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逆説の日本史16 江戸名君編/水戸黄門と朱子学の謎
逆説の日本史16 江戸名君編/水戸黄門と朱子学の謎
井沢元彦/小学館
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総合評価

15件)
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     江戸時代における名君の代表として、水戸光圀と保科正之と上杉鷹山を取り上げている。水戸家は徳川家を存続させるために家康が用意した御三家の一つだが、家康は単純に御三家を同一に扱うのではなく、尾張と紀伊の子孫には天皇家の血が入り込まないようにする一方で、水戸家は天皇家の血を入れて、もし徳川幕府が揺らぎ天皇家が世を治める時代が来た場合でも、水戸家が天皇側につくことで徳川家を存続させようとした。  その水戸家2代目の藩主が光圀であり、光圀は将軍家に対して単純に服従するのではなく、批判的な意見も述べる名君だったのだ。光圀は水戸家初代の家康11男頼房の三男なのだが、兄の長男頼重が水戸藩よりも格下の高松藩の藩主となっているので、頼重の子を水戸藩の養子に迎え自分の子を高松藩の養子に出してまで長男の血筋を尊重してるのだ。  保科正之は徳川秀忠の息子なのだが、秀忠は恐妻家で女中に手を出して産ませた正之を穴山梅雪の未亡人に託して未亡人は高頭藩の藩主の保科正光の養子として育てられるのだ。天下の将軍さえ茶々(秀吉の妻 淀殿)の妹に頭が上がらないと言うのが面白い。男尊女卑の封建社会であっても、天下人秀吉は淀殿に将軍秀忠はお江の方に頭が上がらないのだ。昔は男の地位が高かったように思えるのだが、いつの世も女は強いと言うのが現実なのだ。保科正之が立派なのは、会津藩は幕末に活躍する雄藩だったのであるがその礎を作ったことだ。正之が遺した家訓15条は立派だ。その中で面白いのは第4条「女の言うことは一切聞き入れてはならない」ということだ。この背景には正之の娘が嫉妬に狂った側室に毒殺されたという事件があったのだ。  上杉鷹山は名君として有名だが、上杉家は関ヶ原の戦いで石田側についたため、会津120万石から米沢藩30万石に転封されてしまうが、人員整理することなく謙信以来の部下を整理せずに召し抱えていた。それによってとことん窮乏した藩財政を再建したので有名である。 まあ、そんな明君や江戸時代の文化の熟成について語っている16巻であった。まだまだ再読の道は続く。

    52
    投稿日: 2026.01.07
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    この巻は「江戸名君編」というサブタイトルが示しているように、徳川光圀、保科正之、上杉鷹山、池田光政といった人びとの業績がわかりやすく解説されています。 すでに著者は、水戸家が「徳川家の安全装置」であるという独創的な考えを語っていましたが、本書ではその考えを敷衍した議論がおこなわれており、明治維新へと日本を動かしていく力をもつことになる尊王思想の源流をさぐっています。また、江戸時代の識字率の高さがどのようにして実現されたのかということを、通史的な観点から解き明かす試みもなされています。 この巻では、状況証拠にもとづく著者の憶測をつないでいくような論証がめだち、やや危うさを感じるのも事実ですが、刺激的な議論であることはこれまでと同様で、興味深く読むことができました。

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    投稿日: 2021.02.20
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    徳川光圀、保科正之、上杉鷹山、池田光政そして江戸文化。 なんと幅広い内容。 井原西鶴が上方で活躍していたから、同世代の松尾芭蕉は江戸に本距離とおいたのではないか…世代と地理とその当時の人間の心理を組み合わせた考察は、いつもながら腑に落ちとても理解がすすむ。 16冊目ともなると、著者のいつもの毒舌を軽ーく飛ばして読むスキルも身についてきた(^^)

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    投稿日: 2019.12.08
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    ああそうか。浮世絵が大量生産されると言う事は、技術的に可能+需要があって商売として成り立つって事か。そうだよなあ。とか、文化の大衆化ねえ。とか、太平記(読むモノ)と平家物語(聞くモノ)かあ などと

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    投稿日: 2018.10.14
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    江戸時代に名君と呼ばれた大名がいる。 その理由と彼らの立場行動を解説。 著者の考えから説明されて納得する個所やあらためて知る部分があることが本作の楽しみ。 当時は当たり前のことが後世では前提として理解されてないのが過去を解析できない理由という発言には納得大。 今後も日本史定説の誤解を世に広く説明して欲しい。

