【感想】ジェーン・エア(上)

シャーロット・ブロンテ, 大久保康雄 / 新潮文庫
(47件のレビュー)

総合評価:

平均 4.2
17
15
6
1
0
  • もっとも安心しておススメできる日本語訳

    私が世界で一番好きな小説は、これと、トルストイの『戦争と平和』。でもそれぞれが「好き」な理由はちょっとずつ違う。
    トルストイの方は、間違いなく人類史上最高の小説だと思うのだけど、こちらはそうは言いきれない。ストーリーに強引なところがないとは言えないし、突っ込みどころもたくさんあるし、主人公二人の暑苦しいまでの情熱は、誰もが受け入れられるものではないとも思う。
    でも、だからこそ、理屈抜きで「好きだから好きなんだー!」と言える作品でもある。ジェインの境遇が変わるごとに何度か舞台が切り替わるのだが、どれにもそれぞれの独特の空気感があって、そのひとつひとつが全部(暗い時代のものであっても)イイなあと思えてしまう。
    そういうわけで読める限りの日本語訳を読んだけど、それぞれに特徴や長所がある。その中でこの大久保訳は、全体のバランスが非常によくて、これから読もうとしている人にいちばん安心してお勧めできるバージョンだと思う。一言でいえば、「しっかりしている」感じ。日本語訳ジェイン・エアのスタンダード・バージョンを選ぶなら間違いなくこれ。
    続きを読む

    投稿日:2013.09.28

ブクログレビュー

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  • inu

    inu

    幼くして両親を亡くし、
    引き取られた先で虐待され、
    劣悪な寄宿学校では病で友人を失う…

    どんな環境でも自己を通す精神力と
    真面目に勉強をしたことに拍手を送りたい

    ヘレンの達観した人生観と
    諦めきって罰を受けているのが悲しかった続きを読む

    投稿日:2023.12.16

  • Diana

    Diana

    今まであまり昔のお話とか外国のお話を読んでこなかったけど、修飾詞?修飾句?の豊かさにびっくりした。「好きな人をどうしても見ちゃう」って言いたい時に「どうしても瞼が開きたがる」みたいな表現をしてるところがあって、こんなふうに表現できるのか!って感動した。続きを読む

    投稿日:2023.06.02

  • kazu

    kazu

    このレビューはネタバレを含みます

    また読みたくなり、数十年ぶりか再読
    カバーは映画の1シーン ジョーンフォンテーン
    ハリウッドらしき映画、そうそうたるメンバーが登場する。

    主人公の、頭をしっかりあげて生きている所がいいな
    あの時代にね
    女性の自立して生きようとする姿と、貴族の世界とそこから離脱する姿 両方を同時にえがこうとしているのか
    いくつもの視点で読める本であり、見れる映画かも。
    映画は今見るとどう感じるやら

    レビューの続きを読む

    投稿日:2022.02.17

  • (´ー`)

    (´ー`)

    このレビューはネタバレを含みます

    主人公ジェーン・エアの友人ヘレン・バーンズの存在がとても強く印象に残っている。
    『辛いことがあってもそれを避けることができないのなら耐えることが義務、忍耐をしなければいけないのがあなたの運命。』
    『憎しみにうち勝つ最上のものは暴力ではない、傷を癒やす最良のものは復讐ではない。』
    現代に生きるわたしの心にもなにか響くものがある言葉たち。

    後半、ジェーンが主であるロチェスターに恋をした時にもこのヘレンの言葉を思い出す。
    「あなたは人間の愛を、あまり重要に考えすぎているわ。あまりにも一途すぎるわ。はげしすぎるわ。」

    レビューの続きを読む

    投稿日:2019.07.20

  • ヴェロニク

    ヴェロニク

    このレビューはネタバレを含みます

    コレクターズ版世界文学全集、訳は同じ方。装丁が素敵。
    ながーらくなんとなく知ってるだけでしたが、いや、こんなに魅力的なお屋敷小説だったなんて。
    初めのうちのイギリス中上流、女学校の暮らしぶりもそうですが、家庭教師目線の小説は読んだことなかったので。
    いや、そもそもあまり名作って読んだことないので、全てが新鮮。こんな面白いなら、小学生のうちに読んでおけばよかったです。
    なんでだろ、訳が良いのか、結構超えちゃってるとこもあり。
    後半は彼がうざかったですが、大団円でよかった。

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    投稿日:2018.05.13

  • 前太ハハ

    前太ハハ

    二十歳くらいの時に大好きだった小説です。
    最近海外モノがマイブームなので再読してみました。

    昔の印象では、不器用で控えめな女の子が自らの力で運命を切り開いていく、という印象でしたが今回読んでみて驚きました。
    ジェーンが少女時代からあんなに主張が強く強情で負けん気が強い子だったとは・・・
    (芯が強く集中力が高く情熱的という言い方もありますけどね。)

    とにかく、昔と随分印象が違うので読むのが楽しみ。
    これは私の心が純粋だったから?それとも訳者が違うのかしら?
    続きを読む

    投稿日:2017.10.25

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