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トリアングル
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俵万智/中央公論新社
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総合評価

36件)
3.6
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3
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    読み終わって最初の感想は「苦しかった」だった。 主人公をはじめとして、登場人物たちの行動が、私にとっては「いけない」ことだった。 ただ、その「いけない」ことをする心理や感情は理解ができて、胸が詰まった。 人間にとって倫理観や道徳は大切だと思う。ただ、人生には、善悪では判断できないこともあるはずで・・・ 倫理と感情が相反する時、今までの私なら「こうあるべき」を優先していたが、当書を読んだ今は「こうしたい」を優先してみてもいいのかな・・・と思ったり思わなかったり。

    0
    投稿日: 2024.11.12
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    その表現を、言葉を、何度もかみ締めたい1冊。 題材によるものか主人公によるものか、私個人としては「そうそれ、そうなんだよ」感目白押しだった。 各人が各人の世界を生きていて知らないことはないと同じという観念、それな過ぎてページの端を小さく折った。

    0
    投稿日: 2021.01.05
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    大人のMと、若くて勢いのある圭ちゃん。 どちらを取るか、自分は何をしたいのか。 一気読みではなく、味わって読みたい作品。

    0
    投稿日: 2019.10.05
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    33歳、フリーライターの主人公は 仕事は順調 妻子ある年上の恋人との関係は良好 フリーターで年下の恋人からは新しい刺激を受けている。 次第に関係性は変化し、考えもを 小さな決断を繰り返して、時間が進んでいく。 挿入されている短歌が素晴らしい。 心情や心情が投影された情景が詠まれている。 短く選び抜かれた言葉には力がありインパクトを受けた。 自信家のアラサーが好き放題!ともとれるが 主人公が自分軸を定め 後ででも先でもない今を大事にしている姿は 潔く感じた。

    0
    投稿日: 2019.08.27
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    短歌の切れ切れは美しいと思ったし、突き刺さる言葉もあったけど、内容がわたしは駄目でした。たぶん、いたって普通で、でも自分とは少し遠いような近くにいるような話なんだけど、主人公の傲慢さがすごく苦手。一般的に見れば傲慢ではないのかな?わたしは恋愛で成功というか幸せだった経験があまりないので、余計に。感情移入も、とても難しかった。

    1
    投稿日: 2016.09.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    Mと不倫関係を続けている薫里が年下の圭ちゃんと付き合う?ことに。 少しずつ進んでいく時間と差し込まれる過去(Mとの関係がだんだんと明かされていく)の織り交ざった感じがすごく読みやすく。 圭ちゃんの時間軸は現在で彼の気持ちが進んでいくのが分かった。一方の薫里はいったりきたりで進まない。「階段の踊り場」にいるかんじが分かりやすい。 共感する話ではないが、そういうところもひっくるめて面白かったです。

    0
    投稿日: 2015.07.31
  • 罪作りな小説

    『サラダ記念日』で知られる、俵万智さんの小説です。 主人公は8年越しの不倫の上に、若い男の子を二股にかけている30女。結婚よりも恋愛に生きる彼女は、青山のマンションに居を構え、オシャレで知的な生活を楽しんでいます。そんないけ好かない女の小説が、なぜかネットのレビューでは評判が良くて。 歌人ならではの言葉選びのセンス、そしてところどころに差し挟まれる短歌がどれも素敵で、ともすればドロドロで醜くなりそうな日常を、美しくコーティングしているように見えました。そして読む人に「いいな」と思わせてしまうのかもしれません。 ことばの魔力というのは恐ろしい――そんな不思議な魅力を放つ一冊です。

    7
    投稿日: 2014.12.05
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    なんだろう。最近自分の周りにいる感じの私と同世代の女性主人公。 主人公は素敵だけど。人生の悩みを後回しにいているうちに、高齢出産→諦めを選択するパターンか? 年齢的に良いタイミングで結婚したり出産する事だけがハッピーな訳ではないが、後回しにする事は良く無い気がするなあ。時間は待ってくれないし。

    0
    投稿日: 2014.02.18
  • 素晴らしい (読みやすい) 日本語 !

