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プリズム
プリズム
貫井徳郎/東京創元社
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総合評価

213件)
3.4
19
73
81
25
0
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    「プリズム」 …ガラスなど透明体の三角柱で、光を屈折・分散させるもの。光の方向を変えるプリズムには種々な形のものもある。 推理小説に求める快楽って、正解を知ることだと思う。 これだけ長い文章の中で、自分流に推測を立てて「え?こいつか?いや…こっちも…」 なんて考え続けた結果、最後に導き出される正解に悦に浸る。 それが推理小説の醍醐味、そう思っている。 本作「プリズム」は、まずタイトルの秀逸さを感じる。 推理小説の手法は確かにプリズム的だ。 いろんな登場人物の主観的な目線から、被害者への思い、まだ見えぬ加害者への思いにバイアスがかかって、思考を分散させられる。 どの光を辿れば、本筋に辿り着けるか分からない。 それぞれに答えを持つ。 それこそが本作の醍醐味だ。 読み手は「え?なんで?」とちょっと味気ないような気持ちになるかもしれない。 ただあとがきで、それこそを楽しんでほしいという作者の意図を理解した時、自分ならどう結論づけるかを考える。 私的推理が正解かもしれない。 そんま想いにさせてくれる作品だ。

    0
    投稿日: 2025.08.04
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    小学校の女性教師が死亡。そこから始まる、5人の探偵役による推理。 各々が普段から見ていた被害者像が違うから、自然と推理が辿る方向性も変わってくる。 なるほど、これはたしかにおもしろい! 終わり方もかなり斬新だった。 で、解説にもあるように、たしかに被害者だけでなく、各登場人物の見え方も、各章によって異なっていて、人間の多面性を巧妙に描き出している作品だと思った。

    0
    投稿日: 2025.06.02
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    担任の先生が殺された。死体のそばにはホワイトデーのお返しのチョコレート、睡眠薬入り。犯人は誰か?という話。 睡眠薬入りのチョコを送ったところで、それをいつ食べるかは未確定なので、確実に先生の口に入れるためには、犯人もその場にいる必要があるのでは?というのがずっと疑問だったのですが、最後の推理で、まあそういう可能性もあるね、と。

    1
    投稿日: 2025.05.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    お、終わり?という感じで、好き嫌い分かれる。 事件は女子教師が自宅で死亡しており、睡眠薬入りのチョコレートが部屋にある。 その状況の中で、小学生の生徒が、同僚の先生が、不倫相手が、保護者の親が、と各章ごとに自分で推理して、怪しいと思った人が、次の章の語り手になる。 結局犯人は分からずじまい。 誰が犯人にもなり得る。 結論読者が決めてね、という。 古典でこのような小説があり、 それをオマージュしたとのこと。

    1
    投稿日: 2025.04.30
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    三月のある日、小学校教師・山浦美津子先生が急用で休んだ。  山浦はチョコレートを食べ倒れ、タンスから落ちたアンティーク時計が頭に当たった。死因は頭打傷と見られている。先生の部屋に送られてきたチョコレートから睡眠剤が検出され、送り主は同小学校の南条先生だった。  担任を受け持つ山浦先生は、生徒目線で受け答えするため、生徒たちの人気が高い。  休んだことに疑問を持った生徒は、なぜ休んだのか?クラスの中で話題になり、ミニ探偵団が暗黙の了解で犯人探しを始めたが、犯人捜しの調査能力に限界があったので、生徒たちの納得を満たしたところで探偵団は解散した。 一方、小学校教師達とPTAの間で問題になり意外な波紋が広がった。山浦美津子との関係者…教師と生徒の親と親族が、独自に調査を始めたのだ。 本書の目次は「虚飾の仮面」「仮面の裏側」「裏側の感情」「感情の虚飾」からも分かるようにフーザニットの迷宮なのだ。犯人は山浦美津子と関係を持った人たちの中にいるのか?犯人捜しよりも、心の中で渦巻く言葉にならない感情の表現が、著者の筆致の特徴なのかと思う。  読書は楽しい。 確か、「プリズム」っていう小説は、百田尚樹さんも同じタイトルを使っていますね。 内容は全然違うと思うけど、忘れしまったw 結局、犯人は誰なのか?わからん?わからんけどおもしろい! モヤモヤしながら叙述が続く、山浦美津子先生の裏の顔

    27
    投稿日: 2025.04.02
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    子供の部分は子供らしさがなかった。 続きは気になる内容だったが この終わり方はぼくは好きになれない。

    0
    投稿日: 2024.11.14
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    コロコロと物語が展開して、読みやすい。 一つ前に読んだのに、一冊挟むと記憶が薄まってて、早く感想書いておけばよかった〜と個人的な後悔。

    1
    投稿日: 2024.10.13
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    出版年が2003年となってるので20年ぶりくらいか、すごい衝撃を受けたことを覚えていたのでaudibleで聴いて、ああこういう仕組みだったな、と思い出す。これは、もしかしたら事実である部分だけを抜き出して組み立てたら真犯人に辿り着ける、というものなんだろうか。でも今すぐまた読み直す気にはならないし、いずれ…と思っていたら、多分また次読んだ時に同じこと繰り返しそう。

    1
    投稿日: 2024.08.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読みやすくてすいすいページが進んだ。 複数の視点で書かれているけど、登場人物がそれほど多くないのでわかりやすかった。 でも、え?これで終わり?と唐突なエンディングにびっくり! なるほどー。結末が重要視されないとはこういうことか。 思わせぶりな終わり方。

    8
    投稿日: 2024.05.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    結末が重要視されない――貫井作品の中でも特に曖昧なまま終わる部類。仮説だけが積み重なり、真実は読者に委ねられます。スッキリとはしないけどもう一度読み返してみようかと思ってしまう。

    2
    投稿日: 2024.03.01
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    はっ?終わり? 担任の先生が殺された!犯人は誰と推理するお話。 生徒⇒同僚の先生⇒元彼⇒不倫相手⇒生徒? それぞれが推理し犯人を探していく 矢印の方向で怪しんで行き、最後は生徒に戻ったとこで話は終わり。モヤモヤが残りました。 ガラスにキリで穴あけて侵入、睡眠薬入りのチョコ、結局のところ犯人は誰だったのでしょう?

