Deep Skill ディープ・スキル
石川明(著)
/ダイヤモンド社
作品情報
ビジネススキルを磨くだけでは仕事はできない。仕事を完遂する上で最重要なのは、組織を巧みに動かす技術。人間心理と組織力学を洞察し、それらを味方につける深くてさりげない「Deep Skill」だ。100社で4000人のビジネスマンを観察してきたコンサルタントがリアルな「Deep Skill」を解説する。
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商品情報
- シリーズ
- Deep Skill ディープ・スキル
- 著者
- 石川明
- 出版社
- ダイヤモンド社
- 書籍発売日
- 2022.10.25
- Reader Store発売日
- 2022.10.26
- ファイルサイズ
- 8.5MB
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この作品のレビュー
平均 3.7 (39件のレビュー)
-
おもしろかった。知識やロジックではなく、人間心理と組織力学に重きを置いた、ビジネススキル論。人とは、「理」より「情」を丁寧に解説した本です。
ロジカル(=正論)ではなく、「人間心理」と「組織力学」(…=深い洞察力)をディープスキルといっています。不正を働くのではなく、ぶち当たった壁を、人と組織をディープスキルで動かしていくが骨子です。
気になったことは以下です。
■したたかに働く
・「知識」や「ノウハウ」は仕事をする上での必要条件ではあっても、十分条件ではない
・(小狡い細工で)決定的な問題にまでは発展しなかったとしても、上役が一度抱いた不信感が消えることはありません。
・信頼を勝ち取るためには、どうすればいいのか? 答えは簡単です。誠実であること。これに尽きます。
・よけいなこ・とを言って気を悪くされるよりも、味方につけておいたほうが得。
・自分がスポットライトを浴びるのではなく、上役にスポットライトを当てることが、プロジェクトを守り抜くうえで重要な「打ち手」だった。
・「正論」を安易に使ってはいけない。正論は正しいからこそ怖い。
・そもそも上司は意思決定したくない存在である。
・仕事を動かしているのは、「理屈」ではなく「感情」である
・いざとなったら退社。会社のことで深刻になるほどのことはないという達観を養う。
■「人間関係」を武器とする
・「自分の存在」を認めてもらう。「実績」こそが、発言力の源なのです。「実績」を打ち立てることによって、自分の存在を認めてもらうほかに活路を拓く方法はない。
・圧倒的な「量」をこなすことで、自然と「仕事の質」は高まっていく。「仕事の質」が高まれば、「結果」はからなずついてきます。
・「形式知」は勉強すれば誰でも手に入るが、「経験知」はあなた自身の経験からしか得られない
・「弱者」である私にとって、「相手とは違う戦い方」をするしか勝つ方法はなかったんです。
・組織の中で希少価値のあるスキルを「武器」にすることができれば、「自分の価値」を劇的に高めることができる
・不平、不満、不安、不幸、不便、不良、不遇、不快、不足、不自由、不平等など「不」のつく言葉はたくさんありますが、製品やサービスを提供することを通じて、これらの「不」を解消することこそがビジネスの「本質」なのです。
・自分の考えていることや、頭の中にあることをさらけ出し、他者からフィードバックをもらうことによって、新たな「視点」が与えられる
・プライドを捨てて”人に頼る”
・営業マンとして意識していた「話し方」とは何か。ひと言でいえば、「しゃべりすぎない」ことでした。
・本当に仕事のできる人は、「話術」よりも、「観察力」を磨いている
・相手が「本音」を漏らしてくれる存在になっているか
・人間というものは、「恩」を売られるのを嫌うもの
・あくまでも相手が「主」であること。相手の言葉(ボール)を受け止め、問い返す「壁」に徹すること。「私が助けてあげよう」などと、「自分」を主語に考えてはいけない。
