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ヨルン・リーエル・ホルスト, 猪股和夫 / ハヤカワ・ミステリ (27件のレビュー)
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総合評価:
junjunosaka
楽しめる作品
たくさん登場してくる人物のキーポイントをメモしながら、読み解いていく楽しめる作品。ベテラン警察官とその娘(記者)の連携して真実を暴いていきます。
投稿日:2018.10.26
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fukayanegi
このレビューはネタバレを含みます
警部ヴィスティングのコールドケースカルテットを読み進める前に、一旦著者ヨルン・リーエル・ホルストの本邦初訳だった本作品を。 とはいえ本作もヴィスティングシリーズの第8作目とのこと。 『カタリーナ・コード』がシリーズ何作目なのかは手元の情報だけではわからないが、是非ここまでの、そして歯抜けがあるのであればその作品達も邦訳して欲しい作家の一人だ。 『カタリーナ・コード』に始まるコールドケースカルテットは過去の未解決事件をヴィスティングが解決していく展開が特徴的な4部作だが、本作は過去の解決済事件に端を発する物語。 17年前に少女誘拐、監禁、殺害、死体遺棄の罪で有罪となり服役していたハーグルンは、半年前に釈放され、当時の証拠は警察に捏造されたものだとの訴えを起こした。 当時の責任者は若き日のヴィスティング。 メディア慣れしているが故に、疑念に対して手のひらを返したように大々的に報じる新聞各社。 挙句の果てに副署長からは、当時の責任者ということで引責停職を命ぜられる。 あの証拠は捏造だったのか。 ハーグルンに科された罰は冤罪によるものだったのか。 過去の捜査資料をつぶさに見直し、捏造したとしたら誰が?、ハーグルンが犯人でない可能性はあるのか?を北欧ミステリらしく、しっとりと着実に紐解いていく。 あくがなく、懐が深く、終始冷静で内省的なヴィスティングがかっこ良く好感度大。 自分的にはノルウェー版ジミー・ペレスといったところ。 また、新聞社に勤める娘リーネを信頼し、ときに2人3脚のような形で事件と向き合っていく姿も微笑ましい。 リーネはどちらかというと行動派で、危なっかしいところもあるのだが、それを否定することなく、むしろ自分にはない資質的に捉えているところなんかも清々しい。 騒動の結末は、おぉそっちとそっちで落とすかという感じで意外とまではいかないものの、ありきたり感はなく最後まで楽しめた。 さて、コールドケースカルテットは『鍵穴』まで読んでいるので、次は『悪意』。
投稿日:2024.03.24
bukurose
初めて読む刑事ヴィスティングもの。 17年前のセシリア誘拐殺人事件、犯人は捕まったが、今になって当の犯人が弁護士を通じ、証拠が警察によって捏造されたと訴えを起こす。そのスクープ記事を載せるのがヴィステ…ィングの娘が記者をしている新聞紙。はたしてヴィスティングは停職処分となってしまう。 では一体真犯人は別にいるのか? ヴィスティングは17年前の調査書類や退職した当時の警官も訪ね真実を追求してゆく。そこに娘も記者として事件を追ってゆく。おりしもまた男性の殺人事件と、またしても女性の誘拐事件も起きる。事件がつながってゆく過程がなかなかおもしろかった。ヴィスティングの人物像も好感が持てた。地図もついているので、グーグルでまた検索して画像を見ながら読む。 ヴィスティングは過去の書類のコピーを自宅に持ち帰っている。別な書類は書庫に忍び込んで持ち出しているが、基本書類のコピーは堂々と持ち帰っている。これってあり? モースとかボッシュとかイギリス、アメリカの刑事ものみてると今調べている事件の書類を自宅に持ち帰っている場面がけっこうある。これってありなのか? ドラマとはいえ気になってしまった。 オスロ、ヴィスティングのいるラルヴィク、そして関係者を追ってスウェーデンヘ、なんとヴァランダーのいるイースタも出てきたのでおおっと感動してしまった。 2019年にノルウェーでドラマ化されていた。 2012発表 ノルウェー 2015.2.15発行 図書館続きを読む