    29
    投稿日: 2024.01.30
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    こういうミステリーもあったのね!という驚き。 めちゃくちゃ面白かったなー。 誰?誰なの犯人は??ってなった。 イッキ読み。 ファイル受信したら接続切るとか懐かしすぎる(笑)

    4
    投稿日: 2023.11.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    正直なところ、最後に犯人は出てくるんだろうなと思っていたところで、結論は各登場人物、そして読み手に委ねます。というところがなんとも面白かった。

    4
    投稿日: 2023.09.07
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    生徒、同僚の教師、元恋人、生徒の父の視点で女教師の死亡事件に関する推理が描かれる作りが特徴的でした。

    4
    投稿日: 2023.08.28
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    結局、事故なのか事件なのか、その両方なのか。読者に委ねてる。プリズムっていうタイトルの意味が結構深かった。

    2
    投稿日: 2023.07.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    多重解決ミステリーのおすすめを検索したところ出てきたので、読んでみた。 https://susumutomaru1999.blog.jp/archives/1069721377.html https://300books.net/tajukaiketsu-osusume/ 小学校の先生が死体で発見される。原因は古時計が頭に当たったことだった。事故とも他殺ともとれる状況であるが、直前に食べたと思われるチョコレートと胃の中から睡眠薬が検出される。また、ガラスが切り抜かれ鍵が開けられていた。 警察は事件の捜査に乗り出し、関係者に事情聴取を行う。関係者の側も事件の真相を突き止めるべく推理を働かせる。推理しては否定され、また別な人物が推理をする形で物語が進んでいく。 最初の章では被害者の教え子の小学生が登場し、推理を行う。子供の言葉で会話が行われるので少し読みづらく感じた。子供が調査と推理を行うものは宮部みゆきさんの「夢にも思わない」、「今夜は眠れない」を思い出した。次の章からは大人の会話で進むので読みやすかった。 難しい動機やトリックが出てくるわけではないので全体的には読みやすかったと思う。オチには少し不満もあったが。

    2
    投稿日: 2023.06.15
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    ある女教師が自室で死んでいた。睡眠薬入りのチョコレート、世間を騒がす通り魔、匿名の通報、純真な彼女が抱える裏の顔、果たして彼女は殺されたのか? 断片的な手掛かりと想像を駆使して広がる素人探偵たちの推理の結末は・・・。 女性教師の死をその生徒や同僚といった素人探偵が推理していく推理合戦ものなのですが何か決め手にかける。その欠け落ちたパーツの意味と作者の仕掛けた企みに困惑することは間違いなし。

    2
    投稿日: 2023.05.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    久々の貫井作品、通算5冊目の読了ですが、私には「慟哭」以上に印象に残る一冊でした。 何故印象に残ったのか? 本作はミステリー作品のはず、なのに最後まで真犯人は解明されないまま幕を閉じてしまったからです。 そんなことあります? いや、あるんです。 物語はの本筋は死体となって発見された小学校の女性教師、当初は事故の疑いもあったが、①睡眠薬が入った食べかけのチョコレート②亡くなった女性教師の胃からも睡眠薬の成分を検出③ガラス切りを使って開けられた窓ガラス、以上のことから殺されたものとみなされ、犯人を探すというもの。 Scene1では教え子である小学5年生の視点で、Scene2では同僚女性の視点、Scene3では元カレの視点、Scene4は不倫相手の視点、それぞれの視点から犯人を推理します。 それぞれが語る被害者像も同じ人物かを疑いたくなる程に違い、それぞれの推理の結果も違う。 読み終えた読者には読者自身が推理をし、犯人を追い求めたくなる余韻が残る。 間違いなく衝撃作。 説明 内容紹介 小学校の女性教師が自宅で死体となって発見された。彼女の同僚が容疑者として浮かび上がり、事件は容易に解決を迎えるかと思われたが……。万華鏡の如く変化する事件の様相、幾重にも繰り返される推理の構築と崩壊。究極の推理ゲームの果てに広がる瞠目の地平とは?『慟哭』の作者が本格ミステリの極限に挑んで話題を呼んだ衝撃の問題作。 内容(「BOOK」データベースより) 小学校の女性教師が自宅で死体となって発見された。傍らには彼女の命を奪ったアンティーク時計が。事故の線も考えられたが、状況は殺人を物語っていた。ガラス切りを使って外された窓の鍵、睡眠薬が混入された箱詰めのチョコレート。彼女の同僚が容疑者として浮かび上がり、事件は容易に解決を迎えるかと思われたが…『慟哭』の作者が本格ミステリの極限に挑んだ衝撃の問題作。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 貫井/徳郎 1968年東京生まれ。早稲田大学商学部卒。’93年鮎川哲也賞に応募した『慟哭』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    32
    投稿日: 2023.02.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    小学校の女教師が撲殺されるという事件が起こった。傍にはその物証と思われるアンティークな置き時計。さらに、彼女の胃からは睡眠薬入りのチョコレートと他殺を裏付けらような証拠が。一体誰が彼女を殺したのだろうか。 章ごとに主人公(探偵役)が変わっており、その章の主人公に犯人とされた人が、次の章の探偵役となる。最初は女教師の教え子の小学生たちであり、次の章では同僚の女性。そして、元カレに現在の不倫相手と続いていく。 主人公たちから見た殺害されたと思われる女教師像はさまざまであり、そこからの視点に立った推理がなされていくところは面白かった。立場や職業によって、前提となるものや知識が違うからこその推理であった。 また、どの人も真犯人を見つけたいのではなく、贖罪としての犯人探しをしているというのも面白かった。 ただ、どの章の主人公も納得して次の主人公にバトンタッチをしているが、真犯人は謎のままであり、ミステリー作品を謳うのであれば、明らかにして欲しかった。

    3
    投稿日: 2023.01.27
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    昔読んだ覚えがあるんですけれども、内容を全くと言っていいほど覚えていなかったので(!)初見の時のように楽しめましたかねぇ…社畜死ね!! ヽ(・ω・)/ズコー まあ、なんかちょっと「しつこい」感じはしましたけれどもね…記述の部分とか…でもまあ、概ね楽しめました! ヽ(・ω・)/ズコー 次は本当に読んでいない「愚行録」に取り掛かりますかね…シリーズ三部作、最終章ってところですなぁ… さようなら…。 ヽ(・ω・)/ズコー

    1
    投稿日: 2023.01.18
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    こいつが犯人か?と思う人が次の章から主人公になっていき、その度被害者の新たな側面が見えてくる、という構想。斬新で面白いけど、結局真相がわからないのがもどかしいので星3つ。

