【感想】世界史を俯瞰して、思い込みから自分を解放する 歴史思考

深井龍之介 / ダイヤモンド社
(130件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
36
50
32
5
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • 9x9

    9x9

    このレビューはネタバレを含みます

    とても良い本だった。
    歴史を知ることで今ある悩みを俯瞰して考え、心を楽にする方法が書かれている。
    人間は「存在する」だけで99%は成功していることの根拠や、価値観は時代によって変わるので、特に価値観が変わりやすい現代において、特定の価値観に依存しない方が楽に生きられる、といった内容をわかりやすく解説。
    著者のラジオを聴いたことがないので、是非聴いてみたいと思った。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.04.09

  • tomtom1031

    tomtom1031

    コテンラジオリスナーとして読んどかねばと思い手に取った一冊。ラジオを聴いているのと変わらない、流れるような文体で、時にクスッと笑い、時にへぇ!と気付かされる。
    コテンラジオのポスト資本主義の回が好きだから、「お金を稼ぐ人が偉い」なんていう価値観はここ100年くらいのもの、というところは特に好き。自分の認識を整理する上でも役立つ一冊。型にハマった啓発本ではないところが良い。続きを読む

    投稿日:2024.04.04

  • べんたいらー

    べんたいらー

    コテンラジオで筆者が熱量を持って話していた
    ・自分で自分を規定していく時代
    ・物事の価値は社会によって決められる
    ・短いスパンで見ることの意味のなさ
    ・未来は誰にも予測できない
    ・現代を生きるうえでのメタ認知の重要さ

    などが適度な史実とともに語られていて、現代を生きるうえで悩みを抱えている人にぜひ読んでほしい本でした。

    特にグローバル化のなかで様々な価値観や思想が出現し、格差や対立など、政治的な動きも激しくなってきています。

    生き方が難しくなっていくなかでなにを指針にして生きていけばいいのか?なにが正解なのか?などの悩みを解決してくれるきっかけが歴史思考だと感じました。

    私自身歴史を知ることで
    ・現代と比較が可能になる
    ・激しい時代を生きてた偉人から勇気をもらえる
    ・私たちが生きるシステムを客観的に見れる

    などメリットをたくさんありました。

    歴史=難しいととらえずに、思考の入り口となる歴史思考を知るための1冊としておすすめしたいです。
    続きを読む

    投稿日:2024.04.03

  • ジョンスミス

    ジョンスミス

    このレビューはネタバレを含みます

    コテンラジオで深井さんが話している内容のうち、歴史思考(メタ認知)に関する内容が事例と共に分かりやすくまとめられていて、とても勉強になる本。
    コテンラジオを聴き始めて日は浅いけれど、自分の人生にとても影響を与えている。本編だけでなく番外編や別番組での深井さんのトークも拝聴し、この本の存在を知ってすぐに手に取り、深井さんの声で脳内再生しながら読み進めた。

    中身のこれ以上砕いたらもう粉々になってしまうのではないかというくらい嚙み砕かれた分かりやすさはもちろん、イラストや全体のカラー、中表紙も可愛らしく、手に取りやすくお勧めしやすいと感じたし、それをすごく意識して制作されたんだろうなとも思った。

    これは意識的にか分からないけれど、本書でもコテンラジオでも「めちゃめちゃ」とか「だから」とか、ラフな言葉を入れてくれることで、読者がとっつきやすい雰囲気を出してくれているのもありがたい。

    この一冊を読むだけで歴史の捉え方が変わるし、なんなら古典以外の読書ですら意味が変わってくる。
    歴史を勉強しなければならない中高生にも読んでほしいと思うし、悩んでいる仲間たちにもコテンラジオと合わせて紹介したい一冊。
    あとがきも深井さんっぽくてよかった。

    ・存在した時点で人生は99%成功
     イエスキリストや孔子のように、行為よりも存在が決定的な意味を持つ。その影響が良いか悪いかは分からないが、そもそも同じ現象について、ある時代では賞賛され、別の時代では非難されることもあるため、歴史的な出来事の良し悪しの判断は非常に難しいものである。

    ・様々な人の「存在」が影響しあって、奇跡が生まれる
     私たちがサポートしたり手助けした人が、巡り巡って奇跡を起こすかもしれず、私たちも「奇跡の人」の一人になるかもしれない。だから「存在すること」が何よりも大事である。

    ・大半の悩みは古代の人々が考え尽くしている
     論文を書く際に先行研究をするように、我々が悩んだり考えたりしていることも既に過去の人も思いついている。古典を読めば、過去の天才たちの頭を刈りて、自分の課題や悩みに向き合うことができる。また、直接の解決に繋がらなくても、「比較物」があることで、自分自身を見つめやすくなる。

    ・メタ認知で自分自身に距離を置くことで、悩みがなくなり、楽に生きることができる
     悩みは特定の価値観から生まれる。メタ認知ができれば、悩みの原因になっている「当たり前」が当たり前でないことに気付ける。
     
