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北村紗衣 / ちくま新書 (75件のレビュー)
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teaberry
批評の書き方について大学の授業を受けているような本。 勉強になった。大学生にはいい本だと思う。ブログなどでも応用できると思うがもっと気楽に書きたい気もする。
投稿日:2024.04.01
kun92
全然読む気はなくって、多分図書館で予約する時に間違った。 それでも何かのご縁と思ったんだが、予想外に面白く。 批評というものへの初心者向けの心得、技法の本。軽いけど。 ただざっと読むには必要ないが…、きちんと精読して、解釈して、批判することの、多分「面白さ」を教えてくれる。プロでもあるまいしいつでもこの読み方をする必要はなく、特に小説なんかは、自分の感性で出来栄えを噛み締めるだけで十分だと思うのだが、そこを突っ込む事もまた面白い。 分析する事で、自分の「感想」の理由わかるだろうし、例え面白いと思わなくても、その理由を分析する面白さもまた、ある。 そうだよね。 また結構大事だと思ったのは、自由な感想とか、いろんなセオリーをぶっ壊すこと。 きちんと身についたものがあって、必要があって壊すとかならいいが、何の訓練も受けていない、おそらく経験も未熟な自由は、ただの偏見の檻の中で暴れてるだけなので要注意。 最近のSNSなんかで、色々荒れるにもこの辺がありそう。 また、本当に才能のある人間は、そんなセオリーや枠を当てはめられても、毀損することはないので心配はないともいう。この本は、「初心者」向けだときっちり明言しておられた。 巨人の肩には乗るべきなのだ。 先人の功績を踏まえた上でその先に進める。 意外に示唆深い本だった。 最終章の、具体的な批評例と、感想戦が面白くなかっただけ。 共有するものがなかったからだろうね。続きを読む
投稿日:2024.03.25
がと
批評とはどのような行為かを知り、作品を分析的に見る方法を身につけ、実際に批評を書いて発表できるようやさしくガイドする入門書。 プロレベルの批評を書くには精読と参考資料集めが一番大変なはずだが、これ…はゼミなどで実践しないと身につかない。本書はそういうところをサラッと「大変ですよ」で流しているので(反復されるモチーフの書きだしなどヒントはだしているが)、本当の意味で実践的ではないのかもしれないが、とにかく「批評はこわくないよ」「作品を褒めようが貶そうが、あなたが楽しんでいればそれでいいんだよ」をくり返し伝えてくれる。どんなジャンルでも何かしら創作物を見聞きして感想を発信したり読んだりする人(つまりオタクのほとんど)は一読して損はない親切な一冊だ。 特に重要だと思ったのは、自分のなかに確実に存在するバイアスに気づき、意識することが大事だというくだり。著者はハッキリと「性欲」がバイアスを生むとしている。 これは性的指向とは別で、オタクが「性癖」と言い換えて自らの趣味嗜好を押しだした感想を出力するときにやっていることだと思う。好みが明確ならそれをオープンにして書くことも個性になりうるが、自覚せずあたかも中立的な意見のように言ってしまうと批評としてはアウトなのだ。 バイアスがあることではなく、バイアスがないかのように振舞うことが罪。これは差別的なことを書いていないか意識するためにも必須の視点だ。こういうふうに、批評の技術やテクニックよりも心得を丁寧に教えてくれるのが本書のよさである。 Web上に感想があふれる飽和時代、「批評」という言葉にはいつのまにかネガティブなイメージもついている。批判や非難と区別がついてない人もいるのだろう。しかし当たり前だが、オタクだからってポジティブな感想だけを拡散して作品の評判に貢献する広告塔にならなきゃいけないわけじゃない。いろんな角度から「ストーカー的に」作品をしゃぶりつくし、読み解いてくっちゃべること自体に楽しみがあるのだから大いに楽しもうじゃないか、とオタクたちを鼓舞する本書の姿勢に私も賛成である。続きを読む
投稿日:2024.03.24
masudahidehiko
本でも映画でも、ここでのちょっとした”評”を書くような時にでも役に立つ、作品・あるいは人のコメントなどについてちゃんと受け取る時の作法全般に役に立つと思う。自分の最初の反応も大事だけど、それを掘り進め…ることで新たに見えてくるものがある。自分の中の"偏り"に自覚的になることは大事。続きを読む
投稿日:2024.02.08
瀧人
読み始めた当初はものすごく良い本かと思って読んでいたが、徐々に読む速度が落ち、ごく普通の本だという結論に落ち着いた。 第一章 精読する 第二章 分析する までくらいは結構参考になった。
投稿日:2023.09.24
imaht2
ただ漠然と楽しむ楽しみ方もあるし、こうやって意識的に楽しむ方法もある。批評的に楽しむ面白さを、まったく肩肘張らず、軽やかな語り口で教えていただきました。それをアウトプットできるかは置いておいて…。 自…分の中で、本も、映画も、それから音楽も、いろんな角度からさらに楽しめるようになりそうだ、というわくわく感。 続きを読む
投稿日:2023.06.29
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