よいこの君主論

架神恭介, 辰巳一世 / ちくま文庫
(135件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
35
41
32
8
1
  • 読みやすい

    「君主論」の名前は知っていても、実際に読んだことがなかったので、内容を大雑把に把握するには、面白いし読みやすかったです。

    投稿日:2020.11.19

ブクログレビュー

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  • 1/35少年

    1/35少年

    マキャベリの君主論を読んだことがないので、きっかけにはなるかなーと。やたら腹黒い小学生がクラスの覇権を巡ってバトる話。名前が覚えにくく、プロフィールを繰り返し見ないといけないのが少し苦痛かな。2ちゃんの良スレみたいな雰囲気のストーリー展開が嫌いじゃなければ普通に楽しめると思います。続きを読む

    投稿日:2021.03.20

  • 光軍曹

    光軍曹

     マキャベリの「君主論」を、小学生の仲良しグループ(=諸侯)の覇権争い(クラスのリーダーになる)を通して描いたフィクション。

     元ネタ(君主論)が、政治学、特に「君主とはどうあるべきか」について書かれた本なので、

    統治、権謀術数、力量、懐柔工作、支配、敵対勢力、姦計、専横、主導権、忠誠、傭兵能力、侵略、

    など、通常の小学生なら日常的ではない言葉をバンバン用いて謀略を練る姿が、自分が知っている小学生像とミスマッチすぎてニヤニヤしてしまう(笑)これは例えるなら、江戸川コナンが周りに自分の正体(工藤新一↔︎覇権を握ろうとする野心家)を悟られぬようガキンチョぶりながらも、頭の中で名推理を展開している様子に似ている。そう、彼らは「見た目は子供、心は野心家」なのだ。そうした専門用語を駆使した思考による戦略は、本格的で目を見張るものがあり、小学生だからといって侮ってはいけないのだ。だって彼らは確かに「君主論」の教えを身につけているのだから...



     
    続きを読む

    投稿日:2021.03.11

  • 東京工芸大学 図書館

    東京工芸大学 図書館

    近代政治学の古典として著名な「君主論」。
    この本では君主論を元になんと小学生達がクラス覇権を争います。
    終始コミカルで笑える衝撃的な一冊!!
    映像学科1年

    投稿日:2021.02.02

  • 紅茶

    紅茶

    小学生時代の謎の派閥争いやイベントに対する価値観を思い出しつつ、それらがあまりにも戦略的に行われていく様子に強く惹き込まれた。君主論がどうだとかそんなこと抜きにしても読み物として面白い。小ネタも多いので終始ニッコリ。娯楽と教養のバランスが良い素晴らしい入門書。続きを読む

    投稿日:2020.06.21

  • 白以 夜七

    白以 夜七

    小学生が権謀術数、敵対勢力への工作を巧みに使ってて絵柄のギャップが面白く笑いながら読み進めれる
    しっかり君主論を基盤にしてて論例論の形ができてて読みやすく、分かりやすく解説してくれるのが良い

    投稿日:2019.04.18

  • 東和瞬/翻訳者

    東和瞬/翻訳者

    いくら極悪非道を尽くそうと、統一と平和を得るための手段に過ぎないのです。

    冗談と実用の間を生きるマルチ作家「架神恭介」が「辰巳一世」と組んで世に送り出した初期の傑作です。
    今回のお題は為政者の友たる実用書の祖というべきマキャベリの『君主論』。それを噛み砕いて説明してくれる抄本、解説書の体裁を取っています。

    下手すれば漫画よりわかりやすいかもしれません。
    一応、本作独自のコミカライズもされており最終回で伝説を作ってしまったのですが、とりあえずそれは別の記事に投げときましょうか。

    マキャベリスト、権謀術数主義者。
    「手段を選ばずに権力を獲得する悪人」というイメージが独り歩きしているかもしれませんが、同時にそのピカロな魅力に世の中高生は魅了されているのかもしれません。

    しかし、この実用書? 小学生高学年向けという体裁になっているんですよね。……どこまで本気かはわかりませんが。

    ただ、小学生というミクロスケールを舞台に採ることで翻ってマクロな組織力学に応用できているのが上手い。
    小学校高学年ともなれば互いの距離感はまだまだ近いけど、同時に処世術を身に着ける年頃でもありますし。
    あと、中学生以上になると流石に洒落にならないところを笑いに昇華できているので、げに恐ろしきは小学生の魔力とでも言っておきましょうか。

