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松下幸之助 / PHP研究所 (4件のレビュー)
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総合評価:
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mysterymanbo
松下幸之助が並みの経営者ではなかったのは、彼が残した数々の立派な言葉や教訓、そしてたった1代で世界で戦える電機メーカーに育て上げたことでも実証されていますが、本書を読んでもっと身近なところにあったこと…に気づきました。 それは、部下を叱る場面でみられるのですが、部下は松下に叱られたことで一人前になったと喜び、そしてその意に報おうとさらに努力するというお互いの関係性の構築です。 これは、叱る方にまず、人として部下に対する愛情と、さらに経営者として会社に対する責任感がうまくバランスがとれていなければ、叱られる部下の方は、単なる社長の不満のはけ口、末端社員への責任転嫁などという私憤に駆られてしまうのが関の山です。 経営者としての日々の接し方や考え方が部下にきちんと理解されているからこそ、叱責の言葉は愛情の言葉だと理解されえる良好な関係が成立しています。 そして、この怒りに関しては、特に今の安倍政権が読むべきものだという思いを強くしました。 西ドイツの首相、アデナウアーが「怒りを忘れてはならない」という言葉を残したそうですが、もちろんここでいう怒りとは私憤ではなく公憤であり、国家のリーダーは国家国民の為にならないことについては怒りをもって対処することの必要性を強調したものです。 今の与党政権は、身内の不祥事を極力庇いあって、野党から攻撃されなければ良しとしている雰囲気があります。つまり、本来国家国民への裏切り行為にも関わらず、政権運営のために正義の怒りを忘れるという根本的な誤ちを犯しています。 怒るということは、怒る立場の自分にも責任が発生することになり、リーダーであればその改善策を速やかに提示実行しなければならない責務が生じます。 例えば、現在千葉県で起きている長期停電について、13日の記者会見で菅官房長官は「今回の豪雨災害への対策については、大雨となる前から災害発生後にかけて、迅速かつ適切におこなったと考えております」という発言をしています。 これは政権対応には落ち度がないというコメントなのでしょうが、災害者や国民からすれば、まず復旧の遅れを国民の代表としてまず怒れよと言いたくなります。 「復旧の遅れを申し訳なく思うとともに、自然災害とはいえ被災者の皆様のどこに向けていいのかわからない怒りを政府として真摯に受け止めています。今後は、政権一丸となって復旧作業の迅速化を図ってまいります」くらいのコメントさえ出せない。 なあなあにしておけば、まるで問題が勝手に収束するとでも思っているかのようです。 かと思えば、韓国や中国の度重なる挑発行為に関しては、お得意の「遺憾の意を示す」と怒ったふりをする・・真剣な怒りではないから、抜本的な対策や対抗策を取ろうともしない・・ つまり、政権存続のためには問題が発生しても大事にはしない、できるだけ現状を取り繕って穏便に済まそうとして、同じ問題が繰り返し起こる・・・という悪い連鎖から抜けきれません。 自民党の問題点が、国家国民のために真剣に怒らないということに、本書は気づかせてくれました。 本書で触れられている他のエピソードも味わい深いものがあります。 ある時、販売店に不良品を送ってしまい、販売店主が会社まで怒鳴り込みにきたものの・・社員がまるで我がことのように親身になって対応し、不良対策についてもその場で納得できる形で解決策を提示する会社の姿を見せられてかえって会社への信頼を強くしたという話。 また、不景気で会社を潰してしまったある経営者は、借金返済のために自分のみならず妻の指輪や家事道具一切合切銀行に差し出したそうですが、逆にその人の銀行からの信頼度はより高まって、その後、その経営者は見事復活できたそうです。 誠意、責任感、素直さ・・人間として成功するために必要な3つの徳が、私なりの本書の解釈です。続きを読む
投稿日:2019.09.21
sato122456
人間として成功するには、やはり自分の天分を伸ばすことにまず注力すべきか。その中で心を練って行く必要がある。 そして日一日と進歩して行くことか。毎日少しづつで良い。
投稿日:2018.09.10
Tickler
この本は、いわゆる成金の成功本とは、本質的に全く正反対の「まっすぐに生きる」ための講話です。 本書では、「成功」を「その人の天分を生かしきること」とし、そのための心構えを説いています。まるで祖父に語…られているような親心あふれる文体のせいか、自然に反省と感謝の気持ちが湧いてきます。 本書で最後に説いている心構えが、「素直さ」。素直であり続けることは難しいが、素直であり続けるからこそ天分を生かしきることができるという教えは、私の胸に深く刺さりました。続きを読む
投稿日:2016.08.06
きんちゃん
松下幸之助侯の人生論、人間論から、人としての成功のあり方を論じた書。社会、人類のために我々は生かされており、自分が与えられて境遇を素直に受け止めて正しく行動せよと説く。すべての考えの中に、万物に対する…感謝の念が感じられる。本書に述べられていることは、それぞれ分割して他の書の中にも取り上げられている。多くの書が著者の人生哲学に基づく記述であることが改めて認識できた。続きを読む
投稿日:2011.11.26
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