【感想】順列都市〔上〕

グレッグ・イーガン, 山岸真 / ハヤカワ文庫SF
(34件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
7
14
10
0
0
  • ハードSFは苦手ですか?

    SFが苦手な方って結構多い気がします。
    テクノロジーの進化の中で、人と言うイキモノはどう変わっていくのか?その進化した世界でも、人は人としての存在をどう生きて行くのかを考えるから、存在していると証明することが出来るというのがストーリーの主題。
    主人公の女性が作った存在達にも、自我が目覚めてしまったら・・・
    プログラムの中に背景として書き込まれた自我を持つ存在は他者からは認められなくても存在していると言えるのか?
    などなどハードSF要素満載です。

    注)ストーリー解説にあるような世界を牛耳ってる存在は、この話しでは出ません(ディアスポラでは出るかな?)
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    投稿日:2015.11.18

ブクログレビュー

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  • ちゃむ

    ちゃむ

    この難解な本が理解できるようなり、この本を通して自分の成長を感じる。

    読まないからと売ったり捨てたりせずに残してて良かった。

    はっきり言って、用語について調べながら読まなければ、面白さよりも苦しさが勝ると思う。

    私がこの本を購入したのは、7年前。私はまだ高校生でした。当時放送が始まったソードアートオンラインをきっかけに「仮想世界」について興味をもち、この分野について調べていくうちにグレッグイーガンに辿り着きました。
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    投稿日:2020.12.07

  • mmkoma

    mmkoma

    一言で言うと難解。
    仮想現実の中で実体をスキャンして、それを元にしてコピーとして生きる人々。コピーなのに感情を持ち、あたかも生きているように振る舞う。
    更に人工宇宙まで作り出し、そこに惑星と生命を作り出し、進化させるとは。
    これだけのことをこなすコンピュータパワーがあるとは現状を考えると考えづらい。そして電力も。
    でも、コピーとして生き続け、実体のある人々を支配している?と言う姿はある意味ホラーでしかないかもね。
    そんな未来が来るのか?と思いながら読んだので、内容が今ひとつ入ってこなかった。
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    投稿日:2020.05.06

  • imemuy

    imemuy

    自分をスキャンし、架空都市に配置した「コピー」の人格は自分なのか。処理速度の低下で17分の1に、30分の1に、5万分の1の「主観時間」で遅くなった、さらに逆再生、ランダム化された意識は、自分の体感と思考は、自分のままなのか。分子より大きな段階でモデル化され学習され調整された「反応」と「行動」は、果たして本当の自分なのか。
    コピーされた自我とオリジナルの同一性で悩む人々。オートヴァースで再現された進化生活環。真の目的と、永遠の自我。将来たしかにこういう技術が生まれ、こういう問題が起きるかもしれない。
    それを考えるのも楽しいけど、問題に直面した人の心理的な葛藤よりも、その技術を元にどんな社会と大衆の行動が生まれるのか、そういうSFを読みたいのです。
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    投稿日:2020.05.04

  • tubame

    tubame

    SF作家の中でイーガンは特に興味があり、最初に読むものとしてこの初期作品を選んだ。イーガンは「難解」と言われたりするが、彼が作品中で設定している根本的なロジックさえ納得できれば、読み進める事はそれほど難しいとは思わなかった。この作品では主人公が「塵理論」を元に純粋な情報のレベルで世界を作るというもので、線型代数学の基礎知識がある程度の私だがなんとなく理解はできた。作者が設定するロジックを面白いと感じるかどうかが好き嫌いの分け目かと思う。私はこういったロジカルな作風はSF表現の一つとしてとても面白いと思う。続きを読む

    投稿日:2019.03.20

  • chuck

    chuck

    うーん、とても難解だった!w それでも総体として面白かったという印象を残すのだから、やっぱりグレッグ・イーガンはすごい。

    オートヴァース内の化学的な描写は、正直なところ難しくて飛ばし読みしてしまった。あと、コピーのポールが真相?に至るまでの考察も。

    だけど、そんな初心者をも楽しませてくれるのだから、イーガンはすごい。上級者向けの細部を披露しつつも、初心者を振り落とさない。しっかりとストーリーの道案内をしてくれる。
    だから読んでいる方も必死になってしがみつくことができて、タフな読書体験を獲得できる。

    話の核となるのは、人間のコピーを作成してコンピュータ上で走らせるというもの。
    単なるSF的アイデアの披露に留まらないのは、話が多層的だからだ。コピーという存在について、経済・法律・哲学などの複数の視点から語られる。だから、のめり込んでしまう。

    コピー以外にも、ささやかなSF的エッセンスが散りばめられている。手の込んだ迷惑メールとか、新しいライブ鑑賞のスタイルとか。それ単体で短編小説になり得るレベルのギミックが差し込まれる。SF小説として非常に贅沢。

    また、上巻としての終わり方がすごくサスペンスドラマ的で下巻が気になってしまう感じ。
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    投稿日:2019.02.20

  • あかのさか

    あかのさか

    細かい論理は正直、理解の範疇をこえてる。誰かわかりやすいパワポとか作ってほしい。でも、オートヴァースが生み出す仮想生命は、他のSF作家によるスピンオフが見てみたい。複数の登場人物の視点で書かれる本作だが、それぞれが絡み合っていく過程は秀逸。続きを読む

    投稿日:2018.09.25

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