金融サービスの未来 社会的責任を問う
新保恵志(著)
/岩波新書
作品情報
新しい金融技術が導入され,地方銀行の吸収・合併が進む中,金融サービスはその姿を大きく変えつつある.本書では,スルガ銀行事件,ゆうちょ銀行事件など過去の重大不祥事を検証し,さらに暗号通貨やオンライン融資など,最前線の動向を平易に解説.銀行が社会の一員として本来果たすべき金融的役割とは何かを考察する.
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- 金融サービスの未来 社会的責任を問う
- 著者
- 新保恵志
- 出版社
- 岩波書店
- 掲載誌・レーベル
- 岩波新書
- 書籍発売日
- 2021.12.17
- Reader Store発売日
- 2022.04.28
- ファイルサイズ
- 9MB
- ページ数
- 258ページ
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 3.4 (8件のレビュー)
-
著者はかねてより庶民の金融リテラシーを高めるために力を注いできた。本書はその一環であり、金融の世界で働いている人を対象にしたものではない(とてもやさしい脚注がそれを示している)。
私は金融機関で働い…ていた(また、そのことに誇りを持っていた)が、スルガ銀行、商工中金、かんぽ生命(保険料二重徴収)の不祥事に接して、「半沢直樹はどこへ行った!」と慨嘆した。スルガ銀行では「数字ができないなら、ビルから飛び降りろ」とのパワハラがあったとの報道に絶句した。そのスルガ銀行を森金融庁長官は「地銀の優等生」と持ち上げていたのだからお粗末極まりない。また、郵政民営化で郵便局を信頼している高齢者が騙されるのではないかと思っていたが、その通りになった。最近ではSMBC日興証券の相場操作事件があり、「金融界で働いていた、と言うと白い目で見られてしまうな~」と嘆いている。
小幡績氏はリーマン・ショックについて、経済を黒子として支える金融資本が表舞台に登場し、そこに居続けるために実体経済を利用して自己増殖した結果、リーマン・ショックを惹起した、と述べていた。この「経済を黒子として支える」に当たるのが新保氏の言う「金融サービスの社会的責任」であろう。
本書に、市井の人にとって極めて重要なメッセージがある。「老後に2,000万円必要」を巡る騒動に関して新保氏が述べていることである。以下、引用する。
老後の生活の予測を人任せにすること(レビュワー注:金融審議会の報告書内容を鵜呑みにすること)は、まったく意味がないということを理解すべきであろう。(中略)老後の生活資金に不安がある人々にとて、資産運用は重要項目だ。多くの人々は資産運用に関しては素人であるし、金融商品の仕組みを聞いても、「よく分からない」と答える人が多いのではないか。しかし、「分からない」では自らが困ることになる。金融サービスを受ける個人側にも意識の改革が必要だ。
金融サービスについてあまり知る機会がなかった人にはお勧めする。続きを読む投稿日:2022.05.08
日本の金融機関、特に銀行を中心として日本の金融未来について程よくまとめられている。
前半は金融機関の不祥事を中心に記載されていて、日本の金融機関がいかに消費者のリテラシーの低さにつけ込んで稼いできたか…が論じられていて、企業としての社会的責任感の希薄さ、金融機関として稼ぐ力の弱さを痛感する。
一方で後半ではこれからの金融機関が取り組むべき新しい商品について述べられていて、その中でも特に中小企業のマッチングサービス、クラウドファンディングとの接続は興味深かった。いち地銀に留まらず、全国・銀行横断的にマッチングできればニーズとしても高いと思われ、上手くコンソーシアムを形成してプラットフォームと精度の高いマッチングをすることができるのではないかと思う。そもそも金融機関は横連携は得意なのでそれほど難しい話しではないとも思う続きを読む投稿日:2022.10.15
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。