【感想】独裁力 ビジネスパーソンのための権力学入門

木谷哲夫 / ディスカヴァー・トゥエンティワン
(12件のレビュー)

総合評価:

平均 4.2
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5
2
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  • 社内政治・組織統治の理解の一助に!

    「独裁力」というインパクトのあるタイトルに興味をそそられる書籍。
    「変化に対応できる組織だけが生き残れる。そのためには独裁力が必要である。」とのコンセプトの下,組織のリーダには,コンセプト力(構想力)だけでなく,独裁力(組織を動かす力)が必要であると説く。
    一般読者(ビジネスパーソン)の権力リテラシー向上のため,有名な政治権力闘争でけでなく,近時における内外の有名企業の社内政治の事例も踏まえて,分かり易く解説してくれる。
    組織に属するものとして,組織トップを含む上席の権力動向の理解と部下マネジメントの観点から有用な知識であり,これまで手にしたことのない分野の書籍であったため,非常に参考になった。
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    投稿日:2014.06.08

  • 権力学が理解できます。

    アップルの成功や、JALの再生が成功した理由について、権力学の側面から説明してくれます。
    なるほどって感じです。
    また、日本についての権力学分析も面白いです。
    日本は「官僚が司令塔であり、長期の国家戦略を立てて実行するスーパー戦略家」と評されていたのが、
    現在は「業界にお墨付きを与えているだけの人たち」という見方に変わっているそうです。
    権力基盤の構築方法とか、権力闘争には積極的にからんで経験を積むことが必要とか、色々と参考になるし、面白いです。
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    投稿日:2014.11.10

  • 今最も必要とされている力

    民主主義民主主義と言えどなんだかんだいって成功している企業や団体の多くはトップがいて大きな力を保有している組織である。
    カストロやムガベのような例を出してくれるのは助かるが、できればより日本の組織から引用してほしかった(政治的に難しいか)続きを読む

    投稿日:2014.05.26

ブクログレビュー

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  • Paddyfield

    Paddyfield

    あまりないタイプの本。
    権力や独裁の重要性、また権力闘争でやるべき行いが書かれている。
    すぐに適用できる事でない内容も多いが、やりたいこと、またトップを狙うなら考えておくべきことが書かれている。

    投稿日:2022.10.17

  • bboyyabe

    bboyyabe

    このレビューはネタバレを含みます

    会社員で中堅になったら読む本。

    ※強い組織は変化に対応できる組織。
    →慣性力を打ち破るには個の独裁力(権力エンジニアリング)が必要。ダイナミズムを生み出すのは独裁力。
    ※リーダー力→コンセプト力(構想力)+独裁力(組織を動かす力)
    ※強みを活かすのは手段、勝つための手段。
    ※権力を使う為のステップ
    →①権力基盤を高める(位置エネルギー)
    →②動員力を高める
    ※権力エンジニアリング
    →例)パナソニックの津賀社長、キューバのカストロ、ジンバブエのムガベ大統領
    ※権力を握るならコアを小さくしなければいけないが戦いにおいてはコアを大きくしなければいけない。

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    投稿日:2020.12.22

  • 1to52

    1to52

    このレビューはネタバレを含みます

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    尖ったことをするには、皆の意見の平均値ではなく、個人の独自意見を実行する必要性がある。
    そのためには、個人が権力を掌握し、組織の持つ力をフル動員して個人の意思決定を実現する。
    このように、通念や慣習を打破し、新しいコンセプトを実現するには、独裁(力)が武器になる。
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    独裁と言えば、兎にも角にも悪いものというイメージが先行しがち。

    時代は変化する。ますます早く、そして劇的に。
    生き残るのは強い者ではなく、変化に適応した者である。
    変化するには、通念や慣習を打破し、新しいコンセプトを試し続ける必要性がある。

