【感想】部活でレベルアップ!合唱 上達のポイント50

渡瀬昌治 / メイツ出版
(1件のレビュー)

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ブクログレビュー

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  • henahena1

    henahena1

     夏にたぶん生まれて初めて合唱というのを経験した時に、読んでみた本。中高の部活で合唱をやっている人たちに向けて、「大会審査や講習会で活躍する指導者が実力アップのポイントを徹底解説」(表紙)している。
     50のポイントについて、各パートのあり方、曲の表現の工夫の仕方、発声の仕方、本番への臨み方、そして6つのコラムでは合唱指揮について解説されている。50のうちの19のポイントは「歌うための体を作ろう」、「発声練習で美しい声を作ろう」ということなので、結局発声が大事、というのが分かる。
     おれは初心者だけど、とりあえず印象に残った部分のメモ。「上手な合唱になればなるほど、音程やリズムよりも歌詞の内容や言葉のニュアンスなどが聞いている人に伝わってくるもの」(p.19)ということで、でも逆に言えばとりあえず音程とリズム、つまり楽譜通りに歌えるという段階をいかに早く超えるか、というのが勝負ということだろうか、と思った。合唱の指導を受けて思うのは、本当に言葉を大事にするんだなということだったが、この本でも、「たとえば同じ『朝』でも、冬の朝と夏の朝、夜明け前と太陽が昇りきってからではイメージが異なります。」(p.20)という、こういうことをきちんと解釈しようとすることで「音楽作り」が始まるのだなと思った。そしておれはバスだったが、ほとんど主旋律じゃないので楽譜を読むのに必死で、あんまり他のパートを聞く余裕がなかったけど、「合唱は耳で歌う」(p.26)と言われるらしい。(かと思えば「合唱は発声に始まり、発声に終わる」(p.123)という言葉もあるみたいだけど。)確かにそれが出来たら合唱ってもっと楽しくなるんだろうなと思う。一度全体を録音したものを聞く機会があったが、全体のイメージと歌っている時の聞いた感じがやっぱり少し違っていて、慣れればどう聞こえるのかを想像しながら歌う、ということもできるようになるのだろうか。そして他のパートを聞く、と言うことに関しては「メロディの受け渡し」(p.34)の際に重要、ということを合唱でも習ったので、おんなじことが書いてあるなあと思った。音量をそろえて、とか。あと本にはないが「ピアノの伴奏へ受け渡す」というのもあったなあと思った。それから音楽の先生はよくいろんな比喩を使うなあということを、特に合唱や声楽の先生の話の時に思ったけど、この本でも「ティッシュボックスからティッシュを1枚だけそっと取り上げるようなイメージで、いつも語尾をていねいに歌うと、聴く人に語りかけるように歌うことができます。」(p.40)という、どこでそんな比喩思いつくんだろ、と思った。指導者としてはこういう比喩をたくさん思いつくことも資質のうちなのかな、と思ったりする。腹式呼吸、というのは合唱でも演劇でも本当によく言われていることだが、「脇腹がふくら」(p.67)むことを確認する、というのも分かりやすいやり方の1つかもしれない。
     中高生向けの、読みやすい書き方、レイアウトも良かった。写真が豊富に載っているが、正直発声や表情のところ以外の写真(単に並んでやっている練習風景とかピアノを弾いている手のアップとか)は、いらないんじゃないかな、と思い、もう少しコンパクトに出来るんじゃないかなと思った。(23/09/01)
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    投稿日:2023.09.09

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