    俵万智さんの書く小説は、読みやすくて 言葉が澄んでます。 イメージが頭にスーっと入ってくる、 そんな、恋愛(不恋愛?)が、さすが俳句の達人。 この本を読んでから俵万智さんの小説を 片っ端から読んでいます (笑) ほろ苦く、息苦しさすら、自分の過去のような。 そんな『目から うろこ』のような作品です。

    2
    投稿日: 2013.12.27
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    俵万智 すごく有名な作家さんで、名前だけはいつから知ってるか覚えてない位なのに、初めて読みました。 文章の全体に散りばめられた〝短歌〟が、良いアクセントだった〜

    0
    投稿日: 2013.12.02
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    短歌が散りばめられてて何度読んでも面白い!10年間位で5回以上は読んだかな。自分が年を重ねるごとに共感できる短歌が変わって行き面白い。言葉の繋ぎ方等気になる部分はあるがでも大好きな小説!

    0
    投稿日: 2013.09.30
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    主人公は薫里33歳。お相手の男性はM、45歳妻子持ちと、圭26歳独身フリーターのトリアングルな関係。これが今時は珍しい歌物語で語られてゆく。小説であり、あくまでもフィクションの世界なのだが、作品の読まれ方は、限りなく私小説風のものと捉えられるだろう。もちろん、作家本人もそれを承知の上で書いている。大胆にして、したたかなのだ。なお、性的な描写が多いのだが、これが実にあっけっらかんとしていて、淫猥さは微塵もない。情感や情念は歌にこめられている。例えば「水密桃の汁吸うごとく愛されて前世も我は女と思う」のように。

    0
    投稿日: 2013.09.24
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    俵万智の歌物語。歌集ではひとつひとつからつながりを感じたり、物語を想像していたけど、今回はバックグラウンドがもともとあるという感じ。 文体もとてもフラットで、喫茶店で人の恋愛話を聞くような気軽さだ。 主人公の薫里にはMという不倫の恋人がいるが、それとは別に年下の圭ちゃんと付き合い始めるところから物語が始まる。 恋愛って、男と女って、結婚って…最近、ひととおりの価値観で固まっていたものが、融解して、少し動きだすような思いで読んだ。 年上の男性に無限の安心を求めて、年下の男性に刺激と新鮮さを覚えて、母親に理解を求めないながらも助言を欲し、女友達には思わず意地悪になってしまう。 わかる、わかる。 最後、主人公が、自分の子どもがほしいと思うところで物語が終わる。 あの、自分から生まれ出る強烈な玉のようなパワーに出会いたい、という気持ち、素直に共感した。

    1
    投稿日: 2013.02.21
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    不倫か年下か。随所に短歌が挟まれてくるところが、この著者らしいなあ。結局誰も報われないのが意外だった。描写の仕方は好きな方だけど、すぐに忘れてしまいそうな内容かも。

    0
    投稿日: 2013.01.15
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    節目節目の短歌がさすがだった。素敵でせつない。短歌集より背景がわかってなるほど〜ってメモりたくなるほど。また読もう。

    0
    投稿日: 2012.11.09
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    全然、スッキリしない。 途中から、このどうしようもない、モヤモヤをどうにかしてくれと、 祈りにも似た想いで、読み続けたというのに、何も浄化されない。 勝手だ。 その中に俺も含まれているけれど、 人はみんな勝手だ。 どうしようもなく。 この感じは瀬尾まいこさんの「図書館の神様」の、不倫相手との描写を読んでるときの感じだ。 でも、「図書館の神様」には、高校生の垣内君という存在がいて、彼がそのもやもやを吹き飛ばしてくれる。 でも、この話の中には、勝手な大人しか出てこずに、 それぞれが勝手な想いを、吐露する。 それは、誰もが誠実で、誰もが不誠実であるということなんだけど。 そんなことは、わかってる。 それが、普通の世界だからだ。 この話に出てくる、どの関係性を切り取っても、好感が全く持てない。 そのわけは3つある。 1つ、まるで自分のダメな部分と重なること。 2つ、主人公の惹かれる男のタイプが嫌いなこと。 3つめ、そして何より、垣内君のような、現実世界からしたら「異端」な優しさを持つ人が登場しないこと。 登場しないからこそ、リアルで、 リアルだからこそ、俺の気持ちを救ってくれない。 ずるくて、勝手で、自分の意思とは違うところで、傷ついたり、傷つけたりしてる。 そんな風にしか生きられなくても、別にいいよ。 恋愛なんて、そんなもんだもん。 だからこそ、このもやもやを救ってくれる言葉を読みたかった。 久しぶりに、読んで「堕ちる」話を、読んでしまった…… これもまた、人生のスパイスだ。 そういうことにしておく。

