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高橋克彦 / 講談社文庫 (95件のレビュー)
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総合評価:
ryunico
3
蝦夷討伐の物語
本作はアテルイがまだ少年と言えるところから始まり、各集落ごとに朝廷軍と戦っていたのを、物部氏の金銭的援助を得て蝦夷軍団を育成し、朝廷の大軍を相手に戦い抜く筋書きとなっいてます。 もちろん史実が前提なの…で、最後には坂上田村麻呂に降伏し、処刑されますが。 アテルイに関する史記は殆どなく、『続日本記』などごく少数に記録が残るだけで、しかもそれは朝廷側から描かれた記述です。 それをエンターテイメントとして蝦夷側から描いた点は非常に面白かったです。 仕掛ける策が悉くヒットして連戦連勝が続くあたりは、ちょっと上手くことが運びすぎな気もしますが、その勢いでぐいぐいと読ませます。 みずほ総研の情報誌『Fole』における高橋氏の対談記事によると。 史記には記録皆無のアテルイ軍ですが、郷土資料を探すと色々逸話が見つかるそうです。 町おこし的な意味もこめて各市町村がそれぞれの史料の編纂を試みたところ、文字では残っていない史実も口伝では色々伝わっていた為、まとめることが可能だったとか。 これを地域毎に照らし合わせると、見事に合戦の戦場がどのように動いたか戦線記録が浮びあがったようです。 なので、本作で展開する戦のある程度は史実なんだろうなぁ……と思い、読み進めました。続きを読む
投稿日:2014.04.07
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マーロウ
1
熱い
男たちの全てをかけた生き様。 男が男に惚れたら、こんな人生を送ることができるであろう。 この国に誇りを持てる一冊。
投稿日:2013.09.24
ナチ_コチ_ショチ
上巻は、痛快なくらいの蝦夷(アテルイ)陣営の朝廷に対する勝ちっぷりに喝采
氏が東北の出身ということもあろうが、歴史の教科書では、東北の蛮族(蝦夷)が坂上田村麻呂に平定されるというそっけない記述しかないものを、平定された側である蝦夷側から丁寧に書き込まれている。当初は各地域で…縄張りをもって独立していた蝦夷の各長が、アテルイ・母礼を中心に一体となり、朝廷のしかける戦争に立ち向かい、再三にわたり勝ちまくるという痛快なストーリー。各地域を代表する長たちの性格がしっかりと書き込まれており、リアリティーたっぷりに読んでいける。 続きを読む
投稿日:2014.08.24
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かつもん
東北に住んでいるので、昔の東北の昔の話で興味があったので読んで見たが、アテルイは名前だけは知っていたのだが、東北側からの視点で書かれているのでこれからが楽しみです。半島から来た人達が都を作り段々追われ…た人達が蝦夷で独自に暮らしていたのか? 名前とかがアイヌの様だなと思った。続きを読む
投稿日:2024.01.13
ハルカ
表紙を見たとき、これは読まなければと思った。 心もってかれる本だ、とわかった。 東北の歴史に目を向けた事がなかった。 そういった意味でも、驚きと新鮮さと、感動がある。 蝦夷にこそ大和魂を感じた。 息…をつかせぬ展開で、寝不足になりながら下巻へ。続きを読む
投稿日:2022.08.15
gakudaiprof
日本史ではほとんど学ばない東北地方の戦いの小説である。日本史では、東北地方の朝廷の制圧か征夷大将軍とひとこと書かれているだけであり、東北地方は伊達政宗と戊辰戦争での東北の動き、更に東日本大震災につきる…。 東北地方に興味を抱くにはいい小説である。続きを読む
投稿日:2021.04.08
yappinkun
阿弖流為。アテルイ、古代東北の英雄。当時、朝廷の兵は、蝦夷を人とは思わず、鹿や兎を殺すのと変わらなかった。東北の地に、黄金が取れるとわかると、朝廷は蝦夷への新略を開始する。 土地も大事ではあるが、蝦夷…のこころを守るため、阿弖流為は、朝廷との闘いへと臨み、次々と闘いに勝利する。続きを読む
投稿日:2020.08.14
鮎
この本を手に取ったきっかけは、会社の宝塚ファンの人から借りた「阿弖流為」のDVDでした。とても良かったので原作も読みたくなって、購入。 奈良時代、陸奥に暮らす蝦夷(えみし)と呼ばれた人々と、朝廷との戦…いを描いた物語です。普段あまり歴史小説を読みなれておらず、最初は少し読みづらかったけど、ネットで昔の陸奥の地図を調べて位置関係を把握したり、高校の頃の地図帳や歴史便覧を引っ張り出してきて調べたりしながら読み進めました。(読書に関してだけは真面目なのだ!) 歴史便覧には「坂上田村麻呂、蝦夷征伐」の一文で片付けられているけど、こんな攻防が繰り広げられていたんだと思うと胸熱。歴史って知れば知るほど面白い。 阿弖流為を頭とした蝦夷たちの固い結束力や地の利を生かした戦略で、朝廷の大軍を手玉に取る様子は実に痛快でした。 下巻では、いよいよ坂上田村麻呂VS阿弖流為の戦いへ。 下巻へ続く。 2021年6月3日・再読続きを読む
投稿日:2020.05.15
らじヲ
京都の清水寺に行くといつも気になっている阿弖流為さんと母礼さんの碑。 なので、平安初期に起こった陸奥国蝦夷と朝廷の戦いを蝦夷側から描いたこの作品を読みましたが…。 なんだか話がブチブチしていて、人間…が描かれていない。 この巻最後の飛良手さんと丈部善理さんの決闘シーンにのみ少し人間が見えたけれど…。 下巻に期待します。続きを読む
投稿日:2019.10.21
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