日本人の賃金を上げる唯一の方法
原田泰(著)
/PHP新書
作品情報
賃金や1人当たり国内総生産(GDP)で見て、日本は先進国の最低レベルとなった。この状況に対して、賃金を上げ、成長するためには成長戦略や構造改革をすればよい、という議論が多い。だが、その中身は空っぽである。成長率を高める方法は、実はノーベル経済学賞学者にも分からない。賃金が上がらないのは、企業が利益をため込んで労働者に還元しないからだという人もいるかもしれない。しかし、すべての賃金とすべての利潤を合計したものであるGDPで見ても、日本の1人当たり実質GDPは他の国と比べてやはり伸びていない。では、どうすれば日本人の給料は上がるのか。生産性、為替、財政、あらゆる角度からエコノミストが難問に挑む。 〈目次より〉第1章 日本の賃金はなぜ上がらないのか 第2章 成長戦略は可能か 第3章 人手不足でなければ経済は効率化しない 第4章 財政赤字と経済成長
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商品情報
- シリーズ
- 日本人の賃金を上げる唯一の方法
- 著者
- 原田泰
- 出版社
- PHP研究所
- 掲載誌・レーベル
- PHP新書
- 書籍発売日
- 2024.02.15
- Reader Store発売日
- 2024.02.19
- ファイルサイズ
- 48.7MB
- ページ数
- 240ページ
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この作品のレビュー
平均 5.0 (1件のレビュー)
-
原田先生からご恵送賜りました。一番、刺さったのはやはり日本が1980年代に日本は最先端に行ってしまったからもはや追いつき型の経済成長はできないと皆が思ってしまったことが躓きのもとであったという指摘(p….48)、実際にはアメリカの8割(一人当たり購買力平価GDP)しかいっていなかったのに……。
資本ストックはその伸びだけではなく、新しい資本には新しい技術が体化されていてそれが生産性を高めるというソローを引用しながらの主張も絶妙(第1章第6節)。
第3章「人手不足でなければ経済は効率化しない」は本書の肝(「高圧経済」論)であるが、池田勇人の所得倍増もアベノミクスも松方デフレ後の松方財政もすべて「高圧経済」政策だったという。わかりやすくて腑に落ちる説明であった。
もちろん第4章「財政赤字と経済成長」も大事。借金を減らしてドイツに敗れたフランスの例とか相変わらず原田先生は例示の仕方など上手いなぁ。続きを読む投稿日:2024.02.23
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