【感想】AI救国論(新潮新書)

大澤昇平 / 新潮新書
(12件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
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ブクログレビュー

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  • tamamura57

    tamamura57

    著者のキャリアや研究そしてビジネスの実績を語りつつ、急速に進化するディープラーニングやブロックチェーンなどの先端テクノロジーを活用と文系・理系の融合で日本経済「失われた30年」からの復権させよとを鼓舞します。
    日本のIT業界を独自の進化を遂げたSIer大国で文系コンサルトと職人のIT土方ばかりでテクノロジストが不在、コンサルはぼったくりが上手い、どのように実現するかではなくなぜ必要かがそのカギであるの言説にとても納得しました。
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    投稿日:2022.08.25

  • Ogawa Koichi

    Ogawa Koichi

    世界では若者が目覚ましい活躍をしている。一方日本の10代の過ごし方は、間違っていると感じざるを得ない。
    まさに著者の指摘の通りである。
    昔の自分を振り返ってみても、結局、高校受験、大学受験と約2年間を「受験を通るためだけの勉強」に明け暮れてしまった。
    単純に「時間」というものがかけがえのない資源だとすれば、なんと勿体ないことをしていたのか。
    特に10代を「限りある貴重な時間」と考えると、これほど勿体ないことはない。
    「人生100年時代」は間違いない。
    しかしながら、だからこそ10代の時間こそものすごく貴重な、希少性の塊ではないだろうか。
    そう考えると、学校に入学するためだけを目的とした受検勉強は出来るだけ回避し、推薦などを早々に得て、この期間に別のことをした方がいい。
    当時はそういう思考に至らなかった。
    推薦を得るとしても普段から勉強をして好成績を収めてないとダメな訳で、2年生まで勉強以外のことをしていた訳だから3年生で受験勉強することになるのだが、ここは本当に難しいところだ。
    著者が本書で語る通り「高専」という選択肢があることすら当時は知らなかった訳だから、今の10代の若者は本当に情報を巧みに取得して、自分の将来を考えてほしいと思う。
    本書では文系・理系論も記載されているが、ここも日本は次のステージに行くべきと思う。
    これからの時代は、絶対に数学は必要だし、さらに言うと文系的思考も絶対に必要。
    理系も文系も区別なく、そもそも「リベラルアーツ」は重要。
    「物事の背後に潜む真実を見つけ出し、それを分かりやすい言葉で表現し、相手の感情に訴えかける」
    こういうことが出来れば最高な訳であるが、この能力は理系だろうか?文系だろうか?
    答えは「両方」に決まっている。そう、当然に両方の能力を持っていないとこれからは相当に厳しい。
    特にAIの進化が目覚ましいことは本書でも語られている通りであるが、我々はそれらを使うこなす側に回らないといけない。
    AIに使われていては本末転倒で、人間だからできること、人間でしかできないことを追求していく必要性がある訳だ。
    ここは個人的に「強烈なモチベーション」じゃないかと思っている。
    どうしても解決したい社会課題があるとすれば、それを何とかしたいと考えるのは人間だからこその思考回路なのだろう。
    貴重な10代の時間を受験勉強のような、暗記ゲームに費やしてはいけない。
    本書ではその時間でプログラムなどを学ぶべきと記載しているが、他のことでもいいと思う。
    「自分がどうしても解決しなければいけない」という使命感に駆られる何か。
    それが見つけられればこれからも生き残っていけそうな気がする。
    それこそ、その課題解決のための勉強をすることは、もっと年齢を重ねてからでも出来ることなのかもしれない。
    本書で一番刺さったのは、これからの若者の生き方だ。
    ここをどうするかで、今後の日本の未来が大きく変わってくるはずなのだ。
    我々大人たちこそが、未来を真剣に考えなくてはいけない。
    (2022/3/9)
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    投稿日:2022.03.18

  • たまに

    たまに

    強気な文章であありますが、そうした主張をできる背景がある人だとは文章から読み取れました。
    世界と比較した際の日本の企業衰退をいかにして改善していくのかについて、教育のあり方や技術の側面から説明されています。今の時代に何が求められているのかを自分なりに理解することが出来ました。また水平思考の考え方はなんとなくやっていることがあっても、体型的には学習したことのない内容だったので非常に勉強になりました。続きを読む

    投稿日:2021.10.03

  • ytakky

    ytakky

    多分この作者と同じように高専卒業して大学編入、院までやってかつSI以外に就職した人でないと共感は得られにくいなと思った。

    そんな人物はほとんどいないから刺さらない人にはとことん刺さらない内容だなあと思う続きを読む

    投稿日:2020.09.20

  • フランツ・マサカ

    フランツ・マサカ

    まず、私が個人的に学んだことをいくつか記します。(認識に差異があれば、ご指摘を頂けると幸いです。)


    ①日本の企業は「年功序列」であるという考えが広く浸透している。しかし、そのような社会において、若手は新しいテクノロジーを上司よりも早く身につけることで抜擢される可能性が高くなる。これは、卓越した技術を持っている者が、若ければ若いほど重宝されやすいという企業の心理に基づいている。

    →若手のうちでも昇進出来る可能性はあり、そのような技術や機会を積極的に捉えることが大事だと感じた。


    ②日本企業は過度に情報の漏洩を恐れ、外部からの返報を受け入れるチャンスが減ってしまっている。そのため、日本ではGAFAに代表されるようなプラットフォームに匹敵する企業が存在しない。また、日本人はカネを集めるということに対し負の印象を持つ傾向があるが、カネは世界と企業比較をするのに客観的な評価軸であり、カネを集められないことは資本主義的に劣勢である。

    →情報の重要度を踏まえた上で、その中から他者他人にも還元することで相互の発展に繋がる。
    また、資本主義国家に生きる上ではお金に対して貪欲になることも必要なのではないかと感じた。、


    ③イノベーションを起こすためには水平思考が必要である。つまり、あらゆる前提を鵜呑みにするのではなく、事実(意外なファクト)をもとに新たな仮説を立証する思考が必要である。また、このような思考は頭の体操などのコンテンツで養うことも可能である。

    →優秀な学歴を持つ人が多い企業などでは、水平思考を用いて様々な問題解決に取り組むことが、昇進や抜擢に必要なことなのではないかと感じた。
    (簡単に出来ることだとは思いませんが。)


    〈講評〉
    ①〜③で示したように、本書では資本主義国家における企業の発展の道筋や新たな改革法などが提示されています。
    私は理学部の学生なので、経営戦略について考えることは少なかったのですが、非常に端的なコンテンツかつ構成であったので、大変興味深いと感じました。
    ただし、深い知識もなく内容を鵜呑みにするのは薄氷を踏むようなので、参考程度にさせて頂きたいと思っています。
    続きを読む

    投稿日:2020.05.17

  • kakabalika

    kakabalika

    日本の大学受験は自身の希少価値を高めることにはなりにくい。
    日本人は英語により海外への進出に大きな障壁を持つが、AIはその壁がないので、海外へと展開しやすい分野になる。

    投稿日:2019.12.06

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