    0
    投稿日: 2017.10.09
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    水戸光圀にはじまり、保科正之、池田光政など江戸の名君といわれた殿様の事績を中心に紹介する。僕が特に印象に残ったのは米沢藩における上杉鷹山の改革。TVなどでは改革の理想像のように扱われる事も多いが、流血を伴う断固たる決意をもった改革だった事が書かれていた。反対派を話し合いで説得する、というのがいかに難しいか、というのがよく分かる歴史の教訓と言える。 後半部分では、落語や俳句といった江戸文化の発展について書かれている。芭蕉の名句「古池や~」という俳句は、古池にカエルが飛び込む情景を詠んだものではなく、カエルが水に飛び込んだのを見て、古池の情景が頭に浮かんだ、という解釈を紹介していて興味深かった。

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    投稿日: 2015.07.08
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    第1章 江戸「名君」の虚実1 徳川光圀の生涯編 第2章 江戸「名君」の虚実2 保科正之の生涯編 第3章 江戸「名君」の虚実3 上杉鷹山の改革編 第4章 江戸「名君」の虚実4 池田光政の善政編 第5章 江戸、町人文化の世界1 第6章 江戸、町人文化の世界2

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    投稿日: 2014.07.24
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    15巻を飛ばして本巻を読んでしまったが、まぁ、江戸時代のことだからよしとしよう。 15巻は内政史、本巻は文化史ということでもあるので。 いっとき著者のしつっこさについてけない時もあったが、だんだんとその執念に敬意を感じるようになってきた。もちろん、あまりに大雑把すぎるろ論証も多く、納得できない点もあるのですが・・・ 本巻で言えば、鎌倉後教育史に当たる部分。大筋は納得できるのですが、あまりに、大雑把すぎて、本当に、日本人の当時の教育水準の高さを説明しているのか、今一つでした。 蛮勇とも言える試みで、荒さは仕方ないと思うが、その時代の専門家の必要性もあると思う。 井沢通史が完成したら、次は、専門家とコラボ、あるいは、徹底的な論争でもいいので、ぜひ、読んでみたい。

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    投稿日: 2014.07.06
  • 全巻読んでいますが、

    日本史を学ぶ上で常に新しい視点を与えてくれる作品ではないでしょうか。歴史好きなら一読の価値があります。

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    投稿日: 2014.01.09
  • 明治維新へ向けて

    水戸光圀や朱子学といった、幕末にて非常に重要な意味を持つテーマが取り上げられています。すでに明治維新へ向けての布石が着々と進んでいたことが明かになり、歴史の奥深さに感心しきりです。 巻数の多いシリーズですが、是非一巻から通読することをおすすめします。

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    投稿日: 2013.10.16
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    シリーズ第16巻。 興味をそそられるトピックスで、面白く、読みやすい。 平家物語の作者の件だけは、納得が今ひとついかないまま、進んでいった。

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    投稿日: 2013.07.25
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    いつもながらに、面白く読ませていただきました。 「太平記秘伝理尽鈔」なんて知らなかったので、なるほど!!って思いました。 読んでみなくては…。 あと、「平家物語」での琵琶法師の語り→「太平記読み」→寺小屋という流れが面白いなぁと思いました。

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    投稿日: 2013.07.15
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    後半は日本の識字率の高さの要因を、平家物語まで遡って熱く語る。 論拠が足りてるのかどうか知らんけど、まず歴史学会の欠点でアンカリングしといて論理を組み立て一気にまくし立てる。 その説にはいちおう納得するけど、こういう勢いある文章は毒にも薬にも成りうる。 もう文庫で16冊目なのに「日本通史の叩き台を作るのがオレの使命」だという何年経ってもブレない姿勢は称賛に値します。

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    投稿日: 2013.07.12
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    水戸光圀と保科正之、熊沢蕃山にみる思想。 そして俳諧、歌舞伎、落語から浮世絵にいたる江戸文化の成り立ち、その特異性。全国民的な識字率の高さを実現する糸口としての平家物語、その音曲化の理由。 日本的儒教の原点となった『太平記秘伝理尽鈔』など。 世界史においても特異な身分を超えた識字率の高さ、下層から立ち上がる文化、それはどのようにして生まれ得たのか。 現代の日本における科学技術、それを支える基礎研究の発展に繋がる日本人の知的探求心がどのように育まれたのかが理解できる。 この流れでいけば和算(算術)についても触れてほしかったところ。

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    投稿日: 2013.07.03
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    もっともだとは思って読んでいるが、そろそろしつこさが目立ってきた。 歴史学者に反論するのはくどいぐらいに説明が必要なのではあろうが。

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    投稿日: 2013.06.29