    4
    投稿日: 2022.12.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    面白かった 最初僕たちはミツコ先生と呼んでいるをツッコミ先生って空見してたからつっこんでくる美人な先生かと思ってた 教え子、同僚、元恋人、不倫相手(最初の教え子の父親)の視点からそれぞれ事件の真相を探るのが面白い 最後まで犯人わからないっていう終わり方で若干拍子抜けしたけどそこまでモヤモヤしなかった 睡眠薬入りチョコレート関連でそのチョコを贈った南条先生ともと付き合ってた同僚の先生がなんで昔睡眠薬を使ったことあるのを知ってるのか謎だった なので犯人はこの先生と友達が悪戯されどうにか仕返ししたい大人びた山名さんかな?と思ったけど、それだと辻褄が合わないことも多い 名前思い出せないけど、同僚の女教師が天真爛漫すぎて一緒にいると自己嫌悪になることから訃報を聞いた時に少し喜んでしまった罪悪感から犯人探しするためにミツコに、関係のある人に接触しまくるのなんか違和感すごかった そんな理由で元彼に会ったりしてて事件楽しんでるんじゃ?って感じた

    1
    投稿日: 2022.07.31
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    先生の死について、四つの視点で謎を解明しようと、章が進む。が、その謎の解明は、読者に委ねられるようなラストだった。先生の人格が四者四葉で画一的な考えでは、事件の真相は掴めないと言っているようだった。

    1
    投稿日: 2022.07.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ☆4.0 素晴らしく面白い! 「乱反射」のドラマが良かったので貫井徳郎さんの小説を読んでみようと思ったのだが、想像以上に面白くて珍しく一気読みしてしまった。 「乱反射」でもそうだけど、『起こっていることはひとつでも、見る人によってこんなにも違う』『見る角度が変われば見えるものが違い、故に導き出される結論も違う』 この世界の全ては多面的であるが、それを非常にわかりやすく見せてくれる。 テンポも良く、「犯人が知りたい」という思いでどんどん読み進めていたが、最後の感想は「結局わからないのかーっ!!」だった。

    1
    投稿日: 2022.06.17
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    慟哭に続いての著作2作目。 相変わらず読みやすい綺麗な文章。 タイトルも的を得ていて良い感じ。 それに、素人探偵の数珠繋ぎの次に私も加わろうって思ってしまうラストの余韻がすごく好き。 わかり易く誘導してる気すらする…。

    2
    投稿日: 2022.03.26
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    章ごとに主観が変わり、1つのものが色々な視点で姿を変えてゆく、まさにプリズム。 それなりに楽しく読んではいたのだが、ラストで「え?これで終わり?」最後の推理はちょっと無理がない?だとしたら犯人は誰なの??とモヤモヤしてしまった。

    2
    投稿日: 2022.01.22
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    色々な人の視点で話を追う構成が面白いなと思いました。 考察しては否定を繰り返して真実に近づいていく感じがとても好きでした。 ただ、結末がはっきりしないのがちょっとだけモヤモヤが残ったような気がします。

    3
    投稿日: 2022.01.12
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    先生が死んだ 他殺なのか事故なのか 章ごとに視点が変わり、それぞれが事件について 調べて語る まさかの結末でしたがなるほどそういう展開かと 思わせました あとがき、解説も補足としてよかったです

    5
    投稿日: 2021.12.01
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    ある小学校の女性教師が自室で死亡し、頭部にはアンティーク時計による殴打痕が。 体内からは睡眠薬が検出され、睡眠薬入りのチョコレートも見つかる。 多重解決ミステリーもの。 複数の人間が語る推理に終始振り回されっぱなしだった。 人物によって被害者に対する印象が異なるのも面白い。

    2
    投稿日: 2021.11.06
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    美人で人気者の小学校教師が 自宅で死んでいるのが発見される。 睡眠薬入りのチョコレートを食べた形跡があったが 犯人はそのチョコの送り主の同僚教師なのか??? この事件の被害者の関係者が それぞれの立場から事件の真相究明するという構造が面白い。 だけと最後まで犯人がわからないというのは、 やっぱりモヤモヤするなぁ。

    2
    投稿日: 2021.10.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読み終えると、各目次の意味が分かる。それぞれの人物がそれぞれの立場からから、それぞれの情報を元に推理する。被害者の見方も、子供、恋人、同僚などからそれぞれ違って見えるのも面白かった。 結局犯人は。最後に、各伏線を回収する意外な犯人は!と思いきや、明かされず、ヒントもなく、というか作者も決めてない?ようなのでやや拍子抜け。 死因も日付も関係者も、空想の余地が大きい状況設定なので、読者が考えるのも面白いのかも。 芥川龍之介の藪の中みたいに、山浦先生の霊を呼び出してしゃべらせたら面白かったのに。

    3
    投稿日: 2021.09.14
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    小学5年生しかも、自分のその頃とは成長速度が違うとは言え、違和感が強すぎて、つまづきました。 次の一人称「あたし」と何故これ程頭を突っ込みたいのかの説得力が無く、心が離れてしまいました。

    1
    投稿日: 2021.09.13
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    一章にて誰もが感じたであろう違和感 「「小学生とは。」」 お達者なお子様達のお探偵な章、私は好き。動機やトリック等の非論理は苦手だが、フィクションだからこそなTHEフィクションキャラは大好物。読み進めていると彼等が小学生な事を忘れるが、中々の頻度で「まったく大人は〜」やら、そこそこ難しいお言葉を使っていたくせに唐突に「〇〇って何ァに?」的な子供感を突き付けてくるので、( ゚∀ ゚)ハッ!ソウダッタショウガクセイダ とまぁ、鼻ちょうちん完全体は免れる事が出来る。 ある所で犯人と推理された人間もまた推理を行い別の図が見えている。見方が変われば犯人も変わる中々面白い仕様で、なるほどプリズムとは良く言ったものだなぁと感心した。 しかしここまで数少ない登場人物全て白丸付けちゃって、どう着地するんだろうと楽しみにしてたものの...うーん、楽しみ方を間違えたようだ。 時系列がよくわからなくなってしまって、かと言って真相が興味深かった訳でも無く、読み直すほどでも無い。残念、昂りは感じなかった。 ミステリーにどんでん返しを期待するマンの方は肩の力抜いて挑みましょう。いやある意味どんでん返ってはいるんですけどね...(含) 私とはあまり相性がよろしくなかったようで、このプロットにコミカルさを感じてしまい、まるでお笑い番組流し見しているような感覚で読み進めておりました。 さて、次に手に取る貫井徳郎作品。果たして吉と出るか凶と出るか....このギャンブル性にドギマギするのも楽しみの一つだ。

