【感想】やがて魔剱のアリスベルVI さらば妖刀

赤松中学, 閏月戈 / 電撃文庫
(2件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
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  • 決戦と完結!

    騙されて少し時間を進めた所に戻された静刃達がたどり着いたのは負けて過去に逃げた時間の少し後で巻との再戦、それから怒涛の展開になっていきます。
    負けっぱなしになっている魔法少女との再戦もあり、登場人物が総出演する豪華な内容になっています。
    各キャラが静刃と絡み熱い展開で一気に読み続けると最後に静刃が下す決断とタイトルにかけた話で終わりを迎えておりこのタイトルとしては物語が納得のいく内容で終わっています。
    一応このタイトルだけでも楽しめはするのですが、緋弾のアリアキャラがふんだんに出てくることと静刃たちがアリアの世界でガッツリでていることでどうにもアリアのスピンオフ作品にしか見えないのが難点といえば難点でしょうか。
    また、これを読んでおかないとアリアの方での静刃のセリフ回しが意味深である理由がわからないという状態になりすごく気になること請け合いですw
    何にせよ完結したので☆は5を付けてありますw
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    投稿日:2016.10.16

ブクログレビュー

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  • 日宮理李

    日宮理李

    このレビューはネタバレを含みます

    完結おつかれさまでした。

    3つの作品(アリア本編、アリア外伝、アリスベル(アリア外伝2))を同時に書くというスタンスは素晴らしかったと思います。
    ただ、ただ緋弾のアリアという枠の世界であるならば、この作品はただの劣化のアリアでしかなかったかなと、読み終えてしばらくたっても思います。

    という冒頭の話はさておき。

    このアリスベルのタイトルにある『やがて』という部分。
    言葉遊びというニュアンスでは、やがて=いつかなので、こういう作品の終わりかたもあってるかもしれないですね。

    ただアリア世界ということを考えるととても複雑な作品です。
    というのも、アリスベルの世界というのは、緋弾のアリアでいう探偵と、犯罪者(怪盗は違うか?)がいる世界であって、
    アリアから世界を見てみると、そこには人間やめた力や、超能力を持つもの、妖怪などいます。
    そしてその中で事件に巻き込まれる……ある意味名探偵コナンのサイクルのようなものがあったりします。
    そのため、彼らにとって災いというかそういうのは日常茶飯事であるわけです。

    では

    アリスベルはというと、あの学校(エリア)にいる彼らはある意味実験体として隔離された存在たちであります。
    隔離という言葉があるから、繋がりがあるようで凄くないような印象もあります。
    もちろん外枠の外枠という場所ではあるのだけど、本当にそうなのか不思議感が強い。
    それはアリアの世界に存在する武偵高は海外にもあり、名古屋にもある。
    となると、各所にあってもおかしくない。
    その存在をまるでアリスベルの世界の住人が知らないのは不思議に感じる。
    もちろん、一部名前が出てくるが、それは武偵という意味合いではなかったはず(確か



    正義か悪かはさておき一応警察という部分で、アリスベル側は彼らにおかしさを感じないのか?
    確かに獏が黙ってた部分があるとはいえ、大分周りが見えてない雰囲気が強い。

    そういう色々なところをつめていけば、もう少しまともな作品になったのではないかなと思います。
    もちろん、全てがダメだったわけではありません。
    ただ世間に出るのがかなり早すぎたというのが強かった。
    同時並行で物語を進めるなら、別の方が書くか全く関係ない世界での話ならそれほど目立たなかったと思います。
    やっぱり何をとろうとしても、劣化緋弾のアリアでしかなく、キャラクターが多すぎるためさほどキャラクターたちに魅力がありません。

    悪い言い方をすれば、このキャラクターいいなと思うのは(今後でてくる)緋弾のアリアに出てくるキャラであって、アリスベル独自ではないです。
    キャラクターの魅力という点はおそらく各キャラクターに視点が頻繁に変わることに原因がある節があります。
    1巻で、3キャラクター。
    2巻で、どうでもいいような姉妹との交流。
    ようやく盛り上がったのは、鵺との戦いがある3巻。
    なんで詰め込んだり、急に引き延ばすように書いたりしてるのだろうと感じる部分が頻繁してました。

    書き方、物語をもし変えられるんだったら、最初から過去に飛び続け、死にそうになりながらもという展開かな。
    少しずつそうなった理由とか色々あったかな?

    作者自身が他の作品とうまくバランスがとれてなかったように思えます。
    やりたいようにやったといえば、その通りですが緋弾のアリアファンとしては、本編をどんどん進めては欲しかったです。

    物語にしても最終巻でいきなりキンジを殺したことを後悔して戻ることも、もちろんあの大地震で巻を生かさなきゃいけないということはありましたがまるで思考が読めてこない。
    キンジがたくさん人を救うから? セツナが生きてたから、いいって?
    ほんとせいじは自己満足でしか動いてない気がするな!

    巻き込まれながらも色々周りに目を向けるようとするキンジと違い、せいじは巻き込まれてるわりに自分の周囲(近くしか)見えない。

    3巻までは話としてはそれで良かったと思えます。
    ボスと、目的が強かった。
    それ以降、過去に飛ばされてなんかや。他人をどうにかする罪悪感もほとんどないに近い(全くないわけではないか)のが続く。
    敵と異能バトルにしても盛り上がりがない。負け続けるから? 断片的でしかないからか?

    なんにしても、あまり好かれない主人公たちではある気はしました。

    自分のことしか考えてないような主人公たちみたいなことを書きましたが、もちろんどの作品であっても半分以上はそんな話です。
    違いがあるとすれば、共感ですか?
    キンジも最初は嫌な性格してましたが、ヒステリアモード、武偵であることと成長し苦悩してるのを感じ取れます。

    苦悩がわかりにくいのかもしれないですね。
    過去にいった瞬間、一瞬でも悔いる描写とかあればまだ良かったですが、彼らは特に自分自身の周りだけっていう……。

    ラストステージは全長200mはちなみにガンバスターぐらいの大きさです。珍しく赤松氏の作品で比較対象がなかったので調べました。
    結構でかい割に戦いが小規模だったかな?
    用意された舞台だからというのもあるけど、あっさり感が強い。
    アリア本編でいえば、ジーサード、孫、LOOのような、ある程度限られたフィールドではないから、走り回るぐらいの忙しさはあってもよかった?
    異能バトルというわけではないので、盛り上がりにかけたかな?
    アリスベルの異能がメインの戦いではあるのだけどせっかくの第2形態は、敵も味方もなんかなぁ。
    見せるだけ見せたというのが勿体なさですね。
    その他諸々の最終巻にある設定のやま。
    そういうのをうまく調整していけば……?

    最後に

    アリスベルの盛り上がり方はアリア特有の「おっ」というのはあるのですが、いまいちぱっとしなかった作品だったかなぁと個人的には思います。
    好き嫌いはあるかと思うのですが、緋弾のアリアが好きな方はあまりおすすめできないかなぁ。
    とはいえ、どうして彼があの時あの場所で何を言ってたのかという細かい部分は知ることができます。
    まぁ、その戦いであるシーンもある必要性があまりというかほとんどないんじゃないかなぁ……。
    最終巻で過去に戻ってキンジがというがために入ったちょびっとのものですし……。
    もう少し殴り合いぐらいあれば、印象も違ったかな?

    何にしても、本当に長々とありがとうございました。

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    投稿日:2016.01.13

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