    1
    投稿日: 2011.12.09
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    年上の不倫相手と年下の恋人との関係を続けてる女性のお話。なんで不倫はいけないの?なんで二股はいけないの?そう考え上手く生きている主人公を見てるとなぜか共感してしまうお話。ただ最後はどっちつかずな終わり方なのですっきりというよりはちょっとこの後が気になる終わり方

    0
    投稿日: 2011.11.13
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    何よりもこの作品に惹かれた理由は「食べ物」や「料理」の描写がすごくリアルで主人公の三角関係よりも先にそっちの方が気になっていました(笑)時々俵さんの短歌が混ざり作品との相性も抜群で読んでいて個人的には大好きな作品です。

    0
    投稿日: 2011.08.04
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    松尾スズキさんの解説がよかった…自分の続きをつくる決心かぁ。。 「二つの恋はどこへ向かうのだろう」なんて紹介されてるから、(あと、短歌が散りばめられているっていうのもあって)全然イメージしてたのとトーンが違ったよ。地の文なんかは、エッセイだと思って読まなきゃ、ちょっと疲れる。

    0
    投稿日: 2011.07.22
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    主人公の考え方や行動が、共感できるかできないかは別として、すごく人間らしくて自然。ストーリーのために動かされてるって感じがしない。間に挟まれている短歌も素敵。

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    投稿日: 2011.06.17
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    33歳の独身女性が、年上の不倫の男性と年下の恋人の間で悩む。 カオリの感覚がとても近くて共感した。 なんというか、セックスしないと決めた日に勝負できないパンツを履いたり、仲のいい女友達にちょっと意地悪言って心が広くなったり、不倫相手の妻に対して別の場所で別のイスに座っていると割り切ったり・・・。 女が書いた女の小説だと思う。 それでも、よくある設定でも、あとから「どんな内容だっけ?」と思わないのは、短歌が挿入されているから。 そのおかげでエピソードがぐっと心に近くなって状況を吟味したくなる。さすが俵万智!

    0
    投稿日: 2011.01.12
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    先に映画を見てしまったので、かおり=黒谷友香として読んでしまった。 感情を激しく出さない、穏やかだけど、なんだかしんみりした。

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    投稿日: 2011.01.10
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    101225*読了 物語の中にあらわれる数々の短歌が、より一層ストーリーにあざやかさを加えていて、夢中で読みました。さすが短歌の女王。すごすぎる。圭ちゃんの左耳の黒いピアスみたいなほくろと背格好があまりにも彼に似ていて、会いたくなりました。

    0
    投稿日: 2010.12.25
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    なんてことない物語な気がするけども、俳句が言葉以上の情景の奥行きを感じさせてくれました。読み返したい本。

    0
    投稿日: 2010.06.24
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     ★☆☆ 歌の組み込まれた小説♪〃 俵さん初の長篇小説☆ということで、気になっていた本。 普通の小説なんだけど、随所随所に短歌が入っているのが、俵さんらしいなぁって思った。 簡単に説明すると、33歳フリーターの薫里が、 不倫だけど幸せをくれる年上の彼と、まっすぐな気持ちをくれる年下の子の間で揺れる話。 私はそういう経験をしたことはないけれど、不思議と薫里を身近に感じた。 ズルいっていう人もいると思うけれど、薫里は自分の気持ちに素直で、 私はそういう風に生きていけるのは羨ましいなぁって思った。 「みんな幸せになって欲しい」って思う私は 読み終わってすぐは結末に何だかしっくりしなかったけれど、 でも全ての問題の解決方法が見つけられるわけでもなくて。 結局これが一番幸せなのかも、とも思った。 (2008.04メモ→2010.04ブクログ)