    69
    投稿日: 2021.08.14
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    小学校の女性教師が自宅で変死。物語は4つの章で出来ていて、各章ごとに被害者と関わりを持つ者達が主人公となり、それぞれ独自の推理で様々な犯人像を描いていくミステリー。 慟哭に続き貫井徳郎作品連読。 いやはや、率直に面白かった。私の好きなやつだ。 各章の主人公は、女性教師の謎の死をテーマに、別の主人公を犯人と仮定し、推理を持って根拠固めを行っていく。 しかし、次の章の主人公の独白により、その理由がくつがえされ、別の真実が明らかになり、新たな推理が生まれる。と思えば、次の章でその推理は成り立たなくなり… と、推理の構築と崩壊の無限ループ。 見る角度を変えることで如何様にも変化する。 そう、正に表題通りプリズムだった。 そして結末たるや否や… 賛否が分かれる作品と思われるが、謎解きの過程を楽しむ私のような方にはハマるのではないだろうか。 ちなみに私はミスチルの【Prism】という曲が好きだ。 『転んだ時だけ 気付くコンクリートの固さ』 そうだよな。 痛みだけじゃなくて、固さ、冷たさ、情けなさ、悔しさ。ふとした出来事で、改めて色んなことに気付かされるよな。

    55
    投稿日: 2021.07.27
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    4章に分かれ、それぞれの主人公から事件の考察が進められていくお話。 犯人や真相については、最終章で語られているのが正解、ということでいいのかな? という曖昧な終わり方でした。 ここで、エピローグに真犯人が漏らす決定的なひと言とかが添えられてると腹落ち出来るんだけどなぁ…。 自ら推理しながら読むのが好きな方にはいいのかもしれません。

    3
    投稿日: 2021.06.27
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    ダラダラと読んでいたせいか、物語に集中できない場面もあったけど、切り口としては悪くないと思う。 読み終えた後にアレコレ想像するのは良いが、回答が得られないのが嫌だな。 この手の推理小説は物語の進行に合わせて自分の推理を楽しむので、最後は答え合わせをしたいからね。

    1
    投稿日: 2021.06.12
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    一章毎に語り手が変わり、それぞれが推理をしていく。 犯人の目星がついた所で、次の章ではその犯人とされる人物が語り手となる。 なので語り手は自分は犯人ではない事を知っている。 そうして物語はループする。 1→2→3→4→1… 結局誰が犯人かは明記されていないのでモヤモヤは残るが、面白い手法だった。 物事には多面性があり、人はいくつもの顔を持ち合わせている。

    4
    投稿日: 2021.05.29
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    …で犯人は? 側から見れば疑わしい各人が各々の推理をして各々の犯人を特定する。 それぞれの推理に、なるほど。と思う自分の単純さに笑えた。

    8
    投稿日: 2021.05.25
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    確かに真犯人は結局誰なのか気になるけれど、それ以上にこの手法が面白かった。 個人的には結局真犯人は強盗で、睡眠薬入れたのは南條。後から発見した井筒が伝票を持ち帰って話をややこしくした、くらいの話かなと思う。 彼女に対して後ろめたいことがある人間が居たから、犯人っぽく見えただけのような。  各章の語り手が、次の章の語り手が犯人であると疑う形でループしていたが、小宮山父が息子を疑ったのには引いた。自分は息子の担任と不倫しておいて、冷淡な反応しただけで犯人とは。

    0
    投稿日: 2021.04.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最後まで読み進めても犯人がわからない。読み手のご想像にお任せします、真相わからない系小説。好きな人もいるのでしょうが、私はモヤっとしました。

    0
    投稿日: 2020.09.17
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    小学校の女教師が自宅で死体で発見され、クラスの生徒たちや同僚の教師、元彼、不倫相手とそれぞれが彼女の殺人事件に対し独自の推理を下していく。推理ゲームみたいでまだ他にも推理が立てられるんじゃないかと思えてくる。最後まで読んで何だか著者の実力を感じた。

    0
    投稿日: 2020.08.26
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    読み終わって思わず「何これ…」という状態。作者に思いっきりもてあそばれた。 さんざん考えて結末を待ちわびていたのにやられた。 章題も読み返すと、ここでも遊んでるとは…。

    0
    投稿日: 2020.05.02
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    裏表紙を読んで興味がでたから買った一冊。 いくつかの推理があるが犯人がわからない・・・ 楽しめない結末でした。 結末より過程を楽しむ内容なんだろうけど、答えのないクイズみたいでスッキリしないし、イライラする。 貫井徳郎さんの小説は好きだがこの小説は好きにぬれない。 答えはご想像に的な小説は読みたくないと感じた小説でした。

    6
    投稿日: 2020.04.19
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    3/5読了。 はっきりとした真相を書いてはないけどきっとそういうことなのねと小宮山先生の考え通りで解釈していいのかな。 事件か事故かもはっきりしないまま。、 ちょっとモヤ でも生徒側の話、同僚の話、元彼の話、不倫相手の話の構成は中々面白かった 山名さん大人過ぎ

    2
    投稿日: 2020.03.05
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    内容(「BOOK」データベースより) 小学校の女性教師が自宅で死体となって発見された。傍らには彼女の命を奪ったアンティーク時計が。事故の線も考えられたが、状況は殺人を物語っていた。ガラス切りを使って外された窓の鍵、睡眠薬が混入された箱詰めのチョコレート。彼女の同僚が容疑者として浮かび上がり、事件は容易に解決を迎えるかと思われたが…『慟哭』の作者が本格ミステリの極限に挑んだ衝撃の問題作。

    0
    投稿日: 2019.11.05
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    被害女性の周りを関係する人物がぐるっと巡ると、女性の 人物像がまるで違って見える。 正となる解は多分ないけど、これでいい。

    1
    投稿日: 2019.08.21
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    被害者の周りの人たち目線、それぞれの立ち位置からの推理。 もやっとした終わり方やけど、これはこれで良い作品だと思います。 31/1/29

