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切れない糸
切れない糸
坂木司/東京創元社
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総合評価

155件)
4.0
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    幼き頃にあった活気のある商店街、よくオマケもらったり、味見させてもらったりしたなぁ。おばあちゃんとクリーニング屋さんの御用聞きさんとののんびりした世間話。思わずそんなあれこれを思い出しながら、ほんわりしたミステリーに、和也と沢田君の関係性。とても穏やかな心持ちで読み終えました。 特に沢田君の言葉のチョイスがいい! お気に入りは、「おほめいただき光栄の行ったり来たり」 「愛されていたという記憶さえあれば、人は一人になっても生きていける。大切にされた命だとわかっていれば、暗い道で迷うこともない」 続編があればぜひ読みたい、そんな物語でした。

    17
    投稿日: 2024.09.09
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    「グッドバイからはじめよう」 突然増えた洗濯物。 他人に詮索されたくない内容ではあるが、ここまで巻き込まれた状態で何も知りませんなんてしてられないだろうな。 「東京、東京」 夢見てきたものは。 職種的にも華やかな世界を想像していたからこそ、それに見合わない地元民の存在など見るだけでも嫌なのだろうな。 「秋祭りの夜」 慌てて持ち込んだ。 アシスタントが地味だと華がないのかもしれないが、あまりにも露出が多い衣装を着ていたらメインが霞むだろうに。 「商店街の歳末」 探し人に会うため。 出入りしている事に気づかないほど必死に作業していることに気付いたのなら、声をかけてから入室すべきだったろ。

    0
    投稿日: 2023.09.20
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    事件というか出来事にしてもそれに対応する答えにしてもそりゃちょっと無いんじゃないと思い、読むのが辛くなる。最後まで読んでもなんだかなぁで終わった。

    0
    投稿日: 2023.07.24
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    「和菓子のアン」で知った著者。この本の出発は更に前だが、ライトミステリーと言う点では変わらないんだな、と。主人公と推理をする人物が別だが、なるほど、タイトルとはこうしてリンクするんだなと気付いたのは終盤だった。ミステリーとして読むのが最適な作品、とは思わないからこそ読み始めたので、特に問題無し。

    0
    投稿日: 2022.11.13
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    商店街の横の繋がりは時に頼もしく、時に鬱陶しい。でも無いと不安になってしまう。作者のこれを書く!という意識が必要以上に感じられる。 切れない糸とはよく言ったものだ。 気になった所として一点。探偵紛いの友人の超人ぶりは少しどうかと思う。

    0
    投稿日: 2022.08.27
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    「和菓子のアン」とリンクしていたとは‥読み終わり、みなさんの感想を読んで気づく‥私もまだまだだなぁ(汗) 困っている人、動物(笑)がいると、どうしても放っておけないお人好しの主人公、アライクリーニング店の長男、新井和也。 彼のまわりで起こる様々な事件を、友人の沢田がサクサク謎解きをしていく。 沢田くんの思考回路に「この人は何者⁈」と惹きつけられる。 最終4話目、読んでいると鼻の奥がツーンとしてきて涙が滲んできた。沢田くんの生い立ちもちょこっとでてくる。 良い終わり方だったな♪

    0
    投稿日: 2021.06.27
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    クリーニング屋さんのお仕事の面白さや凄さも感じたけど、それ以上に商店街という場の良さをあらためて認識した。こんな商店街が近所にあったらいいな。

    0
    投稿日: 2020.11.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    こういう人が死なないミステリー、結構すき。 シゲさん、和也、沢田くん、渡辺さん、河野さん…どのキャラもやさしさとあたたかさがある。 シゲさんすき。

    0
    投稿日: 2019.02.15
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    職人肌のクリーニング店。何だかいい感じ。 ロッキーの店長さんも、そして、店長さんの留守を預かる沢田さんも何とも素敵。 ほのぼのあったまるお話の数々に、生地や服、クリーニングにまつわる知識がちりばめられて楽しく読めました。

    0
    投稿日: 2018.10.12
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    和也可愛い。 坂木さんのは好きだ。 商店街の中で育つのがなんだか素敵に思えてしまう。 沢田が株で稼ぐことについて言う気持ちが、 普段思ってることと似てた。

    0
    投稿日: 2018.05.02
  • 『全部入り』いっつも美味しくいただいてます!

    シゲさんと沢田くんの感じている事、それ、分かるような気がします。 だって『町の生物委員』がそのまま成長してきたような、そんな存在の親子だから。 寒さに耐えながら?!少しずつだけど、経験を自分のものにしていく頼もしさと、ほんわかとした家族団らん、それからあまり経験することのない商店街の風情がとても気に入りました。 次作を楽しみに待っていていいんですよね。

    0
    投稿日: 2018.04.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2017/9/5 おもしろかった。 最後の話でシゲさんが煩わしそうにしてるように読めたのがちょっと謎やったけど。 煩わしがってたのじゃなくて恐れてたの? 彼女の匂わせ方もちょっと違和感あるし、最後の章はちょっと引っかかったな。 でも出てくる人みんな好きになれるのは貴重。 ほんわかした。 ちょっと待って!梅本さんが和菓子の杏ちゃんのお母さんか!キャー

    0
    投稿日: 2017.09.07
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    商店街育ちではないので、こんな商店街に憧れてしまう。 割高でも安心して預けることのできるクリーニング屋さんが近所にあったらいいのにな。 2017.8.18 読了

    0
    投稿日: 2017.08.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    評価は4。(図書館) 内容(BOOKデーターベース) 俺、新井和也。家は商店街によくある町のクリーニング屋さ。新井と洗いをかけた「アライクリーニング店」が屋号。年じゅうアイロンの蒸気に包まれて育った俺は、超寒がりときている。大学卒業をひかえたある日、親父が急死した。就職も決まっていない俺は、しかたなく家業を継ぐことに。おおざっぱな性格の母親、アイロン職人のシゲさん、そして長年パートとして店を盛り立ててくれている松竹梅トリオの松岡さん、竹田さん、梅本さんに助けられ、新たな生活がスタートしたんだ。目下のところクリーニング品の集荷が、俺の主な仕事。毎日、お得意さんの家を訪ねては、衣類を預かってくるというわけ。ところが、あるお得意さんから預かった衣類は…。『青空の卵』『仔羊の巣』『動物園の鳥』で絶賛をあびた坂木司待望の新シリーズ。 後味の良い小説だった。 さりげなくクリーニング店のノウハウも入りつつ、ミステリーっぽい要素も入り・・・何よりも主人公の和也とその友人沢田のくっつきすぎず離れすぎない距離感を保った友情がホノボノとしていてとても読み心地の良い話を作り出していた。

