【感想】日本は戦争に連れてゆかれる――狂人日記2020

副島隆彦 / 祥伝社新書
(6件のレビュー)

総合評価:

平均 3.3
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ブクログレビュー

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  • つー

    つー

    読みながら違和感や嫌悪感を感じる読者も居るだろう。筆者は海が見える崖の上の居所から自身の考えを独り言の様な形で綴る独白体で記述していく。今日あった出来事や感じた事を書く日記ではない。日付(主に月までで日付はX日としている)を書かないのは過去数十年に自身が研究された内容を纏める中ではさほど意味を持たないし、目まぐるしく動く社会の変化やニュースで流れる「今日の出来事」の様なピンポイントの事象との整合性を意識しての事かもしれない。恐らくは真実性が大いに疑われるネットやテレビ報道には全く関心は無いのだろう。その意味では同感する。
    正義が何か、真実は何か、正しさとは何か、人間とは何か、これらは自分で探し出して答えを導き出すしか無い。与えられる情報をそっくりそのまま鵜呑みにするのは筆者が言う様に知的とは言えない。その点考え方には共感を多く覚えるのだが、内容については私含め読者の多くは、複数の違和感を持つのではないかと感じる。
    今もなお世の中を騒がせる新型コロナに対する、国民の極端な反応に疑問を抱く気持ちも理解するが、リスクに対してどのレベルで応じるかは、やはり一人一人が決める事だ。両親、祖父母の健康と長生きを願う子や孫の気持ちも当然に存在する。ここまで筆者を孤独に感じさせる要因は何だろう。終始その様な疑問を抱きつつ、事象の要因や問題の原因を断定的に述べていく姿に若干の違和感を感じながら読み進める事になる。
    筆者の狙いはそこではないかと思う。だから独白体を用い、断定的で物議を敢えて醸し出す様な記載をとり、我々読者に「自分の頭でしっかり考えなさい」と訴えているなら、私はその術中にはまっているのかもしれない。
    静かな疑問と考察への熱い気持ちを捨ててはならない、そう訴えているようだ。
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    投稿日:2023.03.27

  • けんしろー

    けんしろー

    このレビューはネタバレを含みます

    本日、ウクライナとロシアが戦争状態に入った。
    本書が脳裏に浮かんだ。

    ある意味、印象的だったのは、

     1941年(昭和6)の2月8日の早朝、「大本営発表」で真珠湾攻撃があったとラジオで放送されたとき。このラジオ放送で、日本国民の全員が一瞬、騒然となって血相を変えた(だろう)。けれども、次の瞬間から、日本国民は吹っ切れたように、戦争にのめり込んでいった。このとき日本人は、一瞬のうちに集団発狂状態に陥ったのだ。
     しかし、日本がアメリカと戦争を始めるなどと思っていた日本人は、ほとんどいなかったのだ。日本政府の一番上のほうと、軍部の上のほうのわずかな人間たち以外は、アメリカと戦争するなどとは思いもしなかったのだ。
     これが真実だ。それなのに一気に吹っ切れたようになって、日本人は集団狂躁状態に突っ走った。このことが怖いことなのだ。

    というところ
    (本著ではもう少し詳しく書かれています。)

    自分は戦争したくないといくら思っても、そのように振る舞えない、もしくは今回のワクチンのように流されて行く人が多数になってしまう。ことをあらためて考えさせられる良書でした。

    政治家選びは、慎重にしましょう。

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    投稿日:2022.02.24

  • hisa

    hisa

    いつもながらの副島さんの発する警告の本です。
    副島さんには、鼻で笑われているというか、相手にすらもされていない身分の私ですが。

    ・人類は、80年に一度くらい、どの国でも必ず戦争をしている。これは人類史・歴史の法則。法則は法則。主観や願望ではなくて、現実は冷酷に着々と、第三次世界大戦への戦争に進んでいる。

    ・どうせ歴史は繰り返す
    1.好景気 2.そのバブル景気が崩壊する3.大災害に見舞われる(東日本大震災)4.大恐慌が襲う5.戦争が来る

    ・中国では、いろいろな戦争のために準備をしてきた、まさしく戦場の医学で、国民を救った。この中国の強さを、私たち日本人は、もう少しホンキで正面から考えたほうがよい。

    ・戦争に反対した、清沢洌と同志たち

    ・人間世界を貫く5つの正義
    正義の中で、ポリスの正義=公共のために戦い、身を捧げる。この正義が1番目の立派な正義。

    自分なりに、副島さんの警告を受け止めていきたいと思います。
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    投稿日:2021.02.06

  • tthitsuji

    tthitsuji

    <目次>
    第1章翼賛体制への道ー80年前と現在
    第2章次のラージウオーと日本
    第3章新型コロナウイルスの真実
    第4章暗い未来おを見通す

    いつもの副島節。
    今回はいまいち。

    投稿日:2021.01.17

  • facecollabo

    facecollabo

    日本は千層に吊れてゆかれる狂人日揮2020(祥伝社)
    著作者:副島隆彦
    発行者:祥伝社
    タイムライン
    http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698

    投稿日:2021.01.07

  • yasz

    yasz

    この本の著者である副島氏を追いかけてもう20年ほど経過しますが、いつも予測する内容に年月を明確に示しているので、新刊が出るたびに凄いなと思います。

    年前にお亡くなりになった船井氏が、最近は第二次世界大戦に突入した時と状況が似ていると、本で書かれていましたが、この本でも第1章に同じようなことが書いてあります。今回のコロナ騒動が、恐ろしい「翼賛体制」への道を開いてしまったそうです。

