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屋根裏の散歩者 人間椅子 パノラマ島奇談
屋根裏の散歩者 人間椅子 パノラマ島奇談
江戸川乱歩/東京創元社
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総合評価

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  • 人間椅子

    小学生の頃、びくびくしながら怪人二十一面相シリーズを読み。 筋肉少女帯と言うバンドがあって、何だか江戸川乱歩な歌を歌っていたような記憶が。 そういう記憶が有ったので買ってみました。推理小説として良くできているし、時代の雰囲気もヒシヒシと 感じます。 ですが、読後感が悪い。おどろおどろしすぎていて、私にはキツかったです。 同様のオドロオドロ感を持つ横溝小説には救いようと言うか登場人物の暖かい息吹があります。 江戸川乱歩はそれ以上に恐怖と言うか・・・・・読んでいて何だかゾッとする短編集でした。

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    投稿日: 2015.04.03
  • 「犯罪の真似事」からすべてははじまる

    「屋根裏の散歩者」は、読者に最初から提示される犯人を、探偵明智小五郎がいかにたどりつくのかが肝になっています。犯人であり主人公の郷田三郎が「犯罪の真似事」から、実際の犯罪に手を染めてしまうに至るきっかけは、皮肉にも明智が今まで経験した事件を郷田に語ったことでした。刺激的な事件の話しは、変わらない日常に飽き飽きしていた郷田を犯罪へと駆り立てます。憎しみから殺意が生まれるのではなく、ただの興味から悪意が生まれるという犯罪心理には、江戸川乱歩らしい人間観察の深みと寒気のする恐怖を感じます。(スタッフO)

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    投稿日: 2013.09.20