    0
    投稿日: 2017.04.28
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    俺、新井和也。家は商店街によくある町の クリーニング屋。目下のところクリーニング品の 集荷が俺の主な仕事。毎日、お得意さんの家を 訪ねては、衣類を預かってくるというわけ。 ところが、あるお得意さんから預かった衣類は…。

    0
    投稿日: 2016.12.22
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    日常のちょっとした事件を紐解いていくスタイルの物語。スリルはないけど、絡まった糸がスルスルと解けていく感じはスッとして爽快だった。

    0
    投稿日: 2016.10.23
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    90頁より引用 愛されていた という記憶さえあれば 人は1人になっても生きていける 大切にされた命だとわかっていれば 暗い道で迷うこともない 162頁より引用 動物が傷を癒す秘訣は簡単だ。 傷を抱えたまま、じっと治るのを待つ。 けれど、人間はそうはいかない。 ことに気持ちの問題はそうだ。 いっぱい痛がって、いっぱいわめいて、 いっぱい泣いて、その後よく寝る。 子供のような手放しの状態を見せる ことのできる相手がいないと、 傷は大きく重くなるばかり。

    0
    投稿日: 2016.09.22
  • 心温まるミステリー

    クリーニングひとつでそこまでわかるものかと感心しっぱなしでした。 何かを極めるってすごいことなんだとあらためて思いました。 クリーニングをとおして見えてくるちょっとした謎をといていくというストーリーなので、派手さはまったくありませんが、誰も死なないので読みながら眉根を寄せるシーンもありませんのから安心して読めるのがいいですね。 さくっと読めて読み終わって心がほっこりあたたかくなる作品です。

    10
    投稿日: 2016.08.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    デパ地下の、和菓子屋のアンちゃんの物語を読んで 物語の雰囲気や文章の流れ、言葉の選択、 なんとなく気に入って、続けて読んでいます。 今回は『切れない糸』 子供の頃から困った動物や人が「困り顔」で寄ってくる 不思議な運命の主人公。 突然の父の死で、つぐ気持ちもなかった 商店街のクリーニング店を継ぐことに。 はじめは成り行きで、他の未来にも未練タラタラ。 しかし、家族や従業員、大学時代の知人に 助けられながら、困った事件を解決してゆくことに。 3冊目のなる「坂木司」さんの本ですが やっぱ好き!いい感じです。 ほろり具合がいい、謎解きがスパイシー、 人の背景も魅力的。 登場人物がそれぞれに魅力的で、嫌いになれない。 ほっこりほんわかな物語。 さて、次の作品は?

    0
    投稿日: 2016.07.17
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    地域密着の典型、地元の商店街は その地域の住民の方にはあってほしいものです。 お米屋さんや八百屋さん、ちょっと休める喫茶店、 肉屋、不動産屋、酒屋、そして・・・クリーニング屋さん。 この作品の主人公は、 そんな商店街の中のクリーニング屋「アライクリーニング店」の長男です。 名前は新井和也。大学4年生の22歳。 本人は店を継ぐ意識なかったのに、父親の急死によって 母と古くからの従業員シゲさん、 松竹梅トリオのパートおばさんに支えられながら、お店を手伝い始めます。 クリーニング屋はお客さんの衣類を預かって綺麗にして返す職業です。 和也がお店を手伝うようになってから、 預かり物の衣類から小さな事件や謎がおこります。 和也は困り果て、友人で商店街の喫茶店でアルバイトをしている 沢田直之に相談をします。 この沢田が探偵のように頭の回転の早いキレ者でした。 相手の心を見透かすような魔法の一言を告げることで、 謎を抱えた問題児は、和也と沢田に心の内を明かします。 2人はこんな調子で 商店街の中の小さな事件を解決していきながら、 いつしか、しっかりと深い絆で結ばれていきました。 クリーニング屋という職業に着眼した点が面白い。 坂木さんは和菓子といい、このクリーニング屋といい、 地味な存在で日常生活の中で埋もれがちな「輝くモノ」を見つけるのが、 とても上手いなあと思います。 クリーニング探偵、なんて テレビドラマにもなりそうで、これからの続編が楽しみです。 ・・・そういえば、そろそろ気候も初夏、のはず。 衣替えの準備をしなければなりません。 近所のクリーニング屋さんへ、衣類を持って向かうとしましょう!!

    0
    投稿日: 2015.04.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    日常ミステリー 装丁が素敵 商店街は小さな規模のプロフェッショナル集団…まさしくそうだなぁと思った 和菓子のアンと少しだけリンクしてるので両方読むと更に楽しめるかも

    0
    投稿日: 2015.04.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ずっと気になっていた作家さん。やっとご縁がありました。 とある商店街のクリーニング屋の息子和也と、その友人沢田が、商店街に起こる日常の謎を解いていく日常系ミステリー。 謎解きについては、なるほど~と言う感じ。 誰も傷つく人がいない出来事ばかりで、面白かったです。 それよりもこの本の魅力は、登場人物たちと、その周辺のエピソード。 家業のクリーニング屋を手伝うことになった和也が、仕事に自信と誇りを持つようになり、成長していく感じが、とにかくいい。 ちょっと謎めいた沢田、アイロン職人のシゲさん、大学の同級生糸村さん、クリーニング店のパートの松竹梅の3人のおばさん、マジシャン渡辺さん、離婚調停中の河野さん、etc 私の住む地域ではあまり見られない商店街の繋がりなど、いいな~と思うこともたくさんありました。 タイトルの「切れない糸」、最後にわかります。 装丁も凧糸つながり、やられた感いっぱいです。

    0
    投稿日: 2015.03.16
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    イノダコーヒー出てきた❤クリーニング屋さんを舞台にしたお仕事ミステリー。最初は気の進まない和也も少しずつらしくなっていってほっこりします。和田くんの鋭さはすごすぎて。でもどこか頼りない和也に救われている人の多さったら。面倒くさいけどこういう商店街の人の輪に入ってみたいようなみたくないような。アイロンは家事の中で一番嫌いです♪シゲさんいいなぁ( ´艸`)

    0
    投稿日: 2015.02.23
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    2015.2.7 読了 アライクリーニング 第一弾! ちょこっとした謎ありで、 小路さんばりに 悪い人は出てこないし、 安心して読めました。

    0
    投稿日: 2015.02.07
  • ほっこり、ですね

    この坂木さんワールドが、なんともいえず好きです。いつも、読むたびに和菓子屋さんに、宅配やさんに、そして、今回はクリーニング屋さんという職業に、えらく心惹かれてしまいます。サクサク読めてしまうのですが、時々、すごく胸にしみる言葉に出会えてしまうのも、いいですね。

    0
    投稿日: 2014.12.11
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    読み終わった感想は、ほんわかした。 いいですね~。こういうクリーニング屋さん。確かに、今はこういう御用聞き?みないですね~。もちろん町のクリーニング屋さんというのもこのへんではあまりみないかも・・・。そういう観点で見たら確かにクリーニング屋さんって面白いかもと納得しちゃいました。

    0
    投稿日: 2014.10.19
  • 頑張るクリーニング屋さん

    面白かった!クリーニングに出された衣類からわかるヒントが面白い!そして服の素材も昔と違ってものすごく進化してるんだということがわかったし、とにかく人情あり、豆知識あり、謎解き有りで、とてもお得な一冊でした!

