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ぼくが愛したゴウスト
ぼくが愛したゴウスト
打海文三/中央公論新社
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総合評価

23件)
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8
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    2年半くらい経っての再読。人間は、愛されないと生きていけない。他人の自我など感じられない世界で、この世界とは自分の脳が作り出した幻想なのか、そうでないのかと悩まされる少年の姿は、あぐりの指摘するように小学生の脳に処理できるようなものではなく納得しがたい。が、この物語のなかで、特にポピーでの生活から感じられる、愛のはかなさ、つくられる愛に、なんというか「愛の脆さ」を感じて、これは僕の心に深くとどまる作品となっている。

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    投稿日: 2024.07.15
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    打海文三さん「ぼくが愛したゴウスト」読了。11歳の夏、主人公の翔太は友達とライブに出かける計画を立てる。ライブの帰りに母親とちょっとした意見の食い違いが起こるのだが。。あまり読んだことの無い構成の物語でした。普通の日常から、見知らぬ男との遭遇、微妙にずれている世の中。常に「なんで?」と考え「どうなるの?」と興味を持って読んだ。途中から人の「心」について考え、最後には「自分の存在」も考えるようになる。読後、表題にある「ゴウスト」が何なのかがわかります。とても新鮮で面白かった。他の作品も読んでみたい♪

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    投稿日: 2018.11.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    久々に1日で一気に読んでしまう小説に出会った。伊坂幸太郎さんのエッセイからこの本のことを知った。伊坂さんの書く本はきっちりまとめて終わるのに伊坂さん自身は、余韻を残す本が好きなのかと思わずにはいられない。 物語自体はとても面白く、どことなく村上春樹さんの1Q84のような雰囲気。というかそういった設定の本はたくさんあるのだろうが。 キャラクターがとても魅力的。一気に読み進めてしまった。 しかし、まだまだ余韻の残る小説を楽しめない自分が悔やまれる。

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    投稿日: 2018.04.27
  • 不思議な世界

    ◆コンサートから帰る途中11歳の翔太は駅で人身事故の現場に遭遇する。 この時を境に周囲の人間と微妙なズレを感じるようになる。 やがて翔太は自分以外の人間は心を持っていないことに気がつく。心がなくても人に優しくすることは出来る。要するに言葉と振る舞いでコミュニケーションが取れれば良いという考え方で廻っている世界なのだ。 異次元に紛れ込んでしまったのか… 私は深く考えずに読み進んでいたが途中でとんでもない罠にハマったことに気付いた。心がない=感情がないということは憎しみや怒りもない世界なのだ。 ◆とにかく途中から興味のポイントが変わって読み方も慎重になった。 心がないとは、どんな状態なのか。 脳の思考中枢が笑えと命令するから笑う。泣けと命令するから泣く。出力は出来きるのでコミュニケーションは成立する。役者の演技と同じということなのか。 善人であるか悪人であるかに心の有無は関係しないのか。世の中の出来事はすべて幻想なのか。もともと他人の心の中を正確に知ることはできない。理解していると考えることも妄想に過ぎないのだ。 色々考えながら読み進んだ。 難しくややこしい問題が絡んでくるが脳とは心とは自分とは一体何か。11歳の少年を通して根本的な問題に迫っていく。 本当に文三さんの作品は独特の世界観である。 伊坂幸太郎さんは「派手さはないし大きな動きはないけれど、僕の好みにぴったりの小説だと興奮した」と解説に記している。まったく不思議な世界である。

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    投稿日: 2017.01.22
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    伊坂幸太郎氏のエッセイで気になったので手に取ってみました。伊坂先生が解説している文庫版は図書館になかったのでこちらで。 何とも言えない悲しいお話。主人公が気の毒だけれどたくましく愛されていて好感が持てた。 ジャガイモ餃子は美味しそうですね。ただ匂いが気になる。

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    投稿日: 2016.01.17
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    伊坂幸太郎のおすすめで読んでみた。 ストーリーよりも匂いが気になった。 ずーっと。腐卵臭。 それとシッポのある女性としてみたいとも。

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    投稿日: 2015.12.13
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    自分自身がいままでと変わりない自分だと思っていること以外に自分が自分だと証明できることがない。すべては幻想だなんて結論にも至ってしまう。うーん。

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    投稿日: 2015.08.15
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    もう読むのやめたい読むのやめたい、と思いながら最後まで読んでしまった。 どんよりしてるけどどこか明るくて、切ないけどちょっと楽しくて、でもやっぱり悲しくて怖い。 みたいな複雑な心情になる話。

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    投稿日: 2015.07.11
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    めちゃくちゃ不思議な話。話の展開が、次々予想を裏切り、先の見えないまま、突然話は終わった。というか、本はthe endだけど、物語は暗澹たる気持ちを抱えたままいつまでも続いて行きそうにさえ思われる。むしろのんびり屋で楽天的な主人公の少年は、絶望的な状況を、素敵なゴウストたちに守られて、生き延びる。ほら、いつものように、話を要約することさえできない。不思議。物語が建設的でないジレンマ。それでも、人物たちが愛らしいのは作者の筆力か。とにかく、読んだよ、龍太さん。

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    投稿日: 2014.09.17
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    伊坂幸太郎のエッセイで一押しだったので読んでみる。なるほど、深い。「ぼく」の深さは良い。しかし、そう来てしまうのか、うじうじ。