    1
    投稿日: 2019.01.29
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    女性の死を巡って多角的に推理が繰り広げられる意欲作 考えてみれば人の印象は千差万別。こんな作品があってもいいのかもしれない。ただ最後の判断は読者に任せられるので、スッキリした読後を味わいたいなら少し物足りない感も。

    1
    投稿日: 2019.01.08
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    真実はああでもなくこうでもない系のお話。さらっと面白く読めたけど、出てくる大人たちの描写はやたら古臭い印象。

    0
    投稿日: 2018.12.31
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     ある殺人事件を4人の関係者が語り手となって捜査。  語り手が変わると人や事件の印象も変わってくる。  立場が変わると状況が変わるということがよく分かります。  創元推理文庫版では、単行本版の著者あとがきも再録されています。  これを読むと本作品執筆の意図がよく分かります。     他の方はどう思ったのか検索してみました。  検索の上の方から見て行ったのですが、各人各様の感想で面白い。  真犯人の推理も色々とされていてそれも面白い。  読者の感想もプリズムなのです。  人間の考え方は千差万別なのだと実感します。  そういう多様な方々と読んだ本について平和的に語り合うのが楽しいのです。 (ネトウヨと政治や歴史について議論する気は全くありませんが)     本書の解説は小池啓介という方が書かれています。  10ページほどの分量ですが、著者・貫井徳郎の過去作品に触れた上で本作品についても論じた必要にして簡な名解説。  文庫本の良き解説を誉める会・会員としては推薦したい解説です。  良き解説は良き読者を育てるのです。  文庫本は解説を充実させなければいけない、ということを改めて主張しておきます。    少年少女・ネタバレSALONO(ネタバレ注意!)  貫井徳郎『プリズム』読者の感想も“プリズム”   https://sfklubo.blog.jp/archives/12884384.html

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    投稿日: 2018.11.02
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    小学校の教師が殺された事件を巡り各章毎に異なる関係者の視点から真相に迫ろうとする。関係性により被害者の様々な異なる面が見えてくることがタイトルのプリズムにつながる。有名なミステリー小説の手法を踏襲したらしいがこの読後感もやもやは…。

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    投稿日: 2018.10.09
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    斬新な構成なんだろうけど(あとがきによると、かつてはミステリーの様式の1つだった?)、一言でいうと、「モヤる」。全然すっきりしない。

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    投稿日: 2018.07.29
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    小学校の女性教師が自宅で死体となって発見された。傍らには彼女の命を奪ったアンティーク時計が。事故の線も考えられたが、状況は殺人を物語っていた。ガラス切りを使って外された窓の鍵、睡眠薬が混入された箱詰めのチョコレート。彼女の同僚が容疑者として浮かび上がり、事件は容易に解決を迎えるかと思われたが…

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    投稿日: 2018.06.16
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    「愚行録」に似てて、ある人から見れば"いい人"だった被害者が別の人から見ると最悪だったりで、語る人が変わるごとに次々にいろんな顔が見えてくるかんじ。 被害者の無意識の残酷さとか、被害者の周りの悪意とか人の中の悪の感情を書くのがやっぱり上手いなあと思いました。 ただ終わり方が新しいというかあまりにも意外で。笑 無しではないけどやっぱり納得いかなさはある。 なのでわたしは推理して楽しむというよりは、人の見え方は人によってぜんぜん違うんだなってことを楽しめました。

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    投稿日: 2018.05.02
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    自分で推理するのが好きな読者なら、何度も読み直してある意味楽しめるのかもしれない…かも? 結末が気になって一気に読んでしまったが、私は推理しないので、丸投げされても困る。

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    投稿日: 2018.04.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    このタイプ始めて読んだので、新鮮。 でもどこかで犯人はお前だ!!というオチを期待していたので、ちょっと消化不良。軽めなタッチは読みやすかった。

    0
    投稿日: 2018.02.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    貫井徳郎初期の作品。 小学校の女性教師が殺された。ガラス切りで破られた窓、現場に残された睡眠薬入りのチョコレート。チョコレートを贈った同僚教師が容疑者として浮かび上がり、事件は早期に解決すると思われた。 初期の東野圭吾作品を読んでいるかと錯覚するほどの軽めのストーリー展開にどんどん頁が進む。 被害者の教え子、同僚教師、元恋人、不倫相手と目線が変わるごとに、被害者の印象もガラリと変わり、何が真実なのかわからなくなる。 推理の構築と崩壊、事件は幾通りにも推理され、真相は明らかにされない。どれももっともな気もするし、違うような気もする。 このタイプの作品は初めてだったけど、最後はやっぱりモヤモヤして、スッキリ感は得られなかった。 社会派の貫井作品の方が私好みだわ。

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    投稿日: 2017.12.22
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    「プリズム」 貫井徳郎 ★★★☆☆ こんなミステリーもあるのか。 あとがきを読むとわかるのですが、こういうジャンルだそうです。ものすごく消化不良感があります。スッキリしたい人にはオススメできません。“ああ言えばこう言うタイプ”の人にはオススメです。(どんなタイプだ) ミステリーっていうのは、小説家に踊らされるのを楽しむジャンルだと思いました。

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    投稿日: 2017.09.06
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    「慟哭」が素晴らしかったので、では他の作品は?ってことで本作。選出の理由は、「国内ミステリーマストリード」より。なるほど、真相は闇の中のまま、多方面からの推理を元に、それぞれの解答を読者の中に求めるパターンか。知的遊戯としてのミステリにあまり魅力を感じない身としては、こういう系の作品には正直あまり惹かれないのです。「乱反射」も買ってみたけど、読むのはいつになるかな~。正直、遠のいた感じです。

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    投稿日: 2017.09.06
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    貫井氏の作品にハマってしまいました。自分がこういう推理小説が読みたかったんだと再認識しました。 被害者が多面的に、まさにプリズムのように描かれますが、探偵役となる人物及びその中で語られる人々もまさにプリズムのように描写され、どのようにでもこの殺人事件(事故とも推理可能ですね)という事象を解釈することが出来そうです。どのように解釈するかによって読者の心理まで試されているようで少し怖い気もします。 遅まきながら私の貫井シンドロームは終わりそうにありません。