投稿日:2023.04.23
chinoboo
ノルウェーの作家ヨルン・リーエル・ホルストの「猟犬」を読み終えました。 最近読んだ「未解決事件四部作」の、「カタリーナコード」「鍵穴」「悪意」「疑念」より前に書かれた小説で、物語の時系列も5年ぐらい…前の話。 とはいえ、最近の四部作と同様に、ヴィスティングの冷静な捜査は健在。少し若いヴィスティングと、少し若いリーネ(ヴィスティングの娘)が、協力して事件の核心に迫っていく。 とても面白かったし、ヴィスティングも相変わらずかっこいいのだけれど、事件の流れのパターンが、未解決事件四部作と似てるな〜と思いました。 たまたま、日本語訳されている作品が同じようなパターンなのか、それともヴィスティングシリーズやホルストの書くもの全般なのかわからないけれど、似てる。 過去の事件と、現在起こっている事件が繋がっていて、そこを突き詰めて、事件の全体像にたどり着く、というもの。 パターン化してる、とは言っても、面白いからいいんですけどね。 これで邦訳されているホルストの小説は読み終わってしまいました。さみしー。 本国ノルウェーでは、新作が出版されているらしいので、早く翻訳して出版してくださ〜〜い。続きを読む
投稿日:2023.04.08
より
図書館で。 警察内で証拠物件の改ざんというか不正が行われたという事で矢面に立たされる警部。というか、ここでマスコミに追い掛け回されるのが捜査本部のトップというのがお国柄の違いかな、と思ったり。日本だと…殺人事件の捜査責任者って表に出てこなさそう。 娘さんの追っかけていた事件とリンクしているのはちょっと出来すぎ感はあるけれども、立て続けに死人が出たりしないのはこのシリーズ良いなと思う。続きを読む
投稿日:2022.11.24
Minmo
くたびれた中年オヤジの刑事が登場する警察小説が好きである。本書は北欧ミステリの最高の栄誉であるガラスの鍵賞を受賞した、間違いなく面白い作品。ヴィリアム・ヴィスティング警部を主人公とするシリーズの8作目…で、本邦初登場である。少し前の刊行でその時は手に取らなかったが、今年になってドラマ化され、なぜか版元を小学館に変えて過去のシリーズが続々と刊行されており、見過ごせなくなった。 物語の発端は17年前の女性誘拐殺人事件。ヴィスティングはこの事件の捜査指揮をとり、犯人逮捕に至ったが、ここにきてその証拠が捏造されたものだったという告発をされてしまう。マスコミに叩かれ、停職扱いとなり、苦しい立場に追いやれられるヴィスティング。次第にパートナーとの関係もギクシャクし始める。自分は間違ったことはしていない。だが、あの逮捕ははたして正しかったのか。仲間内に違法な捜査をした者がいたのか。ヴィスティングは自ら過去の事件の再点検を始める。彼の葛藤が丁寧に描かれ、派手な描写はないが、ストーリーに説得力がある。徐々に引き込まれていく読書感が心地よかった。 ヴィスティングには新聞記者の娘リーネがおり、自分の属するマスコミが父親を窮地に立たせていることにいたたまれない思いでいる。リーネが別の事件を追いかけるサイドストーリーが挟まれ、それが物語に深みを与える。 ただ、気になったのは、この娘の存在。協力を申し出るリーネにヴィスティングは捜査資料を渡してしまうし、情報も開示していく。リーネはリーネで父親宛に関係者が残した証拠を勝手に受け取って中身を確認してしまう。2人の間で特に問題にはなっていなかったが、そんなのあり? ノルウェー的にはOKなんだろうか。謎。 とはいえ、全体的に期待を裏切らない面白さ。というわけで、小学館からのシリーズも入手して読んでいこうと思う。続きを読む
投稿日:2022.10.29
ゆきんこ
新聞の書評で見つけて面白そうだと買ってみた。 ある事件を探るうちに過去の事件も絡んできて、主人公とその娘が、それぞれに違うアプローチで真相に近づいていく。 話が丁寧に進んで行って、先が気になってタッタ…カターと読み終わった。面白かったー! 同じシリーズの他のもの買ってみた。 これだけ文庫になってないのよね〜 続きを読む
投稿日:2022.07.13
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