【感想】科学の知恵 怒りを鎮める うまく謝る

川合伸幸 / 講談社現代新書
(10件のレビュー)

総合評価:

平均 4.2
5
3
1
1
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • Junmori

    Junmori

    【1行説明】
    怒りのメカニズムを元に、自分や他人が怒りを覚えたときのヒントを紹介している。

    【趣旨】
    人類が誰でも持つ感情である「怒り」について、様々な実験や検証の結果を引用しつつ、そのメカニズムや対処法を紹介している本。

    【引用文3つ】
    ①「悪い謝罪」には次の4つの要素の幾つかが含まれています -正当化・逆ギレ・弁解・矮小化

    ②インターネット上で謝罪圧力が強い理由(中略)おそらく、「バンドワゴン効果」が作用しているのだと考えられます。バンドワゴン効果は、経済学や社会学でも良く用いられる言葉ですが、ある選択が多数に受け入れられている、流行しているという情報が流れると、その選択への指示が強くなることを言います。

    ③怒りやすい状況とはどのようなものかをしっていれば、 腹が立ったときに、それがまっとうな反応なのか、怒りやすい状況だから腹を立てているのかを判断できます。自分がそのときに怒りやすい状況であると認識できれば、本当はそれほど腹を立てるほどのことでもなかったと気づくかも知れません。

    【感想】
    ただ単に「怒りとはこういうもので~」といった内容だけでなく、「罰を与えるのは社会での協力を維持するため」といった行動原理の話や、「ケンカした後はコミュニケーションをとるほうが仲直りしやすい」など、具体的なアクションの話があり、非常に興味深い内容だった。
    続きを読む

    投稿日:2022.10.15

  • aya00226

    aya00226

    このレビューはネタバレを含みます

    謝られても怒りは残る。
    謝罪は相手のためではなく、自分が攻撃されないためのもの。
    安易な謝罪はだめ、相手の感じ方を理解すること。
    ナルシズムは、高い自尊心に由来したものではない場合がある。

    怒っている自分を傍観者として見る。=攻撃性が抑えられる。
    継続的に運動することで、自制心が高まる。攻撃性が抑えられる。
    誰かのために祈ると怒りが収まる。
    見方を変える=たまたま無礼なやつが自分の前にいた。
    裁判員は、一般的に激しい判決を下す。
    現在の司法制度は被害者の補償のためではなく、社会の維持を考えて設計されている。

    思い出し怒り=昔のことを思い出して腹を立てる。怒りは強くなる。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2022.03.08

  • minusion

    minusion

    アンガーマネジメントのレクチャーをするのに、エビデンスを知りたくで読んだ本。
    さまざまな文献に基づいて考察が書かれていたのでとても面白かった。と同時によくあるアンガーマネジメント本のような内容とは一線を引いたエビデンスに基づいたより抽象度の高い内容だった。
    個人レベルでどうしたらいいか?という話ではなく、喧嘩した後はできるだけコミュニケーションをとった方が不満が残りにくいなど一般化して情報が書かれていたので、知識労働をしている人たちにとっては分かりやすそうな内容だと思った。

    これをもとにアンガーマネジメントのレクチャーを作ろう。
    続きを読む

    投稿日:2022.01.29

  • 浅見潤

    浅見潤

    怒りについて様々な実験の話を紹介する本。寝そべりながら侮辱されると怒りがあまりわかないのはちょっとおもしろいなとおもった

    投稿日:2021.12.15

  • うえけん

    うえけん

    <感想>
    HOWを期待して手に取ったが、WHATを紹介する事例集のような印象を持った。想像していた内容とは違った。

    <アンダーライン>
    ★怒りは相手に近づこうとする気持ちの現われ
    ・あるものに接近したいと感じると左前頭部脳波の活動が高まり、逆に回避したいと感じると右側の活動が高まります。
    ★怒りを感じたときには、幸福を感じたときと同じように左脳の前頭部が活性化します。このことから、怒りは自律神経系やホルモンだけでなく、中枢神経系(脳)にも、腹の立つ相手に接近しようとする気持ちが反映されることがわかります。
    続きを読む

    投稿日:2021.04.02

  • neokey1979

    neokey1979

    最近自分の中の怒りという感情と向き合うようにしている。怒りという感情は何も生み出さないと痛感したからだ。しかしこの感情を捨て去ることは不可能であることもまた事実だ。ではどう付き合っていこうか。そう考えていたので興味を持ってこの本を手に取った。怒りという感情は現代の心理学ではどのように捉えられているのかが
    わかりやすく書いてある。題名にとらわれずに最後まで読んでいただきたい。きっと現代の学説を集めて導かれた結論にハッとするはずだ。
    続きを読む

    投稿日:2020.09.07

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。