    0
    投稿日: 2010.04.15
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    小説の中に短歌が織り込まれていると、立ち止まる瞬間があって、意外と読みやすい。 引用される短歌は、それまでの内容の総括だったりするんだけど、長々書かれるよりも、短歌の方がぐっと心に入ってくる。 (文章の後だから、理解しやすいのかもしれないけれど。) たった31文字で、心情も情景も描き出せるって、すごい。 短歌って、おもしろい。 「それ以上傷つけないけど近づけない「ありがとう」とは便利なことば」 私は、今までにどれだけそんな「ありがとう」を言ってしまったのだろうか。

    0
    投稿日: 2010.02.09
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    【目的】おかしのような俵万智の小説がよみたい 【感想】ゆれるおんな心を読みたかったけど、意外と潔い。     夢見る年下の彼と、不倫の年上の彼、といった     分かりやすい名称よりも、微妙で名前の付けづらい存在。    

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    投稿日: 2009.11.17
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    妻子ある年上の恋人がいて、年上の彼も現れ、同時進行でお付き合いをするという、私にはありえない設定でしたが、それなりに主人公に感情移入して読むことができました。 短歌が随所に織り込まれていて、小説本文の内容を凝縮していたり、補足していたりと効果的な表現方法として使われていました。

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    投稿日: 2009.11.06
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    【恋愛モラトリアム世代へ】 年上のMと長年の不倫関係にある薫里は、年下の圭ちゃんと付き合う事になって揺れ動く。色々為になる話が多い。さすが歌人らしく比喩や季節感がすばらしい。律儀に挟み過ぎって所もあるが。あとセックス表現も赤裸々。

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    投稿日: 2009.03.02
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    途中途中に挿入された短歌が深いところまで考えさせてくれます。 上司との恋、年下の彼との恋。 選ぶべきものはなんなのか。

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    投稿日: 2008.10.25
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    私は恋愛小説はまったくよみません。話の流れで恋愛とかセックスがでてくるのは いいんだけど、それがメインってのは、どうも苦手で。 主人公の切ない気持ちとかなかなか解ってあげられないし〜。 だがしかし、読みましたよ。教授のお薦めってのもあって。 年下の圭と年上のMと付き合っている「私」の物語。 文体はホントに今風。だからテンポはまずまず。 でも話にふくらみがないのです。 「このままでいいのかな」 「Mはもう私の一部」 とか、まぁそりゃ普通に考えるよね〜ってことを つらつらかいてあります。 ただ、良かったのは 短歌。 短歌は綺麗だったな。話や気持ちにぴったりとあった 素敵なものでした。 やっぱり、俵万智は短歌がなきゃだめね〜。

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    投稿日: 2008.09.05
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    不倫してる人ってかわいそうだなーって思った。負け犬+不倫・・・まっしぐら。 あと映画はあまりにもかけ離れすぎてると思った。 水蜜桃の短歌は良かった。

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    投稿日: 2007.07.04
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    あっさりしてるけど、(あっさりしてるから?) 恋愛小説嫌いの私でも、 コレは、好き。 合間に短歌が挟まれていて。 そこで立ち止まってフッと考えて。 それが、いい。 いい時間をすごせます。 今オススメの本は? って聞かれたらコレを薦めるかなぁ。 けど、不倫ってのがイマイチ共感できないんだよね。

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    投稿日: 2007.03.09
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    いやあ、この人が長編とは。でもとっても面白かった!欲を言えば続きがもう少し知りたい。恋愛小説です。三角関係の〜。こんな生き方もかっこいいなあ、私は結婚派だけど。07.01読了。

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    投稿日: 2007.01.11
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    Mと圭ちゃんで揺れる(?)薫里。 最後まで書いて欲しかったけどこれはこれでいいのかな。 私は結婚願望ないけど子どもが欲しいのならそれを実現するには限りがあるってことを思い起こされた作品。 ぬるま湯のような心地の良い関係を持てる人と、激しく求められることの新鮮さを感じさせてくれる人。対照的な二人が素敵。個人的にはMは好きだなv とても綺麗な文章で書かれてて情景描写も美しい。

    0
    投稿日: 2006.11.20
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    こういう作品の相手役ってカメラマンがダントツで多いような気がする。サラダ記念日は好きだったけどな・・・。

    0
    投稿日: 2006.10.15