    このとき、民主的に、皆の意見の平均値を取り続けては新しいことを試せない。
    その結果、惰性が続き、緩やかに死んでいく。

    良い悪い、好き嫌いではない。変化と実験は不可欠だ。
    価値判断を一旦脇に置くと、独裁力は尖ったことをする、変化をするための武器である。


    自らの権益のために終身独裁者になろうなどと考えるのは愚かだ。
    自らの権益のために終身独裁者にろうなどいう者がいれば、戦って打破せよ。
    権力を守るために、権力を使うことを許してはさらなる停滞を招いてしまう。

    そうではなく、新しいコンセプト(その価値は「皆」には理解できない)を
    いち早く試そうというとき、自らに、あるいはコンセプトを発案した者に
    的確に権力を集め、組織力を動員して素早く現実化するのだ。

    果てしなく続く話合いによる決定先送り、大人数によって角が削り取られる
    コンセプトの無価値化を避けるために独裁は武器になる。


    独善的な野望(自分中心の世界実現)のため、それを永続化するために権力を求める者がいる。
    素晴らしい人格者が敗北し、政治力を持つ者が権力を掌握するなどということがある。
    だから、誰もが権力リテラシーを身につけた方がよい。

    独裁は毒になる。つまり薬にもなる。
    毒としての使用を監視し、薬としての利用を促進するためだ。

    まずは、「時間」と「場所」の2つについて、最終決定権を手放さないこと。
    多くの場合、「時間」と「場所」は重要事項であるから、これを基準に考えるとよい。

    価値観や信条が相反し、一切尊敬されないとしても、なお権力が効力を発揮できるのは
    生殺与奪(重要/希少資源)の権(配分の独裁)を握る場合である。

    よって、肝心なことは自分が最終決定権を持っていることを常に明確にするべき。
    他者の尖ったコンセプトに価値を見出したときは、
    必要に応じて、適切な者に一時的に権力を付与するのだ。


    毒性学の父と称されるパラケルススは曰く
    「全てのものは毒であり、毒でないものなど存在しない。
    その服用量こそが毒であるか、そうでないかを決めるのだ」

    一時的/限定的な独裁は、アイデアの命を脅かす衆愚につける劇薬として、
    その容量と用法を守れば薬になり得るのかもしれない。
    なるほど、一理ある。

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    投稿日:2020.09.25

  • Hopi

    Hopi

    独裁力というと少しネガティブなイメージをもちますが、何かを成すためには 権力も必要であり、それを適切に作り上げるためには権力エンジニアリングが必要。
    そして、独裁力こそがそのための道具であると説く本。
    改めて自らの組織をこの視点で観ると色々な気づきがありました。
    続きを読む

    投稿日:2019.12.07

  • 香菜子(かなこ/Kanako)

    香菜子(かなこ/Kanako)

    独裁力 ビジネスパーソンのための権力学入門。木谷哲夫先生の著書。権力や独裁力がなければ組織の中で本当に自分が目指すべきことを実現することは難しい。権力や独裁力という言葉はどことなく乱暴な負のイメージがあるけれど、権力や独裁力に対して正面から向き合うことでしか得られないものもある。仕事に関係なくても、家庭も学校のクラスも部活動やサークル活動もある種の組織だから、同じような考え方が応用できると思う。続きを読む

    投稿日:2019.08.19

  • まど

    まど

    Amazonのほしいものリストを何となく眺めていたら、ちょうど現在進行形でお世話になっている著者の本があったので試しに読んでみた。 キャッチーなタイトルではあるが、中身は自分自身の身の振り方を如何に振る舞うかを非常に論理的に語っており、やれ職場の人間関係だの、やれ時間の使い方だのという視点からは一段上に立つ内容であった。 さすが政治学を背景知識に持っているだけのことはある。ただ、如何にして独裁力を手に入れるか、独裁できる地位に登り詰めるかという点についてはあまり追求されていなかったように思う。続きを読む

    投稿日:2017.01.05

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