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養老孟司 / 毎日新聞出版 (3件のレビュー)
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shinka2020
読書かいメンバーからの紹介 これまで、不意に出会ってしまった虫たちに「ギョッ」とすることも多々あったのですが、少しだけ見方が変わりました。 それぞれ同じように思っていたことにも、違いがあることを意識す…ると、発見したくなるものなのですね。 まさに「人の鏡」、私たちも何かと一括りにしてわかったつもりになることがあるけれど、違いを見つけることも面白い!と思う日々です。続きを読む
投稿日:2022.04.04
takeshishimizu
細見美術館でのギャラリートークの後で、養老先生のサインをいただくために購入した本。しばらく枕の横に置いていて、寝る前に1節ずつ(下手をすると1節読む前に寝てしまっていることもあったが)読んでいた。1年…ちょっと前に刊行されているが、文章自体が書かれたのは20年ほど前のことのようだ。「還暦を迎えた」などということばが見つかる。虫の擬態はおもしろい。ある程度の理屈が分かっているものと思っていたし、いくつかの本で説明されているのを読んだこともある。でも、それはどうやら確定したものではないようだ。まあ、20年の間に新たな研究が出ているかもしれないが、いずれにせよ、「なぜ」についてはそんなはっきりしたことは分からないのだろう。ただ、昆虫の形とか模様がどのように出来上がっていくかは、きっと近藤滋さんたちの研究で分かってきていることだろう。最後の2節くらいでは養老節が際立っているが、まだ参勤交代などの話は出てくる前だったのだろうか。自然に触れる機会を増やさないといけない。花粉の季節が過ぎたら(本日は3/20)また木津川べりでも歩いてみよう。そして、単に散歩をして、野草をながめるだけではなく、少ししゃがみ込んで、草むらの中に分け入ってみよう。何が見つかるだろうか。このところ本書を読みながら眠りについていたので、先日、見事に枯葉に擬態したガを夢の中で見つけた。写真を撮ろうとしていると、ふわっと羽を広げて飛んで行った。それを目で追いかけていると、あたかも凧のようにふわふわと空中を揺らいでいる。よく見るとそれは少年が挙げていた凧であった。続きを読む
投稿日:2022.03.20
石井信之
「虫は人の鏡」、このタイトルの意味が、本を読んでわかった。虫を含めた自然は学びの宝庫。私の場合は植物を通して学び続けていきたい。 〈本から〉 擬態は情報系内部の現象 われわれの網膜は三色原理だが、…鳥は四色原理を使う ピカピカ光って飛んでいるホタルは、つまり雄である。雌はジッとしていて、雄が光って飛んでくると、雄の信号に合わせて光る。 ゴキブリを馬鹿にする人は多いが、オーストラリアのゴキブリには、子どもを養育する種類が複数ある。種によっては腹に腺があって、その分泌液を子どもがなめる。早い話が、哺乳するのである。あるいはモグラオオゴキブリは、地中に穴を掘り、そこに餌を運んで子どもを育てる。こういう虫を見ていると、やはり私は感動する。自分はゴキブリにも劣る。そういう気がすることもある。 略 こうして考えていくと、対象がなんであれ、結局私にものを教えてくれてきたのは、自然だということを知る。 その自然は、見ようとする気持ちさえあれば、なにもテレビやインターネットの中だけではなく、皆さんの周辺にいくらでもあるはずである。この本が、いくらかでもそういうものを見よう、考えようという、皆さんの気持ちのきっかけになったとすれば、私にとって、それに勝る幸福はない。続きを読む
投稿日:2022.02.18
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