新刊・予約
ランキング
セール
特集・キャンペーン
ジャンル一覧
詳細検索
0
よしもとばなな / 毎日新聞出版 (163件のレビュー)
レビューを書く
総合評価:
レビューネーム未設定
下北沢に行きたくなる
下北沢という街が生み出す人と人のつながり、作者が実際に暮らされている 場所ならではのリアルな街の説明のだったり、魅力ある登場人物達。 きっとこの街じゃなければ描けなかった話なんだろうと思います。 …『きつい事を体験した主人公の女の人とそのお母さんが、街に流れて行く時の流れのなかで、それぞれが変わってゆく』 あらずじを書いてしまっても仕方ないので、これだけにしますが、主人公のまっすぐさと大切にしようとするものがなんだかとても素敵に思えて、文字では表しきれない部分が活字の間からあふれてくる、そんな瞬間がありました。 自分でもよくわからないもやもやした気持ちを、きちんと説明してもらっているような感覚があったり、変わってゆく事は決していけない事ではなく、前に進んで行くためには必要なのだ、と静かに聞こえてきたり。 過去に縛られながらも、できるだけ前を見てゆこうとする主人公の女性としての強さを感じました。 いろいろな料理が随所にでてきて、美味しいと思えることの大切さや、生きてゆくことは様々な物を食べて消化していくことなんだと改めて思う。 話の中で流れている時間の感じが、ほんの少し前の下北っぽくて、再開発が進む前にウロウロしていた僕にとって懐かしくもあり、もうすこし本格的に歩き回ってみればよかったかな とも思います。 読み終えたあと、下北沢をぶらぶらして、ご飯が食べたくなってしまうような、そんな作品。 続きを読む
投稿日:2013.12.28
報告する
"powered by"
Mariko Inamitsu
読み終わった後、とてもやさしい気持ちになりました。 人生って日常と非日常は表裏一体で、明日は何が起こるのか全くわからないし、明日、自分が全く違う考えを持つようになっているのかもしれない。それでも、恐れ…ることなく、ただ、淡々と生き続けることしかできない。けれど、その中に人と触れ合うことでしか得られない嬉しさや喜びがある。そんなことを再認識させてくれるお話。続きを読む
投稿日:2024.03.17
tetsuya sato
よしもとばなな『もしもし下北沢』 2010年 毎日新聞社 最初はエッセイかと思っていたのですが、下北沢を舞台とした素敵な小説でした。 実際の下北沢のお店などの描写もありかなりリアルな感覚で読んでい…ました。 僕も自由が丘に住んでいて、遊びで下北沢に行っていたので余計に風景や空気、匂い、そして移動の感覚などがとても実感的に読んでいました。 壮絶な体験を乗り越えた主人公だけど、場所にはそういった心を再生させたりする力がある気がします。再生するのは自分自身だけど、それをきっかけというか、理由付けにもしてくれたり。確かに特に下北沢には独特のパワーがありますよね。それはそこにいる人々から発せられるものでもあるけど。 未来はそう先のことだけではなく、明日、1時間後、1秒後でも未来。確かにそれは想像もしないことが起こるかもしれない未来だもんな。だからこそ自分もこれからの時間を心に正直に前を向いて生きたいなと思いました。 #よしもとばなな #吉本ばなな #もしもし下北沢 #毎日新聞社 #読了続きを読む
投稿日:2024.02.03
よしのの読書記録
「何か新しいことを始めると、最初は濁っている。だが、やがてそれは清流になり、自然な運動の中で静かに営まれていく。」 見ず知らずの女と心中をしてお父さんを亡くした主人公よしえが、何回も観て、暗記したこ…とばの一部。読み終えた今でも、この冒頭の一言がすごく印象に残っている。 これは、よしえの心が濁流から清流になっていくまでの物語なのかなと。 個人的は、よしえが「よっちゃん」と作中で色んな人から呼ばれていて、自分が呼ばれているみたいで感情移入した。続きを読む
投稿日:2023.12.11
yoshi1004
久々のばななさんの作品。下北沢に惹かれて読んだ。知らない女性と心中した父親、残された母娘が過去の呪縛から逃れて再生してゆく様を下北の個人商店、人情を背景に描かれている。心中相手以外は皆んな良い人ばかり…で、空気感は分かるがそれだけだった。直ぐに泣いて人の懐に入る主人公に共感できなかった。続きを読む
投稿日:2023.11.08
@kairi .n
このレビューはネタバレを含みます
YOASOBI夜に駆けるの原作小説を想起させる展開があった。父の死にけじめをつけていくことの苦難だったり、それに関わる人間関係の複雑な絡みがとても面白かった。
投稿日:2023.04.01
cocosurvive
小説の中に自分のよく知る街や人の名前がたくさん出てくると恥ずかしくなってしまうので、この本を敬遠していたけど、 こんなに素敵な本ならもっと早く読めばよかった。 よっちゃんの聡明さ、それによってはっきり…してしまう残酷さはスリリングだった。 父親が知らん女と心中してしまったことへの悲しみや慟哭は一体どこに行き着くんだろうとか、新しい生活へと動き出したお母さんはどうするんだろうとか、 物語に対する興味はもちろんあるんだけど、 それ以上によっちゃんの悲しみそのものが美しかった。 よっちゃんはずっとずっと誠実に悲しみ続けて、ついには悲しみを抱き締める術を得た。 これは小説だけど、よっちゃんなんて本当はどこにもいないのかもしれないんだけど、 本当に感動した。 よっちゃんはすごいし、だいすきだと思った。 あっという間に読んでしまって残念だった。 もっとよっちゃんの言葉を聞きたいと思った。続きを読む
投稿日:2022.09.06
ポイントが追加されました。ポイント明細ページからご確認いただけます。
クーポンコードの形式が正しくありません。半角英数12桁で入力してください。
エラー(エラーコード: )
本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック
スマートフォンの場合
パソコンの場合
このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?
ご協力ありがとうございました 参考にさせていただきます。
レビューを削除してもよろしいですか? 削除すると元に戻すことはできません。