    ・今こそ教養が必要な時代である
     人類が最も自由である時代、逆に言えば常に決断をしなければならない時代であるため。また、現代は価値観が多様で、コロコロ変わっていくため、特定の価値観に依存せず、他の価値観も認めていくことが必要。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.03.27

  • こうじろう

    こうじろう

    悩みのタネは僕たちの社会にある常識や価値観で、僕らの「当たり前」が当たり前でないと分かると、みなさんを苦しめる苦しみの前提が崩れる。
    歴史を知ることによって「メタ認知」できるようになる、そうすることで目の前の悩みにとらわれなくなる。これを「歴史思考」と呼ぶ。
    イエス・キリストだってちっちゃい宗教団体の大工が死後急に評価された。短期的なスパンで自分や他人を評価してはならない。今、人生がうまくいっていなくても、あまり落ち込まなくても良い。ある人のある行為が将来にどのような影響を及ぼすかなんて誰にもわからない。長いスパンで物事を見れば、色々な角度、色々な視点で評価することが可能であり、ほとんどの物事について、良いことか、悪いことか判断することの難しさがわかる。
    歴史にとってはある人が「存在すること」か意味を持ち、「やったこと」よりも「いること」が大事。
    歴史も人間も複雑で、多面的。
    今の社会は若いうちに成功しなければならないという社会通念がある、カーネル・サンダースも平均寿命を超えて成功した、失敗は将来に伏線を張ったと考えれば良い。そもそも成功しなければならないのかというのも考えるべし。
    名もなき人々の「存在」が複雑な連鎖反応を生み、奇跡につながる。生きることに意味があり、その人生がどういう意味を持つのかなんて、わかりっこない。ましてや、その人が偉いか偉くないかなんて、判断のしようがない。自分も「奇跡の人」の一人かもしれない。自分がサポートしたり手助けした人が、巡り巡って奇跡を起こしているのかもしれないから。そうだとするのなら、自分の価値を信じて生きたほうが、毎日楽しくなるのではないか。
    歴史はどのスパンで切り取るかで評価が変わる。
    「お金を稼げる人が偉い」これも近代の価値観。江戸時代ではお金を稼いでいた三井・住友家よりも公家や武士が偉い。キリスト教の考え方が支配していた中世ヨーロッパでは、個人の偉さは信仰心のあつさできまった。絶対的な価値観はない。僕たちの「当たり前」は社会に規定されている。
    ある価値観が存在している事実を「認める」ことと、その価値観を「絶対的な善と考える」ことは区別しなければならない。
    悩みや苦しみは特定の価値観から生まれている、価値観や「当たり前」に絶対はないことを知ると、悩みから開放されて楽になる。
    僕たちが考えるようなこと、直面するような悩みは、昔の人があらかた考え尽くしている。古典を読めば、過去の天才たちの頭を借りて、自分の課題や悩みに向き合う事ができる。さらに、自分自身を見つめるための比較対象にもできる。
    古典を読むと、悩みの解決策が見つかるだけではなく、悩みそのものが消えてなくなっていくこともある。ほかにも、世間の価値観を絶対だと思いこんでしまうことで、そもそも悩む必要はないのに「自分は悩んでいる」と信じ込んでいるパターンも多い。本心では、悩んでいないのに、悩んでいると思いこんでいるケース。古典はそれらも解決できる。

    特定の価値観は悩みや苦しみの原因になるが、人にモチベーションを授けるものである。モチベーションの問題はどうすればよいか?
    教養によって特定の価値観や考え方から自由になるのが「メタ認知」なら、特定の「私」から自由になるという究極のメタ認知が「悟り」である。メタ認知ができるようになると、特定の価値観に基づく悩みから自由になるだけでなく、異なる価値観や立場の人を理解しやすくなる。すると、「私」の範囲が広がっていく。これまで異質だと思っていた人や集団を理解できるようになれば、「他人事」が「自分事」に変わっていく。すべてを自分の延長線上に位置づけられるようになる。メタ認知によって「自分事」の範囲が広がれば、モチベーションが得やすくなる。
    現代は、人々があらゆる時代よりも自由で「生き方を自分で決めなければいけない」時代。日々、決断を迫られる現代人に必要なのが教養や古典。
    現代は価値観が多様で、素早く変化する。現代を生きる僕たちは特定の価値観に依存しないほうが楽。価値観が唯一絶対と思い込まず、他の価値観も認めることによって、現代を生きる僕たちが楽にいきられるようになる。

    続きを読む

    投稿日:2024.03.14

  • はな

    はな

    post cast の COTEN 深井さんの著

    固定概念に囚われず自由になる
    メタ認知の獲得
    古典などの歴史を学ぶ事で
    メタ認知をいかに獲得していくかが書かれている
    古典学習の面白さへの導入本

    投稿日:2024.03.12

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。