    1
    投稿日: 2014.08.13
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    おもしろかった いやいや引き受けたクリーニング店 まわりの人たちと触れ合いながら 友達も自分も成長していく感じは心地よくさわやか。

    0
    投稿日: 2014.04.15
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    ほのぼのミステリーですね。相変わらずハートフルなお話です。 本でその人のことわかると聞いたことはあるけど服でその人自身のことがわかるとは、納得してしまいました。確かに個人情報の塊ですよね。 商店街も人と人との繋がりがあっていいですよね。最近は淡泊なので、こういうときの商店街の義理人情がうっとおしくでも温かいものかもしれません。 切れない糸、タイトル通りです。みんなひとりひとり切れなく糸で繋がっていますね。

    1
    投稿日: 2014.03.03
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    東京の下町のクリーニング屋の倅である新井和也が主人公で、ひょんなことからクリーニング屋を手伝うことになる。同じ大学に通う沢田と共に、出された衣服などを元にささやかな謎解きを行う物語。 引きこもり探偵のようなほのぼのした謎解き。

    0
    投稿日: 2014.01.16
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    寒い冬の夜にもほっこりとあたたまれる そんな東京下町のクリーニング店を取り巻く小さな謎の物語。 坂木作品はどれも読後感がいい。 悪意のある人間が出てこないせいなのか 主人公がどれも好感が持てる感情移入しやすい人物だからなのか。 こんな商店街が近くにあったら。 こんな友達がいたら。 物語の中に自分も入りたくなる、そんな1冊。

    1
    投稿日: 2013.12.29
  • 謎を呼び込むクリーニング店

    商店街にあるクリーニング店を継いだ主人公が、お客さんにまつわる謎を解いていく日常系連作ミステリ。謎解きには必ずといっていいほどクリーニングの知識が用いられるので、これはもう「クリーニング・ミステリ」と呼んでもいいかもしれません。 「ひきこもり探偵」シリーズ同様、本書でも登場人物のあたたかさは健在です。ただし、本書ではより語り手(=和也)に重点が置かれていて、熱しやすくもお人よしな彼の性格が魅力的に描かれています。対する探偵役・沢田はつかみどころのない人物に見えますが、話が進むにつれて彼の魅力もわかってくるはずです。 余談ですが、著者の作品に美味しい料理はつきものなのか、本書では沢田のふるまうコーヒーと洋食に食欲をそそられました……。

    5
    投稿日: 2013.11.01
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    ほっこり、ゆるミステリー。商店街の雰囲気がよくて好き。舞台は商店街でも時代は現代、主人公は20代前半の若者、というところもいいですね。ゆるゆるしつつも、最後は涙しました。また読みたいです。著者の、他の作品ももっと読みたくなりました。

    0
    投稿日: 2013.10.27
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    下町、商店街のクリーニング屋さんを舞台にした、連作短編、人情味たっぷり、常の謎系ミステリー。 沢田くんかっこいい。 和菓子のアンを読んでから、ずっとよんでみたいなと思ってた作品。 坂木司作品は2作目だけど、肌に合いそうだから、もっと読んでみたいな。 アンと、この作品は、是非続編を出してほしい!

    0
    投稿日: 2013.10.07
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    今度は下町のクリーニング屋さんが舞台。坂木作品の登場人物はみんな温かみに溢れていて悪い人が出てこないので安心して読める。主人公の和也が1冊を通して成長していくさまがいい。自然と人や動物を惹きつける魅力のある男の子。探偵役の沢田くんはもうとにかくカッコいい!彼の作るフレンチトーストや彼の淹れるコーヒーを私も堪能したい。アイロン職人のシゲさんも一本筋が通っていて素敵な人。坂木作品って構成はワンパターンなのにはまってしまうのは何でだろう。装丁の石川さんと同様に続編を期待。2011/255

    0
    投稿日: 2013.09.26
  • 本当におもしろかった!

    この作家さんにハマったきっかけになった和菓子のアンと多少のつながりがあり、そこから主人公の人との繋がりからこころが成長する様子、配達時やクリーニング屋に来るお客さんの様子から少し謎解きの要素もあり、最後まで一気に読みました。 激しくないけど、読み始めたらとまらい最後には心が暖かくなるような本当に面白い本です。

    1
    投稿日: 2013.09.24
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    坂木さんのお仕事が舞台の小説は、いつも読むとその職業に興味が湧くし、なんとなく好きになっちゃいます。 今回はクリーニング店。 坂木さんのミステリーはよくある殺人事件が起こる類のものではありません。 今回、本の巻末の解説を読んでいてそこに書いてありましたが、1話限りで去ってしまう使い捨ての人物を作りたくないという坂木さんなりのこだわりだったことを知りました。 今回のクリーニング店に勤めているおばちゃんも和菓子のアンのアンちゃんのお母さんだったりしますしね。 いろんなシリーズを読んでいてチラッと登場する知ったキャラクターを見つけた時の嬉しさがたまりません。 今回の主人公のカズくんや友達の沢田くんなんかもまた登場するといいなぁ。

    2
    投稿日: 2013.07.12
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    「和菓子のアン」のアンちゃんのお母さんがパートで働くクリーニング店とその商店街のお話。 動物でも人間でも、困っているのを放っておけない、でもお節介なわけではない荒井くんが、すごいいいなー。 突然の父の死や、クリーニングの仕事、商店街での人付き合いや、沢田くんとの関係などなど、等身大の悩みを抱えながらいろんなことをぶつかって乗り越えてちょっとずつ前に進んでいく姿がかわいい。 私も思わず松竹梅トリオのように見守って応援したくなります。 切れない糸のタイトルが意味するものも、なかなかせつない。 クールでそつない沢田くんの振る舞いも、まるで捨て猫のようで。 人と人とのつながりって、実際の距離や会う回数とかより、「離れていても、遠い気がしない」糸のつながりで続いていくものなんだろうなぁ。 あくまでミステリー仕立てといった程度で、謎解きはたいしたことないけど、商店街やクリーニングの豆知識も楽しめました。 アイロンの湯気のように、心も温かくシャキッと潤いますな。

    6
    投稿日: 2013.06.16
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    面白かった。 日常のミステリー。謎解きを追いながらも、ほのぼのとしたり、ほろりときたり。 クリーニングの意外な知識も得る事ができて、主婦にもオススメです。 さあ、クローゼットの服のビニールカバー剥がさなくちゃ!

