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アーリング・カッゲ, 田村義進 / 辰巳出版 (4件のレビュー)
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みよちゃん
ものすごく面白くて、もっと本の余韻に浸っていたかった。 心の静けさは、外側にあるのではなく内側にある。だから、周りが騒がしくても自分の心と向き合うことで静けさを感じるという言葉が印象的だった。 情報…が渦巻く社会の中で、自分と向き合うことの大切さを教えてくれる。続きを読む
投稿日:2023.09.30
瑠璃花@紫苑
岩田書店のご店主が、『一万円選書』の候補にしておられる一冊。その括りから読んだ3冊目。 現時点では、三冊の内、これが一番好き。とても理知的で、タイトルの通り静謐な文章。私自身は、テレビの点けっぱなし…も嫌いだし、タブレットやスマホの通知音も、必要なところから以外鳴らさない。日中は基本ひとりだが、無音はつらくない方だ。静寂の中、ゆったりと過ごす。考えたり書いたりも、静かな方がいい。何か聞いたり観たりも、『ながら』は嫌い。例外的に朝の家事やトレーニングの時は、クラシック専門のネットラジオ『OTTAVA』を聴いている。いずれにしろ騒がしいのは嫌いなようだ。 そういえば、この本は、表紙の白さ、題字のフォントから、もう静かで、とても凛としている。秋や冬に読みたい本だった。静けさイコール寂しさではないし、孤独も悪い面ばかりでない。静寂の中には、詩情と知性が潜んでいる。静寂の中で感じる寂しさは耐えられるが、賑やかで幸福そうな中で感じる寂しさは、苦い痛みを伴う。 ひとりでも生きられるか?という命題は、永遠のテーマのひとつだが、この本を読んで私は「是」と答えたい。ただそれを、冒頭の夕食の場面のように、他者に強制するのは、いささか煩わしいかな。 自分の中の空白を愛するきっかけになる一冊だった。続きを読む
投稿日:2023.01.28
おかみさん
読んでいると度々、『あぁ!そうよね!いいよねー!わかるわー』となり、自分が思いの外静寂を必要とし、その時間を愛し、人一倍静寂が必要なのだと、 改めて気づけた。 それでもヒマラヤも南極も行ったことない…私には、限りなく無音。というものが想像以上のものだということが著者の表現力からイメージできた。 味わってみたいような怖いような。 元より、静かな環境をかなり好む方なら、一読の価値あり。日頃から賑やかなのがお好きな方はちんぷんかんぷんかも。というより良さがわからないと思う。 後半は引用が多く、とにかく静寂取り入れるといいよー!みたいな感じになり飽きたのはここだけの話。続きを読む
投稿日:2022.01.08
ゆーや
2019年6冊目。 著者は、世界で初めて三極点(南極点・北極点・エベレスト山頂)に到達したノルウェーの冒険家。刺激を求めにいくイメージが強い冒険家が書いた本のテーマが「静けさ」であることに心惹かれた…。 静けさとは何か。 それはどこにあるのか。 それがなぜいま重要なのか。 本書は、彼がその3つの質問について思索したエッセイ集。出てくる事例が興味深いものばかり。 ある実験では、まったく何もしない時間に耐えるよりも、多くの人は自らに電気ショックをかける方を選んでしまったらしい。 周囲に静かな環境が減った印象もあったが、それ以上に、もしかしたら人は静かな環境に耐えられない方向に向かってしまっているのかもしれない。 スティーブ・ジョブズは、自分の子どもたちにはアップル製品のアクセス権を制限していたそう。瞑想を大事にしていた彼は、静けさの重要性を強く感じていたのだと思う。 「静けさ」は、外的な環境のことだけではない。自分の内側を、静かでニュートラルな状態にしておくことは、生産性にもつながると聞く。自分なりの静かな時間の確保方法は、いまのうちから確立させておきたい。慌ただしい生活のなかで静寂を5分確保すれば、その5分よりもずっと多くの時間を心豊かに過ごせると思う。続きを読む
投稿日:2019.04.06
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