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船戸与一 / 講談社文庫 (5件のレビュー)
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総合評価:
ナチ_コチ_ショチ
船戸氏作品にしては、重厚なテーマに欠けるが、暇つぶしの読書には手ごろ
東北地方農村部の花嫁不足故の中国人妻の失踪に端を発した、日本・中国・ロシアの暗黒社会を巻き込んだ展開は、のっけから船戸氏ワールド全開。ストーリーとしては面白く、暇つぶしの読書には丁度良いと感じた。一方…、船戸氏作品につきもののストーリーの底部を流れる独特のテーマがなく、骨太感は感じなかった。船戸氏作品であれば何でも読むという方には、移動中の読書にお勧めします。続きを読む
投稿日:2014.09.17
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わかな
たくさんどうしようもない人が出てきて、それぞれ背景が語られて、みんな幸せになってほしいけど、、って話。船戸作品にしては温めの温泉に浸かってる感じ。でも途中で投げ出せる箇所がなくてイッキ読みした。タイト…ルからアジア圏の話だとは思ったけど、まさか東北と北海道からでられないとは、思っても見なくて、閉じ込められてる感じが強い。続きを読む
投稿日:2016.08.20
シュン
船戸にしては世紀の凡作といったところの作品。作者名を伏せられて読んでいたら、船戸の文体を模倣した新人かと思えるような愚作ではないか。 東北の寒村にアジアの花嫁を斡旋する仕事についている蔵田雄介が…、花嫁の失踪事件を追いかける。おまけに花嫁は、曰くつきの金二億円を持って遁走した。山形から北へ北へと追跡劇が始まり、物語は津軽海峡を渡って夕張に立ち寄り、稚内で終結を迎える。 その間、暴力団、中国黒社会、ロシアン・マフィアと次々に魑魅魍魎が現われて、一方で死体が増えてゆく。大体こういう設定に出現しがちな陰惨な印象のあるナイフ使いが、最後の最後までしつこく血の印象をもたらす。神話の果ての殺し屋は凄かったな、とピーク時の船戸と較べるとさすがにちんけな印象を拭えない。 近作ハードボイルドであった『藪枯らし純次』はそこそこ面白かったのだが、本作はちとエンターテインメント要素がてんこ盛りで、サービスに過ぎる分だけ、値段に見合ったハードカバーとはならず、ノヴェルズでよかったのではないか、と思われるくらいのありきたりなハードアクションであったように思われる。 そもそも日本を舞台にした現代劇はあまり評判のよろしくない船戸である。同時に大沢在昌が、どちらかと言えば船戸ライクな『罪深き海辺』を上梓したばかりで、そちらがしっとりとアダルトな印象を楽しめるのに対し、こちらは少しキャラクター同士の絡みが弱いように思われる。 花嫁紹介業の主人公が暴力団から責任を追及され女を追うという設定自体にそもそも無理があったのかもしれない。 舞台が北海道だっただけに、こちらの期待が大きすぎた。残念。続きを読む
投稿日:2012.07.01
madmax
このレビューはネタバレを含みます
結局良い結末(?)を迎えた登場人物は一人だけ。特に何かが解決した訳でもなく、正直すっきりした読後感ではない。
投稿日:2012.06.18
dmbq2002
久しぶりの船戸小説。相変わらずのハードボイルド。東北で結婚紹介所を営む主人公、金を持って逃げる中国女、イタリアの車に異様にこだわるヤクザ、昔うでを振るったとび職、東北、北海道を舞台にロシアマフィア、中…国ヤクザ、日本のヤクザが金とビジネスを求めて暗躍する。北朝鮮からの嫁斡旋ビジネス。いろんな世界があることはわかるが本の帯にあったような切なくて涙が止まらない、、という世界観ではなかったかな。。続きを読む
投稿日:2012.04.28
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