    0
    投稿日: 2013.06.02
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    商店街は小さな規模のプロフェショナル集団 なるほどね。私が子供だった頃の近所の小さな商店街を思いだすと、確かにって思う。 八百屋さんもお魚屋さんも、見慣れない商品が置いてあるときは食べ方を教えてくれたり、よく行くお店は好みを覚えてくれていたり。 そういう関係がうっとおしいと思う風潮が、商店街を寂れさせたのかなあ。 主人公の荒井くんは、父親の急死によってその気のなかったクリーニング店を継ぐことになってしまった。 と言っても、やっぱり店屋でそだった子は、商売向きに育つのかな。着実にクリーニング店の仕事を身に着けていく様子が、ホッコリと温かい気分にさせてくれる。 日常ミステリーなので、探偵役に沢田くんと言う人物が出てくるんだけど、彼の良さは謎を解いたその後を考えているところ。 横溝さんの金田一 耕助。彼は名探偵って事になっているけれど、例えば連続殺人で、自分が登場してから後に起こる方の事件を防ぐこともできず、全部終わってからコレコレこういう事ですって言うだけ。名探偵と思えない。 そんな私にとっては、探偵沢田くんはとても素敵。

    1
    投稿日: 2013.03.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    初 坂木司,父親の急死により「アライクリーニング」店を継ぐことになった主人公カズを描いた連作短編。大学の同級生だった沢田との会話で日常の些細な出来事の謎を解き明かすミステリー・・・ほんわりとした人と人とのふれあいと繋がりを感じさせる作品。大きな出来事がないのだが沢田との会話との会話を読み進めるうち引き込まれていった。店をいやいやながら手伝ううちに、仕事に対するプロ意識に目覚め成長するカズが頼もしい。読後感が心地よく人にもお勧めできる良い作品。

    3
    投稿日: 2013.03.21
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    再読。 やっぱり坂木さんの作品は心が温かくなります。 商店街にある実家のクリーニング屋を継ぐことになった主人公を描いた連作短編。 お客さんの抱える謎を見過ごすことが出来ずに、友人沢田の魔法の言葉の力を借りて、服の汚れだけでなく心の汚れやほつれまでをも直してしまう主人公。 仕事や様々な出来事を通じて、彼を取り巻く人々との繋がりが温かい糸で紡がれていきます。 初めは右往左往していた主人公がクリーニングという仕事の奥深さを経験から学び、成長していく姿がとても良いです。 商店街はプロフェッショナルの集まりだというくだりがありますが、人の繋がりを大切にする商店街という場が減り続けている昨今、寂しさを感じずにはいられません。 個人的にアライクリーニングのチャーリーズエンジェルこと松竹梅トリオが好きです(笑)

    1
    投稿日: 2013.03.20
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    商店街にあるクリーニング屋さんのお話。 いわゆる日常系ミステリー? 全体的にはほんわかできたしあったかいお話が多くてよかったけど最後の方はちょっとあっさりしすぎな気も…… シゲさんの過去とか沢田君の身の上話とか、引っぱった割には大したことなくてちょっと残念。

    1
    投稿日: 2013.03.19
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    読む前はサスペンス的なミステリーかと想像していたけれど、全然違った。 出て来る登場人物は優しかったりいかにも商店街っぽい人情的な人たちなんだけど、どこか人間くさい。 商店街というコミュニティの中で、それぞれ色々抱えて生きてるんだなと思った。 商店街の様子とか家が店の人の生活とか味わえた。 主人公が巻き込まれる系が好きで、そういう意味で1話と4話が好きでした。

    0
    投稿日: 2013.02.11
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    ほんわかしたミステリ。 主人公はクリーニング店の息子。父親が急死して店を継ぐことになった。 配達先のお客さんの小さな謎をといていく。 坂木司の主人公はいい人が多く、安心して読める。他の作品ともつながりもありそれも楽しい。

    0
    投稿日: 2013.02.05
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    何気ない日常の些細な事柄が大きな事件へ。ただし商店街内に限る。一つ一つの物語が主人公を中心にオムニバス形式で綴られている。読んだ後の爽快感が何とも気持ちいい。

    0
    投稿日: 2013.01.06
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    素敵なお話でした(*´艸`) 絆の大切さを改めて教えてくれる小説。 カズくんと沢田くんの関係、羨ましい☆ 沢田くん、スナフキンっぽい。 いつかカズくんとアンちゃんの共演が読みたいです♪

    1
    投稿日: 2013.01.01
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    「引きこもり探偵シリーズ」は好みではなかったけど、これは面白い。 「切れない糸」という題名の意味の深さ。 感動した。 沢田くんとカズくんみたいな人、大好き。

    0
    投稿日: 2012.12.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    実家でクリーニング屋を営む主人公が、お父さんの急死により後を継いで奮闘するお話。 クリーニング屋ならではの目線で、お客さんの謎を解いていく展開。 クリーニングって奥が深い!とまずそこに感動。普段自分が着ている洋服も、これからはもっともっと大事にしていかなくちゃと思った。 舞台は東京なんだけど、商店街の人たちで賑わい、地域の人とつながっていく光景が、これまたいい。 自分の育ってきた街と、ずっとこんなふうに関わっていけるのは、本当は一番幸せなんじゃないかな。広い世界もいいけど、ひとつの場所を、ご近所の皆で守ってゆくことだって、すごく大切。 どんな職業であれ、誇りを持って臨む姿はかっこいいし、尊敬する。 クリーニングに対する誇りや、お客さんを思う気持ち。作品からひしひしと伝わってきた。 坂木司さんらしい、少し不器用で、でも優しい人たちが沢山登場してきて、気持ちもあたたかくなれた。 続編を是非出してほしい。

    0
    投稿日: 2012.12.03
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    クリーニング屋を流れで継ぐことになる主人公。主人公の友達がきれもので印象的でした。友達は大切。謎解きも面白かったです。

