意外だった。

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    投稿日: 2011.10.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    映画「劔岳」を観て、読んでみたいと思っていた本でした。 映画のイメージが強く、主要人物のほとんどが該当する役者さんにすり替わっているほどでした。しかし、映画よりも奥が深く、読み終わった後は充実感で満たされました。 印象に残っている場面では、映画のシーンがそのまま頭の中に浮かびました。そういう意味でも楽しめました。 さらに、小学生の頃に立山連邦の1つ「雄山」へ登った経験があり(途中までバスで行けます)、ちょっと懐かしく思うこともありました。 最後のあとがき? がまたすごいです。 ぜひ、最後の最後まで読んで欲しい作品です。

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    投稿日: 2011.10.04
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    少々専門用語が多く、なかなか情景がイメージできない。ただ丹念に調べられているだけあって明治時代の様子がよくわかる。

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    投稿日: 2011.09.20