【感想】メガネと放蕩娘

山内マリコ / 文春文庫
(10件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
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  • 鮭と亀

    殆どの人間は生まれ育った街を離れて初めて、生まれ育った故郷の良さを痛感し、また住処として戻って行く。戻らない人も自分が生活していた頃との違いを目の当たりにして栄枯盛衰に嘆き、何とかしたいと想う。少しコミカルに実体験をノベライズした そんなお話。読んでいて共感させれました、誰の心の中にも積もっている故郷の変遷への想いの物語。続きを読む

    投稿日:2020.10.16

ブクログレビュー

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  • もなどら子

    もなどら子

    タイトルから姉妹の性格の違いにおけるしがらみ等が描かえているものと、てっきり思ってしまったが、寂れた商店街の再生がメインとなっており、再生の為に様々なアイデアで奮闘するも、文体自体がマンネリ化している
    半ばあたりから飽きてきた。
    続きを読む

    投稿日:2024.03.08

  • oshocopperfield

    oshocopperfield

    「あの子は貴族」や「ここは退屈迎えに来て」など映像化作品が増えつつある売れっ子作家、山内マリコさんの作品です。

    舞台は地方都市の商店街、商店街の本屋の長女として生まれて地元の大学へ行き、市の職員になった主人公。
    市の職員兼商店街で生まれ育ったものとして、国立大学の講師から商店街がなぜ衰退してしまったのかインタビューを受ける羽目に、、、
    そこから、高校を中退して、東京で読モをしていた妹が商店街に戻ってきて、父親のいない子を帰省してすぐに出産。女の子には街子とつけて、商店街で育てていく。そんな中で商店街の復活を企て、大学や行政、地域を巻き込み様々な施策をとりあえずやっていきます。

    自由に突っ走る妹とそれを支える堅実な姉、昔気質な父と母、善意で集まる先生や学生、商店街の人
    たち。

    今日本で抱えている社会問題を取り上げて、山内マリコ節で切り込み、皿に盛り、みんなで見てみような作品です。

    実際はこんな上手く行かんだろうとも思うでしょう。身に覚えがあって嫌な気持ちにもなるでしょう。そういうのを生々しいくも面白くアレンジされてるので是非見てもらいたいです。

    感想に添えて

    昔はイケてる店といえば“街”にあったよなとこちらの作品を読みながら思い返していました。

    私は地元が広島なので“街”はまだまだ活気があり、広島駅(新幹線が止まる県内最大の駅)から車で10分ほど離れた“街”の商店街の一角にマクドナルドもビームスも店を構えています。

    中心地であった“街”には個人商店のレコードショップや古着などがたくさんあり、ブルータスやチョキチョキなどを読んで東京の流行りをいち早く取り入れるべく、高校の時にはよく散策していたのですが、10数年ぶりに並木通りを歩くとほぼ無くなっていました。もう少し待てば空前の古着ブームに乗れたはずであろうにと悲しくもなりました。

    その反面、東京の真似ではないローカル色の強い家具屋やセレクトショップが増えているような気もしています。とはいえ、そこのオーナーは東京は表参道や目黒でバイヤーをやっていた方がUターンで戻られた方などで、この“街”でどこまで需要を伸ばすことができるか、来年もそこにあり続けてくれるのかなど陰ながら心配と応援をしています。

    個人的に最後の結婚式の件、臭すぎかも
    でもそれがいいんですよね。
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    投稿日:2024.02.24

  • たゆ

    たゆ

    面白かった!
    自分が子供の頃通っていた商店街を思い浮かべながら、懐かしい気持ちになったり、シャッター街を復活させることが一筋縄ではいかない現実を知ったり、最後にはまさかの展開で泣きそうになったりと、良い時間だった。続きを読む

    投稿日:2023.04.18

  • ほんとのじかん

    ほんとのじかん

    タカちゃん何かやってくれそうとワクワクし始めた途端にショーコが帰ってきた(笑)。

    私の地元にも同じような商店街があったなぁ。お休みの日なんて、人を避けて通らないと行けないくらい、お祭りでもないのに大賑わい。映画館とかもあったし。そして、やっぱりマクドナルドはマストだな(笑)。小さい頃はそこに行くだけでワクワクしたし、ちょっとお姉さんになった気分になったし、学校の友達なんかに会うと、お互い背伸びした格好にちょっぴり気恥ずかしかったり。でも時間がたてば、街自体の人口の減少や、大型ショッピンセンターが出来たりして、あの頃の商店街の賑わいは嘘のよう...。久々に里帰りするたびに、寂しくなって...。

    放蕩って改めてどういう意味なん?って検索したら、「自分の思うままに振る舞うこと。やるべきことをやらず、飲酒や遊びにうつつをぬかすこと。」って書いてあった。そんな放蕩娘だったショーコが周囲の人を巻き込んで、おもしろ楽しく、突拍子もなく、商店街への愛だけで突き進む姿はよかったなぁ。それに共感しながら、商店街への愛を注ぎ込むタカちゃんや周囲の人達も面白い。

    ちょっと何気に商店街の復活を期待する地元の人みたいな気分になれて面白かったです。
    続きを読む

    投稿日:2022.07.12

  • はっさく

    はっさく

    このレビューはネタバレを含みます

    商店街を復興させる!シャッター商店街が賑わったら嬉しいじゃない!
    でも、そんな単純な話ではないんだなあとこの本を読んで分かりました。外部の人間は、活気がないことを寂しく思いますが、内部の人間はそうではない(かもしれない)。それぞれの思いが合致するのは難しいですね。でも、実際に達成したところがあるというのは単純にすごいです。

    私も地元はシャッター商店街となっていて、そこに寂しさを感じますが、遠くから「店が開いたらいいな〜」ぐらいの気持ちで見ています。自分の心はもうそこにはないんだなと我ながらちょっと寂しく思います。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2022.07.03

  • Hitomi

    Hitomi

    山内マリコさん作品記録1

    「あのこは貴族」で
    山内マリコさんのことを知り、
    表紙かわいい…!と
    思わず手に取りました。

    地方の寂れた商店街を
    姉妹が盛り上げようと奮闘する物語ですが
    わたし自身、
    18歳で地元を離れ上京した立場なので
    まるで自分の地元の物語を
    読んでいるかのような気分でした。

    青春時代を過ごした地元のことは
    嫌いではないけれど
    一生過ごしたいとは思わないなあ…と
    これまでそんな気持ちでいましたが
    読み終わった時には何だか地元に対して
    申し訳ない考えをしていたかもしれない
    と思うようになりました。
    マンスリーショップとして
    最初に選ばれた地元工芸品のバイヤーを
    やっている女性の言葉が心に響きました。
    そして何より、
    タカちゃんとショーコのように
    大人になっても目標に向かって頑張れる、
    熱くなれるって素敵だなと心から思います。

    そんな風にわたしもなりたい!と思いつつ
    具体的に行動出来ないので
    やっぱりまだまだ
    本気ではないのかもしれません(笑)
    30代になる前にわたしも考えなければ…

    山内マリコさんの他の作品も読んでみたい!
    続きを読む

    投稿日:2021.05.03

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