    0
    投稿日: 2012.11.02
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    先のことなんてあまり考えていなかった主人公が、きっかけと勢いで実家のクリーニング屋を継ぐことになる。周囲の人たちに助けられ学びながら、いつの間にやら地に足つけて生活している。どんなに楽しくても居心地良くても、ずっとそこにとどまることはできないのだということが、爽やかに描かれていて心地よかった。 ★3つにしてるが、気持ちとしては3.5くらいかな。 いろんな世代の人が交わる地域社会って今は少なくなっているから、こういう街に憧憬の思いを持ってしまう。けれども実際は狭い社会での息苦しさみたいなものもあるのだろうね。 シゲさん、ご年配のわり?に時々ぼそっと言う言葉が粋だな~と思ったら、最後に納得。 坂木さんの本は初めて読んだが、他のもこういうテイストなのだろうか。 ほのぼのはするけれど、こればかりだと飽きるかも…。

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    投稿日: 2012.10.23
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    この人の書く小説は、 隣でオシャベリしているのを聞かせてもらっているような サラ~っとしたものなので、気楽に読めていい。 しかも登場人物がみんな人がいいし。 三浦しをんの「まほろ駅前」と似たようなテイストかと。

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    投稿日: 2012.08.29
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    これもまあまあ面白かったな。 最近、商店街って減って来てるから。 友達の大切さも教えてもらった気がするし。

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    投稿日: 2012.04.17
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    クリーニング屋和也が大学の同級生坂田と一緒に、商店街のちょっとした謎を解く話。 商店街の人たちとのつながりが温かく、職人シゲさんがいい。 でも「引きこもり探偵」のほうが好みだな。

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    投稿日: 2012.03.23
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     感情の起伏に乏しい物語なんだけど、1つ1つのエピソードや言葉が尖っていて、チクチクする。  でもそれはツボ押しに似てて、痛みがあるんだけど快方へと向かうための痛み。だから不思議と嫌な気分じゃない読感。  実は結構根深いの闇がこの物語には混じっている。  ただ、描く場面を調節しているがゆえに日常系ミステリーになっている。というよりも、日常系ミステリーに「している」。  下手をすれば、登場するキャラそれぞれで一冊の本が書けてしまいそうな背景があって怖ろしい。

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    投稿日: 2012.03.12
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    ある出来事がキッカケとなって、 商店街にあるクリーニング店を継ぐことになった主人公和也と、 その仲間たちの話。 何だか心あったまるストーリーです。 人との付き合いって、糸みたいに不安定なものだ。 ちょっとしたキッカケでもつれ、 ぐちゃぐちゃになってしまうと、 いっそのこと切ってしまいたくなる。 特にご近所づきあいが深い(?)商店街だと、 わずわらしいことも日々あるのかもしれない。 でも何だかよいなあ、こういう商店街。 自分の身近にないからこそ、憧れてしまう。

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    投稿日: 2012.02.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

     殺人事件ではない謎解き。  謎解きというより、推察かな。  主人公は、父をなくしてクリーニング店のあとを継ぐか悩みつつ、それでも、とりあえず働きはじめる。    クリーニングに出される服や、状況から、そのひとの生活を察して(そこはひらめき友人が担当)悩み事を解決する。  そういう出来事を経て、父の仕事に対する理解を深め、父を知り、地元でクリーニング店を営んでいくことに納得していくという話。綺麗にまとまっていました。  友人も、それからクリーニング店に勤める第二の父のような人も、前向きになっていく。素敵。   坂木さんの著作は、やさしいなあ。読んでいて、ゆったりとした気持ちになれます。

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    投稿日: 2011.12.28
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    他の坂木作品にちらほらと姿を見せる「アライクリーニング店」。 和也のバカっぷりは、「ワーキングホリデー」のヤマトに匹敵する。こういう主人公の方がストーリーをひっぱりやすいんだろうな。 沢木のキャラクターが実はいちばん謎だったりする。結局彼も「街の生物委員」であるところの和也の前に現れた、行き場のない生き物だったのかも。 伊坂幸太郎さんの小説もそうだけど、登場人物がゆるくつながっているという作りはすごくなごむ。本の中にもうひとつの世界がある、と思えるのは読書の醍醐味のひとつだと思うから。 私の街にもアライクリーニングみたいなクリーニング店があればいいのに。「シンデレラ・ティース」でも感じたことだが、シゲさんのような腕前の持ち主はそんなにはいないだろうし、「シンデレラ・ティース」に出てくるような歯医者なんてどこにもないと思う。理想の存在を読むのは幸せではあるが、現実に戻ったときに悲しくなる。

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    投稿日: 2011.12.28
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    俺、新井和也。家は商店街によくある町のクリーニング屋さ。新井と洗いをかけた「アライクリーニング店」が屋号。年じゅうアイロンの蒸気に包まれて育った俺は、超寒がりときている。大学卒業をひかえたある日、親父が急死した。就職も決まっていない俺は、しかたなく家業を継ぐことに。おおざっぱな性格の母親、アイロン職人のシゲさん、そして長年パートとして店を盛り立ててくれている松竹梅トリオの松岡さん、竹田さん、梅本さんに助けられ、新たな生活がスタートしたんだ。目下のところクリーニング品の集荷が、俺の主な仕事。毎日、お得意さんの家を訪ねては、衣類を預かってくるというわけ。ところが、あるお得意さんから預かった衣類は……。

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    投稿日: 2011.11.10
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    主人公の和也(親父の死後のクリーニング店を引き継ぐ)ではなく、沢田が推理して行くというのは、なかなかタネが見えなくて面白い。 ただし、トリック自体はあまり驚くようなものではなかった

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    投稿日: 2011.11.04
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    ポジティブで(単純な)主人公に親近感を感じつつ(笑) 商店街を舞台に起こる不思議な出来事を解決していく連作ミステリ。 悪者が一人も出てこず、不幸になる人もいない顛末、 商店街の人々のあったかい人柄。 未来への希望にあふれる、とても素敵な作品だった。

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    投稿日: 2011.10.31
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    坂木さんのお話はこういう人間構成が多いなぁ。 でも、キライじゃない。 日常の中にある事件を爽やかに描いてあります。 切れない糸の意味すら、爽やか。 でも、シンデレラ・ティースに引き続き、 引きこもり探偵の方が好きだったので、星4つ。

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    投稿日: 2011.10.23
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    2011.8.22 初読 市立図書館 面白かった。クリーニング屋さんの話。 「きれない糸」

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    投稿日: 2011.08.22
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    クリーニング店の二代目に就任した主人公が、大学時代の同級生の助けを借りて、商店街の小さな謎を解いていく心温まる物語。話の折々に、商店街に住む人たちの強い結びつきと、スーパーには負けない専門家集団としての姿が垣間見えた。

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    投稿日: 2011.07.27
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    坂木 司 東京創元社 (2005/5/30) (創元クライム・クラブ) シャッターを下した商店街が多くてさびしい今 これは下町の人情が残る商店街のクリーニング屋さんのお話し ミステリーといっても特に事件が起こるわけではない 切れそうで切れない 細いけれど確かな糸があるんだね そんなことを感じながらゆったりと本を閉じた ≪ 脱いだ服 心も一緒に 洗濯を ≫

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    投稿日: 2011.07.13
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    クリーニング屋の親父が亡くなってその跡を継いでいくストーリーかと思いきや実際はミステリーというギャップ。こういう作品は面白い!

