モビリティ×エネルギー領域の融合 EVX――EVシフトにより生まれる新たな事業へのアプローチ
リブ・コンサルティングモビリティインダストリーグループ(著)
,西口恒一郎(著)
,切通英樹(著)
,横山賢治(著)
/プレジデント社
作品情報
【内容紹介】
世界的にカーボンニュートラルへの動きが急速に進むが、その中でも「自動車・蓄電池産業」の領域が、カーボンニュートラル化に向けた「一丁目一番地」といわれている。
このような環境の中、EVを起点として、モビリティ領域のプレイヤーが新しくエネルギービジネスへ参入し、逆にエネルギー領域のプレイヤーがモビリティ関連ビジネスを始めるといった“相互乗り入れ”が起きており、この領域の中で新たなサービスやソリューションが生まれつつある。
この状況こそが、「EVX(EVトランスフォーメーション)」と表現できる。
本書は、EVシフトが進展する背景などの基礎知識の説明や、EVX領域でのビジネスの枠組を整理するだけでなく、新しい事業をつくっていくうえでのポイントや、そのポイントに対して、どのようなアプローチをすることで成功の確率が上がっていくのかにも焦点を当てる。
さらに、EVシフトをチャンスと捉える企業が、EVX領域で、どのような事業を開発・展開しようとしているのかも描いていく。
EVXにおいて、事業を成功へと導く実践的な答えが、本書にある!
【著者紹介】
[著]西口 恒一郎(にしぐち・こういちろう)
株式会社リブ・コンサルティング
モビリティインダストリーグループ ディレクター
大学卒業後、日系コンサルティング企業を経て、リブ・コンサルティングへ入社。モビリティ業界を中心に、デジタルテクノロジーを活用した事業開発や競争戦略の策定、M&Aなど、さまざまなプロジェクトを担当。現在は、EVX領域での事業開発、地域モビリティサービスの展開など持続可能なモビリティ社会の実現に向け活動中。
[著]切通 英樹(きりとし・ひでき)
株式会社リブ・コンサルティング
モビリティインダストリーグループ マネージャー
大学卒業後、株式会社資生堂を経てリブ・コンサルティングへ入社。資生堂在職中に、早稲田大学ビジネススクールにてMBAを取得。モビリティ業界を中心に、中期経営計画策定やマーケティング・セールス戦略策定・実行など、さまざまなプロジェクトを担当。現在は、EVXの領域を中心に、大手企業の新規事業開発とベンチャー企業のグロースサポートを通じて、世の中に新しい商品・サービスの普及を実現するべく活動中。
[著]横山 賢治(よこやま・けんじ)
株式会社リブ・コンサルティング
モビリティインダストリーグループ マネージャー
大学卒業後、大手電機メーカーを経てリブ・コンサルティングへ入社。モビリティ業界・エネルギー業界を中心に、EVX領域での事業開発やマーケティング・セールス戦略策定など、さまざまなプロジェクトを担当。これまでのEVX領域プロジェクトでの知見・ノウハウをベースとして、カーボンニュートラル実現に向けた各種ソリューションの実装に向け活動中。
【目次抜粋】
■Chapter1 「脱炭素」時代のEVシフト
■Chapter2 日本で、EVは本当に定着するのか
■Chapter3 変化するバリューチェーンを理解する
■Chapter4 EVX(EVトランスフォーメーション)にある事業の可能性
■Chapter5 EVX領域の新規事業開発。その要諦とは?
■Chapter6 好機を見出す、「EVX」新ビジネスモデル10
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商品情報
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この作品のレビュー
平均 4.3 (4件のレビュー)
-
EVシフトが進む中で、各企業が事業展開をしていく際に押さえておくべきポイントなどについて書かれた本。EV動向だけでなく、EV周辺のサービスとの複合的なビジネスモデルなども紹介されていて、グリーンビジネ…スを検討するという観点でも参考になる部分が多かった。続きを読む
投稿日:2023.08.05
モビリティ×エネルギーのビジネス領域を検討。開発途上で現時点のスナップショット。
2022年12月20日発行
Chapter 1 「脱炭素」時代のEVシフト
◯欧州
・バッテリー内製化のためのコンソ…ーシアム・欧州バッテリー同盟(EBA)と総額8,000億円の研究開発助成
・スノーボルト(スウェーデン)、FREYR(ノルウェー)、Verkor(フランス)
・購入補助と2025年以降の各国のガソリン車販売規制
◯日本
・トヨタ:2030年世界で30車種、350台、EVへ4兆円投資
・ホンダ:2030年世界で30車種、年間200万台以上、電動化ソフトウェア領域に約5兆円投資
・日産:2030年世界で15車種、全個体電池2028年に市場投入
・マツダ:2030年電動化率100%、EV比率25%
◯充電施設
・19,344カ所うち急速充電器8,000カ所(2022年10月10日時点)
※GoGoEV参照
・2030年までに急速充電設備全国3万基が目標だが順調ではない
Chapter 2 日本で、EVは本当に定着するのか
・EV普及は都市部で進んでいるが今後は地方部で進む?
※次世代自動車振興センター「都道府県別補助員交付状況」
・都市部の普及、イノベーター、アーリーアダプター15%程度以上の定着は先
・人口あたり販売台数は岐阜県がトップ
◯地方部の先行
・ガソリンスタンド減少による利便性
・戸建住宅での充電設備の設置容易性
◯商用車の先行
・企業価値の環境貢献
※海外ではウーバーでEV選択の環境意識があるが日本なし
◯小型の先行
・航続距離、輸送効率から小型バンタイプEVが活躍しやすい
・バッテリー交換式EVの普及が鍵
※NIO(中国)交換所整備を進めるがマネタイズが難しい
・バッテリー規格化、車検が通る法整備が必要
<4つの課題→ビジネスチャンス>
①走行距離
・エネルギー密度が低くく、実質エネルギー搭載量はガソリン車の1/3
・日産「アリアB9limited」で610キロメートル
②充電時間
・ガソリン車5分程度
・急速充電で80キロ分15分+行列
③中古車価格
・急速充電時のバッテリー温度上昇による劣化
・長期放置による過放電で電解質や電極などを溶かしてリチウムイオンを生み出し急速な劣化
・バッテリー劣化状況を適切に評価する技術の進歩で中古市場の売買実績を増やすことが必要
④大型輸送
・バッテリー容量を大きくすると積載量減少
◯導入→急成長2020前半→停滞2020年中盤→再評価2030→安定成長2030前半?
Chapter3 変化するバリューチェーンを理解する
・部品点数ガソリン車3万点からEV2万点
・完成車メーカーからTier1,2,3の垂直統合からファブレスメーカー、受託製造、サプライヤー構造に続きを読む投稿日:2023.03.20
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