・自分の「考え」をはっきりさせるためには、「事実+仮説=意見」という3つの要素を明確にする
・業務時間中はすべて、”部下のための時間”である。
・仕事をすれば必ずトラブルは起きると腹をくくる
■「権力」と「組織」を動かす
・風を読む。組織の中には常に「風」が吹いている
・重要な情報は、非公式な形でもたらされる
・上役の「言語化」をサポートする。相手が無意識にイメージしていた「思い」や「考え」を「言語化」する。
・権力の庇護下にあるときこそ、丁寧な「合意形成」をする
・組織とは、生々しい「感情」をもつ人間の集団です。だから、コツコツと「味方」をふやしておくことこそが重要
・一見非効率的であっても、そのビジネスを成立させる「肝」となる部分において、惜しむことなく「汗」を書き続ける
・効率バカにならたいためには、目的達成のための本質を徹底的に考え抜いて明確化する。
■「人間力」を磨く
・かすかな「嫌悪感」であっても、相手には何となく伝わってしまう
・「相性」がよかろうが悪かろうが、「好き」だろうが、「嫌い」だろうが、誰とでも力を合わせて、「結果」を出すのが仕事
・自分がなすべき「業務目的」を達成するうえで、「合理性」のある言動に徹する
・上杉鷹山 「見切り千両」 「撤退」する潮時を見失うのは、組織の習性である。
・成功確率を条件は、2つ。第1に、「やり切る」、第2に「やり切ったかどうか」まわりがみていること。たとえ失敗しても、「やり切った」うえでの、「失敗」は、評価を高めてくれる。
・どんなに能力やスキルに長けていたとしても、心が折れてしまえば戦い続けることはできません。
・苦しい局面に幾度となく遭遇しても、最後の最後まで戦い抜いたのは、確固とした「使命感」をもつ人たちでした。
・「怒り」があったらこそ、「こんなことで、負けられるか」と踏ん張り続けることができた。本物の「使命感」の根っこには、「怒り」や「哀しみ」などのネガティブな感情がある
目次
はじめに
第1章 「したたか」に働く
01 信頼資産 「ずるさ」ではなく「したたかさ」を磨く
02 裏切り 上司とは「はしご」を外す存在である
03 意思決定 優柔不断な上司に「決断」を迫る
04 覚悟 勝負どころでは、あえて「波風」を立てる
05 達観 会社で「深刻」になるほどのことはない
第2章 「人間関係」を武器とする
06 抜擢 弱者でも「抜擢」される戦略思考
07 専門性 「専門性の罠」に陥ってはならない
08 思考法 他者の「脳」を借りて考える
09 話し方 ”敏腕ビジネスマン”のように話さない
10 協力関係 「強力関係」の網の目を張り巡らせる
11 他者貢献 親切なのに「嫌われる人」の特徴
12 求心力 まず、自分の「機嫌」をマネジメントする
第3章 「権力」と「組織」を動く
13 企画力 組織を動かすプロセスを「企画」する
14 言語化力 上司の「頭の中」を言語化する
15 権力 「権力」を味方につける人の思考法
16 合理性 「合理性の罠」に陥らない方法
17 効率性 「効率化」で墓穴を掘らない思考法
18 対立 「調整」とは”妥協点”を探すことではない
第4章 「人間力」を磨く
19 嫌悪感 人間の「哀しさ」を理解する
20 失敗 「やり切った」うえでの失敗には価値がある
21 使命感 「使命感」が最強の武器である
おわりに
ISBN:9784478116739
出版社:ダイヤモンド社
判型:4-6
ページ数:280ページ
定価:1600円(本体)
発行年月日:2022年10月
発売日:2023年01月25日 第5刷続きを読む投稿日:2023.03.05
正直に言って、会社の中での立ち振る舞いとか、力関係とかってくだらないなぁと思っていたし、読み終わった今も思っている。ただ、現実では仕事を進めるうえでは重要な事だし、上手くいかない事で自分の時間と心身の…健全さが奪われる。そういう意味で、会社というフィールドにおける生産性向上の助けになってくれる一冊。続きを読む
投稿日:2024.03.16
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