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    投稿日: 2011.07.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    時間をたっぷりとって、陽の当たる窓辺でのんびり読もう。 "お決まりのような展開"がわかってきて思わず微笑んでしまう。 重くなって、地に足をつけて、生きていけたらと思う。 それにしても、沢田くんのような友達が欲しい!笑 -余談- iPhoneのアプリ、「ドキドキ郵便箱」という、何処からメッセージが来るかわからない、誰に届くかもわからないという何とも不思議な媒体から、何処の誰とも知らない誰かが私に勧めてくれた本。 この人に、とても面白かったよ、ありがとうと伝えたいけど、もう一生そのチャンスはないんだろう。 それでもたぶん、切れない。私の人生と、この本が出逢ったから。 こうして糸はつながっていく。何とも不思議な時代だ。

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    投稿日: 2011.06.11
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    「和菓子のアン」がすごく面白かったので、 坂木さんの他の本を読んでみた。 面白かったけど・・・ 和菓子のアンと似たような雰囲気だったので あぁ、こういう感じかぁ・・・ と思った。 他の本も読んでみて、同じ感じだったら もしかしたら読まなくなるかも。

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    投稿日: 2011.06.08
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    殺人事件が出てこない日常系ミステリー。父が亡くなり実家のクリーニング屋を継いだ息子の奮闘記。仕事に対する心構えの変化やご近所付き合いなど、結構面白く読めた。「働く」を意識させる物語。このもさっとした表紙はどうにかならないものかしら。

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    投稿日: 2011.05.14
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    世間知らずの主人公、読み始め億劫になってやめようかと思ったが 主人公の成長と共に、面白みがでてきました。 もっとクリーニング業界のことが詳細に説明もあればいいかな、シリーズ化になるだろうか

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    投稿日: 2011.05.06
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    坂木氏独特の 優しさを表に打ち出したりしない優しさ、 他人を受け入れるおおらかさ、 それらが存分に散りばめられた作品だった。 大学4年で父親を亡くして、 なんとなく、家業のクリーニング店を手伝い、 初めて知る働くということ、父親のこと。 丁寧に生きて、身近なことを大切にする、 或いはそうしたいと思っている、 新井クンと沢田クンが眩しいなぁ。 彼らが解決する身近なミステリーは、 誰も殺されたりしない、というのもいい感じ。 所作好きの私には職人気質なシゲさんや沢田くん、渡辺さんは ずーっと見ていたい人だ。 器用!ってだけで憧れである。

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    投稿日: 2011.04.24
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    坂木さんの書く二項対立になっている主人公と友人がとてもうまいなぁといつも思います。 あと店屋の娘的には、お店兼おうちって複雑よねってすごく共感しますよ。

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    投稿日: 2011.04.17
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    このタイトルのつけかたが最高ですね。 坂木司さんの「なんとなくひょんなきっかけで始めた仕事だけれど、続けていくにつれて自分なりの楽しみを見つけていく」シリーズ(と、私が勝手に思っている)、大好きです! 世の中にはイヤイヤ仕事をしている人もたくさんいるだろうし、ちょっと仕事で嫌なことがあったらすぐにやめてしまう人も多いと思う。 そんな中で、坂木さんの作品の中に出てくる若者たちは少しずつ試練を乗り越えて、仕事を自分のものにしていく様子がいいです☆ この作品は青年の父親が急死してしまい、継ぐつもりもなかったクリーニング店で働くことになって…という話でした。 やっかいな近所づきあいだけれど、そんな中にたくさんの大切なものが隠されているのを思い出しました。 地域密着の仕事っていいですね。 商店街ってあったかいですね。 大事にしなきゃいけないものなんだろうなと思いました。 沢田くんのキャラが生きていましたね! 彼はなかなかいいキャラです。 ちょっと謎めいているところがいい☆

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    投稿日: 2011.01.11
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    父親の他界を期に家業のクリーニング店を手伝うことになったカズ。大学の同級生が次々と就職する中、なんとなく出遅れ気味の居心地の悪さを抱えたまま“腰掛”程度のつもりで始めたクリーニングの集荷作業。 商店街という、ちょっと鬱陶しいけれど、人の温もり、息遣い、生身の営みのある町に育ったカズが始めて知る父親の人となり。 もの心着いたときには家族のようにそこに居た、新井クリーニング店には欠かせない、腕利きのアイロン氏シゲさん。 カズと同じくして商店街の中で叔父の経営する喫茶店「ロッキー」でアルバイトをする沢井。 4章からなる、ほのぼのとした謎解きミステリー。 類似「Rのつく月には気をつけよう」「和菓子のアン」「れんげ野原のまんなかで」「月曜日の水玉模様」など…

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    投稿日: 2011.01.05
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    面白かった。 たしかクリーニング屋さんの話。 この本を読んでから、クリーニングの重要性にきづかされた!

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    投稿日: 2010.12.08
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    【俺、新井和也。家は商店街によくある町のクリーニング屋。目下のところクリーニング品の集荷が俺の主な仕事。毎日、お得意さんの家を訪ねては、衣類を預かってくるというわけ。ところが、あるお得意さんから預かった衣類は…。 】 下町人情あふれるほっこりとするお話。 大切な人がある日突然いなくなる。でもそれは必然。 今がずっと続く事はありえない。わかっているけど「はい、そうですか」と割り切れるものではない。そんな思いがこの何篇かの話で本のタイトルと共に合点がいきました。 主人公はクリーニング屋の和也。彼を助ける沢田。でも実は沢田も和也に助けられていた。 共有する時間が多いことが友達関係の深さ比例するわけではない事を改めて感じます。じんわりほっこり心温まる1冊でした。

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    投稿日: 2010.11.26
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    ミステリーというより、謎解き小説だね。おまけに、極上の下町純情青春小説でもある。 さりげない日常の中にある「物語」を書かせると、坂木さんは本当にうまいなぁ。どこの町にもある、どこにでもあるクリーニング店が舞台。そうそう、こんな人たちいるよなぁ、がしみじみとしたタッチで描かれる。

