【感想】知的生産の技術

梅棹忠夫 / 岩波新書
(306件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
70
104
78
8
2
  • もっと早く出会いたかった

    紙媒体で欲しかったんですが、書店をはしごしても見つからず、取り寄せには時間がかかりそうだったので、電子版を購入。

    あと30年…いや、20年早くこの本に出会っていたら、もう少し違った生活を送れていたのではなかろうかと、しみじみ思いました。自分が生まれるより以前に、既に出版されていたこの本。40年以上前に、現在のような情報産業時代の到来を予見しおられた、著者の慧眼にただただ感服です。今読んでも、なるほどと感じるところはとても多く、「知的生産」という言葉に惹かれた方は、是非一読していただきたいです(結局紙媒体も欲しくて、通販しました^^)。続きを読む

    投稿日:2015.11.26

ブクログレビュー

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  • Naruki Chigira

    Naruki Chigira

    > かんたんにいえば、知的生産というのは、頭をはたらかせて、なにかあたらしいことがら─情報─を、ひとにわかるかたちで提出することなのだ...今日おこなわれている読書論のほとんどすべてが、読書の「たのしみ」を中心に展開しているのは、注目してよいことだとおもう。今日、読書はおもに知的消費としてとらえられているのである。(知的生産とは)

    > あらゆる現象に対する、あくことなき好奇心、知識欲、包容力。そういうものにあこれていたのである。そのあこがれから、わたしたちはわたしたちなりに、手帳に書くことがらの、内容と形式とを開発していった。私たちの手帳は、単なる実用メモではなかったし、また、日常生活の記録でもなかったのだ。(ダ=ヴィンチの手帳)

    本書はおもに読書とメモを手段として、そのような活動を著者がどのように知的生産に繋げているかを記述する。共感するところが多い。

    > 読書においてだいじなのは、著者の思想を正確に理解するとともに、それによって自分の思想を開発し、育成することなのだ。(創造的読書)

    読書を、情報の収集と整理を通じて、読み手の思考を開発する手段としてわかりやすく紹介している。それらの活動を生産にいかに繋げられるかは各人の能力の差によるのだろうが、時代によらない普遍的な頭の使い方をうまく表現していると感じた。
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    投稿日:2025.06.08

  • たけ坊

    たけ坊

    半世紀前の本なので、今のテクノロジーがあったら著者はなんというか聞いてみたかった。
    全体を通してイチオシは京大カードだな。

    投稿日:2025.06.05

  • 正木 伸城

    正木 伸城

    メモ→ https://x.com/nobushiromasaki/status/1922550510596588012?s=46&t=z75bb9jRqQkzTbvnO6hSdw

    投稿日:2025.05.20

  • たけのこ

    たけのこ



    1969年に書かれた、京大の大学教授が書いた、「知的生産」の技術の本。

    マメだな…というのが第一印象。
    自分の発見や考えを、規格化したカードに記載して、それを材料として整理、分類して論理としてまとめ上げる方法をとっている。
    よく、グループワークなどで用いられるKJ法を日頃からこなしているイメージ。
    ここまで几帳面なこと、できないよ…。

    そして、コンピュータが全く普及していない時代背景があるからこそ、面白い記載もある。
    「垂直式ファイリングシステム」が整理に一番適している、と書かれている。これは、キャビネットに耳のあるファイルを入れて、そこに書類を整理していくやり方だが、ペーパーレスが叫ばれるいま、こんなことをやったら卒倒ものだろう。また、「できることなら、いまの漢字かなまじり文を、そのままタイプすることができれば、それにこしたことはないのである。それができないから苦労するのである。」と書かれている。当時はタイプライターすら貴重品で、手書きが主流だった。なんと、書き言葉をローマ字やひらがなだけに統一しようとする人すらいたのだから驚きである。
    しかし同時に、技術の発展に自分たちがいかに毒されているかも思い知った。こうした情報整理術ができることも、当時の知識人を知識人たらしめていた理由だったのだと思う。しかし、Windowsのエクスプローラーがあれば、ファイル整理なんてなんのそのだし、outlookやら teamsさえあればスケジュール管理やタスク管理なんて楽勝。officeさえあれば文書の規格化だって簡単。ましてやタイプで漢字ひらがな混じり文を打つのなんて当たり前。こうした「情報整理」が簡単にできるようになったからこそ、逆に自分たちの情報一つ一つに向き合う姿勢が蔑ろになっているのかもしれない。もしかしたら、我々がPC上でやっているのは、整理ではなく、単なる整頓なのかもしれない。だからと言って、昔のように手書きに戻ることなんてさらさらないが。

    読書は線を引いて二度読む、参考になります。
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    投稿日:2025.05.04

  • carrie0628

    carrie0628

    自分が調べた情報や記録を必要な時にすぐに取り出すにはどうしたら良いか?

    それができれば仕事で役立てることができると思い本を探していました。

    ノート術の本を調べている中で“カード”を使って整理するという方法に行きつきました。

    「なるほど!カードにすると順番を変えることもできるしジャンル別に分けることもできる!」と気づき嬉しくなりました。

    この本を読み終わってからカードは使っていませんが、メモ帳を紙が取り外せて、順番を変えたり、分けたりできるものに変えました。
    カード式の情報整理と同じやり方だと思います。
    今後も長く続く社会人人生に役立つ本に出会えて嬉しいです。
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    投稿日:2025.04.21

  • University of the Ryukyus Library

    University of the Ryukyus Library

    【琉大OPACリンク】
    https://opac.lib.u-ryukyu.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BN01455205

    投稿日:2025.04.01

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