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    投稿日: 2017.08.23
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    ミステリーの一つの形としてこういったものもあるらしいが、やはりスッキリしない。 被害者に関わりのある人々がそれぞれのやり方、視点で調査をして一応の結論を出すが、次の章ではまた覆される。誰かが嘘をついている可能性もあるのだが、それは最後までわからないしハッキリしない。少なくとも、作品をスッと読んでいる限りでは分からない。 被害者に感情移入出来るかが、一つのこの作品を評価出来るかどうかのポイントになりそうだが、自分はダメかな。 それにしても警察の捜査はどうなっているのでしょうか。

    4
    投稿日: 2017.08.15
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    面白かったが自分が読みたいと思っていたような内容ではなかった。 結局真犯人は分からずじまいでいくら考察をしても永久に答えは出ないようにできている。 確かにそういうミステリがあってもいいとは思うが私は読んだ後に真実が把握できるものが読みたかった。

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    投稿日: 2017.05.07
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    プリズムという作品名はまさに。しかしながら、どうしてもハッキリとさせたい人間のため読後は物足りない感じ。三者三様な素人考えの交錯。で、結局!?とワクワクしていただけに少し残念だった。

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    投稿日: 2017.04.29
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    プロローグを読んで、なぜあんな終わり方にしたのか理由はわかったけど、面白かっただけに、終わりも満足な展開を期待してしまった。

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    投稿日: 2017.04.05
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    被害者である山浦美津子の人物像が面白い。 人は見たいものだけを見るものだ。 ある人にとってはとても魅力的に思える一面も、ある人にとってはどうしても好きになれない一面でしかないこともある。 誰からも愛される人だったけれど、私にとっては「疲れる」人だった。 朗らかでかわいらしく、我が侭で他人の気持ちがわからない、子どものような人。 何もわからないお嬢さんだったから。ぜんぜん悪気なんかなく、他人にいやな思いをさせる人。 堅すぎず、かといって軽薄にはならず、適度に抑制があり、適度に奔放だった。 美津子の死に疑問を持った人間たちが、それぞれその謎を解明しようとする。 もちろん警察とは違って捜査が出来るわけではない。 自分たちの調べられる範囲でわかったことをもとに、憶測していくのだけれど。 真犯人は結局わからないまま物語は終わる。 この手法って前に読んだことがあるような気も。 それでも十分にミステリーの面白さを堪能できる物語だったと思う。 結着がつかない物語は消化不良のようで苦手という人以外は楽しめるのではないだろうか。

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    投稿日: 2017.03.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ミステリの感想というのは書きにくい。 一番ネタバレしちゃいけないジャンルだからなあ。 これはひとつの殺人事件に対して、何人もの登場人物がそれぞれの推理をしていく話。 だから被害者とのつきあい方によって、被害者の人となりが違って見えてくる。 タイトルは『プリズム』 なるほど。 でも、この被害者は違う一面を見せているわけではないと思う。 彼女の性格を、受け取る側が好もしく思うか嫌悪するか。 これでは人物描写としては浅い。 まあ、ミステリは必ずしも人物を描かなくてもいい場合もあるのだけど。 部分的にも全体的にも、突っ込みたいところはある。 でも、登場人物たちがそれぞれの理由で事件の真相を知ろうと考え、推理するというスタイルは好き。 だって、ひとつの事件でいくつもの解決編を読めるのはお得でしょう? 必要なのは真実ではなく、自分が納得するということ。 そういった意味では、私は必ずしも納得できなかったので、自分なりの解答を考えなくてはいけないなあ。にこにこ。

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    投稿日: 2017.01.15
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    正にプリズム。視点によって事件の見え方のみならず、被害者やそれを取り巻く人物像も様々に変化する。物語中では様々な仮説が構築されるが、読者の目線からまた別の仮説を構築することも可能な、うみねこで言うところの『ゲーム盤』のような一作。共に仮説を構築して議論してくれる人が身近にいれば、濃密な娯楽となるだろう。あとがき、及び解説も秀逸で非常に面白かった。本格ミステリの3つの源流を辿りたくなった。

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    投稿日: 2017.01.04
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    著者の作品を読むのは初めてでした。 読みやすかった。 重い、深いというのはなくて、いい意味で浅く広く 老若男女の別なく、好き嫌いなく読めるような作品かなと思いました。 また違う作品も読んでみたい。

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    投稿日: 2016.12.02
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    2/25生まれの作家だったので。話題のバースデイ文庫で購入。 思っていた結末と違っていた。「藪の中」を読んだときと似た読了感。 フォロワーは喜んでこの作品についていくのだろうなあ。 解説にあった乙一や本多孝好は好きだけど、私には合わなかった。 いかんせん心情描写がなさすぎる。機械的に事件が起きて、それを推理していく流れ全てに人間味を感じない。まず推理する動機が不自然過ぎる。 登場人物の心情描写が弱いあたりは、「謎解きはディナーの後で」とか、「貴族探偵」に少し似ている気がする。 読者自身が推理することを楽しめるなら、この作品も合うのだろう。

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    投稿日: 2016.07.29
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    読みやすいし、なにより構成はめちゃめちゃ面白いと思いました でもやっぱラストに関しては好き嫌いが別れるところかな~嫌いではないです、でもめちゃめちゃ好みでもなかったです

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    投稿日: 2016.07.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

     誰からも愛される若くてきれいな女教師、山浦先生が殺された。教え子たちはこの殺人という異常事態に興奮し犯人捜しを始める。  容疑者として浮かび上がったのは同じ小学校の教師である南条だった。驚くべきことに山浦先生は彼から送られてきた睡眠薬入りのチョコレートを食べてから死んだのだった。  しかもクラスのマドンナである山名さんも南条が生理的に嫌いだと言っている。これは間違いないぞ!  だが綿密な調査を進めていくうちに容疑者は南条からマンションの管理人、小学校の女教師である桜井へと移っていく。  どうなってやがry。一体誰が犯人なんだ、何が動機で、なぜ山本先生は死ななければならなかったのか!  次回『結果ではなく過程』――見る人間によって対象の人物像は異なる

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    投稿日: 2016.07.12
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    小学校の女性教師の死を巡って、その教え子、同僚の女性教師、元恋人、教え子の父親の4人の視点で繰り広げられる調査と多重推理、疑惑の数珠つなぎ。 各人の推理の課程をたどっていくのが楽しい作品だ。 その構成の妙と、それを可能にした被害者を取り巻く人間関係構築の妙が目を引く。 周囲の男性を手玉に取り、同僚女性教師には負い目を感じさせる、悪魔のような無邪気さを持つ被害者の性格設定が光っている。