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    投稿日: 2010.10.28
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    クリーニング店に持ち運ばれる謎を解き明かす日常ミステリ。 ホームズは大学の友人(兼、同じ商店街の喫茶店ロッキーの店長代理)沢田くん。 主人公の和也はワトソン役ってトコかな。 ◎今まで預かった事がない婦人服が、クリーニングに出されるようになったのは何故なのか?「グッドバイからはじめよう」 ◎一人暮らしを始めた近所でも評判の真面目な女の子。彼女が実家に帰らなくなった理由「東京、東京」 ◎どぎつい衣装をクリーニングに出してくる、謎のおっさんの正体は?「秋祭りの夜」 ◎クリーニングに出されたクラシカルな服を見て、「いやがらせか」とつぶやくシゲさんの過去と、商店街に出没する、声をかけると消えてしまう不思議な女性の正体は?「商店街の歳末」 アライクリーニング店に持ち込まれる4つの謎が中心になって物語は進められていきます。 和也の友人の沢田くんの不思議な一言で、それぞれの謎も収束してゆくのですが、実はその沢田くんが一番謎めいているんだなぁ。 自分の事は全く語らず、でも人の気持ちに敏感で、誰ともなく人の悩みを聞き、ささやかな、でもしっかりとしたアドバイスをくれる人。 謎を解くだけでなく、その先を考えてくれる人。 ちょっとできすぎ? でもそんな彼にもやはりバックボーンがあるのよね。 それがわかると、ちょっと彼に惹かれてしまうかも。 地に足つける根っこが欲しくて、切れない糸を持つ凧になりたかった沢田くん。 ラスト、彼の新たな旅立ちが、ほんのり幸福感を味あわせてくれました。 離れていても、遠い気がしない。 「ここにいてくれたらな」と思うことはあっても、寂しくはない。 一人でいても、一人じゃない。 糸は確かに、つながっているから。(p365) こういう関係を、親友っていうんだね、きっと。 (あ、あと今回も装丁が素敵でした!カラフルな凧糸が交差してるの♪こういったところにも意味を持たせてるんだなぁ、ふふふ)

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    投稿日: 2010.10.27
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    クリーニング屋の長男和也は、父の急死で店を手伝い始めることになるが・・・少しいい話過ぎる感じはするが、心暖まる話で「きれない糸」で良かった

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    投稿日: 2010.10.18
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    急きょ実家のクリーニング屋を継ぐことになった和也。 『和菓子のアン』の梅本さんの母がパートしている!同じ商店街が舞台なのね。 仕事中に起こる不可思議な出来事を解決していくのは読んでいて楽しい。

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    投稿日: 2010.10.10
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    青空の卵に続いて読んだけど、ああこういう作風のひとなんだな...と....わたしくらいの年代のひとにはあんまり合わないのかも。

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    投稿日: 2010.09.30
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    坂木さんの作品は坂木ファンの妹のおかげでけっこう読んでいるけれど、やっぱり第一印象もあり引きこもり探偵シリーズが印象的。これは舞台や設定こそ違うけれど平凡で気の良いワトソン役と、社会順応する能力がやや難ありの頭でっかちの切れ者探偵役とのコンビという坂木さんの黄金パターンを踏襲している感じで、安心して読め、また読み応えもあり、大変満足して読了。ミステリだけれど人が死んだり襲われたりという大げさなことは何もなく、些細な日常の中に潜む小さな謎の数々を丁寧な解説とともに鮮やかに解いてゆくという雰囲気こそ違えども北村薫的王道コージー。是非ともシリーズ化してほしいものです。

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    投稿日: 2010.08.27
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     久しぶりに読んだ坂木さんの御本。読んだ後 やっぱりほっこりなりました。どんなに離れていても、いつもそばに。

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    投稿日: 2010.08.25
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    この人の本を読むと世の中がこういう風に 温かくていい人ばかりならいいのに、と思ってしまう。 商店街の近所づきあいしてみたいなぁ。

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    投稿日: 2010.08.18
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    大学卒業間近に父が急逝し、なし崩し的に家業のクリーニング店を手伝うようになった主人公。 最初は渋々手伝っていたが、 客にまつわるちょっとした謎を、友人の助けを借りて解いていくうちに 徐々に商店街にも人にも仕事にも馴染んでいく。 全体には優しい空気が流れる中に油断していると 突然かまいたちのように辛辣な場面や台詞があり そのリアルさにギョッとさせられるのがこの作者の妙。 【図書館・再読・7/27読了】

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    投稿日: 2010.07.28
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    すごく世間知らずのような偽善的のような印象を受ける部分が多いのに、 その一方では辛辣な表現もあって、 この人は本当はどんな人なんだろう?って作者への興味が!

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    投稿日: 2010.06.06
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    ひきこもり探偵シリーズの原型のような作品。 坂木さんは、こういった二人組が好きなのね。共依存というか、少しホモセクシャルをにおわせるような間柄が。 ミステリー色は薄く、人情話が多いかな。 作中で、まさか!という風に描くことが、とっくに予想できるものばかりなのが残念。伏線が、わかりやすすぎます。 頭はあまりよくないが純真な主人公、頭がいいがどこかひねくれている友達。主人公はその性格ゆえに、たびたび面倒に巻き込まれてしまう。友達は主人公が大好きで、ついつい助けちゃう。という設定が好きなら読みましょう。

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    投稿日: 2010.05.24
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    友達に勧められて読んだ本です。 今は文庫本も出てるけど当時は結構探しました。 影響されやすいボクとしてはクリーニング屋ってやってみたい!と思いました。 やっぱりどんな職業でもドラマがあり、その中でどれだけ誠実に仕事と向き合うか、、と考えた本です。 優しい気持ちになれる1冊。 ボクも誰かに勧めたいと思える本です。

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    投稿日: 2010.05.17
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    <内容>俺、新井和也。家は商店街によくある町のクリーニング屋。目下のところクリーニング品の集荷が俺の主な仕事。毎日、お得意さんの家を訪ねては、衣類を預かってくるというわけ。ところが、あるお得意さんから預かった衣類は…。

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    投稿日: 2010.04.22
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    初めて読む作家さん。これってシリーズ化さえてるのかな!? あれば読んでみたい 2010.4.13

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    投稿日: 2010.04.14
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    カズ君がクリーニング屋さんになって人々と触れ合って成長していく話。 登場人物みんないい~ ぞれぞれの背景があって商店街っていいなと思った作品です。