    この本、とある小学校の一クラスで巻き起こった児童間の主導権争いを「君主同士の権力闘争」に見立て、推移していく情勢をストーリー仕立てでお送りします。
    そして、その合間に学習漫画/教育アニメのノリで生徒役の「たろうくん」「はなこちゃん」が登場し、ふたりの質問に対して先生役の「ふくろう先生」がケースバイケースに教え諭していきます。

    「愚民ども」「良い極悪非道」……などのパワーワードがポンポン飛び出し、当然のようにみんなが受け入れているのが、笑えますね。

    あと、章立てで読者に様々な君主と代表的な謀略の例を体験させつつ、劇中劇のキャラクターを把握しやすく、記憶に残りやすい仕掛けをしているのも面白いですね。
    クラスの主だった面々が有名作品のパロディになっていたり、TRPG風のステータス表記がされてたりもします。

    主人公「ひろしくん」が女帝「りょうこちゃん」に挑むラストパートに向け、クラス内の勢力図がふたつに集約されていきます。
    後述しますが、その過程はツッコミを読者が入れる必要があるとはいえ納得がいくものと信じています。
    ついでにその時、主だったクラスメートは読者の頭の中に入っているかもしれません。

    そんなわけで「遠足」とか「缶けり」、「運動会」などの小学生らしいイベントの裏に「こんな小学生はいやだ!」って頭を抱えたくなるような思惑が飛び交っている辺りはご愛嬌。
    そしてそのイベントを介して「世襲」、「運命と他者の武力」、「聖職者」などの権力と権威の拠り所。
    および「籠城」、「傭兵」、「援軍」などの軍事面を小学生らしい例示で説明できちゃってんですよね。

    同時に「小学生」という極端な喩えのおかげで様々な事態に引用できて面白い、とここで実用書の本分を思い出せた気もしました。。
    組織をまとめあげるために、いかにして配下や市民の心を掴むか、敵対勢力の悪意を挫くかという本質に迫れる気もします。
    小学生ならではのプリミティブでほのぼのとした悪意のおかげかもしれません。

    で、ここまでの経緯を踏まえて。
    君主というものは綺麗ごとだけでは務まらない、悪評を甘んじて受けることも必要、「侮り」と「恨み」は避けろ、「慕われる」より「怖れられろ」、「憎まれ役は他に押し付けろ」などのシビアな教えに繋がっていきます。
    小学生向けって謳い文句でそれでいいのか? って疑問に襲われなくもないですが、面白いからいいのです。

    そして、決戦の後は転落していく敗者を容赦なく描くことで、これ小学生の話だったんだって今さらになって思い出すような畳み方をしているのがなんとも。
    とはいえ、散々アレな手段を取っていたのもすべては平和のためにと思うと、少しだけ嘘くさいハッピーエンドもなんか苦にならないっていいですね。

    ここにきてリアルな小学生の孤独に胸が痛いので、多少駆け足でも幸せな結末で終わらせてくれたのは非常に良かったと思います。
    半分過ぎて、決戦で決着がつくと後は雪崩を打つってのは現実でも創作でも同じって事情があるにしても。
    雪解けの爽快さを、せめて物語の中だけで味わうのもいいじゃないですか。
    納得いかない子がいるのもわかりますけどね。

    まぁそれはいいんです。
    ここまで来た時点で実用書のカテゴリを外れて、ストーリーに没入していることに気づいてハッとさせられてもいいかもしれません。

    ところでここでひとつ問題提起。

    クラスに覇を唱えるのは何のためか?
    その問いに対する答えが本書で直接触れられることはありません。
    ただ、結論だけを述べれば主人公のひろし君くんはクラスの四十名を全員幸せにしました。

    あなたが思い描く「君主」の姿、それは各々に課された宿題といったところで、どうぞお悩みください。

    余談ですが、巻末で解説/概説していただいたニコロ・マキャベリ先生について触れるのはまぁ野暮ってものですね。

    確実に奇書のカテゴライズに入りつつも、間違いなく一般向けを志向し、エンターテイメントを実現した名作です。
    名著の入門編を越えた、笑いと感動の読み味を保証します。
    保護者の方々がお子様に推奨されるかどうかについては、私の想像を遙かに越えた問題かもしれませんけどね?
    続きを読む

    投稿日:2019.04.04

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