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    投稿日: 2016.07.02
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    あれね、どうなったかは読者に託すタイプのやつ。 うわ〜でたよこのラスト っておもうんだけども嫌いではない。

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    投稿日: 2016.06.04
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    好き嫌いが分かれる作品。物語の結末は、読み手によって様々な受け止められ方をしそう。読書会などで推理合戦できる環境にあるならオススメ。

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    投稿日: 2016.05.15
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    生徒に人気の高かった女性教師が自宅で殺されていた。 犯人は一体誰なのか? 4章からなる話の中で推理される犯人とは? 行き着く先に犯人は見えてくるのか? なるほど、なかなか面白かった。 2016.5.9

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    投稿日: 2016.05.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    すごくもやっとして終わった!それを狙ってたらしいけれども! 小学校の女教師が自室で頭部に傷を負って死亡。部屋からは睡眠薬入りのチョコレートが見つかる・・・という事件を巡って、生徒達、容疑者、女友達、などの視点によって事件が語られていく。結局誰が犯人なのか分からず、可能性が示されるのみ。面白いんだけど、どんでん返しを期待して読んでいたので拍子抜けして終わってしまった・・・。

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    投稿日: 2016.04.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    殺人事件(?)を色んな人の視点で真相を暴いていく話。 少年探偵団・小学生、偉すぎでしょうw結局真犯人がはっきりしないままモヤモヤ・・・。 でも面白かったのでヨシです。

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    投稿日: 2016.01.17
  • 真実は当事者のみが知る

    芥川龍之介「藪の中」的な話。 すっきりしない読後感が苦手な方にはオススメしません。

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    投稿日: 2016.01.08
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    プリズム、光を分散・屈折させる装置。一人の女性を様々な視点から描き、生徒からは良い先生、同僚からは自分勝手な女、元恋人からは女王、不倫相手からは孤独な女性、と装置を通して見た彼女は多くの色を見せて行きます。各章の終わりで披露される推理が次の章で思わぬことになったり、展開が良いのですいすいと読むことが出来ました。若干結末に触れますが、この話の目的は事件の解決ではなくそれぞれにとって「事件を終わらせる」こと。進んできた光は思わぬ方向へと屈折して行き、人を思わぬ方向に動かして行ったりするのかもしれません。

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    投稿日: 2015.12.19
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    ミステリだからできること。 真相が確定しないものは少しもやもやするけど、それはそれでよい。 本作の面白いところは、各章で主観的解決を図っていること。なので、読者への読者的解決は提示してくれず、そうかと言って、どうあって欲しいのかを強く喚起するような仕掛けもないので、ほんとにミステリのためのミステリだと思う。 だからこそ、これは面白いのだ。

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    投稿日: 2015.07.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    慟哭の時も思ったんだけど、決して新しい手法と言う訳ではなくて、目新しい事はあんまりない。 けれど、この頃の本格ミステリとしては懐かしくも時代を取り入れた傑作だったのだと思う。 ここから、本格ミステリに入るのは良いのかもなあと思うような教科書的な作品かな。

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    投稿日: 2015.05.30
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    う~ん。。。ちょっと消化不良かな。プリズムってタイトルの意味はわかったんだけど、なんか腑に落ちない。。。 視点が違えば。。。

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    投稿日: 2015.05.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    答えが無いミステリー。 担任の女性教諭が死んだことに端を発し、この人物が犯人だ。と探偵役が結論付けた次の場面で新しい展開を見せていく。 ラストに関しては意見が分かれるところではあるが、それほど読了感が悪いわけでも無く、いろいろと考えさせられることがある。 犯人はあなただ!と言うのを求めているならばストレスを感じるのかもしれない。

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    投稿日: 2015.02.08
  • ぐるぐるぐるぐる

    2005年4月12日読了。この話の構成は私もまだ読んだことがなく、とても新鮮でした。というのも、真犯人は最後まで分からないから。4部構成でみんな推理ごっこするんだけど、決まって最後は「私は犯人を見つけ出して、警察に突きつけるつもりはない」なんて言いながら自己満足してしまう。そして1部で疑われた犯人が2部で、2部で疑われた犯人が3部で、3部で疑われた犯人が4部で探偵役をするからまたおもしろい。そして4種4様納得できるから困ったものだ。真犯人がわからなかったのは心が落ち着かないが、推理を新しい形で見れたことは楽しかった。

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    投稿日: 2015.01.27
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    著者の作品を初めて読みました。 衝撃的でした。 それぞれの視点で推理していく過程がゾクゾクした。 結局真相は…? というのもこの作品の魅力なのだと思う。

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    投稿日: 2015.01.24
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    事故か殺人事件かはっきりしないひとつの事象に対し、その事象に至るストーリーは、まさに芥川龍之介の「藪の中」。 いくつも仮設が立てられるという意味では面白いけれど、やっぱりこういう小説だとどうしても結論はすっきりと知りたい。

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    投稿日: 2014.06.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    小学校の女性教師が死体で発見された。他殺なのかそれとも事故死か?4部構成になっており、彼女を取り巻く関係者がそれぞれに死の真相を知りたくて、それぞれの視点から謎を解明していこうと行動し、そしてそれぞれある結論に至る。 女性教師の印象は語られる人によって様々な表現がされ、人は多面性を持っている。それぞれが同じ人のことを語っているのだろうか?光の当たり具合で様々な色に変化するプリズムと同じ。 そしてそれぞれの結論も違う。 最終的に他殺だったのかそれとも事故死。真実は語られることなく物語は終わる。 こういう展開の小説もありなんだろうな。ちょっと変わった作品。

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    投稿日: 2014.06.04
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    構成が面白い。結末や真実のある作品ではない。最終的にわかったのかわからないのか、すっきりしない気分にさせられるのに、面白かったな、と思える。 大事なのは真実ではなくて、切り口、多面性。それぞれの仮説。 こういう推理モノもありなんだなぁ。

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    投稿日: 2014.06.04
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    推理は面白かったが真相は謎のまま終わる。 山名さん目線の話が描かれていないし、山名さんと友達の復讐かなぁ。 回答編を出して欲しいと思いました。

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    投稿日: 2014.05.05
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    多角的に一つの事件を見て行き、次々と明るみに出る被害者の人となりが、光を乱反射させ色彩豊かな光景を写すプリズムのようなことから、題名をプリズムとしたのだろう。新感覚ミステリーと称され、紋切り型のそれとは一線を画してるのは確か。しかし、それが吉と出たか凶と出たかは人それぞれだろう。個人的には嫌い。一体誰が犯人なのか。選択肢が一見すると多数用意されてるが、確固たる手掛かりが隠されているのなら、最終判断(犯人誰何)を曖昧模糊とし終結させるのもありかなーと思うが。

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    投稿日: 2014.04.11
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    2013.11.24読了。 犯人は誰!途中で『あれ、これ最終的に犯人分かるの?』と思ってしまったら、本当に分からずに終わってしまった。 ミステリーって難しい。 こういうミステリーもありなんだと思うけど、私はしっかり犯人が分かってから遡ってみて『あ!ここね!』みたいなのが好きだな。読んでるときは面白かったけど。 …ゆかりは井筒が美津子のアパートに行った時間を嘘ついたのはなぜだったの?嫉妬から?