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    投稿日: 2010.03.23
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    坂木さんの本は『友情』プラス『謎』が主なんだけどこの本も同じ。 新井くんと沢田くんの友情を描きつつ、クリーニング店にくるお客さんの謎を解いていく。 衣類は個人情報の固まり。らしい。 シンデレラティースの歯科受付やホテルジューシーのホテルの受付なんかもそうだけど、きっと人対人の接客商売はたいていじっくり観察をすればお客さんが見えてくると思う。 医療業界も個人情報は分かるけれどそれは推理するものではなく、治療に必要なためあえて“情報収集”したもの。 今回はクリーニングに上手くスポットを当ててそれにまた嫌なやつと見せかけて実はいい人を絡ませて話を作るのはすごいと思う。 でもナツ的にはやっぱり引きこもり探偵シリーズが一番好きかな。 あのお互いの依存度の高さからよく先に進んで、にこにこのハッピーエンドにしてくれたのが嬉しい(笑)

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    投稿日: 2010.03.16
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    「おお、これぞ日常の謎!」といった感じで非常に楽しめる一冊。さらにクリーニングに関するもろもろのことも学べて、一冊で二度おいしい(笑)。間違いなくお薦めだなあ。 中では「東京、東京」が好き。なーんか麻由子が自分とすごく似ている気がして(イメチェン前のファッションセンスなんて、私とまるっきり同じじゃん……)、妙に親近感持てちゃうのが理由かも。そしてここで語られる「東京」のイメージ……ああ、分かる分かる、と思い切り共感。謎の解明にもとんでもなく納得してしまった一作。

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    投稿日: 2010.01.14
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    坂木司さんの小説。 ひきこもり探偵シリーズがものすごく好きで、そのシリーズが終わった後に購入しました。 クリーニング屋の主人公が、お客様とのやり取りを通じて成長していくといった感じのストーリーです。 正直、読む前は、クリーニング屋?ってあまり期待していなかったのですが、読むとやはり面白い! ファンならば是非買っていただきたいです。

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    投稿日: 2010.01.12
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    【俺、新井和也。家は商店街によくある町のクリーニング屋。目下のところクリーニング品の集荷が俺の主な仕事。毎日、お得意さんの家を訪ねては、衣類を預かってくるというわけ。ところが、あるお得意さんから預かった衣類は…】 初、坂木司作品。 クリーニング店の設定は新鮮でしたが、読みやすくてさらっと読めました。 それに、知らなかった素材の性質やクリーニング店の奥深さが味わえ、 なるほど~と感心させられました。 最初はなんとなく父の後を継ぎ、なんとなく働いてた和也だったけど、 お客様や他の商店街の人々と触れ合うことによって どんどん成長していく姿がたくましく、また微笑ましかったです。 和也の優しく素朴な感じは好感度が良かったけど、 沢田の頭の切れる謎解きや心遣いは更に際立った! 読んでいて、なんだか優しい気持ちになれました。

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    投稿日: 2010.01.02
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    「ひきこもり探偵」以外の作品も読みたいなと思い読みました。 個人的には「ひきこもり探偵」よりこっちの方が好きです。 基本は主人公の和也がクリーニングの衣類をきっかけに謎が発生し、その謎を近所の喫茶店でバイト中の友人・沢田に持ちかけて解決していくという形式で、この構図だと「ひきこもり探偵」とまぁ似た感じなんですが、「ひきこもり探偵」の2人とは違って今回の2人はそれほど複雑な関係ではなく、探偵役の沢田も基本丁寧な言葉遣いと行動だったので、こっちの方が好感が持ちやすかったと言うか、色々な点で「ひきこもり探偵」よりも受け入れやすかったです。 ミステリとしては普通、もしくは易しいレベルです。 クリーニング店が舞台ということで、クリーニングの知識というか薀蓄が知れたのが新鮮で面白かったです。 商店街っていいよなぁと思える本です。 余談ですが、自分にとっての家で飲むコーヒーは糸井家のコーヒーと似てるなぁと思いました。 コーヒー豆1に対して砂糖とクリープが2くらいの甘いコーヒーです。 満足度は★★★☆☆。 装丁の糸の種類が凧糸と知りなるほどなと思いました。

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    投稿日: 2009.11.22
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    坂木さんの本では一番好き。 人情味溢れるほんわかさと、ちょっと切ない感じがいい。 沢田の心情を思いつつ読むと切なさが増すよね、これ。

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    投稿日: 2009.11.13
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    引きこもり探偵のシリーズを読んでとても面白かったので、amazonで購入しました。 日常の中のミステリー、商店街や将来のこと、いろいろな事象が絡むさまが糸なのでしょう。 短編なので読みやすくて持ち歩きに便利でした。

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    投稿日: 2009.11.12
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    今回の舞台は商店街のクリーニング店。 クリーニング店の息子・和也と喫茶店でアルバイトする友人・沢田が商店街の日常の謎を解いていく。 ただ解くだけではない。 「推理小説のように謎を解いて『どうだ、あってるだろう』と言ったところで現実は何も進展しない。 原因が分かったなら、次はどうするかを考えなきゃ」 坂木さんらしいと思う。 和也にとって、嫌々始めたクリーニングという家業だったけど、沢田やクリーニング店のアイロンの名手・シゲさん、商店街の面々に支えられ、仕事にやりがいを見つけていきます。 小さい商店街や、真面目に仕事に取り組むことの魅力があふれてくる作品です。 坂木司の新しいシリーズ!!と期待大の本作。 2005年に刊行されて以来、続く作品は出ていないようです。 でも、「小説のなかで、登場人物が使い捨てにされていくのが嫌だ」と言う坂木さんのことです。 きっと続編を書いてくれるだろうと思います。

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    投稿日: 2009.10.14
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    坂木作品としては異例の「短劇」の内容が薄ら分かっていたので 敢えて、坂木さんらいしい作品を一つ未読にしておいたのが今作。 短劇の余韻のまま新作を待つのは結構ツラいと思ったからw。 やはりこの方の作品には自分が手に出来なかったものや、成れなかった 自分、そして恥ずかしいし青臭いけど、間違っていないものが そっと詰め込まれています。 煩わしいし、面倒な近所の個人商店街が無くなっていったこの時代は 経済効果以外のものを失った。確かに、昔は良かったのだ。確実に 今なんかよりは良かったのだ。 こういった事を坂木作品を読んだ後にいっつも思ってしまう。 もちろん作品としても当然面白いです。始終ニヤけっぱなしだし 美味しそうなコーヒーの香りや食べ物の暖かさに 包まれているような感覚のする作品です。

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    投稿日: 2009.07.19