【感想】ライチ☆光クラブ

古屋兎丸 / EROTICS f
(197件のレビュー)

総合評価:

平均 4.4
104
42
27
2
1
  • 往年のグランギニョルファンも納得

    スタイリッシュでグロテスク、そしてリリカルだった東京グランギニョルの舞台。
    演劇はテレビや映画と違って、録画しない限り、その時限りのもの。
    だから、鮮烈なイメージだけが脳内に残り、年月を経るとますます純化していく。
    この漫画の存在を知った時、脳内イメージが壊されてしまうのではないかと危惧したが
    読後の感想としては杞憂だったように思う。

    作者ご自身が、あとがきで述べているように演劇とコミックという表現形式の違いから
    アレンジされた部分があることは確かで、実際に舞台に触れていない人がこの漫画を読んで、
    舞台を想像することは難しいとは思うが、何よりも作者のグランギニョルの舞台に対する
    リスペクトにあふれた作品なので、とても気に入った。

    (追記)
    電子書籍でのコミックは初体験だったが、印刷よりもより鮮明な画像が楽しめた。
    普及するのも納得。
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    投稿日:2014.01.18

ブクログレビュー

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  • 加糖 紅茶

    加糖 紅茶

    初読と再読で大きく評価が変わった一冊。
    私は元々、エログロに全く耐性がなかった。だからこの本を初めて読んだ時は物語の本質や魅力、メッセージを汲み取ることなど出来ず、その血腥く気持ち悪いドロリとした何かを自分の中に入ってこないようにするのに精一杯だった。
    この作品全体のエロティック・グロテスクな表現は世界観の構築の根本たるところに絡みついているためそれらの表現を自分の中で上手く処理することが出来るのであればこの作品はとても面白く、場合によっては美しいと感じることが出来るだろう。
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    投稿日:2024.04.02

  • かわうそ

    かわうそ

    このレビューはネタバレを含みます

    これがアングラなんですね……
    前から気にはなってたけど読んでなくて
    グロいのちょっと苦手意識あったけど全然いける、これのおかげで性癖歪んだ、、タミヤどこまでもかっこよくて好きです

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    投稿日:2024.02.18

  • ill

    ill

    このレビューはネタバレを含みます

    めちゃくちゃ耽美でシソツヨ(無知故の正義の暴走が主だけど)で、少年たちの暴力的なかっこよさがあったな。
    「美の果実」とされるライチは、楊貴妃も愛した。それをエネルギーとする無機質なマシン「ライチ」が、カノンの温かい人間味の授与によって、ライチが1番光クラブの中で人間味のある存在になるのが、良い。
    無知(人間でいう赤ちゃん)から、沢山のインプットによって成長していく過程で、最初はゼラのライチの使い方とかから、殺戮マシンになると思ったけど、デンタクの密かな野望(『感情』のプログラミング)との邂逅によって、実はライチが感情を持ち『人間』になることが、必要性に沿ったものであったことに気づく構成が美しい。
    個人的にはタミヤ・ライゾウ・ゼラ推し。
    ゼラの黒い星かっこいい(悪のカリスマ的なネ)。
    結局、光クラブはあんなにも「美」「美しくあること」に固執していたのに、ゼラの一番の側近で精神的距離も近かったジャイボの「嫉妬」(個人的には七つの大罪で1番醜いと思う)が、光クラブ崩壊の全ての元凶になったのが、皮肉が効いていて良い。

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    投稿日:2024.01.30

  • おにゃむ

    おにゃむ

    このレビューはネタバレを含みます

    白い肌、黒の学生服と帽子、赤い薔薇と血。
    ただひたすらに耽美って感じ。厨二っぽいけど好き。
    雷蔵が好きだったな~。何もしてないのに可哀想だった…

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    投稿日:2024.01.25

  • nyantora

    nyantora

    こんな話だったんだ!って感じ。舞台が見たくなった。グランギニョルに限らず、舞台って独特の熱量があっていいよね〜。しかし舞台って東京に生まれないと見られないので、やっぱり東京に生まれるってそれだけで特別なことだし、古屋さんはラッキーだねって思った(てかそんなに歳なの知らなかった)続きを読む

    投稿日:2023.02.03

  • daiyuuki24

    daiyuuki24

    螢光町の片隅にある少年達の秘密基地「光クラブ」。そこには帝王として君臨するゼラを筆頭とする9人の少年が集い、ある崇高な目的のために「機械」を作っていた。
    やがて完成した「機械」は「ライチ」と名付けられ、「美しいもの」を連れて来るよう命令されるが、ライチは「美しいもの」が何なのか理解できず、違うものばかりを集めてくる。
    そんなある日、特殊な設定を施されたライチはようやく「美しいもの」が何なのか理解できるようになり、1人の美しい少女「カノン」と数人の少女を光クラブに連れて来た。
    光クラブの面々はカノンを玉座に据えて女神として崇め、次の目的へ進もうとする。
    しかしある時、メンバーのタミヤとダフがカノン以外の少女達を密かに逃がそうとしていたことが発覚し、タミヤは粛清として自分の手でダフを処刑することになってしまう。
    更にゼラと親密な仲にあった少年・ジャイボが仕掛けた罠によってゼラは疑心暗鬼に陥り、光クラブの少年達の結束は徐々に崩壊し始める。
    東京グランギニョールの舞台を、古屋兎丸が漫画化したカルト的な人気を誇るロングセラーコミック。
    14歳で皇帝になったエラガバルス帝に憧れた常川ことゼラが、「永遠の少年のまま世界を手に入れる」ために、廃工場の秘密基地で無敵のロボットを造り、「永遠の美の象徴」美少女を捕らえて世界征服に邁進する光クラブの破滅を、ゼラの寵愛を独占しようとするニコとジャイボの対立と狂気、ゼラの狂気に危機感を感じかつての光クラブを取り戻そうとするタミヤの奮闘、囚われの少女カノンにより人間性が芽生えたロボット・ライチの暴走、カノンにより人間性が芽生えたライチとカノンの異形の恋を絡めて描いたストーリーは、少年期特有な男同士の憧れや友情や嫉妬、思春期特有の「大人」と「成長すること」を汚い醜いものとして軽蔑し「永遠の少年」でいようとする狂気的な傲慢が描かれている残酷な大人へ成長するための通過儀礼の傑作青春残酷絵巻です。
    続きを読む

    投稿日:2022.12.06

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