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    投稿日: 2013.11.24
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    へー。結論なしかー。ふーん。 小学校の教師が自宅で死亡。原因は、頭に当たったアンティーク時計、いの中には睡眠薬とチョコレート。窓からの侵入形跡はあるが、暴行はされていない模様。 事故か他殺か、他殺なら誰が? ・・・をめぐって、4つの推理が展開される話。 生徒が出した犯人=他の女性教師→が、出した犯人=元彼→が、出した犯人=不倫相手→が、出した犯人=生徒。ってか息子。って、堂々巡りが面白い。 真実はどの案か、読者自身が決めてくださいね、ってやつ。 ただ、各章が各「犯人」のモノローグが入るので、誰も犯人だとは考えにくい。さすがに、人間心の中の声では嘘をつかないでしょ、ってことで。 と、いうことで、スラスラ読めたけど、やっぱり結末が欲しかったところ。 あ、今思ったけど、犯人は女子生徒の山名さんかな。 最初のモノローグはあくまで息子のモノローグで、山名さんのモノローグじゃ無いからなー。

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    投稿日: 2013.11.16
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    とある殺人事件を4人の語り部視点で謎を解明する風変わりな作品。キサラギを思い出した時点で、ED曲「ラブレターはそのままで」がエンドレスで頭の中に流れてたのは気のせいw 立場によって個人の側面というのはプリズムのように変化するといった意味合いがあるのだろう。面白かった。

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    投稿日: 2013.11.13
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    若い女性教師が殺される。生徒、同僚、過去の恋人からの推理のお話。最後に繋がってビックリだけど、結論は自分で…といった珍しい形の推理小説。

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    投稿日: 2013.10.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    著者の作品は少し読んでいて、他作品は暗いイメージで読んでいて辛いものが多かったように思うけど(私好みだけど)、これはさくっと読めるかな。 事件に関わる各登場人物によって情報が収集され、事件の真相に迫っていく。真犯人にはびっくりというかショックと言うか。。大人より子どもの方が冷静なのかも?と思わされた。学校の先生も信用できない世の中になってしまったのかな。子どもが可哀そう。

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    投稿日: 2013.10.01
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    納得のいかないミステリー 思い切って★二つ! スッキリしないところが大きくマイナス!! 小学校の女子教師が死体となって発見されます。 窓ガラスがガラス切りで切られている形跡もあり、殺人が疑われる状況。 この状況下で、さまざまな人が探偵役となって、推理を繰り広げます。 最初は、学校の児童。児童らの推理で先生の同僚が犯人。っと思いきや、次の章では、その同僚からの告白形式で、その同僚が探偵役となります。そして、その同僚の推理で容疑者となる人物が犯人?.となって、その次の章では、その容疑者の視点で推理が行われ、新たな容疑者が... そして、「お、ページが少なくなってきた!真相はどうなるんだぁっ」と思って読み進めると、最後の探偵役は、最初の児童に疑いの目を向けて、物語が一回りしてしまいます。 つまり、犯人も動機も明確にしないで終わってしまい、読者に好きなように推理してみて!っというスタンスの物語りなんです。 こんなのいやだ!!すっきり、解決して欲しい!っというのが私の願いです。 なので、★は二つ。納得いきません。 古典ミステリーのオマージュだがなんだかしりませんが、動機も犯人もあいまいなままのストーリは嫌いです。 納得のいくストーリにして欲しい(笑) 最高傑作とか、衝撃の問題作とかすごいみたいですけど、私としては、単純なところで楽しみたいのですよ。 本作では、さまざまな視点から推理が繰り広げられています。その中で浮かび上がる女性教師像がちょっと面白い。 やっぱり人間って多面的だなっと感じますし、それがゆえに、いろんなとらえ方で動機が形成されるんだなぁとも思えます。 なので、なおのこと、動機と犯人を特定して欲しかったです。 こんなミステリーの楽しみ方もあるのね。でも嫌い(笑)

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    投稿日: 2013.09.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最近ミステリーばっか読んできたけどこんなカタチで終わるってことが意外過ぎてえぇぇぇ!!!って感じでした。 でも冷静に考えてみると良く出来てるなー、と。 結局ループしてる。 ・・こういうカタチもアリなのかも。 いや、でもあたしはハッキリしてるのが好きです、ハイ。

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    投稿日: 2013.09.21
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    被害者が他殺と思える状況で変死。彼女の周囲にいた人物の証言で真相を推理していく趣向のミステリーです。それぞれの視点から被害者の人物像が明らかになり、次第に事件の様相も変化していきます。 結局、最終的な推理を読者に委ねています。面白い趣向のミステリーだと思いますが、好き嫌いが分かれると思います。

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    投稿日: 2013.07.12
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    女教師の死の真相を、事件にまつわる人物達がそれぞれの視点で解き明かそうとする話。プリズムというタイトルに納得。さすが貫井徳郎という感じの捻り方だけれど、淡々と進み淡々と終わり、盛り上がりに欠けたので星三つ。

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    投稿日: 2013.06.20
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    ある意味途方もない物語ですね… この中の誰かが嘘をついているのかもしれないし、ついていないのかもしれない。だとしたら別の人ということになるけれど、とてもそうは考えられない。だとすると、やはり…のエンドレスリピート。読んでいれば答えは判明するのかなと思いきやいつまでも事態は快方に向かわずぐるぐると停滞するばかりの、ふーむ、もどかしい… 貫井さんお得意のじめっとなまあたたかい後味の悪さ。さすがです。

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    投稿日: 2013.05.12