ポストモーテム みずほ銀行システム障害 事後検証報告
日経コンピュータ(著)
/日経BP
作品情報
なぜ繰り返すのか、メガバンクの失敗に学ぶみずほ銀行で2021年2月からの12カ月間に11回ものシステム障害が発生した。2002年、2011年と大規模システム障害を起こし、それを反省して2019年までに勘定系システムを全面刷新したみずほ銀行だったが、トラブルは繰り返された。システム障害はなぜ起きたのか。みずほ銀行ではなぜシステム障害が繰り返されるのか。情報システムは人が開発・運用するものでトラブルは避けられないのだから、情報システムを利用する組織には、システム障害が起きても顧客や業務に影響を与えないで済ませられるレジリエンシー(復元性)が必要だ。情報システムの専門誌「日経コンピュータ」が執筆する本書は、みずほ銀行の失敗を教訓に、組織のレジリエンシーを高めるための方策を探る。
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商品情報
- 著者
- 日経コンピュータ
- ジャンル
- コンピュータ・情報 - コンピュータ・インターネット
- 出版社
- 日経BP
- 書籍発売日
- 2022.03.18
- Reader Store発売日
- 2022.03.18
- ファイルサイズ
- 31.4MB
- ページ数
- 312ページ
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この作品のレビュー
平均 4.0 (28件のレビュー)
-
良書。読み終えたとき、銀行の勘定系システムを知るには、うってつけのテキストと感じました。情報システムの関係者へ向けたメッセージです。
表題のポストモーテムとは、事後検証報告書(直訳は、検視、死体解剖…)、要は事後の振り返りです。
コンピュータの仕組みを知らない方は、読み進むのは、難しいかもしれないが、かじったことのある方であれば、IT用語のほうは、苦にはならないのではないか。むしろ、金融関連の用語を知らないと進みずらいではと感じました。
流れは、第3章で15の疑問、第4章でなぜ重大障害が頻発したかの結論に至ります。振り返りとはここまで。また再発防止策について、7章にまとめられています。
金融庁からの指摘・原因
①システムを開発したのはいいが、品質を確保するために十分なテストをしなかった。
②稼働させた後に保守体制を十分に整備しなかった。(保守要員を1/3にカットした)
③障害に備えて、十分に訓練しなかった。
筆者は上記に加えて、他行が1社に片寄せした勘定系システムを、いがみあう4社に分散した結果、十分なコミュニケーションがとられないままに、システムがリリースされて障害が多発したと指摘しています.2度のシステム合併は各ベンダーに禍根を残したとも指摘しています。IBM 日立 富士通 NTTデータ
三菱UFJ 3300億円
三井住友 1000億円
みずほ 8000憶円(4000億はDKB,FKBの片寄せ、4000億は3みずほの再構築)
上記がメガバンクの、合併にともなうシステム統合の費用です。
みずほは、多額の投資を取り戻そうと、運用費用をけずって、好決算をたたき出したのに、障害を引き起こして信用を失うという結果につながっています
また、三菱UFJとほぼ同規模だったみずほですが、4つのベンダーをたばねるために倍以上のコストがかかっています。「みえる化」というか、わかりやすさが、情報システムの構築コストにいかに大切かがうかがいしれます。
筆者のおもいというか結論は、以下です。
「ポストモーテム」は、失敗からの学びを大切にする文化の代表例だ。本書が多くの読者にとって、みずほ銀行の失敗を学び、より良い情報システムを築き上げるための教訓とする過程の一助になることを願っている
貴重な資料
P48 銀行システムの主な要素と勘定系システムの位置づけ
P50 勘定系システム「MINORI」の全体像とシステム障害が発生した箇所
P51 MINORIの主要機能と担当ベンダー
P129 MINORIの監視体制
P158 データベース冗長化対策の手法
P163 MINORI関連システム概要(インフラ基盤構成)
P185 大手銀行の勘定系システムの変遷
P195 銀行オンラインシステムの歴史
P212 みずほ情報総研の委託先体制
P217 メガバンクのシステム統合プロジェクトの比較
P233 MINORI稼働後に開発を始めたAPIゲートウェイ
他 第7章 各再発防止策が集約されています
目次は以下です。
はじめに
第1章 前代未聞、12か月で11回のシステム障害
第2章 行内で何が起きたのか、システム障害の真相
第3章 なぜ障害は拡大した、15個の疑問
第4章 金融庁が分析する「原因」「背景」「真因」
第5章 障害を繰り返すみずほ銀行のシステム、その歴史を紐解く
第6章 なぜみずほ銀行でだけ、何度も障害が起きるのか
第7章 みずほ銀行は立ち直れるのか
おわりに続きを読む投稿日:2022.04.18
外から見てこれだけのポストモーテムができるのだから、内部でポストモーテムして、次に活かせば、より早くより深く、改善が進むのではないかと思う。障害事象解説の図は分かりやすい。ただ、門外漢からすると細かす…ぎて読み物としてはちょっと飽きが来る。必要な人にとっては必要な情報なのだとは思うけれど。続きを読む
投稿日:2023.11.07
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