    いま正に変化の渦に巻き込まれているところですが、日本に住んでいる人たちの感覚が、この令和2年という年で完全に変わってしまったようです。その中で書かれたこの本には、副島氏が集めた、そしてこの30年間で築き上げてきたものが書かれています。世界恐慌、第三次世界大戦は起きて欲しくはありませんが、副島氏の予測が当たってしまったら、それまでにタイムリミットは10年を切っています。それまでに何ができるか、何をしたいのかを自分に問いかける良い本となりました。

    以下は気になったポイントです。

    ・戦争開始をラジオ放送で知った日本国民は一瞬、騒然となって血相を変えたが、次の瞬間から吹っ切れたように戦争にのめり込んでいった。それまでの不景気が続いていて鬱屈した感情が溢れ出て、急に晴れ晴れした気になった。このとき日本人は集団発狂状態になった(p24)真珠湾攻撃が起きるその日まで、日本国民はアメリカ合衆国と交戦するなど思ってもいなかった(p28)日本のコロナ騒ぎは、戦前の大政翼賛への動きと同じである(p42)

    ・今回の国家非常事態宣言は、戒厳令とは異なる、これは軍隊がクーデターで政治権力を握って、憲法が停止されること。憲法が停止されると、国民の財産、諸人権(各種の自由の権利)の保障がなくなる(p36)

    ・緊急事態宣言は4月7日に出されて、一応5月25日に解除となったが、その後も緊急事態が続いているように発表し続け、緊急事態の自粛が全面解除されたのは6月19日である(p41)

    ・昭和12年から終戦の8年間で、次々と戦時国債は発行、販売された、その残高は当時の額面で1500億円、大卒の初任給で比較換算すると、400兆円である。これが敗戦によりすべて紙くずになった(p56)

    ・金解禁は1930(昭和5年)に断行された、アメリカが浜口首相と井上大蔵相を脅してやらせた、これにより日本はデフレになり昭和恐慌の引き金となった、これを急いで停止したのが(金輸出の再禁止)高橋是清であったが、1936年の226事件で殺された(p59)

    ・日銀黒田総裁は、2020年4月27日に「日銀は無制限に金融緩和(資金供給)する」と発表したが、これが「復興債(1924)」の再現に思えてならない(p62)

    ・歴史は繰り返す、1)好景気(第一次大戦景気・バブル経済)、2)バブル崩壊、3)大災害(関東大震災・東日本大震災)、4)大恐慌(NY世界恐慌と2024年恐慌)、5)戦争(第二次世界大戦・第三次世界大戦)(p74)

    ・生物化学兵器戦争をアメリカの対中国強硬派が開始した、2019年10月18日の武漢で開かれた「世界軍人運動会」のときである(p79)

    ・バイデンが大統領になったらヒラリー派のいう通りになり、すぐに大戦争になるので危険である。ポピュリスト(民主主義社)で、アイソレイショニスト(米軍を国内撤退させよ)のトランプのほうが、ずっとアメリカ民衆の意思を代表している(p80)

    ・第三次世界大戦は、迫り来る核戦争、生物化学戦争であり、サイバー戦争である。コンピュータウィルスで敵国のレーダーを無力化して、軍事施設を爆撃することもする。2007年9月にシリアを空爆したイスラエル軍が、このサイバー攻撃でシリアのレーダー(ロシア製)に捕捉されず攻撃成功した(p84)

    ・平和条約とは、戦争終結条約である。なので、ロシアと北朝鮮の2ヵ国とだけは戦争終結条約を結んでいない(p89)

    ・有島武郎は父親から相続した北海道の土地を自殺する7年前に農民に解放した、小作人に無料で明け渡した。戦後の農地解放より25年も前のこと、これは当時から見れば、キチガイ扱いされた(p96)

    ・今年11月にトランプが大統領に再選されて次の年になったら、再び株価は暴落する(p110)

    ・イタリアはG7の西側同盟(反共同盟)をいち早く裏切って中国の一帯一路戦略に同意して署名したので、懲罰としてコロナウィルス攻撃をした(p124)

    ・中国武漢に1月31日に中国軍医500人が入り、感染症用の病院を合計8つ作った、この野戦病院で多なったことは、重症者達に対して、じかに血清を打った。軽症で回復した者たちから採取した血液から作った血清(毒消し)を打ち込んだ(p124)

    ・血清を打ったことで重症者が治った、武漢の感染者9万人のうち、8万人はすぐに回復した。これはワクチンの投与と同じ、抗ヴァイラス・抗ボディのうち、抗体(アンチボディ)そのものをつくるのがワクチンである、それに対して、アンチ・ヴァイラス(抗ウィルス)の薬開発は、まだるっこしい。抗ウィルス剤では、即効性の効き目はない。重症者の血液中に抗体を作ることが重要である、抗体ができている回復者の血液(ワクチンと同じ効果をもつ)を輸血することで、無理やりでも直すという戦場の思想である(p125)

    ・民間人がやる人材派遣業は、本当はかつて労働基準法が禁止していた違法行為である、それが1985年に労働基準法を骨抜きにして、労働者派遣法を作り、アメリカ型人材派遣(売買)業を認めた、それいん体を張って反対した旧労働省の次官たちは犯罪者として逮捕された、35年前のこと(p174)

    2020年10月18日作成 
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    投稿日:2020.10.16

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