【感想】いちご同盟

三田誠広 / 集英社文庫
(299件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
65
85
86
18
6
  • 「生きろ」!

    傑作。どこにも自分の居場所を見つける事が出来ないという思いから「死」という向こう岸への思いを募らせる主人公が、あるビデオ撮影を頼まれる事で2人の人間と係る事になる所から始まる「死」そのものの物語と、「死」を見届ける事になる主人公が最後に「生」へと向かう事になる「再生」の物語に心が震えました。自分の年代という視点から読むと、物語に出てくる様々な「親」の立場にも色々と考えさせられる点がある物語でもあります。主人公の感情の揺れ動きが細やかに描写され、主人公に絡む2人それぞれとの関係も繊細且つ深いものがあり、素晴らしい余韻が残る物語でした。続きを読む

    投稿日:2015.05.06

  • 「君嘘」好きなら、ちゃんと読んでおいてください

    基本的に、直球でお涙頂戴 的な作品はあまり読まない(偏屈)けれど、
    これに関しては、すんなりと。
    「いちご同盟」の意味は沁みました。
    「四月は君の嘘」で引用されていたので、読んでおけばもっと楽しめる、と思う。
    続きを読む

    投稿日:2014.10.03

  • 無力さにさいなむ、青春物語

    ピアニストを目指す男の子、野球部で強打者の男の子、入院している女の子。三人の青春物語です。

    物語は次第に、進んで欲しくない方向へ進んでいき、嫌なのですが、先を読まずにはいられない、そういう感じです。
    「隣の家の少女」と通じるものがあるのかな、と思いました。
    続きを読む

    投稿日:2016.10.02

ブクログレビュー

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  • フジこ

    フジこ

    中学三年生、受験や将来の夢、恋愛、漠然とした不安、何も悩んでなさそうで実は一番多感なのは15歳なのかもしれない。
    病気を患った少女の運命が引き逢わせた3人の恋愛と友情、生と死の物語

    これ読んだことある人は是非 #四月は君の嘘 も読んでほしいなぁ続きを読む

    投稿日:2024.03.28

  • のこ

    のこ

    公文推薦図書シリーズ。
    若い時に読むと込み上げてくるものがありそう。
    どちらかというと親目線で見てしまったので、最後の直美のお父さんの長いセリフにグッとくるものがあった。いろんな登場人物が出て来るが、直美にとっては何故か一番縁の薄い主人公の存在が一番大きくなっていく。そのプロセスはとても繊細で読み応えがあるが、せっかくなら心情だけではなく実際に場面が変わるなどもう少し2人に動きがあってもいいような気がした。

    家族や友人の病気や死に直面するという辛いが誰もが経験する状況を客観的かつリアルに命の重みを描いているという意味では若い人に是非読んでもらいたいと大人が思うのも頷ける。
    続きを読む

    投稿日:2024.03.19

  • あやね

    あやね

    中学三年生の良一は、自殺とピアノについて考える受験生。ある日野球部エース徹也を通じて、重症の腫瘍で入院中の美少女・直美を知る。三人は徐々に親しくなっていくが、直美が突然良一に言った「あたしと心中しない?」繊細な少年の日の恋愛と友情、生と死を情緒的に描いた作品。
    野球のシーンとピアノのシーンが作品の中で長くてそこは退屈に感じたけど、特に後半の薄氷の上を歩くような緊迫感の中の三人の関係の揺れ動きが目を離せなかった。のでこの評価。この年齢って綺麗で危うい脆さを孕んでる気がする、そしてそれが綺麗に描かれてる。
    続きを読む

    投稿日:2024.02.26

  • ゆず

    ゆず

    このレビューはネタバレを含みます

    胸が無くなるくだり、「あなたが好き 死ぬほど好き」のくだりで、昔に読んでいたことを思い出した。自分が大人になってしまったから、こんなにも共感できないのかと嘆きながら読んでいたが、共感できないのは昔からだったらしい。
    理由のない(本人にとってはあるのかもしれないが)希死念慮、不治の病がもたらす急激な親密度up、高校受験という小さくてしょうもない悩み、全てが思春期という感じ。内容はありきたりで薄いが、それを大したことのように増幅させているあたりが、まさに小さなことを大きく受け取る感受性豊かな中学生時代を表しているとも言えるのかもしれない。あまり好きな話ではなかった。
    生死を題材にしている割に、私にとっては薄く感じた。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.02.13

  • かい

    かい

    生きるとは何かを中学生の視点から描いているが、自分にも重なる部分が多く、あらためて生きることについて考える機会を与えてくれた。
    ストーリーの秀逸さに加えて、メッセージ性や思考を働かせる意図が込められていて好みの作品だった。続きを読む

    投稿日:2024.01.15

  • よっぴー

    よっぴー

    三田誠広の代表作。
    この小説の一部分は、中学の国語の時間に読んだ事があります。
    初めて、初めから読みました。
    中学生が主人公の作品ですが、主人公の心情や、不安等は大人になった僕でもリアルな感じがしました。
    高校受験、母親との距離感、友達との付き合い方、初めての恋等、子供から大人になる為の通過儀礼等が良く描かれていたと思います。
    続きを読む

    投稿日:2024.01.10

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