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    投稿日: 2014.08.14
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    「裸者と裸者」は面白かったけどちょっと、ついてけない部分がありましたが(SFとか、軍隊物を読まないので知識がなくて、場面とか装備なんかのイメージが上手く出来ないという意味で)これは素直に読めました。 平凡な生活の描写とか中野駅ってあたりと、主人公が巻き込まれた混乱や拘束、そうして辿り着いた結論の差が面白かったです。妙にリアルで怖かった。。。 小さい頃の、この世界が嘘だったらどうしよう的な考えを思いだしました。四次元の世界とか。ドラえもんでも劇場版でそんな話がありましたね。 みんな一回は考えるんでしょうか。

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    投稿日: 2014.08.04
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    伊坂幸太郎のエッセイで書かれていたので読んだ。 難しかった。 何がなんだかわからなくなり、救われない気持ちになった。

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    投稿日: 2014.02.19
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    主人公の翔太は自分のことを思考が足らずぐずでバカだと卑下するが、自分にはとてもそうは思えない。少なくとも自分が11歳だった頃よりも遥かによく物事を考えていると思う。 その妙にしっかりした主人公に違和感を感じながら読まなければいけなかったのが少し残念。大人と話すのってもっと緊張しない?とか、理不尽な現実をそんな風に割り切れる?とか、あまり現実味のない小学五年生に感じた。 人の意識や感情といった哲学的な考察が根底にあるのだけど、そちらも少し薄いというか物足りない。 少年が成長して大人になる話し。だと思う。

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    投稿日: 2011.08.18
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     11歳の、単純で臆病でぼんやりした少年・翔太は、ある日コンサートの帰りに電車事故に遭遇する。その後少しずつ今までと世界が違っていることに気づく翔太。  翔太が迷い込んだ世界はなんなのか。元の世界に戻ることはできるのか。  またも作風が今まで読んだものと違う!強いて言うなら「ロビンソンの家」に近いと思うのは語り手が少年という共通点があるからかな。  前半はゆるやかに少しずついつもと違う世界が描かれ、中盤ではスピード感のあるシーンが多く、そしてまたゆるやかな世界に戻っていくジェットコースター感が読んでてはらはら楽しかった!  終わり方はタイトルも相まって、なんだか物悲しかった。

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    投稿日: 2011.07.13
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    11歳の少年が迷い込んだ幻影の世界。 ちょっと切ないパラレルワールドでの出来事。 絶妙な主人公の年齢設定(^_^) 主人公が中学生とか高校生になってしまうと、主人公・翔太のように順応は出来んかったんじゃないかなぁ? それにしても、【心がない】状態って、、、。 どんな感じなんやろう?

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    投稿日: 2011.07.05
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    2011-36 伊坂幸太郎のエッセイで興味を持って読む。よくあるジュブナイルSFのパラレルワールドモノかと思って読んでいたが途中から心の有り無しなど思索的な話になって最後は勿論ハッピーエンドでもなく放り出されるような終わり方。不思議な話し。

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    投稿日: 2011.04.02
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    11歳の少年、という設定がすごく適切だと思った。もっと幼ければもっと違う在り方をしてしまうだろうし、13歳では自分がいるワールドに馴染んで生き続けることは不可能だっただろうな、と。 伊坂さんのようにメッセージ性のある小説と、高田崇史さんのQEDのシリーズのように、こうだ!と書く小説、があると思う・・・ そういうことを考えると、打海さんは前者、メッセージ性のある作家さんだろう。しかし、この本は、今一つ明確でないというか、自分で考えましょう、にせよ、あいまいかな・・・

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    投稿日: 2011.02.13
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    なかなか思いつかないような設定で途中までは本当に楽しく読めた。 題名の「僕が愛したゴウスト」を考えながら読んだのだが、途中から脈絡がなくなり 最後はB級官能小説のようになってしまい納得いかない。 途中まで良かった分もったいないというかなんというか・・・

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    投稿日: 2009.07.19
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    臆病で生真面目な少年が紛れこんでしまったパラレルワールド。 その世界では人間に尻尾が生えていて、そして心がないという。 小学生が主人公なだけに児童文学っぽい雰囲気が漂うけれど、それがまたいい。 物悲しい雰囲気を残しつつ、どんどん物語りは進んで行く。 実は読んだのが二回目なのだけれど、何度読んでも色褪せない。

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    投稿日: 2009.06.21
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    もっと切ない系ファンタジーな異世界ものがよかったな。これは、ちょっと、生々しいかんじです。 しかも難しい。

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    投稿日: 2009.04.05
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    11歳の夏休み 都心までたったひとりででかけたコンサート その帰りに列車の人身事故に出会う そのときから不思議が始まった。。。 ちょっと安直な書名なので、正直あまり期待してなかったんだけど(ごめんなさい) 思ったより面白かった パラレルワールドって、子供のころ読んで すごくこわかったの思い出しました。 学校の帰り道「この角を曲がった瞬間、別の世界に入ってたらどうしよう」 「ママが、知らない人になってたらどうしよう」なんて思ったな〜〜(笑)

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    投稿日: 2008.06.02
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    案外するりと読めた本。 初・打海です。 初めて行ったコンサート。 その帰り、駅で人身事故が発生する。 現場も見ずに進んだ帰路から、世界は異変を始める――。 という感じ。 ちょっともう主人公の名前とかも忘れててヤバいんですが(汗) 名前から硬めな文章かと思ってたんですが(ただの偏見だそりゃ)、意外とすぐ読めましたv 最後に微妙にエロが来たのは驚きましたが(+その相手にも)

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    投稿日: 2008.03.29
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    それは初めて、少年が一人でコンサートへ行ったときからだった。帰り道に 駅で人身事故を目撃してから、世界はどこか自分と違っていた。この不思議 な世界、少年は何処へ向かうのか……。

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    投稿日: 2008.02.28