【感想】セイレーンの懺悔

中山七里 / 小学館文庫
(69件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
7
32
25
2
0
  • 期待通りの七里作品です。

    中山七里作品を読むたびに、そのスピード感、ストーリー展開の面白さには驚愕させられます。
    また、本作品にはマスコミ報道に対する社会問題の提起という大きな一面も包含されて
    おり、素晴らしい七里作品の一つといえます。

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    投稿日:2021.09.01

ブクログレビュー

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  • ヤエ

    ヤエ

    メディアを舞台とした社会派ミステリ

    報道の在り方の問題提起として読みやすくまた物語の全体像もつかみやすい

    ただ推理要素としてはパンチ力が足りない、各種登場人物の深掘りも浅い気がした

    中山七里さんの各種作品に言えることだが別シリーズの登場人物や事件が出てくるって言うのが個人的にとても好き
    これがあるだけで双方の作品に愛着が持てる
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    投稿日:2024.02.18

  • ひさとつ

    ひさとつ

    他人の不幸は蜜の味。
    先人の言葉には頭が下がります。
    目的と覚悟はすごく重要で大切なものだと思います。
    自分の行動や言葉には責任と覚悟を持ちたいです。
    全てのものに疑い、ひとつの方向からではなく多方面から考え自分をも見つめて答えをだす。
    改めて、中山七里さんはさすがです。
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    投稿日:2023.11.20

  • ふくたろうのメモ

    ふくたろうのメモ

    新米報道テレビの女子社員、その部のエース、切れ者刑事。

    マスコミとは刑事とは、被害者、加害者、さまざまなな視点で読み進めていける。
    間違えても謝って初めからやり直す、
    初心を忘れない。

    真犯人。さらに事件を引き起こした原因、とられない電話。
    最後の最後まで読み切って、スッキリしました。

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    投稿日:2023.10.12

  • なす

    なす

    このレビューはネタバレを含みます

    マスコミがマスゴミたる所以がよく分かる。報道の内外の闇が恐ろしかった。平気で誤報をして責任はろくに取らず。相手の気持ちは考えずにどんどん傷を抉るようなことばかりして、それでいて報道の自由だ、世間に伝える責任がとか言っていて、タチの悪いことこの上なし。報道だけは仕事にできないななんて思った。
    父親が犯人で、母親も一枚噛んでるだろうなまでは予想できたが、(そんなつもりではなかったにせよ)母親が黒幕だったのは辛いな〜。ろくな男と結婚できないと大変なことにになるな…
    主人公の朝倉さんは、あの歳の女性としてリアルで、共感できる部分もあるのは良かったが、中山作品の登場人物としては少々おつむ弱めな感じが否めなかったな〜。

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    投稿日:2023.10.08

  • 景子

    景子

    新しいマスコミという観点から殺人事件を捉えていておもしろかった。マスコミや曲がった報道、操作される情報難民。
    自分の身は自分で守らないと!殺された綾香さんのような環境、暴力した少年少女達の生活環境。ただどんな酷い生活環境でもちゃんと頑張れてる人もいっぱいいる。前を向いていれば成長できる付き合う人や助けてくれる人、いい影響を与えてくれる本などに出会うかも。続きを読む

    投稿日:2023.08.15

  • 1684335番目の読書家

    1684335番目の読書家

    このレビューはネタバレを含みます

    ある女子高生の殺人事件を舞台にマスコミ(報道番組)視点でストーリーが展開される。
    主人公の朝倉は報道番組に携わるテレビ局入社2年目の女性で、この事件を取材する上で自分の仕事の存在意義が問われる。
    警察の宮藤には
    ・「警察は被害者とその家族の無念を晴らすために働いている。マスコミは不特定多数の鬱憤を晴らすために働いている。」
    ・「警察が追っているのは人ではなく犯罪つまり、法を犯したのは誰かを特定している。マスコミが追っているのは憎悪の対象だ。」
    ・「マスコミはセイレーンのようだ。視聴者を耳触りの良い言葉で誘い、不信と嘲笑の渦に引き込もうとしている。」
    など厳しい言葉をかけられる。また、その中で朝倉は誤報で冤罪を引き起こしてしまう。その時に先輩の里谷は責任を取って異動させられてしまう。
    「マスコミは謝罪しない。普段政治家や官僚を非難し、誤りを正す立場にある。その立場にいる人間が謝罪なんかしたら沽券に係わる。権力者を追求する資格を失ってしまう。反権力を気取りながら自らの権力は手放したくないだけだ」
    報道の現場に残った朝倉は謝罪をすることも許されず、誤報の原因究明を進め、事件の真相に辿り着く。
    マスコミの在り方についても、
    「誤った報道は直ちに訂正され、誤報は直ちに訂正するべきです。権力を手にしていても権力に阿ることがないように自らを律していく。」
    と決意を誓った。

    私も2年目の社会人で同じような立場だが、自らの仕事の意義を深く知ろうとし、プロフェッショナルであろうとする彼女の姿勢が格好良く感じた。
    また、先輩の里谷は宮藤にマスコミという職業に対して厳しいことを言われたときに、
    「その道に進もうと思ったきっかけを思い出してみろ。いったいなぜ自分がその仕事をしているのか。この世界で何を実現したかったのか。それを思いだせ。」
    という言葉をかけてもらっている。後輩をここまで思いやれる先輩になりたいと思う。

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    投稿日:2023.08.05

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