【感想】妖奇庵夜話 ラスト・シーン

榎田ユウリ, 中村明日美子 / 角川ホラー文庫
(17件のレビュー)

総合評価:

平均 4.4
9
5
1
1
0
  • このレビューはネタバレを含みます

    二転三転の展開にぐいぐい引き付けられました。
    沖縄で兄を守った件から、青目は鵺父から伊織を守って死ぬのでは?と想像していました。が、こっちだったか、兄も弟を守りたかった。修羅道へ堕ちてしまった弟を救いたかった。と伊織の自己犠牲は納得できるのですがやはり辛いし怒りも沸き上がる。
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    投稿日:2022.02.20

ブクログレビュー

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  • Persimmon

    Persimmon

    何人もの人を殺害してきた青目が何よりも欲していた人。
    既巻に散りばめられていた幼い頃の思い出が集約され、全てが1つの流れとなっていく。
    青目を切り捨てられない伊織、その伊織を守ろうとする人々。
    青目の生い立ちに関しても、母の子供を守りたいという思いが強すぎたあまりなのかと、納得。

    タイトルの「ラスト・シーン」は本シリーズのラストでもあり、最後に見た景色という意味でもあったのか。

    鵺の正体は、その名の通り、はっきりしないままだった。人間なのか、妖人なのかもわからない。
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    投稿日:2023.10.05

  • 恵

    このレビューはネタバレを含みます

    全体的に漂う退廃的な病みテイスト、それがこの方の魅力なんだろうし、ファンもそれが好きで読んでいるんだろうけど

    なので嫌なら読むなってのは十分承知の上で言わせて貰うと、個人的にそれが余り得意ではないので、所々で出て来る

    せめて、か…体の一部をはぁはぁ、みたいな感じがダメ

    自己犠牲で二度と戻らない欠損を負うとか、本当にイヤ

    彼にも同情すべき点はあるのは承知だけど、あのヤンデレに、そこまでしてあげないとダメな点が分からない

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    投稿日:2023.08.07

  • Jasmine

    Jasmine

    この結末以外はありえない、というくらい最高の物語の仕舞いかた。
    表題の「ラストシーン」といい、それまでの物語の繋がり方、全てが計算し尽くされているかのように、綺麗にピースにはまるさまには心が震えた。
    とてつもなく、家族愛について考えさせられる物語だった。
    血よりも固い絆、血による濃い想い。
    私自身も少しだけ入り組んだ家族関係のため、伊織と夷・マメの関係や青目との因縁は人ごとと思えず、感慨深かった。
    次作が真の完結巻、と言うことだが本当に待ち遠しい。
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    投稿日:2023.07.12

  • ぷーこ

    ぷーこ

    ズルい。

    本編ラスト作を読んで真っ先に思う。

    何がって、青目が。
    散々好き勝手やって、沢山の人を傷つけて、極悪そのものだったのに。
    後半からは同情誘うような身の上話展開させられたらさ。
    究極の駄々っ子ブラコンめ。
    諸悪の根源は父親なんだが。
    伊織の最後の選択はらしいなと。

    亡くなった人を忘れないために、ほんの一欠片の肉を食す。
    作品の中で風習として語られているが、
    故人を忘れないために遺骨を食べました、というSNSでのコメントを相当数見かけて驚いたのが割と最近の事。

    実際あるんだよなーと。

    色んな意味でしみじみ読んだ。
    ラストシーン。良かったです。
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    投稿日:2023.03.08

  • sakuragaroh

    sakuragaroh

    このレビューはネタバレを含みます

    ラストシーンの意味。
    ずっと青目と洗足の決着だと思っていた。何なら青目の死に際だと思って、そのつもりで読み進めていた。
    けれど決着は決着でも、決着のさらに向こう側だった。
    そういう意味か。
    洗足が最後に見るもの。今生で、目に焼きつける最後のもの。そういう意味なのか。はぁ…エモい。
    初回封入特典のリーフレットの話題が《最後に食べたいもの》なのも、そういう事…だよなぁ…。エモい。

    あと、洗足は今後は夷やマメに世話をかけると言っているけど、本当にそうかな。
    夷に関しては、むしろ……。
    そりゃあ最初は怒りもするし、悲しみもする。命に背いてでも探さなかった自分を責めるし、悔いもする。でも一通り怒って後悔した後はむしろ…。
    夷は青目に負けず劣らず、洗足に執着してる。脇坂や甲藤のような《憧れ》からの子どもじみた独占欲ではなく、自分の命そのものだと言って憚らないほどの偏執的な執着。主のためなら、捨て駒にされることすら厭わない、そんな重たい執着心。
    洗足の目が見えなくなったことで、洗足が今後生きていくためには、生活のほぼ全てにおいて自分を頼らなければならない。自分の命より大切な主が、自分に依存して生きていく。
    夷にとってこの状況は、作中に出てきた《縛り上げて監禁したい(未遂)》と近いのでは…?執着心が満たされる以外の何物でもないのでは…?エモすぎか?

    ただ青目も青目で、そんな夷のことを分かってそう。
    2人が互いに殺したいほど嫌いあってるのは、同族嫌悪かつ同担拒否だからだもの。
    だからこその青い義眼。
    伊織の目が見えないからって、これでお前だけの主になったと思うなよ。伊織の顔を見る度、伊織の1番は俺だと思い知れ、みたいな。青目からの牽制。
    その牽制(マーキング?)を分かっていながら、呆れつつも受け入れたのであろう洗足。義眼の色を知った時、きっと困ったように微笑んだんでしょうよ。仕方の無い子だね、と。
    はぁ…エモすぎて情緒がおかしくなる。

    【本編完結】だから、外伝的な続編が出ることを期待したい。
    甲藤の主問題とか、マメとトウの今後とか、脇坂とひろむの新婚生活とか、夷の甲斐甲斐しい世話焼きとか、色々見たいのあるのよ。
    お願いしますよ本当に。

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    投稿日:2023.03.06

  • うさぽ

    うさぽ

    このレビューはネタバレを含みます

    鵺、青目どっちの死に方も納得。
    青目は望む形での最期だったから幸せだったのでしょうか。
    青目の死体が見つからなかったということは生きてるのかも、そのうちなにかヒントがくるかも、生きてるような気もするし…どうなんでしょうか。

    青目に心を寄せる時がくるとは思いませんでした。
    愛に飢えてた、兄が大好きだった。
    ただ求める愛の形が歪だった。

    伊織の着物の柄を脇坂に答えさせてるとき、ん?と思ったけどほんとに目が見えなくなってたとは。
    だからお茶も脇坂に…そうやって伊織が視力を失っていることが徐々に分かってくるの辛かったです。

    伊織が死ぬことでしか青目を止めることはできないと思ったけど、目を差し出すとは…胸が痛いです。
    義眼になった青い目になった伊織は壮絶に美しいのではないだろうか。伊織が視力を失ったのはかなしいけど、不謹慎にもそう思ってしまいます。

    脇坂くん好きだったので結婚がショックでしたが、その後の展開がそれも吹っ飛ぶほどで忘れかけてました。でも子供産まれたりしたらまた胸が痛むと思う。みんなの脇坂くんでいてほしかったなぁ。コツメカワウソも思い出すので見たくないです笑。可愛いからよけいに。

    読み終えて表紙のイラスト見ると、あのシーンだよね、青目の手なんだ…って
    副題のラストシーンって、そういう意味なんだ…って切ない。

    次の展開が楽しみです。

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    投稿日:2022.06.26

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