大学で何を学ぶか
加藤諦三(著)
/ベストセラーズ
作品情報
大学はこれからの人生の生き方を学ぶところである。
大学は、経済危機に立ち向かう勇気を、見えないものを見る能力を、失敗に耐える力を学ぶところである。
人生は運命ではなく、生き方で決まる。問題は、何としても良い人生を送りたいと思うかどうかである。その執念を大学で身につける。
これからの時代を切り拓いていく人間像は、目に見えないものを大切にしてトライアル・アンド・エラー(試行錯誤)を繰り返していける人間である。
あらゆる世代に影響を与え続けてきた人生論の泰斗・加藤諦三氏の大学論、若者へのエール。今こそ読むべき「学びの本質と指針」。
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商品情報
- シリーズ
- 大学で何を学ぶか
- 著者
- 加藤諦三
- 出版社
- ベストセラーズ
- 書籍発売日
- 2009.05.20
- Reader Store発売日
- 2024.05.10
- ファイルサイズ
- 1MB
- ページ数
- 248ページ
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この作品のレビュー
平均 4.0 (14件のレビュー)
-
この本で述べられている内容は、胸にとどめておいて損は無いものであるとは思う。
しかし後述するような、読み進めていくと引っかかる部分や荒削りな内容も多く、自分はその内容をなかなか素直に受け取ることは…できなかった。さらっと呼んで要素要素を抽出して、頭に残していくほうがこの本の場合、自分には適していたのだろう。
『だいたい、そうした発言をするのは、有名大学教授は駅弁大学の教授よりえらいと決め込んでいる人々なのである。』(p174-175)
この文章を見たとき、もうこの本を読むのはやめようかと思った。
筆者は「駅弁大学」が地方国立大学を揶揄して言う場合にも使われる言葉だということを知っているのだろうか。特にこの本では、学歴を絶対視してはいけない、大学に何の目的も無く、ただ大学名に惹かれてはいるのはよくない、などと繰り返し述べられている。その文脈の中で「駅弁大学」という単語が出てきたことに目を見張った。生徒の発言を引用した形でこの文章は書かれたのかもしれないが、それにしてもそのような別称を使うべきではないだろう。
こうした著者の偏見、凝固してしまった価値観はほかにも散見される。
偏見を持ってはいけない、自分の価値観を絶対視してはいけない。そのようなことを著者がこの本の中で繰り返し述べているのにもかかわらず、である。
『恋人のいない女性ほど、この世にいないような理想的な男性について語る。』(p181)
文章中では比喩として用いられているのだが、事実かどうかは別として、はたしてここでこの比喩である必要があったのか。単なる筆者の愚痴が混ざっているのではないか。ほかにもこのような愚痴の混ざったような比喩や文章が何度も目に付いた。
『人間的魅力のない学生が、いくら教授の部屋を訪ねたり、研究室の扉をたたいたりしたところで、教師から伝わってくるものは期待できない。』
教授と学生の関係はなにも特別なものではない、普通の人間同士の、パーソナリティの問題だ、という文脈の中で唐突に現れる『人間的魅力』。 『人間的魅力』についての説明は、見受けられない。
また、著名人の言葉を引用して自分の説を強めようとする方法はこうした本でよく用いられるが、この本はやけにそれが多い。そしてそれは、本文中の筆者の主張に照らしてみれば、自分の主張に自信が無いから、ということになる。
最後に加筆されたという第6章。
文章の荒さが内容を捉えにくくしている。これならむしろ箇条書きにしたほうがよかったのではないかとさえ思う。
本文全体を通して著者の述べることはあくまで多くの見方があるうちのひとつであるのだろう。にもかかわらず筆者の主張が絶対で、ほかはすべて間違いであるかのように述べられている部分がいくつかあるのは注意していたほうがよいかもしれない。続きを読む投稿日:2013.02.24
年配の方が書いた本なので、少し古くさいかなと思って読み始めましたが、
大学時代をいかに生きるかを書いたいい本でした。
美化された正論だけではなく、道を外してみるのも良いなどと書いてあったので、納得です…。
いっぱい経験して失敗して改善して、トライアンドエラーを学生時代に何度も体験しておくと、社会に出た時にタメになるなと思いました。
自分自身を振り返ってみてもそう思います。
自分の子どもには安心できる存在に自分がなることと本人にとって居心地の良い生き方ができるような環境づくりをしたいと思いました。続きを読む投稿日:2022.10.17
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