【感想】『失敗の本質』を語る なぜ戦史に学ぶのか

野中郁次郎, 前田裕之 / 日経プレミアシリーズ
(7件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • テムズの畔にて

    テムズの畔にて

    野中先生の生い立ちから研究や著作の系譜が内容となっているが、結論から言うとイマイチな本だった。

    まず、冒頭2章は野中先生の生い立ちとアメリカでの研究内容で、それ以降の著作の伏線にはなると思うが、失敗の本質や戦略論を読みたい・学びたいと思う人にどれだけ関心があるだろうか。

    また、それ以降は、その後の研究経過と著作のサマリーとなっているが、このサマリーが読んでいて何とも頭に入ってこずに眠くなる。要するに事例をすっ飛ばして理論部分だけ書いているために読んでいても実感・共感沸かずに血肉にならない。

    そして対談ということになっているが、野中先生のモノローグと、前半の生い立ちや米国研究時代などで話が飛ぶところにその間の要約があるくらい。

    野中先生の著作群という素晴らしいものがベースとなっているのに、取り上げ方、まとめ方が悪いとこう言う結果になってしまうんだ・・・と残念な気分になりました。

    以前に読んだ、超入門失敗の本質(鈴木博毅著)の方が圧倒的にわかりやすく端的にまとめてあって良かったと思う。
    続きを読む

    投稿日:2023.06.10

  • kissarmy0814

    kissarmy0814

    202303.12
    「失敗の本質」がよかったので期待したがちょっとガッカリ。
    私が読めていないだけなのか。

    投稿日:2023.03.13

  • Norio Sasada

    Norio Sasada

     いつも利用している図書館の新着本リストで目に付いた本です。
     野中郁次郎教授の著作は、今までも「失敗の本質」を皮切りに「知識創造企業」「戦略の本質」等々、何冊か読んでいます。
     本書は、数々の著作で語られた野中教授の戦略理論等を俯瞰するとともに、それらの研究の背景やプロセス等につき御自身が振り返りつつ辿った内容で、“野中教授の知的探究半生記”といった趣きのものでした。続きを読む

    投稿日:2023.01.23

  • Ogawa Koichi

    Ogawa Koichi

    「失敗の本質」含め他の著作も数冊読んでいたので網羅的に理解できた。著者のSECIモデルに至る思考が分かる。
    SECIモデルがSECIスパイラルに進化していく訳であるが、そもそもその発想の原点は「失敗の本質」からだった。
    そんな著者自身の思考の経路を解説した書籍だった。
    もし過去著作をバラバラに読んでいた場合は、本書を読むことで理解が深まるだろう。
    思考の経路はつまり、自身の研究人生についての話でもある。
    いつどんな人物と出会い、どういう影響を受け、そして自分なりの思考に至ったのかの軌跡。
    話は経営学について論文を書こうとしたところ、企業の失敗事例を集められずに断念した経験から始まる。
    テーマを「戦争の失敗事例」に変更し、それが後に「失敗の本質」として出来上がった。
    つまり著者は、元々戦争を研究する専門家ではないということなのだ。
    それが返ってよかったのかもしれない。
    一般の読者にとっては非常に分かりやすかった。
    経営学を意識して書かれているだけに、戦争の戦略と、会社のビジネス戦略と重なるところが見えたのだろう。
    私自身も「失敗の本質」は非常に共感できる部分が多かった。
    (つまり「失敗した理由」そのものについて共感したということなのだが)
    そもそもだが、日本人は戦略を立てることが本当に下手なのかもしれない。
    勝つ見込みだけを考えて、負けた場合の対処を考えない。
    しかも、負けたのであれば、その原因を追究し、次の戦いに活かせばよいが、そんなことをしようとも思わない。
    これらのように問題点が指摘できているのに、日本人は相変わらずビジネス現場でも同じことを繰り返している。
    本当にその点については、日本人は反省がないというか、学習しないというか、一向に改善の様子が見られない。(自身の反省も含めてここに記載している)
    例えば、鳴り物入りでスタートしたプロジェクトも、失敗した場合は「無かったもの」として社内で処理されることが多い。
    当然原因追及もされなければ、結果の分析もされない。
    70年以上前の戦争の失敗と、現代の経営の失敗が重なるなんて、これはどういうことなのか。
    リーダーの選択がお粗末なのは、それも日本人の特質なのだろうか。
    その後、著者は戦争から離れて、経営学に邁進していく。
    「SECIモデル」は、実際の現場で当たり前に行われている事象かもしれない。
    それを理論化したからこそ意味があると言える。
    職人技のような「暗黙知」を如何に共有化し、さらに「形式知化」して、内面化として自らの中に取り込んでいく。
    戦争戦略の失敗からどうしてこれら理論に辿りつけるかは、野中教授の天才たる所以であるが、面白いフレームワークだと思う。
    現場が強い日本は、意外と無意識にこれらSECIモデルを実践していたのかもしれないが、改めてこうして意識することは大事なのではないだろうか。
    混沌とした正解のない今の時代は、過去の経験が全く活かされない。
    つまり、今現在は個人として高いレベルの暗黙知を持っていても、すぐに陳腐化してしまう可能性があるということなのだ。
    それだったら早めに形式知化して、メンバーで共有し、チームの力にした方がいい。
    正解のない難問に立ち向かうためには、1人で戦うよりも、チームで戦った方が優勢なのは言うまでもない。
    さらにそのチーム力をどこまでもレベルアップさせていくことが、この時代を乗り切るために必須とも言える。
    ビジネスの現場を戦場と言い換える人もいる。
    かつての日本軍のように、間違った意思決定をしないためにも、そして生き残るために勉強して学ぶしかないということなのだ。
    (2023/1/3)
    続きを読む

    投稿日:2023.01.16

  • Verfassungslehre

    Verfassungslehre

    かつての名著「失敗の本質」をネタに何匹目かのドジョウを救いにかかったが見事に失敗している感がある。
    その最大の要因は、自己宣伝に走りすぎて、マイケル・ポーターをはじめとして、バランスを欠く記述に終始したことかな。途中からは完全に斜め読み。続きを読む

    投稿日:2022.07.31

  • ucym100

    ucym100

    p115 日本軍 環境に適応しすぎて失敗した
    勝利をおさめた日露戦争という過去の成功体験に過剰適応した結果、自己革新ができない特殊な組織になっていた

    投稿日:2022.07.09

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