【感想】死を受け入れること 生と死をめぐる対話

小堀鴎一郎, 養老孟司 / 祥伝社
(9件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • 読み隊

    読み隊

    養老孟司の対談ものは他にも読んだことがあるが、一気読みしたのは初めてかも。それくらい引き込まれ、そして話の展開も面白かった。

    投稿日:2023.04.01

  • E

    E

     養老孟子氏と小堀鷗一郎氏の対談形式の一冊。テーマは『死』です。
     対談形式の書籍としては珍しく(?)読みやすい本で、3時間前後で一気読みしてしまいました。

     重たいテーマを選んでいるのに、お二人の会話が悲惨さを滲ませないのは、既にお二人が正と死について向き合い、「実際にどうなるかは分からないから今を生きよう」という認識のもと人生を謳歌しているからではないかな、と感じました。

     養老氏の著書は何冊か読んでみたことがあるので、いつもの養老ワールドだなという感じ。
     一方の小堀氏については私は一切事前情報を得ていなかったため、「森鷗外」という名が出てきた時には驚いてひっくり返りそうになりました(笑)
     要はお二人ともが、家柄も良ければ頭脳も良い、一流エリートなのです。

     主に、養老氏は解剖学医として死体の解剖をしてきた観点から、小堀氏は食道がん専門医として臨床の現場体験から「死」について語っておられるのですが、どちらかというとお二人とも、死については寛容に「皆いつかは死ぬ」という前提のもとで、人が死ぬということに(良い意味でも悪い意味でも)重きを置いていないという感じがしました(重きを置いていたら、それこそ職業が務まらなくなってしまうのでしょうが)。

     「二人称の死」というワードが登場しますが、こちらに興味を持たれた方は『死の壁』(養老孟司・著)を読んでみてください。
     面白い一冊でしたが、以前に養老氏の著作を読んでおられる方でしたら、養老氏の発言については新たな発見は無いので、その辺り注意が必要かもしれません。
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    投稿日:2023.02.24

  • boutoumetous

    boutoumetous

     「この本を読めば、安心して死ねるようになります」というので読む。
     小堀鷗一郎は森鷗外の孫だけに「鷗」の字が機種依存文字だ。
     対談本は途中でどちらが話しているのか判らなくなるものだが、本書は違った。お二人の選ぶ話題、口調が違うせいであろう。
     400人以上の看取りに関わった小堀先生の証言は重みがある。臨床医ではない養老先生の立ち入れない領域と言えよう。
    続きを読む

    投稿日:2022.12.14

  • ぷぅ

    ぷぅ

    元フランス大統領ミッテラン氏の言葉「人は、その人の生き方で死んでいく」が心に残っている。人は誰も100%死を迎えるのだから、その死が悔いのないものとなるためにも、どう生きていくかが大切なのだ。医者も生と死の狭間で問い続けながら生きている。命が与えられたこと、そして生かされていることに感謝しながら日々を過ごしていきたいと思った。続きを読む

    投稿日:2022.09.25

  • ゲコウ

    ゲコウ

    達見が得られるわけもなく。そりゃそうですね。死についてなど、すでに数千年の長きに渡り、語られ尽くしているのだから。
    小堀さんからは謙虚さを、養老さんからは傲慢さを、私は勝手に感じ取りました。

    投稿日:2022.02.18

  • つーさん

    つーさん

    ある意味個性の強いお二方の死生観が、対談形式で表現されている。

    何か話が噛み合って無い様に思えて、うまく落ち着いている。

    終末医療において、年齢で一律に決めるのは適当でないという趣旨のことが書かれている。

    その通りだと思う。

    糖尿病になって40歳台で、
    歳だ、歳だ
    と言って一人老け込んでる奴もいれば、
    80歳台になっても矍鑠として、里山歩こう会の月例会に参加される方もいる。

    個人差は大きい。

    一方で人間の死亡率は100%と明言される。

    健康を維持し、したい事、すべき事をキッチリやって、
    人生の賞味期限が来ても悔いなく達観してそれに従う。

    そんな死生観でもいいよね。
    続きを読む

    投稿日:2021.07.03

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