ドキュメント小説　ケーキの切れない非行少年たちのカルテ（新潮新書）

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  ２１世紀になって、社会の目が向けられ始めた発達障害。そして山本譲二さんの連作ドキュメントで累犯軽犯罪者の65％が軽度の知的障害・・いわゆるボーダーゾーンの人たちであることも少しずつ認識を得るようになっ…て行った。
  
  とは言え、かつては白痴　精薄　魯鈍（今では変換の表にも出てこないことに愕いた）⇒知的障害⇒軽度精神遅滞など表現が変わって来ても中身は変化していないので生きて行く道の狭さ、険しさは変わっていない。
  
  宮口先生が六麦先生の口を借りて伝える事はドキュメントタッチの小説なので非常に分かり易く、状況をよく知らない人々にも理解し易い。（小説の題材によく発達障害がモチーフとして使われているが　変に感動ものに仕立てたり、周囲を善人で固めて優しさを大安売りしていて不愉快になってしまう中身も多々ある）
  
  焦点を4話に絞っているが、こういった流れは本の氷山の一角。しかし、最後の章で性犯罪、特に幼児への其れが増えている事が指摘されているのは由々しい事。まして世界中に治療方法やその後のかかわり方の良い事例を探しても何ら方法が無く手を拱いていると有ったのは、何となく頷けた。
  
  50，60，70歳と老いを迎えるにつれ、最後の最後まで哀しい道しか歩けないで終わる人が多い事を分かって欲しい。続きを読む

  投稿日：2023.01.03

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  zo3zo3

  時間がかかると思ったが、一気に読んでしまった。
  すごく考えさせられる本。知的障害や学習障害を持つ子どもが増えている。家庭での教育も低下しているとも思われ、こうした非行少年の割合は減ってると思うが、本に…出て来る非行少年がいるのも事実。
  社会全体で今後考えなければいけない問題だと思う。続きを読む

  投稿日：2023.01.10

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